今日のMSN産経ニュース(2/10分)

■【正論】危機の時代に日本を取り戻す 東京大学名誉教授・小堀桂一郎
http://sankei.jp.msn.com/life/news/140210/art14021003420001-n1.htm

この日*1は元来神武天皇が御即位の式を挙げられた日だと古代の人々が考へた、皇紀元年正月元日を明治6年採用の太陽暦に換算してわりだした日付である。

 「古代の人々が考へた」ってところはさすがにいくらかまともなようです。以前は「事実であるかのように」産経新聞に書いてた人間がいましたけどね。

 ここ数年の短い間に、この言論空間の閉塞(へいそく)状況を果敢に打破せんとする若い歴史家達が登場してきたことも紛れもない現実である。本欄は書評の欄ではないのでそれらのたのもしい著作家達の個人名を挙げることを控へるが、自ら戦争を体験してゐるわけではない戦後生れの世代の中から、安政の開国*2以後、さきの大戦での苦闘と敗北に至るまでの我が国の現代史の真実を、実に的確に公正に考察し、表現し得る若い歴史家が複数出現してゐる。

まあ、「自虐史観打破」「南京事件はなかった」「河野談話を撤回せよ」とかそういうふざけた話でしょうが、

本欄は書評の欄ではないのでそれらのたのもしい著作家達の個人名を挙げることを控へるが

では、小堀の主張によほど詳しい人でない限り、「何がなにやら」さっぱりわかりませんね。
俺が産経記者だったら「先生、著作家の名前を一人も挙げないんじゃ意味がわかりませんよ」というところですがそういうこと言わないんですかね。それとも言っても無視されたのか。


自民党河野氏*3招致を拒否 百田、長谷川両氏の招致も
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140210/stt14021014030001-n1.htm
 百田、長谷川の招致を要求したのは民主、社民、共産と言った「非極右政党」で、河野氏招致を要求したのは極右政党・維新です。
 ま、百田や長谷川を招致拒否することについては産経も異論ないでしょうが「河野氏の招致拒否」には怒り心頭でしょう。でも安倍は「河野談話踏襲」を決めた以上、これしか手がないでしょう。
 「河野氏を呼んだら」米中韓など国際社会の批判を避けるため、安倍は彼を擁護せざるを得ない。
 維新と一緒になってつるし上げなんかしたら米中韓など国際社会からすさまじい批判を浴びるでしょう(国際世論の批判がなかったら、第一次安倍政権を含む歴代政権が河野談話を踏襲し続けたことや、河野談話発表後も河野氏が、自民党総裁、村山、小渕*4、森*5内閣外相など自民党、政府要職をつとめたことを無視して悪口雑言するのが安倍かも知れませんが)。
 でも擁護したら「極右支持者が怒り出す」。安倍にとって最善の手は「呼ばないこと」です。
 ただこうなるのは安倍が「2013年11月」に「国家基本問題研究所の河野談話否定広告」に「自民党総裁でありながら名前を出す」と言う愚行をするからですが(参考:赤旗『日本軍「慰安婦」 強制を否定、安倍首相が賛同、米紙に意見広告 4閣僚も、国内外の批判は必至、昨年11月』(http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-01-06/2013010601_01_1.html))。
 野田首相(当時)が衆院を解散し、その結果、下野、安倍が首相になるのが12月ですからたった1か月前にこんな馬鹿な事をしていたわけです。常識では考えられない行為です。結果、右翼支持者は「安倍さんなら河野談話を撤回してくれる」と安倍を突き上げる。それを見た米国、中国、韓国などが安倍を批判して外交がずたずた、ぼろぼろになる。
 普通、「遅くとも自民党総裁に就任した時点で」こういう愚行は普通しないでしょうが、安倍はしてしまったわけです。


■13日から中韓訪問 ケリー米国務長官
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140210/amr14021009200001-n1.htm

 米国務省は9日、ケリー国務長官が13〜18日に韓国、中国、インドネシアアラブ首長国連邦(UAE)の4カ国を訪問する日程を正式発表した。

 問題は「中韓に来て日本に来ないこと」ですね。実際のところ、何故来ないのかはわかりませんが「安倍靖国参拝への批判意思の表明」の可能性は当然あるでしょう。ただ「安倍批判の意思」だとしても、それをケリー氏が表明するかはわかりませんし、表明しなければ安倍は「バカだからマジで批判だとわからない」「批判だと気付きながら批判ではないとすっとぼける」危険性がありますが。

*1:建国記念の日のこと

*2:揚げ足取りすれば開国(ペリーの日米和親条約締結)自体は嘉永です。ハリスによる日米修好通商条約安政です。

*3:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長などを歴任

*4:竹下内閣官房長官、橋本内閣外相などを経て首相

*5:中曽根内閣文相、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相