黒坂真に突っ込む(2019年8月10日分)

■黒坂ツイートにコメント

志位和夫
 首相よ。元米国務長官・シュルツ氏*1を歴任の「核抑止」批判にどう答える?
「現在世界で一体誰が核兵器のボタンを押せるか。何十万、何百万という人が死ぬとわかっている核兵器を落とせるわけがない。文明国の指導者なら核は使えない。使えなければ抑止力にならない」。

 さてここで志位氏が何を言ってるかと言えば「米国政府が文明国の指導者だと自らを主張するなら、シュルツ氏が言うように核など使用できないはずだ、そういって安倍首相はトランプに核廃絶を進言すべきだ」という流れであることは誰でも分かるでしょう。
 でこれに黒坂が何とリツイートするかと言えば皆さん予想通りでしょうが「中国、ロシア、北朝鮮は文明国でないから使うかもしれない。その場合に備えて米国が核を持って、場合によっては反撃として使用*2して何が悪い」つう居直りです。
 なお、推定数ですが、世界の核兵器は1万4525基、9カ国が保有、その内訳は | BUSINESS INSIDER JAPANによれば、核弾頭保有数は、ロシアが6850,米国が6450,3位のフランスが300で、米露が極端に多い保有数となっています。仏、英、中国などの保有がどうでもいいわけではないですが、米露の保有数をもっと減らすことは「核抑止力論」を前提にしても当然されてよいことでしょう。
 まあ正直、核というのは「自分からは事実上使用できない兵器」です。何せそんなもんを使用したら国際的非難は相当なもんになります。「天安門事件時の中国」「アパルトヘイトの南ア」に対してされたような経済制裁すら予想される。
 そうした国際的非難を無視できる大国は事実上「国際的批判を無視してイラク戦争を起こすなどした実績がある」米国ぐらいしかないでしょうが、その米国ですら国内外の非難を恐れて使用できないでしょう。実際、核が実戦使用されたのは1945年の広島、長崎だけです。

*1:ニクソン政権労働長官、財務長官、レーガン政権国務長官など歴任

*2:さすがの黒坂も「核先制攻撃は正当化しない」わけです。