今日の中国ニュース(2019年4月3日分)(追記あり)

『世界平和研究』2017年冬季号(世界平和教授アカデミー発行)『文化大革命発動50周年を振り返って』(楊海英*1
 「世界平和教授アカデミー」と聞いて勘の鋭い人は「アレだろ、あの団体だろ。楊もそこまで落ちたのかよ」と驚いたでしょう。
 そう「統一教会のフロント組織」ですね。ペマ・ギャルポも「世界日報に登場したこと」がありますが、反中国のためならカルトととも手を組むとはもはや言葉もありません。

 日本の論壇でも無関心を装っているような状況であるが,昨今の習近平政権の政治状況をみるにつけ,文化大革命研究は現代中国を見る上でも有用な視点を今なお提供している。

 無関心も何も今の中国政府は文革とは直接関係ないですからね。よほど文革に興味のある人間(典型的には中国研究者)でない限り、論じる動機がない*2。「現代中国」に対し、文革はもちろん「文革への反省から改革開放がトウ小平によって始められた」などの影響はあるでしょう。
 しかし少なくとも楊が言うような「中国は未だに文革を政治の模範にしてる」なんてことはありえない。中国政府が「文革について語りたがらない」としてもそれは「自らの黒歴史を振り返りたくない」だけで文革を美化してるわけではない。
 例えば、いかに産経や日本会議などウヨが「慰安婦は公娼だ」と言って自らの非を認めず居直ってるからと言って、大抵の人間は「慰安所のような制度を今の自衛隊に作っていい」とウヨが思ってるとは考えないでしょう。いや日本ウヨは非常識集団なので「そういうことがもしかしたらある」かもしれませんが。少なくとも中国はそうではないでしょう。

 2016年は文化大革命発動50周年に当たる年であった

 まあ確かにそうなんですけどね。

 東南アジアには文化大革命中の「下放青年」を派遣して,各国の共産ゲリラの支援に乗り出し,共産革命の輸出を進めた。アフリカ諸国へは,インフラ整備など経済援助をしつつ共産ゲリラへの資金援助や武器弾薬の提供も行い,「毛語録」も盛んに輸出した。キューバへは,革命ゲリラ指導者と呼ばれたチェ・ゲバラ*3(1928-67年)を北京に招請し感化を与えた*4。ペルーでは,センデロ・ルミノソという極左武装組織(毛派共産党と言われる)の指導者を同じく北京に呼んで工作した。

 「東南アジアやアフリカに軍事支援」て「ホンマかいな」と思いますが、仮に事実だとしても、それがほとんど成果など上げなかったことは確かでしょう。そして、そうした「革命輸出」で力が大きいのはもちろん中国なんぞより旧ソ連です。

 日本を含む先進諸国への工作はどうしたか。米国では,黒人たちによる人種差別反対運動への支援*5を行った。日本に対しては,反安保闘争や反米軍基地闘争を背後から支援*6。左翼運動家やリベラルな知識人などを北京に呼んで,革命へと促した。

 完全な誹謗中傷ですね。米国の黒人運動や日本の米軍基地反対運動への文革の影響などほとんど皆無でしょう。

 以上のように,文化大革命を契機として中国共産党は,世界共産革命に向けて積極的に革命の輸出を推し進めてきたのであった。1976年に終息を見た文化大革命であったが,実は,この革命輸出工作は現在にまで続いていることを知らなければならない。例えば,日本で言えば,某総理経験者をうまく利用して中国を讃美*7させたり,日中友好を賞揚するようなリベラル人士を北京に呼んで感化*8させたりしている。また近年中国が強力に推進する「一帯一路」政策もその一環と見ることができよう。

 これまた完全な誹謗中傷ですね。それにしても「某総理経験者(福田康夫*9や鳩山氏など?)」だの「リベラル*10人士」だの誰のことなのか。名前出してみろって話です。そしてここまで一帯一路を誹謗したのに「日本財界の意向を受けて安倍が一帯一路参加を表明した」のだから楊も哀れです。大体、一帯一路のどこをどう見ればアレが「世界共産革命」だの「共産革命の輸出」だのに見えるのか。
 単に中国企業が世界進出してるだけじゃないですか。
 最近、一帯一路参加表明したイタリアだって左翼政権じゃないわけです(むしろ右派政権)。もちろん「一帯一路参加」を安倍に要望した日本財界も、その要望を結局受け入れた安倍も左翼じゃない。
 中国で行われた一帯一路の国際会議の参加国だって左翼政権では必ずしもない。楊だってそんなことはわかってるだろうに良くもデマが飛ばせるもんです。

 毛沢東のカリスマ性の影響を受けて,毛沢東亡き後も「リトル毛沢東」のような政治家が次から次へと現れてくることになる。そのような指導者が権力の座に居続ける。その特徴を露骨に表しているのが現在の習近平主席といえる。

 「次から次へ」て習主席以外に具体的に誰がそれに当たるのか?(まあ習主席だってリトル毛沢東じゃないでしょうが)。
 トウ小平江沢民*11胡錦濤*12と言った歴代最高指導者がそれに当たるとでも言うのか。
 完全なデマと言っていいんじゃないか。
 なお、「カリスマ云々」つうならむしろ「自民党における岸信介*13」でしょうね。だからこそ安倍のようなクズが岸の七光りで首相になれる。

 政治をどう動かすかを考えたときに,身近な政治の師は毛沢東だから,中国人は毛沢東のやり方・スタイルしか知らない。毛沢東にどのような仕打ちを受け翻弄されたとしても,毛沢東のやり方は模範であり,モデルであって,それを真似るしかない。それゆえみな毛沢東に回帰していく。中国近代史における毛沢東の位置は非常に大きなものがある。

 おいおいですね。毛沢東以外に、劉少奇*14国家主席もいれば周恩来首相も居ればトウ小平*15国家中央軍事委員会主席もいるでしょうよ。彼らは全員「毛沢東と同じスタイルだ」とでも言う気なのか。文革において迫害を受けた劉やトウのどこが「毛沢東と同じ」なのか。
 なお、話が完全に脱線しますが「他にモデルがない」に該当するのはむしろ戦前日本を未だに美化する日本ウヨ(日本会議など)じゃないか。
 だからこそ彼らはもはや時代錯誤でしかない「教育勅語」や「靖国神社」などに固執するわけです。
 そして彼らは「教育勅語など戦前社会システムのおかげで戦前日本は経済大国になった」とばかりいい、「日本が無謀な戦争で1945年の敗戦を招いたこと」や「共産党などの政府批判派、懐疑派を弾圧して酷い目に遭わせたこと」などの負の側面を無視する。
 まあ、日本ウヨの下僕と化した楊がそうした日本ウヨ批判をすることはあり得ませんが。

 ところで,日本でよく提起される「中国崩壊論」は「崩壊期待論」に過ぎない。現在,中国共産党員が約1億人近くいて,社会の隅々まで及んで根を張っている。共産党利益集団であり,それが社会の支配者となり巨大化している。ごく一握りの集団であれば,ひっくり返すこともできるだろうが,それができないほどに巨大化してしまった。

 「中国政府がそんなに簡単に崩壊するわけねえだろ」というのはその通りです。

 2016年は文化大革命発動50周年を記念する年であったから,この問題に長年関わってきた一研究者として何かをしようと思い,冒頭に記したような国際シンポジウムなどを開催した。しかし残念ながら日本の論壇は沈黙を保ったままで,不自然を禁じえない。

 そりゃもはや文革なんて「昔の出来事だから」でしょうよ。「楊とそのお仲間」のような中国研究者以外で興味を持つ人が居たらその方が不思議です。何も今や日本で「あの事件からホニャララ年」などと振り返ることが少ない海外の事件は文革だけじゃない。
 「プラハの春(1968年)」「チリのピノチェト*16クーデター(1973年)」「イラン・イスラム革命(1978年)」「ソ連のアフガン侵攻(1979年)」「光州事件(1980年)」「フィリピン・マルコス独裁政権崩壊(1986年)」などいくらでもあるわけです。

 かつて毛沢東が「革命の輸出」を行ったとき,日本はその輸出先の一つで,非常に大きな影響を受けた。すなわち,反安保闘争や反米基地運動,大学における左翼学生による暴力行為,マスメディアや思想界への影響などである。

 いやほとんど影響はないと思いますけどね。そもそも「反安保闘争や反米基地運動」についていえば文革が起こる前から砂川闘争とかいろいろあるわけですし。つうかこれ単にウヨに媚びて日本の左派を誹謗してるようにしか見えませんね。そういうことをすればするほど、「左派は楊から離れていく」と思うんですが。そして俺について言えば、「デマ屋」楊に対しては憎悪や軽蔑といった負の感情しかもはやありません。

 文化大革命について清算しようという姿勢がないのは,たぶん自身に波及してくるのを恐れてのことに違いない。

 清算も何も「一部の文革派」を除けば日本人のほとんどは文革万歳なんて別にしてませんしねえ。当然波及もしない。

(今のような支配体制が維持される限り)中国共産党のやることは変わらないと思う。

 さすがに文革なんぞしないでしょうよ。どこまでこの男はデマ屋なのか。


■『世界平和研究』(世界平和教授アカデミー発行)の反中国文章をいろいろ読んでみる
「歴史の教訓から学ぶべき時」湯下博之(民間外交推進協会専務理事)
「「シルクロード戦略」に見る中国のグローバル戦略」茅原郁生*17拓殖大学名誉教授)

「歴史の教訓から学ぶべき時」
・中国の台頭を単に脅威として捉えることは一面的に過ぎよう。古代文明を築き,その後も長期にわたって政治,文化の中心となっていた国,しかしその後眠れる獅子として列強諸国に侵略された国が,再び政治,経済,文化の面で活躍する存在になるとすれば,それは世界史に例を見ない偉業であり,尊敬に値するといえよう。
・諸外国としても,中国が道を誤まらないよう誘導し,仲間に取り込むことが大切である。
(『世界平和研究』No.219,2018年秋季号)

「「シルクロード戦略」に見る中国のグローバル戦略」
日中関係は,戦略的互恵パートナーシップが約束されており,複合的な視点から考えて対応していく必要がある。日中とも,今や互いに相手国なしにはやっていけないような,経済相互依存関係が深化している。
・日中両国ともGDPで世界2・3位の経済大国となっている。お互いに相手を大国として認め尊重するという姿勢をもつことが大切になる。

 湯下氏や茅原氏は「反中国右翼」とはいえある程度まともな人間なのでしょう。中国をいたずらに敵視したりしないわけです。


「独裁的中央集権国家の限界と中国共産党体制の今後」黄文雄*18拓殖大学客員教授
 『世界平和研究』2012年秋季号だそうです。

 今日中国は,モンゴル帝国清帝国の最盛期の領土を中国の「固有領土」だと主張して譲らない。

 明らかなデマですね。「中国の最盛期の領土」という主張ならともかく、それ以上の主張(領土回復)をするわけがないでしょう。モンゴル帝国清朝の最盛期なんて明らかに「今の中国の領土外の土地」が含まれますから。ロシアだの中央アジア諸国だのに向かって中国も「失われた領土の回復」などいうわけもない。

 孫文頭山満(1855-1944年)の裏工作によって来日し(1924年)神戸で講演をしたことがあった。そのとき孫文頭山満と二人で長時間にわたって話をしたといわれるが,その内容はわかっていない。ただ私の想像では,孫文ロシア革命に傾斜したことに対して頭山は,「裏切り者!」などと相当非難したのではないかと思う。

 根拠もないのにデタラメなことがよくも言えたもんです。大体孫文は別にロシア革命に傾倒はしてないでしょう。「ソ連が支援してくれる」というからそれを受け入れただけで。「ソ連の支援なんかいらない」と贅沢言える立場じゃないでしょう。

 孫文は「先知先覚」の領袖が,一党(国民党)を指導し,一党が国民を代表するという主張であり,民主主義議会制度の原則である多党制も直接公民選挙制も実行しようとはしなかった。

 時代を考えろって話です。諸外国の侵略を受け混迷する中国において「とにかく近代化しないといけない」つう考えからトップダウン改革を目指す動きが出るのはおかしくない。そんなんは「明治維新の日本」など古今東西いくらでも例はある。

 もしも仏教が日本のように定着したら,中国人は独善的中華思想ではなく,もっと自己の文明を相対化してとらえられることができたに違いない。

 吹き出しました。戦前、無謀な対外侵略に乗り出して1945年の敗戦を招いた日本が「相対化」ねえ。
 そもそも「最澄天台宗)」「空海真言宗)」「栄西臨済宗)」「道元曹洞宗)」といった日本仏教創始者たちの多くは「中国に留学して彼の地で中国仏教を学んで帰国した」のに何が「もしも仏教が日本のように定着したら」なのか。
 現在中国はともかく「奈良、平安、鎌倉時代」において仏教は中国に定着していたわけです。

 鬼神を信じない中国人は,世界で最も世俗化した民族である。神がいないと畏敬するものがなくなるので,世に恐いものなど存在せず,いかなる悪逆非道も行なえることになる。

 馬鹿馬鹿しい。神を信じるかどうかと道徳的かどうかは全く関係がない。

 ロシア型社会主義革命がユーラシア大陸東側で成功したのは,儒教文化圏*19においてのみであり,仏教やイスラーム文化圏には広まらなかった。それはなぜか。儒教思想マルクス思想には,性格的な類似性や共通性が多いためである。

 儒教に対する酷い言いがかりですね。大体、中国や北朝鮮ベトナム仏教文化圏でしょうし、日本は儒教文化圏の訳です。
 そして「江戸幕府において政治の中枢にいた新井白石儒者であること」「教育勅語に明らかに儒教の影響があること」などは黄によってどう理解されるのか。

 「次期皇帝」習近平には,内外から「ラスト・エンペラー」との声も上がっている。

 「はあ?」ですね。ポスト習体制がどうなるかは分かりません。しかし黄がこの文章を書いた2012年時点において「中国共産党が下野する」つう可能性がどこにあるのか。


中国の弱点山口彦之(東京大学名誉教授)

 インド文明と中国文明を比べて,どちらが優れているか?。この難しい問題に解答を与えたのは,小室直樹博士である。

 もちろん反中国右翼の小室は中国をけなすわけですが、馬鹿馬鹿しくて話になりません。中国文明(例:儒教)、インド文明(例:仏教)に限らず、どういう基準で「文明の優劣」なんか決めるのか。そんなことはできるわけもない。
 「国力(政治力、経済力、軍事力)が強い国の文明が一番優れてる」といったら当然ながら「一番スゴイのは西欧文明です」つうことになるでしょうが、小室のようなウヨはそうは認めないでしょうし。

独創性は弱い。したがって,科学も弱い。中国人でノーベル物理学・化学賞受賞者はいない。

 この後に中国人のノーベル医学賞受賞者が誕生するのだから滑稽です。


楊海英氏記事『中国人は他民族と共存する能力なし』などご紹介 | 一般社団法人 南モンゴル自由民主運動基金 Webサイト
 「司馬遼太郎賞受賞時点は」ここまで酷くなかったと思うのですが、楊海英もついに落ちるところまで落ちたとしか言い様がないですね。
 何せ、記事タイトル(月刊正論5月号)が「一党独裁中国共産党は他民族と共存する能力がない」「独裁体質の習近平*20政権は(以下略)」ではなく「中国人*21は(以下略)」です。「内モンゴル自治区出身」楊が「中国共産党内モンゴル支配限定」ではなく「蒋介石中華民国時代」や「清朝時代」の内モンゴル支配も激しく憎悪してることがうかがえますが、こうした主張は完全な民族差別、ヘイトスピーチ*22ですし、ならば楊は一体何をどうしたいのか。
 「中国共産党は」なら「共産党を下野させる」つう話が出来る(現実的可能性はひとまず置きます)。
 「中国人は」といった時点で「中国人をナチホロコースト的な形で抹殺する」か「徹底的に弾圧して下僕にする」か、逆に「諦めて中国人に下僕のように従う」かそう言う非常識な話にしかなりようがない。何せ「共存する能力がない」わけですから。「共存できない」なら「抹殺する(あるいは下僕にする)」か、逆に「下僕になる」以外にどんな道があるというのか。
 楊がいかに非常識かは、たとえば、いかに中国共産党が「戦前日本や安倍政権、安倍を支持する日本人に批判的」とはいえ「日本人には他民族と共存する能力がない」などとはさすがに言わないことでも明らかでしょう。
 なお、楊が記事内で「安倍総理が一帯一路参加を表明したことに失望した」「一帯一路に参加すれば日本が不幸になる(中華人民共和国日本自治区になるとでも言いたい?)」と書いてるのには吹き出しました。
 最近イタリアが一帯一路に参加表明した事などは楊的には「なかったこと」になるか「イタリアは愚かだ、イタリアは不幸になる」ということになるんでしょうが。
 とはいえ楊も「月刊正論」も安倍に対する態度は完全に腰砕けです。「一帯一路から撤退しない限り安倍政権を許さない」とまでは言わない。

【追記その1】

■フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史(共著、2016年、集広舎)

 「はあ?」ですね。中国はともかく世界は呪縛されてないと思うのですが。つうか「カンボジアポルポト」以外で文革の「世界への影響」などどれほどあったことやら。
 そこでふと「まさかとは思うけどAIIBや一帯一路が文革とつながってるから呪縛してるとか言い出すのか?」と気づいたのですがさすがにそこまで楊もトンデモじゃないか。いや楊だとそこまでトンデモか?。

■中国が世界を動かした「1968」 (楊海英、梅﨑透、金野純*23、馬場公彦*24、劉燕子共著、2019年4月刊行予定、藤原書店)
 アマゾンの紹介
ベトナム反戦運動、フランス五月革命プラハの春、日本の学生運動、そして中国の文化大革命。“震源地としての文革"から現在と未来を展望。

 「はあ?」ですね。いや「1968年当時の世界各地の学生運動や左派運動」が「文革」と全く無関係で「相互の影響がなかった」とは言えないでしょうが、「震源地(ルーツという意味?)」じゃないでしょう。つうか「プラハの春震源地が文革?」。
 反ソ連以外に文革と「プラハの春」に何の共通点があるんでしょうか?(まあ、ベトナム反戦にせよフランス五月革命にせよ日本の学生運動にせよ「震源地としての文革」なんてことはないと思いますが。大体、日本の当時の学生運動において文革派なんてメジャーじゃないでしょう)
 「一寸何言ってるか分かりません」(サンドイッチマンの富沢風に)。ドプチェクチェコスロバキア共産党第一書記)とか「ワシのどこが文革や!」「文革なんかワシの当時の運動と関係あらへんがな」と怒り出すんじゃないでしょうか?
 さすが楊と藤原書店は気が狂ってるというか何というか。共著者も楊並みにとんでもない連中の集まりなのか、気になるところです。
 そして『中国が世界を動かした「1968」』より、むしろ『中国が世界を動かしている「2019」(現在進行形)』じゃないですかねえ。
 まあ動かすと言っても「文革」と「一帯一路やAIIB」じゃ性格が大分違いますが。
 しかし今こういう本って売れるんですかねえ。どうでしょう。文革ももう50年前のことですからね。


【追記その2】
静岡大学:教員データベース - 大野 旭 (Ohno Akira)

[1]. チンギス・ハーンはモンゴルそのもの―いまこそ、日本とモンゴルの「絆」を取り戻せ
 Voice 2018年5月号
[2]習近平は第2の毛沢東になるのか*25
 正論 2018年5月号

 大学の業績データベースに「右翼雑誌に執筆したウヨ論文」まで掲載するとは「大野旭」こと楊海英は正気なんでしょうか。

*1:著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年4月刊行予定、藤原書店)など

*2:とはいえ、そう主張する楊自身が楊『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年4月刊行予定、藤原書店)と明らかに文革をテーマとした本を複数出版してることは楊によってどう認識されてるのか。「論壇が全く無関心」なら楊の本は出版できないでしょうにねえ。

*3:キューバ政府で一時、工業大臣、国立銀行総裁を務めた。ボリビアでゲリラ戦を展開したが政府軍に身柄拘束され処刑された。

*4:「感化」はしてないでしょう。そんなことが出来ると思うほど中国も脳天気でもなければ、感化されるほどゲバラも単純でもないでしょう。でそんなことは楊も分かった上でのデマです。

*5:せいぜい人民日報で賞賛するのが関の山でしょう。

*6:これまた、せいぜい人民日報で賞賛するのが関の山でしょう。

*7:まあ、悪口はしないまでも今時、中国をただただ礼賛する人士もほとんどいないでしょう。

*8:「感化」はしてないでしょうね。「日中友好」は感化ではありません。

*9:小泉、森内閣官房長官を経て首相

*10:親中国といえばいいところわざわざ「リベラル」云々というあたりウヨにこびる楊の面目躍如です。

*11:電子工業大臣、上海市長・党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*12:中国共産主義青年団中央書記処第一書記、貴州省党委員会書記、チベット自治区党委員会書記などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*13:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*14:全人代委員長、国家主席など歴任

*15:党副主席、副首相、人民解放軍総参謀長、国家中央軍事委員会主席、党中央軍事委員会主席など歴任

*16:陸軍最高司令官を経て、クーデターにより大統領

*17:著書『中国軍事大国の原点:トウ小平軍事改革の研究』(2012年、蒼蒼社)、『中国人民解放軍:「習近平軍事改革」の実像と限界』(2018年、PHP新書)など

*18:『中国人が死んでも認めない捏造だらけの中国史』(2012年、産経新聞出版)、『日本を呪縛する「反日歴史認識の大嘘』(2012年、徳間文庫)、『世界中に嫌われる国・中国:崩壊のシナリオ』(2012年、ワック文庫)、『日本人はなぜ世界から尊敬され続けるのか』(2014年、徳間文庫)、『米中韓が仕掛ける「歴史戦」:世界史へ貢献した日本を見よ』(2015年、ビジネス社)、『日本が世界に尊敬される理由は明治維新にあった』(2017年、徳間書店)、『世界が憧れる天皇のいる日本』(2018年、徳間文庫)、『儒教の本質と呪縛:社会をゆがめる根源』(2018年、勉誠選書)などトンデモウヨ著書多数

*19:中国、北朝鮮ベトナムのことか?

*20:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席を経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*21:楊にとってこの「中国人」には「中国国外の中国人(例:芝園団地の中国人)」も含まれるのか、それとも「中国国内限定」なのか、気になるところです。まあ「日本ウヨの使い走り、下僕に転落した」楊が芝園団地の中国人住民を誹謗したところで何ら驚きませんし「その可能性は残念ながら高い」と思いますが。

*22:正直「静岡大学」は所属教員・楊を野放しにしていていいのか、大学執行部ではなく、教員有志でも教職員労組でもいいので苦言くらい呈した方がいいんじゃないかと思いますね。そして出版社各社(岩波、講談社、ちくま、中公など)や「楊の共著者たち」も脳天気に楊の本なんか出していていいのか。もはや「中公新書の内容は問題ないんです」などですむ話じゃないでしょう。正論などウヨメディアでデマ飛ばしまくってるわけですから。もはや楊とつきあうことは「奴の反中国デマ垂れ流しの共犯」といっても過言ではないでしょう。

*23:著書『中国社会と大衆動員:毛沢東時代の政治権力と民衆』(2008年、御茶の水書房

*24:著書『戦後日本人の中国像:日本敗戦から文化大革命・日中復交まで』(2010年、新曜社)、『現代日本人の中国像:日中国交正常化から天安門事件天皇訪中まで』(2014年、新曜社)、『世界史のなかの文化大革命』(2018年、平凡社新書

*25:これについては【正論5月号】“父の敵”を崇拝する男 習近平は第2の毛沢東になるのか 静岡大学教授 楊海英(1/5ページ) - 産経ニュースを参照下さい。楊の記事について小生は拙記事今日の産経ニュース(4/28〜30分)(追記・修正あり) - bogus-simotukareのブログでコメントしています。