今日の産経ニュースほか(2023年5/20~22日分)

激戦の東京都足立区議選 自民の3分の1が落選 第一党は公明に - 産経ニュース
 維新、国民民主、都民ファ、参政といった「右翼政党との競り合い」で自民が大きく負けたと言うことなのでしょう。「維新3議席」には改めてげんなりします。なお、投票率は「前回と同レベル」であり、維新躍進が投票率増加というかたちにはなってないことは興味深い。結局「自民の従来支持層」を維新がかなり食ってるという話であって、「維新が無党派層を開拓してる」ということではないのでしょう。


「安倍晋三名誉会長を偲び、新しい憲法を制定する推進大会」 5月26日に超党派で開催 - 産経ニュース
 安倍暗殺で、統一協会不祥事が表面化しても未だに安倍を持ち上げるのかと絶句します。改憲派でもまともな人間なら安倍なんか持ち上げないでしょう。

 岸田文雄首相(自民党総裁)をはじめ主な政党の党首クラスが出席

 と言ったところで出席は勿論「改憲右翼政党」だけです。維新、国民民主は出席が予想されるとして、立民や公明は「野田元首相(元民主党代表)」など一部ウヨ議員が参加するとしても果たして「党として」参加するかどうか。

 ライブ配信もされる。視聴の申し込みは、無料の「産経iD」に登録が必要。

 産経が右翼だと言うことは分かっていますが、こんな右翼集会に公然と肩入れとは、「メディアの公平中立」という建前をよくもまあ公然と無視できるもんです。


文春報道は「基本的には事実」維新、ハラスメント被害の女性市議 - 産経ニュース
 「性的行為を要求」とはパワハラと言うより「権力型セクハラ」ですね。


女性市議にパワハラ 維新大阪府議団代表の笹川氏が代表辞任の意向 - 産経ニュース
 府議団長辞任でなく「府議辞任」「党除名」すべきですが、さすがに維新もかばいきれなかったわけです。「梅村暴言とセット」で少しでも維新支持率が落ちて欲しいところです。


野党第1党にふさわしいのは「維新」47% 毎日新聞世論調査 | 毎日新聞

羽鳥だいすけ・中野区議会議員(日本共産党)
 そりゃ、自民党支持層からすれば「立憲」より「維新」が野党第一党である方が都合が良いのは当たり前のことですよね。
◆三春充希
 この質問は、(ボーガス注:世論調査において無党派層を除けば一番多い)自民支持層の6割が「維新」、1割が「立憲」と答えているので、どちらが野党第一党にふさわしいかというのを自民支持層が左右しちゃっているというものです

 上記の指摘を割り引く必要はありますが、とはいえ「無党派層にも維新支持がある程度いる*1」わけで、呆れて二の句が継げません。
 「梅村の暴言」など維新の「異常な人権軽視」を何とも思わないのか?
 

共産幹部、選挙協力めぐり立民をけん制「泉氏の態度変わらないなら…」 - 産経ニュース
 牽制ではなく客観的事実にすぎないでしょう。勿論、選挙の負担(金や人手)を考えれば「全選挙区擁立」はしないにせよ、立民への遠慮がなくなれば当然候補者数は増やすでしょう。まあ今の立民では仮に共産が候補擁立を自重しても共産支持層が立民に投票するかは疑問符がつきますが。


【産経抄】5月21日 - 産経ニュース

 中国の古い史書は説く。
「三十六計、逃げるにしかず」(『南斉書(なんせいしょ)』)。
 作戦はいろいろ(三十六計)あるものの、逃げるべきときは逃げよ。身の安全を保つのが最上の策である。つまり「逃げるが勝ち」だ、と。

 正論ですね。
 勿論「軍人(戦場)」「警察官(犯罪)」「消防士(火災)」「海上保安庁職員(海難事故)」「児童相談所職員(児童虐待)」「DVセンター職員」等「逃げることが許されない立場」の人間は別ですが、「逃げることがベスト」と言うケースは多々あります。特に素人はそうです。
 先日の「どうする家康」でも「三方ヶ原の戦い」で武田軍に惨敗した家康は逃げたことで再起できたわけです。


【主張】サミットの開幕 国民守る核抑止も論じよ - 産経ニュース
 タイトルだけで脱力です。G7参加国には「米英仏の核保有国」がありますが、彼らが「日本の核保有」を認めると本気で思ってるのか?


【正論】ウクライナの和平とバチカン 日本大学教授・松本佐保 - 産経ニュース

 実は我が国日本も、第二次大戦末期に、米国との戦争の早期終結のためにバチカンが仲介を試みたことがある。1945年6月のことで、OSS(現CIA)から、隠密にバチカン内のバニョッチ司教から富沢孝彦神父経由でバチカン駐在の原田健公使に伝えられた。原田は、その提案を日本に電報で送ったにもかかわらず、当時の日本、特に軍関係者はソ連の仲介を信じ、このバチカン仲介の米国からの隠密の和平提案を黙殺した。
 この時提示された条件は、日本は本土以外の大陸や東南アジアの植民地を放棄するが、米国への永久的な領土割譲はない、また天皇の地位を保証する内容*2で完全なる無条件降伏ではなかった。
 バチカン仲介の日米間の隠密和平工作に関しては、原田公使の下にいた金山政英1等書記官の回想録が出版されている。公式文書が不十分とされていたが、筆者がイエズス会関連文書や、英国公文書館諜報機関による通信傍受と暗号解読の文書を見つけたことで、歴史的事実として認定され得るだろう。

 「それが事実」としても、そんな和平提案がどれほど「現実的だったか」は疑問でしょう。
 当たり前ですがバチカンも「神様ではない」。

*1:とはいえ、この回答からは維新躍進のかなりの部分が「自民の票を食ってる」のであって、「無党派の開拓(あるいは立民からの票の移動)ではないらしいこと」が窺えます

*2:天皇の地位の保障」が米国政府中枢に受け入れられたかは疑問です。米国政府中枢は1)ソ連蒋介石政権、あるいは米国民多数が天皇の戦犯処罰を希望していること、2)一方で天皇には政治的な利用価値(天皇の地位を保障することで、日本国民の好意を獲得し、日本統治をスムーズに進める)があるのではないかとも見ていた、3)そこで天皇をどうするかは、戦後情勢を見て決めることとし、フリーハンドを確保したいことから、天皇の地位については明確化することを避けようとしていました(実際明確化しなかった)。