「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年2/28日:島田洋一の巻)(追記あり)

島田洋一
 プーチンの核攻撃発言は単なる脅しではなく、通常戦でロシア軍が苦境に陥ったと見れば、実際に戦術核を使ってくると見ておかねばならない。

 さすがにプーチンも核使用はしないでしょう。というか相手が「核使用をためらわないようなキチガイ」なら「核保有しても意味があるか疑問(核による反撃を恐れない可能性あり)」ですし、「世界中の国が核保有すること」は現実的でない以上、目指すべきは「核廃絶」でしょう。

島田洋一
 非核保有国に対し露骨に核攻撃の脅しを掛けるプーチンのような男がいる以上、日本も「相手司令部無力化能力*1保有に踏み出すのは当然だ。
◆フジテレビ「核共有の議論必要」で安倍氏と橋下氏が一致
 安倍晋三元首相は27日、フジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」(日曜午前7時30分)に出演し、ロシアがウクライナに軍事侵攻したことに関連し、北大西洋条約機構NATO)加盟国の一部が採用している「核共有(核シェアリング)」について、日本でも議論をすべきだという考えを示した。
 「核共有」は、米国の核兵器を非核保有国が自国領土内に配備して運用する協定。
 番組レギュラーコメンテーター*2橋下徹氏(元大阪府知事・元大阪市長・弁護士)は「核は絶対に使ってはいけないが、核共有の議論は絶対に必要だ」と同調した。非核三原則については「持ち込ませず」の部分を見直すよう求め、今夏の参議院選挙の争点にすべきだと主張した。
安倍氏、核共有「日本でも議論すべきだ」 ロシア侵攻受け民放番組で | 毎日新聞
 自民党安倍晋三元首相は27日のフジテレビ番組で、北大西洋条約機構NATO)加盟国の一部が採用している、米国の核兵器を自国領土内に配備して共同運用する「核共有」政策について日本でも議論すべきだとの考えを示した。
安倍氏、米との「核共有」議論を ロシア侵攻で「タブーなしに」:東京新聞 TOKYO Web
 仮に核共有政策を採用すれば日本が堅持する非核三原則に反する。政策の大転換となり、発言は物議を醸しそうだ。岸田文雄首相は24日の国会答弁で非核三原則に関し「国是だ。核兵器を使用、保有する選択肢はない」と明言している。

 安倍、橋下、フジテレビ、島田なら予想の範囲内ですが心底呆れます。
 その理屈なら「核保有国(米国)」の軍事的脅威に対抗して「非核国(北朝鮮)」が核保有に動いたことも正当化できる。
 また今後「核保有国(北朝鮮や中国)」の軍事的脅威に対抗して「非核国(韓国や台湾)」が核保有に動こうとすることも正当化できる(但し、中国はともかく、北朝鮮は通常兵力では明らかに韓国に劣りますが)。
 しかし「ウクライナ問題」を「非核三原則の否定」に悪用しようとは心底呆れます。なお、上で紹介した記事にも書いてありますが、現時点では岸田首相は「非核三原則は堅持する」としています。

島田洋一
 (ボーガス注:ウクライナに軍事侵攻し、核の恫喝まで行い、ロシア国内の反戦デモを弾圧する)こんな男に柔道家を名乗る資格はない。速やかに権力の座から追わねばならない。
国際柔道連盟がプーチン氏の名誉会長職を停止:朝日新聞デジタル
 国際柔道連盟は27日、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、プーチン大統領の同連盟名誉会長の職務を停止するとホームページで発表した。プーチン大統領は柔道の愛好家として知られ、国際柔道連盟は2012年に「8段」の段位を授与していた。

 珍しく島田が正論です。それだけプーチンの行為が無法だと言うことですが。
 この際、講道館「講道館は、プーチンから黒帯を剥奪したら?」との提言。 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-ではないか?(講道館国際柔道連盟を見習えと言う意見がネット上に出ています)。ちなみに「準強姦の内柴」はやはり「黒帯剥奪」のようです(内柴事件 - Wikipedia参照)。

【追記】

プーチン氏の名誉会長取り消し 欧州柔道連盟 - 産経ニュース
 欧州柔道連盟(EJU)は28日、ウクライナへの軍事侵攻を進めるロシアのプーチン大統領について、名誉会長の地位を取り消すと発表した。国際柔道連盟(IJF)が名誉会長資格を一時停止したのに続く措置となった。
 EJUは27日にロシア人のセルゲイ・ソロベイチク氏の会長辞任も発表。ウクライナ情勢を受けた判断で、2007年に就任した同氏は「われわれの結束を維持するために、辞任しなければならない。私の心が柔道に向いていることを疑う人はいないが、同時にロシアにも根ざしているのも事実だ」との声明を出した。同日に辞意を表明したという。

【ちなみに】

【再放送】「問題を起こした柔道家から、講道館が黒帯を剥奪せよ」…フランス(日本以上の柔道大国)指導者の提言 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
 いまや柔道の本場はフランスに移行している、という話を柳澤氏が話し、そこでフランスのボルドー大教授、ミシェル・ブルッス(国際柔道連盟メディアコミッショナー・オフィシャルリサーチャー)といろいろ意見を交換しているのです。
 んで、彼は講道館にてこのたび、「フランスでの初心者の柔道指導」について講演したのだそうです。

柳澤健*3
 ブルッスは僕に言いました。
 「子供を殺したり、大怪我させたコーチは、十年刑務所に放り込め。黒帯も剥奪しろ。」
 その通りだと思います。
 講道館は柔道事故を検証して、「こういう暴力は講道館は絶対許しません」と大きな声で言って、コーチの黒帯を剥奪してしまえば、柔道事故はあっという間に激減するはずです。

*1:この文脈では「日本への米軍核兵器持ち込み」のこと

*2:橋下のような非常識極右がレギュラーとはフジテレビには心底呆れます

*3:文藝春秋に入社。週刊文春、Numberの編集部で活動。2003年よりフリー。著書『完本・1976年のアントニオ猪木』(2009年、文春文庫)、『1985年のクラッシュ・ギャルズ』(2014年、文春文庫)、『1993年の女子プロレス』(2016年、双葉文庫)、『1964年のジャイアント馬場』(2019年、双葉文庫)、『1984年のUWF』(2020年、文春文庫)、『2016年の週刊文春』(2020年、光文社)、『増補版・日本レスリングの物語』(2021年、岩波現代文庫)、『1974年のサマークリスマス:林美雄パックインミュージックの時代』(2021年、集英社文庫)、『2011年の棚橋弘至中邑真輔』 (2021年、文春文庫)(柳澤健 (ノンフィクション作家) - Wikipedia参照)