今日の産経ニュース(2023年9/26日分)

万博建設費「増額分は国負担で」 大阪維新が知事に要望 - 産経ニュース
 「身を切る改革」と抜かしながらこういうときは国に助けを求めるとは何処まで恥知らずなのか。増額分は全部「大阪府大阪市、関西財界」で負担したらどうなのか。支持者も良く維新支持などできるもんです。あまりにも支持者の「認知の歪み」が酷すぎる。


維新幹事長、万博費〝上振れ〟大阪負担に反論「非論理的」 - 産経ニュース
 「はあ?」ですね。大阪維新が誘致し、大阪で開催するのに「国に負担を求めるな」「まず大阪市大阪府、関西財界で負担しろ」の何が「非論理的」なのか?
 断言してもいいでしょうが「沖縄海洋博(1975年)」「つくば万博(1985年)」「愛知万博(2005年)」等、過去の万博で同様の「国への負担」が「自治体側(沖縄県茨城県、愛知県)から求められたら」悪口雑言してるのが維新とその支持者でしょう。


秋本議員、詐欺罪でも起訴へ コロナ給付金不正受給主導 東京地検特捜部 - 産経ニュース
 現時点では「推定無罪」とはいえ、報道が事実ならば「収賄」だけでなく「補助金詐欺の共犯」とは悪徳政治家としか言い様がない。


取り調べ映像提出、国側が高裁に不服申し立て プレサンス国賠訴訟 - 産経ニュース

 大阪地検特捜部が(ボーガス注:業務上横領容疑*1で)逮捕・起訴し無罪が確定した不動産会社「プレサンスコーポレーション」の山岸忍*2・前社長(60)が違法捜査を訴え、国に8億円近くの賠償を求めた国家賠償請求訴訟で、取り調べの録音・録画映像の一部を証拠提出するよう国に命じた大阪地裁の決定を不服として、国側は26日、大阪高裁に即時抗告した。
 19日の地裁決定は、山岸氏の元部下に対する5日間の計18時間近くに及ぶ取り調べ映像について証拠提出を命じた。検事が机をたたき、怒鳴り続ける場面などが含まれるという。
 山岸氏の代理人弁護士は「即時抗告の申し立ては、違法・不当な取り調べを隠蔽する目的が明らかだ」とコメントした。

 そんな場面が本当にあるなら明らかに違法捜査ではないか。そして山岸氏側の主張「即時抗告は違法行為の隠蔽目的」が事実ならば、大阪地検特捜部と言えば「村木事件(村木厚子氏が無罪判決)」を起こした役所であり、これでは「村木事件の反省もなくまた同じこと(自白強要)をやらかした」と悪口されても文句は言えないでしょう。


麻生氏、公明の山口代表らを名指しで「がん」と批判 安保3文書巡り - 産経ニュース*3
 連立相手なのに「ガン」呼ばわりとは無茶苦茶な暴言です。
 「何を考えてるのか?」「維新や国民民主と手を組んで公明と別れる気なのか?(仮にそうでもこんな暴言が許されるわけではないですが)」「それとも何も考えてないのか?」と頭痛がします。「暴言常習」麻生では「何も考えず感情的に悪口しただけ」で後で公明党に詫びが入るだけかもしれませんが。
 これが「自民党政調会長(小泉総裁時代)、幹事長(福田総裁時代)、副総裁(現在)」「総務相小泉内閣)、外相(小泉、第一次安倍内閣)、首相、財務相(第二~四次安倍、菅内閣)」等、政府、与党の要職を歴任した幹部政治家かと思うとげんなりします。
 それにしても公明党も「裏(水面下)」では「表での非難は控えるが、麻生氏が明確に謝罪してくれないと公明党員、創価学会員が『自民党の選挙支援なんかできるか!』と反発して選挙に悪影響だから、詫びを入れて欲しい(公明)」等、麻生や自民党と厳しいやりとりがあるのかもしれませんが、少なくとも表向きは「事実ならば無礼だ」という批判どころか「事実としてそうした発言があったのか。事実だとしてどういう意図か、麻生氏にまずは話を聞いて確認したい」ですらなく 

山口氏*4は26日の記者会見で「麻生氏がどういう意図で話したか分からず、評価は控えたい」と論評を避けた。

とは随分と腰砕けです。自民以外(「立民党、共産党社民党、れいわ」の野党共闘、「維新、国民民主、参政、政治家女子」の非自民右翼政党)に「ガン」呼ばわりされたら抗議してるでしょうに。


萩生田氏「10月中旬取りまとめ」 経済対策 - 産経ニュース
 ということは「早くても解散は10月中旬以降」ということでしょう。
 恐らくこの経済対策で「支持率を少しでも上げてから解散」の考えだろうからです(勿論支持率が思ったほど上がらなければ解散見送りもあり得ますが)。
 具体的経済対策が出たら、野党やマスコミ等からいろいろ批評はあるでしょうし、そのときはそれを参考に可能な範囲でコメントするかもしれません。


【正論】憲法改正へ岸田首相決断の秋だ 駒沢大学名誉教授・西修 - 産経ニュース

 立憲民主党の議員らが平成29年6月、憲法の規定にもとづき臨時国会の召集を要求したにもかかわらず、約3カ月間も召集されなかったのは憲法違反であると訴えた事案につき、最高裁判所は今年の9月12日、訴えを棄却した。憲法には臨時国会の召集が要求されても、何日以内に臨時国会を開催しなければならないという規定がない。憲法の欠缺*5(けんけつ)である。この憲法の穴を埋めるべく、立憲民主党こそが憲法改正を提起すべきではないか。

 すぐに自民党が召集すべき所、召集が都合が悪いとみて「何時までに召集しろと書いてない」という言い訳でいつまで経っても召集しなかったこと(しかもそれを最高裁が事実上容認したこと)を「改憲の必要性」にこじつけるのだから呆れて物が言えません。しかもそれならば「何日以内に開く」という改正に話を限定するのかと言えば勿論そんなことはない。「改憲の本丸」は「九条改正」のわけです。
 五大国(米国のイスラエル擁護、ロシアのウクライナ戦争での自己擁護等)が「自らが拒否権を不当行使してる癖」に「拒否権の存在は良くない、国連憲章を改正しよう」といった上に「拒否権廃止主張を勝手に反故にして他の憲章を自分に都合良く変えようとする」ようなもんです。
 西や産経のような「恥知らずのクズ」はともかくある程度まともな改憲派はこんな馬鹿げたことはとても言えないでしょう。


【一筆多論】インド独立に日本との絆 岡部伸 - 産経ニュース
 タイトルだけで予想がつくようにいつもの「チャンドラ・ボース」云々ですが
1)インド独立の中心となったガンジーやネール(インド初代首相)は英国側につき、日本側についたボースとは袂を分かった
2)そもそもボースはナチドイツと手を組もうとしたが、「アジア民族に差別的なナチドイツ」が冷淡な態度のため日本と手を組んだ。日本の敗北が間近になるとソ連に亡命しソ連と手を組もうとした(要するに独立達成にとって最も有利な道を探していたのであって、何も日本を信頼していたわけではない、反英国の有力国なら何処でも良かった)
という意味でデマも甚だしい。


【産経抄】チャタレイ夫人の恋人と自転車 - 産経ニュース

 英国貴族の若い妻が、散歩の途中で出会った森の番人と結ばれる。英国の作家、D・H・ロレンスの『チャタレイ夫人の恋人』の完訳本は作家の伊藤整*6によって、昭和25年に出版された。たちまちベストセラーとなるが、警視庁はわいせつ文書として摘発する。
▼当時高校生だった伊藤の次男の礼さん*7は罪状を恥ずかしく感じ、学校で知られないか冷や冷やしていたという。芸術かワイセツか。いわゆるチャタレイ裁判は、7年後に最高裁大法廷が有罪判決を下し確定するまで、文壇あげての大論争となった。完訳本は絶版となり、性描写部分を削除して刊行された文庫版も100万部を超えるロングセラーとなる。
▼英文学者となった礼さんが、古めかしい表現を改めた上で完訳本の復刻に踏み切ったのは、最高裁判決から40年近くたった平成8年だった。すでにわいせつの定義は大きく変わっており、何のおとがめもなかった。

 何のおとがめもなかった。は裁判所、検察、警察的には「今処罰しないのは時代の変化」「伊藤整の処罰には当時として問題はなかった」ということでしょうが、何とも釈然としません。
 なお

チャタレイ夫人の恋人 - Wikipedia
 性描写から一般的な出版が困難だと考えたロレンス(1885~1930年)は、1928年私家版として作品を公開。その後、1929年に性描写部分を削除した修正版を出版社から発行した。
 イギリスで初めて無修正版が発行されたのはロレンス死後の1960年であり、猥褻文書として告訴されるが、証人としてE・M・フォースター*8らが出廷し、無罪となった。

ということで英国でも当初は猥褻図書扱いだったようです。

▼礼さんには『伊藤整氏奮闘の生涯*9』と題した父親の評伝がある。自らの自転車との奮闘をユーモラスにつづったエッセーも多くの人の共感を集めた。

 産経の言う「ユーモラスなエッセイ」としては

伊藤礼 - Wikipedia
『狸ビール』(1994年、講談社文庫)
『こぐこぐ自転車』(2011年、平凡社ライブラリー)
『大東京ぐるぐる自転車』(2014年、ちくま文庫)
『ダダダダ菜園記:明るい都市農業』(2016年、ちくま文庫)

があります。

*1:これについては例えば明浄学院事件 - Wikipedia参照

*2:著書『負けへんで!:東証一部上場企業社長VS地検特捜部』(2023年、文藝春秋社)

*3:「ガン」呼ばわりとはもはや「批判」はいえず「悪口」とでも呼ぶべきでしょう。

*4:公明党参院国対委員長政調会長等を経て代表

*5:欠陥のこと

*6:1905~1969年。著書『小説の認識』、『小説の方法』、『鳴海仙吉』(以上、岩波文庫)、『街と村・生物祭・イカルス失墜』(講談社文芸文庫)、『典子の生きかた』(新潮文庫)、『女性に関する十二章』(中公文庫)等

*7:1933~2023年。元日本大学教授。エッセイスト

*8:1879~1970年。映画『インドへの道』(1984年公開、ペギー・アシュクロフトがアカデミー助演女優賞受賞)、『眺めのいい部屋』(1986年公開)、『モーリス』(1987年公開)、『ハワーズ・エンド』(1992年公開、エマ・トンプソンがアカデミー主演女優賞受賞)の原作者として知られる。

*9:1985年、講談社