今日の産経ニュース(2023年11/4日分)

<独自>女子大5校、「性自認は女性」に入学資格 産経新聞調査、なりすまし懸念も - 産経ニュース
 「アンチ・トランスジェンダー」産経の悪口雑言は論外ですが、

 トランスジェンダー学生の入学資格を認めているとしたのは、国立のお茶の水女子大(東京都文京区)と奈良女子大(奈良市)、私立では宮城学院女子大(仙台市)、千里金蘭大大阪府吹田市)の4校。入学実績について千里金蘭大は「ない」と回答。ほかの3校は実績の有無を含めて「公表していない*1」とした。

という受け入れ表明の大学には「受け入れた場合」には「トランスジェンダー学生のプライバシーは当然守る必要があります」が、どんな対応をしているのか公表して欲しいところです。そうした公表は「トランスジェンダーにどう対応すべきか」の議論を社会で深めていくためにも必要なことでしょう。
【追記】
 コメント欄で指摘がありますが女子大学だけでなく女子高校についても今後は問題になる話かと思います。 


【「移民」と日本人】報道陣も困惑「SNSは嘘やデマ多い」 川口のクルド人団体代表、合同パトロールで「強気発言」 - 産経ニュース
 「強気」云々というタイトルが産経らしい「クルドへのネガキャン」です。
 「無法なクルド人も勿論いるが誇張されてるように思う」というのは「強気」ではなく事実ではないか。


オリックス快勝で第7戦へ 山本がシリーズ新14奪三振 日本シリーズ - 産経ニュース
 オリックスが勝利し、3勝3敗のタイにしました。
 前回同様の大量得点ができるとはさすがに思っていませんが、ノイジーのソロホームランで1点しか取れないとは山本のできが良すぎました。ノイジーのホームランで「前回の敗戦ショックを山本も引きずってるだろうし、2~3点くらい取れるか」と期待しましたが。
 それにしても「投手が調子を落として打ち込まれるリスク」「投手の肩へのリスク」を考え好投していても「100球越えた時点」「7回まで」などある程度投げた時点で中継ぎに交代するのが一般的なところ、山本が完投したのも意外でした。
 勿論「完投を希望するファンへのサービス」「山本のできが良くて交代に躊躇した」という要素もあるでしょうが、「4戦」「5戦」での継投失敗のトラウマ(継投が逆効果になる恐れ)が中島監督に強かったのではないか。
 そして阪神投手陣を批判するよりもオリックスの打撃を評価すべきでしょうが、5点も取られたことが痛かった。今日の山本のできを考えれば「せめて3点程度の失点」にとどめて欲しかったところです。
 次の先発は「大方の予想通り」前回登板で阪神に勝利した宮城。宮城に阪神打線がまた手もなく封じ込まれるのか、リベンジするのか。


【「移民」と日本人】「クルド人ならもっと安値で」外国人解体業者 脱税の懸念も 複雑な下請けの構図 - 産経ニュース

 肉体労働に加えて粉塵被害などもあり、日本人が敬遠する仕事として(ボーガス注:解体業者は)在留外国人に急速に広まったとされる。

 こうした状況下では「産経のような外国人叩き」は是非以前に「空しい」と言うべきでしょう。外国人が仮に解体業から撤退したところで「安かろう悪かろう(元請けが安値発注し、下請けがコストカットのために杜撰な作業をする)」という解体業の問題点が改善するとは思えないからです。


【産経抄】国会と司法にはびこる善魔たち - 産経ニュース
 タイトルから本文を読まなくても
人権の見地に立った重要な判断/性別変更の手術「違憲」 志位委員長コメント
性別変更の手術要件「違憲」/倉林党ジェンダー平等委責任者が談話
といった「最高裁違憲判決」と「判決を歓迎する政治家(例:日本共産党ジェンダー平等委員会責任者の倉林明子・党副委員長)」への悪口だろうと予想はつきます。

性的少数者らへの理解増進を図るLGBT法成立に始まり、心と体の性が一致しない経産省トランスジェンダーの女性に、職員女性用トイレ使用を制限するのは違憲だとし、さらに戸籍上の性別変更に、生殖不能手術を条件とする特例法条項を違憲とした一連の最高裁判決…。背景に国会議員や判事の善意があるのは事実だろう。
▼社会の変容に息苦しさを覚える者にとっては、「悪意のように見える不遜な善意もある」(哲学者、ニーチェ)のである。社会学者、ウェーバーは善からは善のみが生まれるものではなく、しばしば逆になると喝破した。
「これが見抜けないような人間は、政治のイロハもわきまえない未熟児である」。

ということでその予想通りですが。
 産経も都合のいいとき(例:沖縄県が敗訴した普天間訴訟)は「最高裁判決に従え」、都合の悪いときは「最高裁は間違ってる、手術要件の何が悪いんだ!」だからいつもながらデタラメです。
 それにしても

死人に口なしとはこのことだ(こんなことに黒澤明や中村哲を持ち出すな(呆れ)) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)
 こういうのもほんと「死人に口なし」ですよね(呆れ)。ぜんぜん黒澤明の映画と関係ないじゃないかよ(呆れ)。黒澤に失礼にもほどがあるというものです。

をもじれば

◆死人に口なしとはこのことだ(こんなことにニーチェ*2マックス・ウェーバー*3を持ち出すな(呆れ))
 こういうのもほんと「死人に口なし」ですよね(呆れ)。ぜんぜんニーチェマックス・ウェーバーと関係ないじゃないかよ(呆れ)。ニーチェウェーバーに失礼にもほどがあるというものです。

ですね。

*1:まあ多分受け入れ実績はまだないのでしょうが。【1】入学資格を認めてくれても、入学した場合にどんな対応を大学がしてくれるか分からないと不安(とはいえ、受験前に大学側の対応について聞くのも躊躇する)ですし、【2】今や共学大学の方が多い、ので「トランスジェンダー女性」が女子大進学を目指さなくても不思議ではない。

*2:著書『ツァラトゥストラはこう言った』(岩波文庫講談社学術文庫)、『ツァラトゥストラかく語りき』(河出文庫)、『ツァラトゥストラ』(光文社古典新訳文庫、中公文庫プレミアム:勿論邦題が微妙に違うだけで原著は一緒)、『道徳の系譜』(岩波文庫)、『道徳の系譜学』(光文社古典新訳文庫:勿論邦題が微妙に違うだけで原著は一緒)、『善悪の彼岸』(岩波文庫光文社古典新訳文庫)等

*3:著書『職業としての学問』(岩波文庫)、『権力と支配』(講談社学術文庫)、『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(日経BPラシックス)等