税理士以外の税務相談排除/自主申告運動介入に道/「税制改正大綱」
岸田自公政権が23日に閣議決定した「税制改正の大綱」(納税環境整備)に、「税理士でない者が税務相談を行った場合の命令制度の創設等」が盛り込まれました。
自主申告運動への介入に道を開くものであり、相談活動を厳罰で威圧することにもつながります。
財務大臣の命令に従わなければ「1年以下の懲役または100万円以下の罰金」が科されます。
「命令制度」を創設して、納税者同士の税金相談に国家権力が介入し、厳罰で「停止」させることは、日本国憲法の基本的人権や幸福追求権などに反するものと言わねばなりません。
「民商の税務相談(自主申告運動のワンオブゼム)を排除したい」という「不当な動機」でも政権側にあるんでしょうか?(共産党は明らかにそれを疑っていると思いますが)
欧州左翼との連帯求めて 緒方副委員長に聞く(1)/“時宜得た訪問” 大歓迎
記事に掲載された表で「何処の国の政党」と会談したのかが分かるので紹介しておきます。
一応書いておくとフランス共産党、服従しないフランス(不服従のフランス:今回が初の交流とのこと)、スウェーデン左翼党、ドイツ左翼党*1、オランダ社会党*2、ベルギー労働党、オーストリア共産党ですね。
フランス共産党と言えば「モスクワの長女」と言う異名があるほど、ソ連べったりでしたが今は違うのでしょう。
なお、コメント欄で紹介のあったアイスランドですが、
浅尾洋平*3の日々こつこつと『アイスランドが大好きな高校生の娘』2022.10.31
今日の赤旗の1面記事はアイスランドの首相と赤旗新聞との会見記事です。
アイスランドはジェンダーギャップ指数2022において世界1位です。
ということでそういう面を重視しての交流ですね。
アイスランドの1位についてはアイスランド首相に聞く ジェンダー平等社会へのヒントとは? - クローズアップ現代 - NHK(2022.1.4)としてマスコミも報じています。
また浅尾市議紹介の記事はネット上で見つからなかったモノの「アイスランドのジェンダー平等について報じた赤旗記事」ならジェンダー平等実現 経済成長の原動力に/アイスランドに注目 報道続く/“やさしく強い経済”をより豊かに(2022.1.11)があります。
以前、
日本共産党第28回大会/綱領一部改定案の討論についての志位委員長の結語2020.1.20
1970年代、「赤旗」に掲載された論文などで、同性愛を性的退廃の一形態だと否定的にのべたことについて、きちんと間違いと認めてほしいというものです。これは当時の党の認識が反映したものにほかならないものだと思います。これらは間違いであったことを、この大会の意思として明確に表明しておきたいと思います。
という志位氏の謝罪表明を紹介しましたが、共産党が現在、力を入れようとしてる分野の一つがジェンダー問題(男女平等や女性の貧困問題、LGBT問題など)です。
一方、俺が「反党分子」「不良党員」として嫌ってる松竹伸幸は松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Amebaは「安保問題ガー」ばかりで例えば「ジェンダー問題」についてほとんど言及しないことには心底呆れます。テーマは「憲法と自衛隊」「自衛隊問題」「日米安保」「憲法九条」と安保関係のモノばかりで「ジェンダー」はなし。
「ジェンダー」で松竹サイトをサイト内検索しても記事は
映画「この星は、私の星じゃない」 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba2019.9.23
池田*4さんから、「松竹さんは、こういうウーマンリブみたいな運動をどう見ているの?」と聞かれた。
正直にお話をしておこうと思って、ほとんど関心がないこと*5を告白する。
「ウーマンリブもそうですし、いまのジェンダーフリーもそうですが、最初はそれでスタートするのは仕方ないけれど、いつまでも外国語であらわされて日本語の名称にならない運動って、どうも気持がついていけなくて*6」
ジェンダー、マルクス主義、不破哲三 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba2020.8.12
マルクス主義の男女平等論とジェンダー論はいかなる関係にあるのか。それを理論的に深める試みは、少なくとも共産党の中ではやられていない*7。今年から来年初頭にかけて出す私自身の本はメドが付きつつあるので、次に挑戦するのはこれにしようかな*8。
野党政権と共産党綱領の諸問題・3 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba2022.2.16
ジェンダー平等なんかではもっとアメリカの支配力*9を強めてほしいとか、リアルに割り切っているのではなかろうか。
中北浩爾『日本共産党』を読む・中 | 松竹伸幸オフィシャルブログ「超左翼おじさんの挑戦」Powered by Ameba2022.6.14
ジェンダー平等とか部分的には取り入れていて、それが歓迎されると同時に、逆に足がもつれる原因になっている面もあると感じる。
ということで4つしかヒットしません(しかもジェンダー問題について松竹個人の主張を本格的に展開しているとはとても言えない)。党首選挙があれば立候補すると言ってる奴が全くお粗末なもんです。
なお、アイスランド首相のヤコブスドッティル氏は女性です。
以前、別記事で書きましたが
アイスランドの面白い「名前ルール」&産経の安倍万歳に今日も呆れる(2022年8/17分) - bogus-simotukareのブログ
初の女性大統領が「フィンボガドッティル」で、2009年の女性首相が「シグルザルドッティル」、今の女性首相が「ヤコブスドッティル」
アイスランド人の名前 - Wikipediaによれば「ドッティル」とはアイスランド語で「英語のdaughter(娘)」に当たる言葉です。つまりは言葉の意味としては「フィンボガドッティル=フィンボガの娘」「シグルザルドッティル=シグルザルの娘」、「ヤコブスドッティル=ヤコブスの娘」です。
ちなみに男性の名前だとアイスランドでは「何とかソン」と言うのが多いですが、これも「勘の鋭い方は気づいた」でしょうがアイスランド人の名前 - Wikipediaによれば「ソン」とはアイスランド語で「英語のson(息子)」に当たる言葉
です。
アイスランドに限らず、ジェンダーギャップ指数については以下の通り北欧の国が強いです。そしてアイスランドに限らず「上位の国は女性首相の経験がある」わけです。日本は「女性首相なんて当面無理じゃね?」ですからねえ。まあ、さすがに極右・高市早苗*10なんぞが首相になるくらいなら男性の方がましですが。
【2022年最新】ジェンダーギャップ指数ランキング 世界と日本の現状・今後の課題は | ELEMINIST(エレミニスト)
2位:フィンランド
現首相サンナ・マリンは女性。彼女については例えば貧困家庭から首相になれるフィンランドは幸福度NO.1 - 高世仁のジャーナルな日々(2020.1.1)参照
3位:ノルウェー
現首相ヨーナス=ガール・ストーレ*11は男性だが、前首相エルナ・ソルベルグは女性
ちなみにソルベルグ氏についてはペマ・ギャルポのトンデモぶりが笑える・パート15(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログ2017.3.22
エルナ・ソルベルグ首相は、中国との関係を重視してダライ・ラマと面会しなかったと公言。「中国政府が会うなと言ったわけではない。ただ私たちは、もし彼と会えばもっと長く『冷凍庫』に入れられたままになることを知っている」と語った。として拙記事で以前紹介しました。このことについて以前id:Mukkeに「俺やid:Bill_McCrearyさんを批判するよりソルベルグ首相でも批判したらどうなのか?」と問いただしたところ、苦し紛れに出てきたアホ発言が『ノルウェーに霞を食えとは言えない』です。さすがに自分でも「居直り発言」が次第に精神的に苦痛になったのか、今や、id:Mukkeがはてなブログをプライベートモードにしてることには苦笑します。
4位:ニュージーランド
現首相ジャシンダ・アーダーンは女性
5位:スウェーデン
現首相ウルフ・クリスターソンは男性だが、前首相マグダレナ・アンデションは女性
ちなみに
【G7諸国】
「ドイツ10位*12」「フランス15位」「英国22位」「カナダ25位」「米国27位」「イタリア63位」
【アジア諸国】
「フィリピン19位」「シンガポール49位」「ラオス53位」「東チモール56位」「UAE68位」「モンゴル70位」「バングラデシュ71位」「タイ79位」「ベトナム83位」「インドネシア92位」「ネパール96位」「カンボジア98位」「韓国99位」「中国102位」「マレーシア103位」「ブルネイ104位」「ミャンマー106位」「スリランカ110位」「日本116位」「モルジブ117位」「レバノン119位」「ヨルダン122位」「トルコ124位」「ブータン126位」「サウジアラビア127位」「クウェート130位」「バーレーン131位」「インド135位」「カタール137位」「オマーン139位」「イラン143位」「パキスタン145位」「アフガン146位(最下位)」
※男女平等(「平均寿命」「大学進学率」「賃金」等において男女の地位が対等かどうか)なので「経済的に豊かか」「民主的か」と言う話とは別問題であることを指摘しておきます。その意味で「何で日本より経済的に貧しい国(例:フィリピンやバングラデシュ)の方が日本より高い」「何で共産党一党独裁のラオス、ベトナム、中国の方が日本より高い」というのは批判になっていません。
※なお、国連加盟国は193カ国であり、実はこの順位表には「信用できる統計データが無い」等の理由で出てこない国(例:北朝鮮)があることに注意が必要です。
であり「日本の順位の低さ(G7諸国で最下位、アジアの中でも決して高くは無く、むしろ低い)」が目立ちます。
すぐに分かるのは「トルコ124位」「サウジアラビア127位」「クウェート130位」「バーレーン131位」「カタール137位」「オマーン139位」「イラン143位」と中東の順位が低いことですね。やはりイスラムの影響でしょうか?*13(イスラム改革派は「イスラムは決して女性差別的宗教では無い」として現状をむしろ「イスラムからの乖離」と批判しますが)
*1:「労働と社会的公正のための選挙オルタナティブ(ドイツ社民党を離脱した左派が2005年に結成)」と「左翼党(東ドイツの政権与党・ドイツ社会主義統一党の後継政党)」が2006年に統合して結成(左翼党 (ドイツ) - Wikipedia参照)
*2:1971年にオランダ共産党(マルクス・レーニン主義派)として誕生。1991年にはマルクス・レーニン主義を公式に放棄し社民政党化(社会党 (オランダ) - Wikipedia参照)
*5:そして今もほとんど関心が無いわけです。「外国語(ウーマンリブ、ジェンダー)」云々は関係ないでしょう。「共同親権」「女性天皇」「ストーカー、セクハラ、DV、リベンジポルノなど性暴力」「待機児童」「同性婚合法化」「夫婦別姓」等いくらでもジェンダー問題は議論のネタがある。そして「当時はジェンダー問題」とは言わなかったとは言え、「新婦人協会(女性参政権獲得を目指した団体)の市川房枝(戦後、参院議員)、奥むめお(戦後、主婦連合会会長)、平塚雷鳥(戦後、日本婦人団体連合会会長、世界平和アピール七人委員会委員など歴任)」など戦前からジェンダー問題に取り組んだ女性活動家はいるわけです。松竹がジェンダー問題を議論しないのは「(松竹がやたら議論したがる安保問題と比べて)単に興味が無いから」でしょう。「外国語云々とかみっともない言い訳するな!」と怒鳴りつけてやりたい。
*6:松竹には例えば「ストーカー、セクハラ、DV、リベンジポルノ(まあ、これらはジェンダー問題の一種ですが)」「パワハラ」「ヘイトスピーチ」「ワーキングプア」等についても「いつまでも外国語であらわされて日本語の名称にならない運動って、どうも気持がついていけなくて」なのか、聞きたいところです(嫌みのつもり)。
*7:あくまでも「2020年時点での松竹の認識であること(本当に2020年当時において、されてないかは?がつく)」に注意が必要です。なお、現在、倉林明子氏(参院議員、副委員長)が「ジェンダー平等委員会責任者」、山添拓氏(参院議員、政策副委員長)が「副責任者」であり、その取組をどう評価するかはともかく「ジェンダーについての取組」は現在されています。
*8:こう書きながらその後出す本はジェンダーと関係ない上、ブログでもジェンダーについて全然論じてないのだから松竹も呆れたバカです。「党首選挙に立候補したい」と放言する松竹の著書は『憲法九条の軍事戦略』(2013年、平凡社新書)、『集団的自衛権の焦点』(2014年、かもがわ出版)、『集団的自衛権の深層』(2014年、平凡社新書)、『改憲的護憲論』(2017年、集英社新書)、『憲法九条の軍事戦略』、『対米従属の謎』(以上、2020年、平凡社新書)、『13歳からの日米安保条約』(2021年、かもがわ出版)、『〈全条項分析〉日米地位協定の真実』(2021年、集英社新書) など、異常なまでに安保問題に偏っています。この男はジェンダーだけで無く環境問題にも教育問題にも景気対策(経済政策)にも福祉・医療問題にも興味が無いわけです。それでよくもまあ「党首選挙に立候補したい」と寝言が抜かせたもんです。この点、志位氏は「ブレーンの協力は当然ある」でしょうが、著書において『教育基本法改定のどこが問題か』(2006年、新日本出版社:教育問題)、『「原発ゼロ」の日本を』(2011年、日本共産党中央委員会出版局:原発問題)、『領土問題をどう解決するか:尖閣、竹島、千島』(2012年、新日本出版社)、『歴史の偽造は許されない:「河野談話」と日本軍「慰安婦」問題の真実』(2014年、日本共産党中央委員会出版局)、『天皇の制度と日本共産党の立場』(2019年、日本共産党中央委員会出版局)、『パンデミックと日本共産党の真価』(2021年、日本共産党中央委員会出版局:新型コロナ問題)、『ウクライナ侵略と日本共産党の安全保障論』(2022年、日本共産党中央委員会出版局)など松竹よりは幅広い分野(安保分野に限らない)をカバーしています。
*9:松竹の言う「米国の支配力」の意味が不明です。「夫婦別姓(あるいは女帝、同性婚、中絶の権利等)を認めろ」などと米国にジェンダー問題で内政干渉して欲しいという話か。「米国の国益に関する話(米国の女性経営者がもっと日本で活動しやすくしろ)」ならともかくそうでも無い限りジェンダー問題で米国が口出しするわけが無い(口出しする動機が無い)し、そもそもそれは不当な内政介入でしょうよ。そして、まともな人間は「夫婦別姓が実現するなら米国に内政干渉して欲しい」なんて言うわけが無い。
*10:第一次安倍内閣沖縄・北方等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣総務相などを経て現在、岸田内閣経済安保相
*11:外相、保健相などを経て首相
*12:失礼ながら「メルケル前首相」の存在を考慮しても「ナチ時代には日本と一緒に枢軸国」なのでフランス、英国より低いかと思ってました。
*13:とはいえ、イスラム国でもUAE(68位)、バングラデシュ(70位)は「アジアにおいては高い方」なので「?」ですが