今日の中国ニュース(2022年11月8日分)

海峡両岸論 第144号 2022.11.07発行 - 民意は台湾統一防ぐ万能薬か 「法統」から独立封じる中国 - | ちきゅう座
1)台湾の住民のほとんどが現状維持派、棚上げ派(即時統一派や即時独立派は少数)
2)欧米や日本も「一つの中国」を前提に中国と国交正常化したので
台湾独立の可能性は低いという指摘には全く同感です。
 それにしても

 蔡は2016年5月20日に総統就任式に臨んだ。彼女は「中華民国国歌」を声を上げて唱和した。「三民主義*1をわが党の宗とする」で始まる「国歌」は、もともとは国民党歌だ。だから民進党員の多くは斉唱を拒否してきた*2のだ。
 総統府で行われた就任式(写真は2016年の就任式、総統府HP)には、孫文肖像画に向かって総統は手を挙げ宣誓*3しなければならない。

と言うのが興味深い(無知なので、今回初めてそうした事実を知りましたが)。勿論「孫文自身や、孫文を『国父』として自己の権威付けに利用した蒋介石毛沢東*4=台湾独立派」のわけもなく、国内の分裂を恐れてか「孫文否定」を蔡が公然とできない時点で、到底独立など「夢物語」という岡田氏の主張には全く同感です。


将来の「ポスト習近平」も強権主義か 中国史の必然 岡本隆司・京都府立大教授に聞く(日経BizGate) - Yahoo!ニュース

 一方で個人の道徳的資質の問題ではなく、「中国というシステム」が必然的に統治者を権力主義者にしてしまうとも岡本氏は指摘する。

 馬鹿馬鹿しいですね。日本とて戦前は「天皇制国家」でしたし、多くの国は「誕生当初は独裁国家(王政など)」でした。最初から民主的な国なんてほとんどないでしょう。そして中国もいずれは「複数政党制国家(まあ今とて衛星政党は存在するのですが)」になるでしょうし、昔に比べれば今の方が中国は民主的でしょう。「中国というシステム」がいつまでも中国を「独裁」的にすると考えるのは偏見でしかない。
 そもそも「欧米や日本の侵略」によって「民主主義を時間をかけて形成していく余裕」が失われたことを無視するのもいかがな物か。「侵略を早急に排除し、独立を回復し、そして近代化」するには「上からのトップダウン」が求められたという面は明らかにあります。これは中国に限らず、他の「欧米の侵略を受けたアジア、アフリカの国々の多く」にも該当することですが。


台湾侵攻「リスク高すぎる」 近く起こる可能性を否定―元米情報長官:時事ドットコム
 常識で考えて当然すぎる話です。


集合住宅地で食堂整備、中国政府が通達…「計画経済に回帰」と懸念 : 読売新聞オンライン
 吹き出しました。「是非はともかく」なんでこの程度のことが「計画経済への回帰」なのか?。因縁付けにもほどがある。


【主張】独首相の中国訪問 西側の結束を乱す接近だ - 産経ニュース
 タイトルだけで吹き出しました。
 あの安倍ですら首相在任中は「中国ビジネスに配慮」して「李克強首相の北海道訪問に異例の同行」をしたのに良くも言ったもんです。

 ショルツ氏の訪中には、自動車大手フォルクスワーゲンなど十数社の独企業幹部が同行した。
 これでは、中国の巨大な経済力に引き寄せられたと受け止められても仕方あるまい。
 訪中直前には、中国の国有企業がドイツ最大の貿易港である北部ハンブルク港のターミナルに出資する計画が容認された。各国が経済安全保障の観点から対中関係を見直す中でドイツが中国に接近すれば、軍事転用可能な先端技術の流出などを阻もうとする対中包囲網に風穴が開きかねない。ドイツはこうした懸念を脇に置き、自国のみが潤えばいいというのか。

「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(オランダ編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(日本の自治体編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(英国・インド編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(ハリウッド編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(ボーイング・エアバス編) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
等をもじれば「「経済のほうが政治よりよっぽど現実(実状)に正直だ」の実例(ドイツ編)」ですね。

*1:「民族の独立(民族主義)、民権の伸張(民権主義)、民生の安定(民生主義)」の三原則をいう。

*2:君が代斉唱拒否のような事情があるわけですが、これを産経らウヨは「君が代の場合」とは違い、「国歌なら斉唱が当然」とは恐らく言わないでしょう。

*3:朝鮮学校の「金日成肖像画(今はなくなったものの、過去にはあったようです)」を批判する産経らウヨはこれを「金日成の場合」とは違い、「個人崇拝で問題」とは恐らく言わないでしょう。

*4:まあ、現在の中国共産党中国国民党孫文を国父扱いしていますが