■安倍晋三首相、メイ英首相を破格待遇 個人的信頼関係を強化 新たな外交基軸に(原川貴郎)
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310046-n1.html
やれやれですね。産経が本気でこんな事を考えてるならバカです。個人的信頼関係なんかどこにもないでしょう。
■【民進党代表選】前原誠司*1元外相を選出へ 枝野幸男*2元官房長官は地方票でも苦戦 1日投開票
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310049-n1.html
事実なら民進党のあほさにげんなりします。「野党共闘していなかった海江田*3代表時の悲惨な選挙結果と野党共闘を始めた岡田*4、蓮舫*5代表時の一定の成果」と「北海道補選で前原が事情はともかく野党共闘候補を応援したこと」で、いろいろごたごたがあって、次第に野党共闘がフェイドアウトしていくことはあり得ても、今回の選挙戦のような形で「公然と野党共闘が否定されることはない」とは思っていたんですけどねえ。
こうなると言っても仕方がないことですが「蓮舫氏が選出された代表選で枝野が出ていれば」「蓮舫氏の幹事長就任要請を枝野が受けていれば」という気がしてきます。
今回の愚行は、都議選では躍進したとは言え、国政政党としては未だまともな形ができてない小池新党への過剰な期待と反共労組・連合への迎合でしょうか。あと「加計森友疑惑の発覚」への過大評価もあるでしょう。あれは安倍自民の自滅であって、民進の手柄でない上、支持率は下がってもまだ20%台には行かず、「籠池逮捕や内閣改造」であほな国民がごまかされる恐れがあるから、「野党共闘否定してもOK」なんて思ったら勘違いも甚だしいですが。
「無党派を含む民進党の支持層」と「民進党のコアな支持層」との間にすさまじいズレがあると言う事でしょうか。最近の選挙結果を見るに、党員、後援会員に限定されない広い民進党支持層は野党共闘をむしろ支持してると思うので、前原代表なんかを選んだらむしろ支持が減り選挙などで不利になると思いますね。世論調査の支持率も増えるどころかかえって減るでしょう(そして共産を含む他党の支持率が増える。場合によっては小池新党の支持率アップもあり得る)。当然そう成れば「安倍批判派にとっては不幸なことに」安倍は有利になる*6し、民進党に失望した安倍批判層のかなりの部分が共産党に投票するでしょうから皮肉にも「反共・前原ら」の思惑に反し、共産党の立場はむしろ有利になるでしょう。このまま行けば野党共闘がこわれても、野党共闘をこわしたのは前原等の無法になるわけだからです。よほどの反共や前原シンパでない限り「野党共闘がこわれたのは共産のせいだ」なんて言わない。そうなればかなりの野党共闘支持層の共産への投票が期待できる。
「勿論共産党の自己努力を否定しませんし」、こういうとなんですが、過去の共産党の躍進は常に「最大野党への不満、不信」から起こってきました。
1960〜70年代の躍進は社会党への不満。1990年代は新進党や旧民主党への不満。そして最近は新民主党への不満。「自民も嫌だが、最大野党が駄目だ」と思う人間が共産党へ票を投じてきた面がある。今回の前原代表(予想ですが)で同じ事が起こる可能性があるでしょう。
勿論そう言う「最大野党に不満」な人間のうちの「マスコミのセンセーショナルな報道に影響される政治センスがない層(あるいは右翼支持に抵抗がない層?)」は時に「維新やみんな、都民ファ」に投票することもあるわけですが一定の地盤がある共産と違い、所詮「あぶく」にすぎない維新やみんなは早期に崩壊しました。都民ファも早晩崩壊するでしょう。
まあ、不幸にして前原代表になったとして前原が野党共闘をぶっ壊すような馬鹿なまねをしないことを望みたいところですが、選挙戦で共闘を見直すと公言したのが前原、「今まで通り野党共闘が基本だ」といったのが枝野、そして前原を支持してるのが反共の旧民社や連合ですからねえ。
まあ、枝野が選出されることを希望しますが不幸にして前原になっても、三野党(共産、社民、自由)や市民団体、山口二郎氏ら安倍自民批判派文化人などとしては枝野や枝野支持した菅*7元首相、野田*8元首相、岡田、蓮舫元代表、旧社会党グループら野党共闘派と連携して、野党共闘の維持を強く主張すると言ったところでしょうか。
まさか「前原代表だから速攻、対決」つうわけにもいかない。まあ、前原が野党共闘に敵対的な立場を改めないなら、いずれ対決にならざるを得ませんが。最悪の場合でも「野党共闘否定でかえって党が壊滅的状態→前原辞任で枝野ら共闘派が復権、野党共闘復活」になってほしいところですがどうなることやら。
■【民進党代表選】「前原誠司代表」なら幹事長は? 大島敦氏*9、玄葉光一郎氏*10、安住淳氏*11… 党人事に注目
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310050-n1.html
俺ならば本心はともかく枝野を幹事長にし「挙党一致体制アピール」ですが、まあ産経記事なので割り引く必要がありますが、連合や党内右派議員への忖度などでそういうことをしないんですかね。それとも前原自身が枝野に敵対的なのか。
名前が出てる人間が軒並み野党共闘に否定的と見られる面子であることが何ともかんとも。
■両陛下、埼玉に私的ご旅行へ
http://www.sankei.com/life/news/170831/lif1708310040-n1.html
例の
「私自身としては、桓武天皇の生母が百済の武寧王の子孫であると続日本紀に記されていることに韓国とのゆかりを感じています。」(ウィキペ「明仁」参照)
とセットで考えると今上天皇なりの隣国への思い入れの現れでしょうか。いや実際のところどうかもちろん知りませんけど。
ちなみに個人的にはぜひ以下の場所に天皇に来てほしいもんです(思いついたらいくつか追加していきます)。
■吉見百穴(ウィキペ参照)
埼玉県比企郡吉見町にある古墳時代後期の横穴墓群の遺跡。
■地下軍需工場跡
太平洋戦争中、この岩山の地下に中島飛行機の地下軍需工場を建設するため、岩山の最下部に大きなトンネル(直径3メートルほど)が碁盤の目状に掘られ、その出入口として吉見百穴には3ヶ所の坑口が掘り出された。また、吉見百穴のすぐそばを市野川が蛇行して流れていたが、軍需工場の前面に用地を確保するため、流路を西側へ移動する河川改修も合わせて行われた。この際、元から存在していた横穴が十数個崩されて消滅している。掘削の際、3000〜3500人の朝鮮人労働者が動員された。これらの軍用トンネルの内壁は、ほぼ素掘りのままとなっている。軍用トンネルの奥は危険なため、途中から鉄柵で塞がれている。
■原爆の図丸木美術館(ウィキペ参照)
埼玉県東松山市にある美術館。丸木位里(1901年〜1995年)、丸木俊(1912年〜2000年)夫妻による共作「原爆の図」、「水俣の図」、「南京大虐殺の図」、「アウシュビッツの図」、「沖縄戦の図」などが展示されている。
参考
■高麗神社(ウィキペ参照)
・日本書紀によれば668年に唐・新羅に滅ぼされ亡命して日本に居住していた高句麗からの渡来人を朝廷はこの地に移住させた。
・703年には渡来人・高麗若光に朝廷から王姓が下賜されたという話が伝わっている。高麗神社はこの高麗若光を祭っている。
・入口付近の敷地には、2005年10月23日に在日本大韓民国民団(民団)より寄贈された花崗岩製の将軍標がある。また駐日韓国大使が過去に参拝している。
■【李相哲氏*12講演詳報(2)】人命軽視の北朝鮮…「国民3年分の食費」で金日成*13の遺体保存施設を改修、その裏で200万人餓死
http://www.sankei.com/west/news/170831/wst1708310010-n1.html
米国の高官*14が中国の最高指導者のトウ小平*15に会って米国の軍備状況を誇示したところ、トウ小平は平然とした態度で「中国は米国など全く怖くない。中国人を1日200万人殺してみなさい。1年間続けても6億人だ。つまり中国人の半分も殺せないのだから、全く怖くない」と言ったという話があります。
さすがにどう見ても作り話でしょう。こうした作り話を事実であるかのように放言し「中国共産党は異常」「朝鮮労働党の価値観もこれと似たり寄ったり」と言い出す李相哲こそが異常であることは言うまでもないでしょう。
■「まったく事実に基づいていない」松山政司1億総活躍担当相が「わいせつ現場に同席」疑惑を否定
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310031-n1.html
とはいえ否定する根拠は提出されてないようですので現時点で何とも言えません。
それはともかく
松山氏が日本青年会議所(JC)の副会頭を務めていた平成10年、北海道旭川市で開かれたJCの会合後、JCメンバーが当時16歳の少女にわいせつな行為をしたことが発覚し、売春防止法違反などで4人が逮捕された。
ですから「わいせつ現場」というよりは「買春現場」じゃないですかね。
■額賀福志郎*16会長の存在の耐えられない「軽さ」 派閥研修会で結束呼び掛けも改造で手腕発揮できず 韓国大統領の会談も不発
http://www.sankei.com/politics/news/170831/plt1708310001-n1.html
内閣改造での手腕はともかく日韓関係の改善は誰がやってもそううまくいく話ではありません。何せ安倍が最悪の状況にしていますから。
「日韓議連会長だから」とはいえ「火中の栗を拾った」額賀氏には感謝すべきでしょうに、産経は悪口ですから呆れます。日韓関係を良くする気がないのか。
■【阿比留瑠比の極言御免】前川喜平氏は聖人君子か 野党や多くのメディアが無条件で正しいとみなす根拠は?
http://www.sankei.com/premium/news/170830/prm1708300011-n1.html
実に阿比留らしくてくだらないんですが「野党や多くのメディア」もそうでしょうし、俺もそうですし、ほとんどの人間がそうでしょうが別に「前川氏が聖人かどうか」なんてことは加計疑惑問題に置いてはある意味どうでもいいことです。
問題は「彼の告発が信用できるか」であり、様々な情報から「彼の告発は信用できる」と思ってるだけの話です。それ以上でもそれ以下でもない。当然ながら「天下り問題*17で事務次官引責辞任」だの「読売が報じた出会い系バー通い」だの持ち出しても告発の説得力には全く関係ない。
大体、この阿比留の「聖人云々」という理屈だと「飲酒酩酊記者会見した中川昭一財務相*18」などどうなるのか。アル中などどう見ても聖人君子ではない。ならば飲酒酩酊記者会見を理由に中川を全否定していいのか。あるいは弁護士法違反で有罪判決の出た西村眞悟はどうか(まあ俺個人は中川や西村なんか全く評価していませんが、産経が今でも大好きらしい*19中川や西村を取り上げてみました)
あるいはロッキードの田中角栄*20は「ロッキード事件で逮捕起訴された」というその一点で「日中国交正常化」などの功績まで否定していいことになる。
あるいはウォーターゲート事件のニクソン*21も同様に「ニクソン訪中」などの功績を全否定できてしまう。
あるいは金丸信氏*22もヤミ献金事件を理由に「訪朝による第18富士山丸乗組員救出」などの功績を全否定できてしまう。
もちろんそんなんは馬鹿げています。是々非々の判断をすればいいわけで、そうした是々非々の判断が前川氏の場合でもされてるに過ぎません。
大体「2度も裁判所にデマ記事認定された阿比留」はどうなのか。「2度もデマ記事認定されるなんてお前は記者失格だ(冗談でも何でもなく俺はそう思いますが)」と言われたら阿比留は素直に納得するのか。恐らく詭弁を吐くのでしょうが、「天下り引責辞任」で前川告発が全否定できるのなら理屈上は「2度のデマ記事で阿比留は全否定されて当然」です。つうかまともな新聞社なら「デマ記事」阿比留なんか懲戒免職でしょうが。「実際には出世しています」が、少なくともまともな新聞社なら出世なんてあり得ません。
*1:鳩山、菅内閣国交相、菅内閣外相、民主党政調会長(野田代表時代)、野田内閣国家戦略担当相を歴任
*2:鳩山、菅内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相、民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)など歴任
*4:民主党幹事長(鳩山、菅代表時代)、鳩山、菅内閣外相、野田内閣副総理・行政刷新担当相、民主党代表代行(海江田代表時代)、民主党代表を歴任。現在、民進党常任顧問
*5:菅、野田内閣行政刷新担当相、民主党代表代行(岡田代表時代)を経て民進党代表
*6:正直安倍の長期政権の一因は民進党の駄目さでしょう。しかし反共意識などから野党共闘を壊そうとするほど駄目で非常識とは思ってませんでした。
*7:社民連副代表、新党さきがけ政調会長、橋本内閣厚生相、鳩山内閣副総理・財務相を経て首相。現在、民進党最高顧問
*8:鳩山内閣財務副大臣、菅内閣財務相、首相、民進党幹事長(蓮舫代表時代)を歴任
*10:菅内閣少子化等担当相(民主党政調会長兼務)、野田内閣外相など歴任
*12:著書『朝鮮における日本人経営新聞の歴史 (一八八一〜一九四五) 』(2009年、角川学芸出版)、『金正日と金正恩の正体』(2011年、文春新書)、『朴槿恵の挑戦』(2012年、中央公論新社)、『金正日秘録』(2016年、産経新聞出版)、『日中韓メディアの衝突:新聞・テレビ報道とネットがつなぐ三国関係』(編著、2017年、ミネルヴァ書房)など
*14:そもそも高官の具体的名前が出ないあたりが怪しすぎます。
*15:党副主席、副首相、人民解放軍総参謀長などを経て国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席
*16:小渕、小泉内閣防衛庁長官、森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、第一次安倍、福田内閣財務相を歴任
*17:当然ながら天下り問題は議論していいですが、それは加計疑惑にこじつけない形ですべきです。どう見ても阿比留ら安倍信者は「天下り問題を是正したい」のではなく天下り問題を前川氏のネガキャンにしか使っていません。それは彼らが天下り是正策など具体的な話を全くしないことで明白です。極端な話「天下り問題は是正されたが加計疑惑で安倍が断罪された」と「天下り問題は是正されなかったが安倍は何とか逃げた」では阿比留らが望むのは明らかに後者でしょう。
*18:小渕内閣農水相、小泉内閣経産相、麻生内閣財務相など歴任
*19:それとも今は中川だの西村だのは産経にとって「稲田や田母神同様に切って捨ててる存在」でしょうか。
*20:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相などを経て首相
*22:田中内閣建設相、三木内閣国土庁長官、福田内閣防衛庁長官、自民党国対委員長(大平総裁時代)、総務会長、幹事長(中曽根総裁時代)、副総裁(宮沢総裁時代)など歴任