今日の産経ニュース(2019年4月22日分)

超党派議連が靖国参拝 春季例大祭で約70人 - 産経ニュース
 もちろんこのような行為は「戦争認識問題」「政教分離問題」から容認できるもんではありません。70人という人数も決して少なくはない。
 ただ一方で(小生のようなアンチ自民にとっては不快なことですが)、自民の衆参両院議員だけでも「70人よりも多い」わけです。あきらかに「参拝は控えろ(参拝は本当はしてほしいが中国との関係を壊したくない)」つう安倍の意思が働いた結果でしょう。


【参院選 組織どう動く】日本遺族会・水落敏栄会長「組織高齢化、青年部で活動強化」(1/3ページ) - 産経ニュース

・昭和55年の参院選遺族会の組織内候補は約93万票を獲得しました。今は10万票あるかないかでしょう。
・戦争で夫を亡くした女性は約45万人に上り、昭和40~60年代は活動の中心を担っていました。ただ、今は約2万人まで減り、私のような戦没者の遺児が中心です。その遺児も平均年齢は78~79歳で、行動できるのはあと5~6年でしょう。

 水落氏が会長という時点で「政治力が落ちたんだろうな」ですね。
 何せ、過去の会長は

賀屋興宣(1889~1977年)
 戦前、第1次近衛、東条*1内閣蔵相。A級戦犯として終身刑判決を受けるがいわゆる逆コースにより仮釈放。公職追放も解除され政界に復帰。自民党政調会長(池田総裁時代)、池田*2内閣法相など歴任。
■村上勇(1902~1991年)
 鳩山*3内閣郵政相、岸*4内閣建設相、三木*5内閣郵政相など歴任
橋本龍太郎(1937~2006年)
 大平*6内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部*7内閣蔵相、自民党政調会長(河野*8総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相。
尾辻秀久(1940年~)
 小泉内閣厚労相
古賀誠(1940年~)
 橋本内閣運輸相、自民党国対委員長(小渕*9総裁時代)、幹事長(森総裁時代)、選対委員長(福田、麻生総裁時代)など歴任

と大臣や党三役の経験者なのに、水落氏(1943年~)は「第三次、第四次安倍内閣文科副大臣」です。失礼ながら格落ちとしか言い様がないでしょう。ウィキペディア『水落敏栄』によれば「遺族会事務局長、専務理事を経て会長(内部昇格)」だそうで「政治家が遺族会長」ではなく「遺族会幹部が政治家」のパターンのようですがそれにしても「副大臣」とは軽い扱いです。
 遺族会が他の自民党支持団体と違うのは「その性質上、会員が増えることは通常あり得ないし、増えたらむしろまずい(つまり政治力の衰退は必然)」ということでしょう。
 農協や商工会など業界団体なら「増えないと、先細りで困る(?)」わけですが、「遺族会メンバーが増える」ということは「戦死者が増える」ということですから、そんなことはあってはまずいわけです。水落氏は「本気か建前かはともかく」、孫の世代に続けたいとしていますが、無理でしょうし、もはや潔く「遺族会の正式な解散」を覚悟した方がいいかと思います。


安保法廃止案を参院提出 立憲、国民など野党5党、共闘アピール - 産経ニュース
 こうした共闘の姿勢は今後も強めてほしいもんです。


市議選で自民が前回上回る 統一選当選者確定 投票率は軒並み過去最低 - 産経ニュース
 共産が若干議席を減らしたのは支持者として残念です。自民が議席を若干増やしたのも残念ですが、これは「民進党が立民と国民民主に分かれた事による影響」という面が大きいでしょう。


竹山・堺市長が辞職願提出 政治資金問題で 6月上旬までに市長選(1/2ページ) - 産経ニュース

 竹山氏は出直し出馬はせず、政界引退を表明した。

 維新は市政奪還のチャンスと思ってるでしょうが、反維新側は、早急に候補者を擁立し、なんとか、反維新市政を維持してほしいもんです。
 「竹山氏の個性のみ」で市政が維持できていたわけではないでしょうから、どんな候補者を立てるかにも寄りますが、反維新市政維持は不可能ではないかと思います。


維新、大阪の20市町議選でほぼ全員当選、議席倍増 - 産経ニュース
 アンチ維新として心の底からげんなりします。もはや維新が全国展開することは「ほとんどありえないこと」は幸いですが、「まともな大阪府民」にとっていつになったらこの惨状が終わるのかと思うとため息が出ます。


共産党と他党の溝が衆院2補選で露呈、参院選「相互推薦」に暗雲(1/2ページ) - 産経ニュース
 野党共闘で勝利した沖縄では溝なんかないでしょう。まあ、「共産党の宮本氏」が無所属出馬したにもかかわらず、立民、国民民主が自主投票止まりだった大阪は確かに「溝はある」でしょう。ただ「溝があるから付き合いません」つうわけにも共産としては行かないわけです。
 問題は今回自主投票止まりの立民、国民民主ですね。こうした産経記事が野党共闘潰しの揺さぶりだと言うことは分かります。しかし「連合に言われるがままに希望の党を誕生させ、反共主義から野党共闘*10をぶっ壊した」前科が旧民進党にはあるわけで「大丈夫なのか」つう不安は正直拭えません。


【政界徒然草】「失言辞任ドミノ」は自民党の“一強多弱”が原因か(1/3ページ) - 産経ニュース
 はっきり言ってそういう問題ではないですね。例えば

・佐藤*11政権時代
 荒船清十郎*12
  1972年(昭和47年)1月8日、自らの後援会が開催した新年旅行の途上、列車内において演説し、その中で、1971年のいわゆる沖縄国会会期中の学生らによる抗議デモに言及し「社会党共産党が学生をおだてて火炎ビンを投げさせる」「学生に火炎ビンを投げさしたり、竹やりであばれさしたり、日当五千円払ってあばれさした。この金は隣の共産党の国からきている」などと放言した。この演説の録音テープを共産党が入手して1月23日付『赤旗』紙上で暴露するとともに、24日の衆議院議院運営委員会において「公党に対するいわれのないひぼう」として追及。荒舩は25日に衆院副議長辞任に追い込まれた。
・中曽根政権時代
 中曽根*13首相「アメリカには黒人とかプエルトリコとかメキシカンとかが相当おって、単一民族の日本人と比べたら平均的にみたら知的水準が低い。』
 渡辺*14政調会長アメリカの黒人などは日本人と違って破産してもアッケラカのカー」
・森政権時代
 森*15首相「日本は天皇を中心とする神の国」「無党派層には投票に行かないで寝ててほしい」 
・小泉*16政権時代
 太田誠一*17衆院議員「集団レイプする人は、まだ元気があるからいい」(いわゆる早稲田大学スーパーフリー事件について)
 福田*18官房長官「そういう格好しているほうが悪いんだ。男は黒豹なんだから」、「女性にもいかにも『してくれ』っていうの、いるじゃない」(太田をかばおうとして、記者会見でオフレコで発言したとマスコミが報道。これについて福田官房長官は、参議院内閣委員会において、「記者会見でもはっきり言っております。レイプは凶悪犯罪であると言っている。ですから、レイプを擁護したことは一回もありません」、「今言われるような発言はしていないし、私の真意と全く違う」、「発言の中身を一々記憶しているわけではありませんけれども、レイプを擁護するようなことはしたことはない」などと釈明した。)
・第一次安倍*19政権時代
 柳沢*20厚労相「生む機械」
・麻生*21政権時代
 中山*22国交相成田闘争ごね得

といった暴言(以上、ウィキペディア参照)は「自民党一強」だから出たのか。もちろんそうではないわけです。要するに「暴言はくバカ」は「まともな常識がないから暴言をはく」つうだけの話です。問題は「暴言を吐くようなバカ」を国会議員にすることと、そんなバカを大臣など要職に就けることの訳です。まあ、安倍応援団・産経が「気の緩み」でごまかしたいことはよくわかりますが。


【主張】衆院2補選 政権の緩みが敗北招いた - 産経ニュース
 たとえば、ウィキペディア橋本龍太郎*23」曰く

・マスコミ世論調査から、当初は最大で60議席台後半、最悪でも現状維持と予想されていた自民党は現状を割り込む44議席と惨敗。「すべてひっくるめて責任は私にある」と橋本は述べた後、橋本内閣は総辞職した

という1998年参院選は「政権の油断」といっていいかもしれません。今回なんか「沖縄県知事選や大阪ダブル戦での自民の敗北」で最初から敗北が予想されていたわけです。緩みでも何でもない。
 特に沖縄の敗戦なんか「基地問題での安倍政権の態度」が敗戦理由なんてのはわかりきってるわけです。全く産経も何言ってるんだって話です。まあ、安倍応援団・産経が「気の緩み」でごまかしたいことはよくわかりますが。

 安倍政権には憲法改正をはじめとした自民党の立党精神に立ち返り、正面からこの国のあり方を問う姿勢こそが求められる。

 意味不明ですね。改憲と選挙結果と何の関係があるのか。特に沖縄の選挙結果なんか「安倍流改憲」への批判の現れでしょうに。

*1:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣を経て首相。戦後、戦犯として死刑判決。後に靖国神社に合祀

*2:元大蔵次官。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相を経て首相

*3:田中義一内閣書記官長、犬養、斎藤内閣文相を経て首相

*4:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、自民党幹事長(鳩山総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*5:片山内閣逓信相、鳩山内閣運輸相、岸内閣科学技術庁長官(経済企画庁長官兼務)、池田内閣経済企画庁長官、自民党政調会長、幹事長(池田総裁時代)、佐藤内閣通産相、外相、田中内閣副総理・環境庁長官などを経て首相

*6:池田内閣官房長官、外相、佐藤内閣通産相、田中内閣外相、三木内閣蔵相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相

*7:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相などを経て首相

*8:中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長を歴任

*9:竹下内閣官房長官自民党副総裁(河野総裁時代)、橋本内閣外相などを経て首相

*10:まあ野党共闘ぶち壊しで排除されたのは共産だけでなく市民運動社民党もそうですが。ウヨ労組・連合が敵視してるのが共産だけではないことがよく分かります。

*11:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*12:佐藤内閣運輸相、衆院副議長、三木、福田内閣行政管理庁長官など歴任

*13:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣防衛庁長官、運輸相、田中内閣通産相自民党幹事長、総務会長、鈴木内閣行政管理庁長官などを経て首相

*14:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根、竹下総裁時代)、宮沢内閣副総理・外相などを歴任

*15:中曽根内閣文相、自民党政調会長(宮沢総裁時代)、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)などを経て首相

*16:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相

*17:小渕内閣総務庁長官、福田内閣農水相など歴任

*18:森、小泉内閣官房長官などを経て首相

*19:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官などを経て首相

*20:小渕内閣国土庁長官、森、小泉内閣金融担当相、第一次安倍内閣厚労相など歴任

*21:橋本内閣経済企画庁長官、森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)などを経て首相。現在、第二~第四次安倍内閣副総理・財務相

*22:小泉内閣文科相麻生内閣国交相など歴任

*23:大平内閣厚生相、中曽根内閣運輸相、海部内閣蔵相、自民党政調会長(河野総裁時代)、村山内閣通産相などを経て首相