今日の朝鮮・韓国ニュース(2022年5月30日分)

【産経抄】6月4日 - 産経ニュース

 慰安婦問題には噓がつきまとう。慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的」解決を確認した2015年の日韓合意を巡り、韓国政府が事前に元慰安婦支援団体「挺対協」(現「正義連」)の当時の尹美香(ユン・ミヒャン)代表と面会を重ね、内容を説明していたことが明るみに出た。挺対協は「被害者や関連団体に相談もなかった」と主張していた。

 産経らしいですが今のところ出ている話は「尹氏に話した」というだけの話です。「尹氏に話した」が事実だとしても「挺対協の他のメンバーは知らない話」なら「そのような酷い人間だと見抜けずに代表にしていた挺対協の道義的、政治的責任」はともかく、「尹氏の暴走」であり「相談はなかった」つう挺対協の主張は嘘ではない。まあ、仮に挺対協全体に話があったとしても事前に慰安婦が相談されてなければ「当事者(慰安婦)を無視した挺対協の暴走」でしかなく、慰安婦の反発に何の問題もありませんが。
 ましてやそんなことは産経の「慰安婦は公娼」というデマの是非(勿論非ですが)とは何の関係もない。

 慰安婦狩り*1も強制連行*2朝鮮人慰安婦20万人説*3も、全部虚言と捏造である。

 勿論そのような産経の主張こそが「全部虚言と捏造」です。河野談話、米国下院慰安婦決議、「国連のクマラスワミ報告、マクドガル報告」、「林博文『日本軍「慰安婦」問題の核心』(2015年、花伝社)、吉見義明『従軍慰安婦』(1995年、岩波新書)、『日本軍「慰安婦」制度とは何か』(2010年、岩波ブックレット)などの研究成果」を全て否定できると産経が思ってるなら正気ではない。


韓国・尹政権与党が統一選で大勝 国政へ追い風 - 産経ニュース
 「大統領選では接戦だったのに何故だろう?」と首をひねります。
 いずれにせよ「国政選挙と地方選挙は直結していない」。国政少数与党という状況は勿論変わりません。
 また「地方選挙での与党勝利理由が何か」という問題もある。ウヨの産経が希望するほど「保守与党」の政権運営が楽になるかは何とも言えません。


首相、拉致問題解決に意欲 「トップ同士の関係構築が重要」 | 毎日新聞
 「で、どうやって構築するの?」で終わる話です。岸田は「一般人」とは違い「構築することができる立場」なんですからこんな「抽象的な話」で終わらせていい立場ではない。


「拉致問題なぜ動かぬ」早紀江さん訴え 国民大集会 | 毎日新聞
 早紀江に対しては

なぜ政府は2人の拉致被害者を見捨てるのか?(3) - 高世仁のジャーナルな日々
 いつ来るかわからない体制崩壊を待つわけにはいかない。
 とすれば、拉致問題の全面解決は無理でも、北朝鮮の現体制と向き合って、部分的な成果を積み上げていくしかない。
 外交交渉では、こちらの言い分が100%通ることはない。
素人でもわかることだ。
 まして相手はあの北朝鮮である。一歩一歩、妥協を重ねて成果を求めていく厳しい交渉になるだろう。少しでも前に進めていくには、悔しいけれども「泥棒に追い銭*4」を用意する覚悟も必要だろう。しかし、知恵を集め、戦略を練って成果をかちとっていくしかないのだ。
 「家族会」が「全ての拉致被害者の即時全員一括帰国」を掲げたい気持ちは痛いほど理解できる。しかし残念ながら、それは実現不可能なのである。それだけでなく、このスローガンは拉致問題の進展に害をもたらしていると思う。
 日本政府は、「全ての拉致被害者の即時全員一括帰国」以外の北朝鮮からの回答をすべて拒否することで、まともな外交交渉を放棄している。このスローガンが、政府の無作為の口実になっている。何もせずに北朝鮮を非難し「強硬論」を吐くだけでよいのだから、こんなに楽なことはない。
 日本政府が、「家族会」や「救う会」の掲げる「全拉致被害者の即時一括帰国」に固執するならば、これまでと同じく、拉致問題に進展のないまま、時間がむなしく過ぎていくだけだろう。

という「高世仁の言葉」を贈呈したい。

*1:吉田清治証言が嘘なだけであり、「慰安婦狩り」といわれても仕方がないような「暴力的連行」は勿論存在します。

*2:この場合の「強制連行」は「暴力的連行(例:横田めぐみ)」だけではなく「だましによる拉致(例:有本恵子)」のようなケースも含めています。勿論「暴力的な連行」も一部にはあり「全くなかった」かのような産経の主張はデマですが。それにしても北朝鮮拉致では「だましによる拉致(例:有本恵子)」を認定しながら、慰安婦では「暴力的連行」に話を限ろうとする産経らウヨは全くデタラメです。

*3:今となっては正確な数の算定は困難ですが、「20万人」は十分あり得る数字です。そもそも「数が少なければ違法行為していい」という話でもありませんが。

*4:制裁解除や経済支援などによるバーター取引のこと