今日の産経ニュース(2024年1/9~1/11日分)(追記あり)

【正論】「旧宮家の養子」内閣法制局も合憲 国士舘大学客員教授日本大学名誉教授・百地章 - 産経ニュース
 「内閣法制局の立場」では、自民党や右翼の反発を考えれば「養子論」について「違憲」とは絶対に言えないでしょう。ここはそうした制約のない「憲法学者の学説」でも持ってくるべき所です。百地*1が持ってこないことで「実は学者では違憲説が有力ではないか?*2」という疑念を明らかに招いています。
 いずれにせよ「養子とは現天皇家(あるいは現天皇家と関わりの深い秋篠宮家(秋篠宮天皇の弟))と直接の血のつながりのない人間」であり「高貴な家柄」として天皇家を美化しながら「女性天皇否定(男性天皇維持)」にこだわり、現天皇家秋篠宮家に女子がいるのに、「養子」を言い出すのはいかに「養子先」が「現天皇家の遠い親族=旧宮家」であっても「矛盾」ではないか。


【主張】公安の違法判決 捜査側控訴は妥当でない - 産経ニュース
 あの産経ですら批判する酷い捜査だと言うことです。


田久保忠衛氏を悼む 櫻井よしこ国家基本問題研究所理事長「日本の土台作る志貫く」 - 産経ニュース

 亡くなられた田久保忠衛さん*3とは、1980年代に関嘉彦*4先生(元東京都立大学名誉教授)の研究会に招いていただいたときから親しくさせてもらいました。

 桜井*5発言(民社党ブレーンの関と交遊、なお、田久保も旧民社党人脈の一人)が事実なら、「遅くとも1980年代から桜井は右翼」で「日テレ『NNNきょうの出来事*6』のキャスター時代(1980~1996年)」は「猫をかぶっていた」のでしょう。桜井が右翼を表面化するのはキャスター退任後ですが。


自民政治刷新本部長代行に茂木敏充幹事長で調整 渡海紀三朗政調会長は代理、11日初会合へ - 産経ニュース
 茂木派も裏金疑惑の当事者なのに、茂木が刷新本部の役員とは「アホか」と心底呆れます。


【主張】進む人口減少 少子化克服へ歩み出そう 財源確保に万全尽くしたい - 産経ニュース
 財源確保に必要なことは「まず大軍拡を止めること」ですが、「軍拡右翼」産経はそういう結論になりません。


袋小路の「前原新党」頼みの綱は維新だけ…野党結集、見通し立たず - 産経ニュース
 世論調査支持率は最大野党・立民どころか、「共産」「れいわ」「離党した国民民主」を下回り、頼りにした維新からは「支持率の低さ」もあって「前原の地元・京都」以外ではろくに相手にしてもらえない「先行きの暗い前原」です。
 前原の場合「今回の維新」だけでなく「希望の党で頼った小池都知事」もそうですが「事大主義(大きな物にへいこらする『虎の威を借る狐』の態度)」が失敗原因でしょう。「自力ではなく他人を頼る」から「他人が見かけ倒し(結局失敗した希望の党)」「頼った他人に見限られる(今回の維新)」と「自力がないから」後がないわけです。
【追記】
 コメント欄での指摘の通り、維新と前原が手を組みましたが「京都以外では前原には力がない」ので意外です。
 「京都進出」に前原を使いたいと言うだけの話なのか。はたまた前原を利用して「立民や国民民主と手を組みたい」のか(とはいえ、もともとは同じ党とは言え玉木や泉が前原と組みたがるか疑問ですが)。
 まあ、維新も「俺のようなアンチ維新」に取っては不快なことに「未だ支持率が高い」ですが、とはいえ世論調査での支持率は「立民とどんぐりの背比べ」であって一時期の勢いはない。「前原との野合」はそうした「勢いが鈍化したこと」を維新が不安に思ってることの表れではないか。


【竹島を考える】安倍派パーティー券問題で露呈した派閥政治の弊害 領土問題解決には国会議員以外の大臣が必要 - 産経ニュース
 「派閥政治の弊害」ではなく「万年与党の金権政治の弊害」でしょう。派閥があっても、旧社会党や立民党ではこんな不祥事は出てこないし、派閥が「建て前通りの政策集団」ならこんなこともない。

 自民党と旧統一教会との関係が取り沙汰され、選挙のためなら虚偽の歴史認識で日本を貶める宗教団体とも手を結ぶ自民党の体質が露呈

 教団の「金とマンパワー」目当てに統一協会と野合したのは自民だけでなく「産経を含む日本右翼の多く」がそうなのによくも他人事が言えたモンです。
 しかも統一協会非難の理由が「合同結婚式」「霊感商法」「高額献金」等ならともかく「虚偽の歴史認識*7」と言うデマ。
 「日本は慰安婦、徴用工などで韓国を苦しめた(統一協会)」は「統一協会以外も主張する」事実でしょうに。勿論そこから「だから日本政府は元慰安婦、徴用工に補償すべきだ」ならともかく「だから日本人信者は韓国宗教の統一協会献金しろ」という統一協会の理屈は無茶苦茶ですが。

*1:日本大学名誉教授。国士舘大学特任教授。『日本会議常任理事・政策委員』『「美しい日本の憲法をつくる国民の会」幹事長』『国家基本問題研究所理事』等、右翼団体役員を歴任した右翼活動家。著書『靖国憲法』(2003年、成文堂)、『憲法の常識 ・常識の憲法』(2005年、文春新書)、『改訂版・外国人の参政権問題Q&A:地方参政権付与も憲法違反』(2010年、明成社)、 『増補改訂版・緊急事態条項Q&A:新型コロナウイルス対応でわかった日本国憲法の非常識』(2020年、明成社)、『日本国憲法八つの欠陥』(2021年、扶桑社新書)等(百地章 - Wikipedia参照)

*2:俺も不勉強なのでこの点については無知ですが

*3:1933~2024年。時事通信那覇支局長、ワシントン支局長、外信部長、論説委員等を歴任。杏林大学名誉教授。日本会議会長。国家基本問題研究所副理事長。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表。著書『戦略家ニクソン』(1996年、中公新書)、『新しい日米同盟』(2001年、PHP新書

*4:1912~2006年。1970~1983年まで民主社会主義研究会議議長を務めた民社党ブレーン。1983年6月、参院選挙に民社党公認で比例区(名簿1位)から立候補、初当選。1989年まで1期6年務めた(関嘉彦 - Wikipedia参照)

*5:国家基本問題研究所理事長。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」共同代表。著書『GHQ作成の情報操作書・「眞相箱」の呪縛を解く:戦後日本人の歴史観はこうして歪められた』(2002年、小学館文庫)、『ニッポンの懸案:韓・中との衝突にどう対処するか』(2014年、小学館新書)、『地政学で考える日本の未来:中国の覇権戦略に立ち向かう』(2017年、PHP文庫)等

*6:1954年~2006年まで、52年間に渡って放送されたニュース番組(NNNきょうの出来事 - Wikipedia参照)

*7:なお、安倍生前から、「信者に罪悪感を与え搾取するため」に産経が言う「虚偽の歴史認識」を統一協会が「協会内部で信者にたたき込んでること」は週刊文春赤旗の報道で明らかでしたが無視し続け、教団と癒着し続けたのが右翼連中です。