新型コロナウイルス第7波新規陽性者数は8月10日頃がピークか。しかし死亡者数のピークはおそらく8月下旬/岸田文雄はコロナ対応よりも統一教会問題等での清和会に対する弱腰がいただけない - kojitakenの日記
統一教会絡みで名前が出ている人間には勿論「岸防衛相(安倍の実弟)」「下村元文科相」「末松文科相」といった清和会メンバーもいますが「二之湯国家公安委員長(茂木派)」「玉木・国民民主党代表」「中川・立民党憲法調査会長(野田内閣文科相)」「立民の枝野前代表、岡田常任顧問(元民主党代表)」もいるのでタイトルで「おいおい」「お前はアホか」ですね。kojitakenが清和会に「異常な敵意をもってること」「岡田や枝野をかばいたいらしいこと」はよくわかりましたが。
紋切り型の政治批判をしても、読む人の心に響かないことが多いと思う。
「民主集中制ガー」という紋切り型の共産批判しかしない野郎が良くも言ったもんです(呆)。
私が思い出すのはロッキード事件当時の三木武夫だ。権力基盤が弱かった彼は、ロッキード事件に対する積極姿勢で政権の座を2年以上保持し、それなりの世論の支持を受けた。
とはいえ、結局、「福田(清和会)→大平(田中の盟友)→鈴木(大平の子分)→中曽根(大平に代わって田中が擁立)→竹下(田中の子分)」ですからね。
「最終的には敗北者に終わった」三木がそれほど評価できるかどうか。
また三木が「幹事長にした中曽根」がロッキード事件で名前が出た運輸族議員(佐藤内閣運輸相)であることも指摘しておきたい。「検察が三木に忖度して中曽根の追及(捜査)を最初からしなかったらしい」とは良く言われる話です。
統一教会問題は今後の政治、ひいては日本社会を大きく動かすのである。その際、政治家の誰が祝電を打ったとか誰が日本財団のアドバイザーだとか誰が世界日報に載ったか等々には、大部分の国民は全く関心を持っていないのだから、ネットでその手のくだらない政談にかまけている連中は有害無益でしかない。
おいおいですね。「日本財団のアドバイザー」云々(そもそも統一教会が関係ない)はともかく「世界日報に登場」「統一教会に祝電」がどうでもいいとは驚きです。
そもそも「国民の関心」云々をいうなら「統一教会から岸が選挙応援を受けてること」「安倍&下村の統一改名許可疑惑」も「大部分の国民(自民支持層)は全く関心を持っていない」のではないか。
「大部分の国民=自民支持」は「統一教会と関係があろうがなかろうが、安倍さんは偉大、自民は偉大」「統一教会なんかに騙される奴がバカなだけで自己責任。ほとんどの人間は騙されてない」「偉大な安倍さんを殺した山上は死刑に!」ではないのか。
ならば「そもそも統一教会疑惑など追及しなくていい」「安倍を国葬にして何が悪い」とならないか。よほど、kojitakenは「岡田や枝野」をかばいたいのでしょうが、詭弁も大概にしろと言いたい。
田中角栄逮捕から46年。1976年には頂上作戦ができたのに、今では安倍晋三や自民党に対する批判者までもが周辺の有象無象を無駄撃ちしまくる愚を犯している - kojitakenの日記
ちなみに7/27は
7月27日 - Wikipedia
◆1953年
板門店で休戦協定が調印され、現在の軍事境界線が設定される。
◆1992年
バルセロナ五輪の水泳女子200m平泳ぎで中学2年の岩崎恭子が金メダルを獲得。日本人史上最年少の金メダル。
という日でもあります。
そして1976年には以下の出来事がありました。
1976年 - Wikipedia
◆6月16日
南アフリカ、ソウェト蜂起。
◆7月3日
イスラエル軍がウガンダのエンデベ空港を奇襲、ハイジャックされたエールフランス機の乗客を救出。
◆7月17日
モントリオール五輪開催。8月1日まで。
◆9月9日
中国の毛沢東共産党主席が死去。
◆10月12日
中国の文化大革命を指導した江青ら四人組が逮捕。
正午のNHKニュースを見ると、確かに田中は逮捕され、呼び捨てにされていた。
推定無罪の見地から言えば呼び捨てには問題がありますね(当時は田中以外も呼び捨てですが)。
その結果「容疑者」「被告」という肩書きがつくようになったわけです。
いささか怪しいどころか、五十嵐仁*2氏の著書『戦後政治の実像』(2003年、小学館)が「田中信者のデマ屋(山本)」による「レベルの低い陰謀論」と批判、酷評するようにこの種の「ロッキード陰謀論」は完全なデマ、陰謀論と言っていいでしょう(この種の陰謀論を無根拠にかましていいなら、今回の安倍暗殺とて「黒幕がいる」と放言可能です)。
まず第一にアメリカが田中を失脚させる理由がない。田中は反米ではない。
第二に「アメリカが失脚させた」とするまともな根拠が何もない。失脚させた「5W1H(誰(田中が逮捕された1976年当時のフォード*3大統領?)が何故田中を失脚させたのか、いつ、どこ(米国政府の会議?)で失脚させることを決めたのかなど)」がまともに説明されたことは一度もない。
第三に「失脚」というなら、「ロッキード逮捕以前」に立花隆が報じた「金脈疑惑」による田中の首相辞任自体が「失脚」です。アメリカ謀略説を採るなら「立花隆の記事=米国の謀略ではないのか*4」と五十嵐氏は痛烈な皮肉(勿論本気ではない)を著書に書いています。
第四に田中は確かに逮捕されましたが、その後も「自民党最大派閥・田中派」を率い、「目白*5の闇将軍」と呼ばれ、大平内閣、中曽根内閣の誕生に深く関わりました。
【三木政権】
小沢辰男(環境庁長官)
金丸信(国土庁長官)
木村睦男(運輸相)
竹下登(建設相)
【福田政権】
小沢辰男(厚生相:改造内閣)
金丸信(防衛庁長官)
小宮山重四郎(郵政相)
田村元(運輸相)
【大平政権】
西村英一(副総裁)
金丸信(国対委員長)
江崎真澄(通産相)
後藤田正晴(自治相・国家公安委員長:第二次内閣)
竹下登(蔵相:第二次内閣)
橋本龍太郎(厚生相)
山下元利(防衛庁長官)
【鈴木政権】
西村英一(副総裁)
二階堂進(総務会長)
石破二朗(自治相・国家公安委員長)
亀岡高夫(農水相)
斉藤滋与史(建設相)
世耕政隆(自治相・国家公安委員長:改造内閣)
松野幸泰(国土庁長官:改造内閣)
箕輪登(郵政相:改造内閣)
【中曽根政権】
二階堂進(幹事長→副総裁)
金丸信(総務会長→幹事長)
内海英男(建設相)
奥田敬和(郵政相:第二次内閣)
梶木又三(環境庁長官)
後藤田正晴(官房長官や総務庁長官)
左藤恵(郵政相:第二次第一次改造内閣)
佐藤守良(農水相:第二次第一次改造内閣)
竹内黎一(科学技術庁長官:第二次第一次改造内閣)
竹下登(蔵相)
渡部恒三(厚生相:第二次内閣)
ということで逮捕後も田中は1985年2月に脳梗塞で倒れる(当時は第二次中曽根第一次改造内閣)までは「派閥の子分を党や内閣の要職に就けて」絶大な政治力を誇った。
米国が本気で田中失脚を狙っていたならそんな「田中の自民党支配」を許すわけがない。
第五に「ロッキード事件」は何も「田中限定の事件」「日本限定の事件」ではなく、日本では他に橋本登美三郎(佐藤内閣で運輸相)、佐藤孝行(佐藤内閣で運輸政務次官)が逮捕されてるし、エドワード・ヒース(英国首相)やジョヴァンニ・レオーネ(イタリア大統領)といった外国政治家がロッキードから賄賂を受け取った疑いのある灰色高官として名前が浮上しています。また、ロッキード事件は同様の「飛行機売り込み疑惑」である『ダグラス・グラマン事件(岸元首相が議員辞職に追い込まれる)』に発展しています(ロッキード事件 - Wikipedia参照)。
「田中を失脚させる陰謀」云々と根拠レスで言っていいなら、例えばダグラスグラマン事件も「岸を議員引退させるための陰謀」とも根拠レスで言えてしまう。
私が思うのは、半世紀前にできていた「頂上作戦」が今はできず、安倍晋三を逮捕することができないまま、統一教会に深い恨みを抱く山上徹也による銃殺を許してしまったんだなあということだ。
やれやれですね。
頂上作戦なんてのは「田中が逮捕されたロッキード事件」くらいしかない。それも「当時の首相が田中の政敵である三木武夫(田中自身や『田中の盟友・大平』は首相ではなかった)」「与野党伯仲国会」という特殊な事態によるものでしかない。しかも田中を逮捕しても、田中の政治力は衰えず、「田中支配」といわれる体制が自民党に長く敷かれたこと(田中の失脚は1985年に脳梗塞で倒れたことと、それを契機に竹下が派閥を乗っ取ったことにすぎない)、ロッキード灰色高官として名前が出た二階堂(田中政権で官房長官、自民党幹事長)は逮捕されなかったこと(その後、自民党総務会長(鈴木総裁時代)、幹事長、副総裁(中曽根総裁時代)を歴任)などを考えれば「田中逮捕」はそんなに手放しで喜べる話ではない。
また、刑事責任を追及されなかった大物政治家(首相、元首相など)は安倍だけではない。
映画『金環蝕』のモデルとなった九頭竜川ダム疑惑で池田首相は逮捕されませんでした(そもそも池田は自由党政調会長の時に、指揮権発動で造船疑獄追及から逃げていますが)。
ダグラス・グラマン事件で「灰色高官」岸元首相(安倍の祖父)は議員辞職に追い込まれた物の逮捕はされなかった。
リクルート事件でも起訴されて処罰された*6のは藤波元官房長官のみ。
中曽根前首相、竹下首相、宮沢蔵相、安倍晋太郎幹事長、渡辺政調会長らは「役職を辞任するなどして一時、政治的謹慎に追い込まれた(その結果、傍流の海部氏が首相に就任)」とはいえ、逮捕はされませんでした。
「安倍晋太郎は政治謹慎中に病死して復権できなかった」とはいえ、しばらく後に中曽根は大勲位をもらうし、宮沢は首相(首相退任後も小渕、森内閣蔵相)として、渡辺は宮沢内閣外相として復権します。「佐川疑惑の細川首相」「日歯連疑惑の橋本元首相」「故人献金疑惑の鳩山首相」も逮捕されなかった。過去の「政界疑惑」とてそんなに喜ばしい結末ではない。
とはいえ刑事責任が追及されない場合も多くは「首相辞任(金脈疑惑の田中、リクルートの竹下、佐川の細川、故人献金の鳩山)」「議員辞職(ダグラスグラマンの岸)」など「何らかのダメージ」は受けており、「長期政権の安倍」は明らかに異常ですが。
ちなみに「ふと思い出したのですが」ロッキード事件でテロと言えば以下の事件がありますね。「元々は心酔していたのにある事実(安倍の場合は統一教会との癒着、児玉の場合はロッキードとの癒着)を知ったことで殺意を抱く」という辺りは山上に似ています(山上と違い暗殺には失敗しましたが)。
児玉誉士夫邸セスナ機特攻事件 - Wikipedia
1976年(昭和51年)3月23日に前野光保(当時29歳)が、児玉誉士夫の私邸に小型航空機(セスナ機)で突入し、死亡した、いわゆる特攻攻撃を行ったテロ事件である。
攻撃された児玉(当時65歳)は「大物右翼でフィクサー」と呼ばれていたが、アメリカの航空機メーカーのロッキード(現在のロッキード・マーティン)の秘密代理人として暗躍しており、全日本空輸にロッキードの旅客機を購入させるために政治工作した、所謂ロッキード事件の首謀者の一人であった。
【犯人と動機】
攻撃を実行した前野は、日活ロマンポルノに「前野霜一郎」の芸名で出演していた俳優だった。前野は右翼思想の持ち主であり、三島由紀夫にも心酔しており、大物右翼であった児玉を、少し前まで、尊敬していた。しかし、ロッキード事件に絡んで児玉が起訴され、マスコミの報道によって児玉が前野が思い描くような「民族主義的な思想家」ではなく、きわめて利己主義的な、いわゆる「利権屋」なのだ、という事実に気付かされた前野は、児玉に騙された、そして裏切られたと感じ、怒り、「児玉に天誅を下すべきだ」との結論に至り、攻撃に及んだものであった。
政治家との関連では特に統一教会と密接な関係を持ってきた清和会、その中でも特に癒着の深い議員たちに照準を絞らなければならない。
リクルート事件では未公開株の提供を受けた野党議員として「社会党の上田卓三(議員辞職)」「公明党の池田克也(後に収賄容疑で起訴され有罪)」「民社党の塚本三郎委員長(委員長を引責辞任)」の名前が挙がりましたが、今回のid:kojitakenの物言い「自民党清和会だけ追及しろ」は「野党(社会、公明、民社)のリクルート疑惑などどうでもいい、自民党(中曽根前首相、竹下首相、宮沢蔵相、安倍晋太郎幹事長、渡辺政調会長など)だけ追及しろ」というのと同様の暴論でしょう。
今回も「与野党共に疑惑は追及されるべき」である。勿論「自民の方がより強く追及されるべき」ですが「自民以外(立民、国民民主、維新)の疑惑は追及しなくていい(kojitaken)」なんてのは話になりません。
まあ、俺が「共産支持(統一教会疑惑が浮上することはあり得ない)」なので安心してそう言える面があることは否定しません。
*1:著書『最高裁物語』(1997年、講談社+α文庫)、『東京地検特捜部の決断』(1999年、講談社+α文庫)、『毎日新聞社会部』(2006年、河出書房新社)など
*2:現在、法政大学名誉教授。全国革新懇代表世話人。著書『一目でわかる小選挙区比例代表並立制』(1993年、労働旬報社)、『保守政治リストラ戦略』(1995年、新日本出版社)、『徹底検証・政治改革神話』(1997年、労働旬報社)、『政党政治と労働組合運動』(1998年、御茶の水書房)、『この目で見てきた世界のレイバー・アーカイヴス』(2004年、法律文化社)、『活憲』(2005年、山吹書店)、『労働政策』(2008年、日本経済評論社)、『労働再規制』(2008年、ちくま新書)、『対決 安倍政権:暴走阻止のために』(2015年、学習の友社)、『活路は共闘にあり』(2017年、学習の友社)、『打倒安倍政権:9条改憲阻止のために』(2018年、学習の友社)など。個人ブログ五十嵐仁の転成仁語:SSブログ
*3:ウォーターゲートによるニクソン辞任(1974年)で副大統領から昇格。現職大統領として戦った1976年の大統領選挙ではカーターに敗れているので、大統領選挙に勝利して選出されたことのない唯一の米国大統領である。
*4:但し、「立花隆の記事=米国の謀略」と放言する陰謀論者もいます。
*5:田中の邸宅があった
*6:当初「逮捕」と間違いを書いていましたがコメント欄のご指摘で訂正しました。