珍右翼・高世仁に突っ込む(2022年5/1日分)(追記あり)

アゾフ連隊は「ネオナチ」なのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 人間は蠅じゃないですプーチン (福島県 遠藤剛)
 27日の朝日川柳、マリウポリの製鉄所を蠅一匹*1通さぬよう封鎖せよとのプーチンの命令を詠んでいる。彼は人間を虫けらのように殺してきたから、思わずこんな表現が口をついて出るのか。

 俺も「嘘つきで侵略者のプーチンは嫌いだし、かばう気もない」ですが日本でも「アリの這い出る隙間もなくす」「猫の子一匹も通さない」と言うのと同じで、この場合は深い意味はないでしょう。俺の挙げた例で「人間はアリ(猫)じゃないですボーガスよ」と言ったら「はあ?。バカか、お前(俺)」となるのと同じで、こうしたプーチンへの物言いは言いがかりでしかない。恐らく、単にロシアでそういう言葉が慣用句としてあるだけでしょう。朝日も意味不明な川柳を良くも選んだもんです(呆)。

 先日、ジャーナリスト*2の常岡浩介さんと会食*3する機会があった。

 「え、マジで?」と驚きました。過去において高世のツイッター高世 仁 (@takasehitoshi) | Twitterでも、常岡のブログ、ツイッターでも全くそんなことは書かれてませんので。今回初めてそんな話が出てきたのはどういうことなのか?。それにしても「事実上廃業(元ジャーナリスト)」の常岡と会って何か意味があるんですかね?。まあ、高世の方も「事実上廃業(元ジャーナリスト)」ですが。
 実際、コメント欄でご紹介頂いた原田浩司氏のツイートは「ジャーナリストを自称してるが、何の活動成果の発表もなく、今や事実上ただの無職の中年(俺の要約)」と指摘しています。全くその通りでしょう。

 常岡さんは2016年、ウクライナ東部で(ボーガス注:ウクライナ軍と?)親ロシア派の分離主義者との戦いを取材しており、マリウポリも2度訪れている。おそらく日本でもっとも*4ウクライナ東部の状況に詳しい。

 「ホンマかいな(疑いの目)」ですね。
 というのも常岡・高世共著『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)以降、常岡は一冊も本を出してないからです。
 常岡ツイッター☪常岡浩介☪元容疑者 (@shamilsh) | Twitterにも、常岡ブログThe Chicken Reportsにもその種の取材報告は「ウクライナ」どころか、何一つ出てきません。
 常岡に善意(?)に理解すれば「取材はしたのだが、常岡はそれをわかりやすく文章化する能力に著しく欠けてる無能」ということになるのかもしれません。
 「高世の主張が正しい」のならば、そうとでも理解しなければ常岡が取材成果を発表しないことが「理解不能」です。
 とはいえ、仮にそうだとして、そんな奴が「ジャーナリスト」を名乗る資格があるとはとても思えません。

 常岡さんから聞いた話とこの間、目にした情報をもと*5に、私が理解した範囲で、以下に短く紹介しよう。

 高世の記事を読んでて唖然とするのは「高世がこの記事に書いた程度の内容」すら常岡はツイートやブログで発表してないと言うことです。
 常岡に善意(?)に理解すれば「表現能力に著しい欠陥があるので、高世のような人間が手伝ってやらないと、まともな本も出せない無能が常岡」で、だからこそ常岡・高世共著『イスラム国とは何か』(2015年、旬報社)以降、常岡は一冊も(以下略)。
 とはいえ、仮にそうだとして、そんな奴が「ジャーナリスト」を(以下略)。

 2015年3月10日のUSA TODAYによると、取材に対し、当時のアゾフのスポークスマンが、隊員の10%から20%がネオナチだ*6と認めたという。その後のアゾフは隊員の入れ替えもあってネオナチ的な要素は薄まり、現在のアゾフの指導部にネオナチはほぼいなくなったという。

 問題はこれが「アゾフの自己申告に過ぎない」ということです。本当にアゾフに「ネオナチ的危険性がないと言えるかどうか」は疑問符がつくと俺は思っています。
 とはいえ、お断りしておけば、俺は「だからといってプーチンの侵攻が正しい」とは勿論思っていません。
 なぜなら
1)アゾフがネオナチ主義団体であっても「アゾフ=ウクライナ軍」ではないから(勿論、「アゾフがネオナチ団体」ならウクライナの軍、政府は一定の批判を免れませんが)
2)アゾフなりウクライナ軍なりの「ロシア侵攻の恐れ」が認められないから
3)プーチンのやらかした軍事行動は明らかに民間人を犠牲にしており、それは「アゾフ」云々で正当化できるもんではないからです。
 それはともかく高世の主張は要約すれば「仮に、過去にアゾフがネオナチだったとしても今は違うんです!」ですよね。
 「日本共産党に対する、過去の高世の悪口」とは全然態度が違うので、呆れて二の句が継げませんね。
 拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(3/23分:高世仁の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログで取り上げた高世記事二人の「スパイ」の息子に会った日では高世は「二人の「スパイ*7」の子の一人・伊藤淳*8伊藤律の息子)*9」を取り上げ、そこで伊藤律スパイ否定説を唱える渡部富哉*10『偽りの烙印 :伊藤律・スパイ説の崩壊』(1993年、五月書房)を紹介した上で、渡部説への賛意を表明。「伊藤律の除名は不当だ、撤回せよ」と日本共産党を非難。
 また、渡部富哉つながりということで別の渡辺著書『白鳥事件・偽りの冤罪』(2012年、同時代社)を紹介し、渡部氏の「白鳥事件・冤罪否定説(起訴された村上国治氏を犯人扱い)」に賛同。白鳥事件でも日本共産党を非難していました。
 高世の「アゾフへの態度」を日本共産党に適用するなら「白鳥事件(1952年)が共産党の犯行だろうと、伊藤律の除名(1955年)が不当だろうと、志位委員長は1954年生まれ、小池書記局長は1960年生まれなのだから、今の志位執行部とは関係ない。白鳥事件伊藤律除名当時の幹部(例えば宮本顕治氏は2007年死去)は既にほとんど故人だ」で終わる話です。
 一方で、高世の「日本共産党への非難」をアゾフに適用するなら「本当にアゾフが昔はネオナチ団体だったのなら、『昔の話だ』で終わらせずに、アゾフは過去をきちんと反省しろ」とアゾフを非難すべき話です。
 結局「日本共産党は非難したい(どういう理由か分かりませんが)」「プーチンは非難したい」「(アゾフも含めて)ウクライナはかばいたい」ということでこういう無茶苦茶になるわけです。
 まあ、常岡がアゾフをかばってるから、高世もそれに同調してるのでしょうが、「事実上廃業」の常岡にこびて、高世にとって何か利益があるのか?(ないんじゃねえの?)、とは思います。
【追記】
 アゾフ連隊は「ネオナチ」なのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記では常岡に触れた高世ですが、その後のウクライナ取材で群を抜くアルジャジーラ - 高世仁の「諸悪莫作」日記田口八重子さん拉致事件の謎7 - 高世仁の「諸悪莫作」日記では常岡については触れていません。
 結局「常岡と完全な縁切りはできない」ものの、本心では「常岡とあまり付き合いたくない」のでしょう。

*1:俺がこの言葉を聞いたときに思ったのは「日本ではこういうときに猫の子一匹、と言うのにロシアではハエなのか」ですね。

*2:事実上廃業しているので「元ジャーナリスト」「自称ジャーナリスト」「なんちゃってジャーナリスト(今は無職)」が正しい。

*3:どんな会食だったのかも知りたいところです。それなりに時間をかけて、高級料亭とは行かないまでも、そこそこの店でまともな食事をしたのか、マクドナルドみたいなファストフードで数分間飯を食っただけなのかで意味は大きく違うでしょう。

*4:常岡の本でもまた出したいのかもしれませんが、よくもまあ根拠もあげずに「おそらく最も詳しい」などと放言できるもんです。

*5:どこからどこまでが「常岡の話」でどこからどこまでが「高世が別途入手した情報」なのか曖昧なところが実にいかがわしくて、うさんくさい。「常岡から得た情報は実はほとんどないんじゃないのか?(ほとんど高世の情報じゃないのか?)」と疑いたくなります。何せ常岡はツイッターでもブログでもろくに取材報告しませんので。

*6:高世は別の部分では「たいした数じゃない」と強弁してますが1~2割というのは相当の数でしょう(そもそも自己申告なので本当はもっと多い疑いもある)。例えば自衛隊、米軍、ドイツ軍、何でもいいですが「ある国の軍隊の1~2割」がネオナチだったら十分問題でしょう。「1~2割ならたいした問題じゃない」と抜かしたら批判は避けられないでしょう。

*7:高世は「伊藤律スパイ説」を否定しているのでスパイにカギ括弧をつけてます。

*8:著書『父・伊藤律:ある家族の「戦後」』(2016年、講談社

*9:もう一人の息子はゾルゲ事件で逮捕されたブランコ・ド・ヴーケリッチと日本人女性の間の山崎洋という人物です。彼については山崎洋 - Wikipediaを紹介しておきます。

*10:渡部富哉 - Wikipediaによれば「50年分裂当時は、志田重男、椎野悦朗(いずれも徳田派幹部、後に党を除名)らと親しい関係にあり、妻は志田夫人からの紹介で知り合い、志田が仲人を務めた」「1985年、『徳田球一全集』(全6巻)を五月書房より刊行」というのだから明らかに宮本顕治氏とその流れをくむ現執行部には否定的な御仁でしょう。一方、徳田球一 - Wikipediaによれば『徳田の出身地である沖縄県名護市のガジュマル公園には、功績を記念して市によって記念碑が建立されている。この記念碑は1998年に公費によって建てられたが、建立に際しては自民党(!)、公明党(!)、日本社会党も党派を越えて賛成したが、日本共産党は態度を保留した』というほど徳田に対して否定的なのが現執行部です。