今日の中国ニュース(2022年11月23日分)

【大手町の片隅から】乾正人 「秋葉原警察」を徹底調査せよ - 産経ニュース

 野党はなぜ、この問題を追及しないのだろうか。

 産経は「野党は中国に甘い」と印象操作したいようですが、勿論「中国の私設警察が秋葉原にある(あるいは今はないが過去にあった)」ことを証明する「堅い証拠」が今のところないからです。産経だってこのコラムで適当なことを書き飛ばしてるだけであって「具体的な証拠に基づいた追及報道」をしてるわけでは全くありません。大体、本当に中国が秋葉原でそんな違法行為をしてるのなら、野党の追及ではなく「警察や検察の摘発」を要求すべきではないのか。
 

習氏「唯物論的中華帝国」の論理 東大教授・平野聡 - 産経ニュース*1

 習近平氏は、最高指導部の(ボーガス注:7人の)政治局常務委員(チャイナ7)に自らと縁の深い人物を新たに4名*2も登用する一方、党エリート育成組織である「共産主義青年団」(共青団)出身者を排除した。共青団出身者には李克強首相ら、西側諸国との関係や経済合理性をそれなりに考慮する実務家が多かったが、もはや彼らの知見は重視しないと言わんばかりである。

 産経文化人らしいとはいえ、赤字部分には吹き出しました。習指導部に「西側諸国との関係や経済合理性をそれなりに考慮する実務家がいない」かのようなアホな印象操作も大概にしたらどうか。
 そもそも

中国共産党中央政治局常務委員会 - Wikipedia
習近平
 福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記を歴任
◆李強氏
 浙江省長、江蘇省党委員会書記、上海市党委員会書記を歴任
◆蔡奇氏
 杭州*3長、浙江省副省長、北京市長、党委員会書記を歴任
◆李希氏
 延安市党委員会書記、遼寧省長、党委員会書記、広東省党委員会書記を歴任

と地方回りしてきた人間たちが「実務家でない」わけもないでしょう。
 これが東大教授かと絶句しましたがよく考えたら小堀桂一郎、酒井信彦、藤岡信勝等と言った非常識ウヨ連中も東大教授でした(勿論まともな東大教授もいるが)。

 一部では「胡氏は体調不良で退場した」と説明する向きもあるが、筆者はそうは考えない。

 あるいは「習指導部の方針に対する抗議の意志で自主退場」説もありますが、ろくな根拠もないのに「習指導部による強制退場」を主張するから呆れます。


EU大統領、12月訪中 欧州、北京詣で相次ぐ - 産経ニュース

 欧州連合(EU)は24日、ミシェル*4EU大統領が12月1日に中国を訪問し、習近平国家主席と北京で会談すると発表した。
 習氏が10月の中国共産党大会で総書記として3期目続投を決めて以来、EU首脳の訪中は2人目。ミシェル氏に先駆け、今月4日にはショルツ独首相が北京入り。マクロン仏大統領も、来年初めの訪中を表明している。

 「詣で」とは反中国の産経らしい表記ですが、要するに「批判はする」にしても産経のような反中国(敵視)はどこの国もしないわけです。


岸田首相が中国に過度の防疫措置緩和を要請 首脳会談で習氏に - 産経ニュース
 「過度の防疫措置」とはいわゆる「ゼロコロナ政策」のことですが、「岸田主張の是非」「中国がこの要請に応じるかどうか」はともかく問題は何故そんなことを言うのか、ですね。
 産経記事にも書いてありますが
1)中国に進出した日本企業の活動の妨げになる恐れがある
2)中国市場の需要が縮小し、中国市場へ輸出する日本企業の妨げになる恐れがある
ということですね。
 このようなことを要請すること自体、「日本にとっての中国市場の重要性」を示しています。つまりは産経のような非常識な反中国は「日本の政府や企業」にとって現実的にあり得ない。

*1:筆者の平野には『清帝国チベット問題』(2004年、名古屋大学出版会)、『「反日」中国の文明史』(2014年、ちくま新書)、『大清帝国と中華の混迷』(2018年、講談社学術文庫)の著書がある。

*2:4名の新任は李強氏(上海市党委員会書記からの任命。首相就任が予測されている。習氏が浙江省党委員会書記時代に浙江省党秘書長)、蔡奇氏(北京市党委員会書記からの任命。現在、党中央書記処常務書記)、丁薛祥氏(党中央弁公庁主任からの任命。副首相就任が予測されている。習氏が上海市党委員会書記時代に上海市党秘書長)、李希氏(広東省党委員会書記からの任命。現在、党中央規律検査委員会書記)

*3:浙江省省都

*4:ベルギー首相を経てEU大統領