高世仁に突っ込む(2019年10/28分)

「民主主義のために」そろって抗議する豪のメディア - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 「政府の無法に抗議する豪州のメディア、そしてそれを支援しているらしい国民に対し、安倍に屈服する日本のメディアと、それを容認する日本国民多数派*1はどうしようもない」と嘆く高世です。
 全く同感でほとんど付け加えることもないですね。個人的には

《6月、警察が公共放送ABCのシドニー本社とニューズ・コープ・オーストラリアの記者宅を家宅捜索し、激しい批判が沸き起こった。
 メディア側は、内部告発者の情報をもとに、オーストラリア軍による戦争犯罪の疑いや、政府当局による市民監視の疑いを報じたことが、捜査の背景にあると主張。安全保障に関する法律が報道の自由を制限し、オーストラリアに「秘密の文化」を生み出していると非難している。
 一方、政府は報道の自由を擁護するとしつつ、「誰も法の上に立つことはできない」との姿勢をとり続けている。スコット・モリソン首相は20日、「法治主義」は維持される必要があると強調。(以下略)》(BBC

つうのが驚きですね。「豪州マスコミの批判報道が政権にとって非常に痛かったとしても」今の豪州政権はそういう無茶をやる政権なのか。
 これは「豪州自由党」がそういうやばい政党(最近そうなったのか、以前からそうなのかはともかく)なのか、はたまた「今の安倍が酷い(安倍以外の石破や岸田などはずっとマシ)」ように「今のスコット・モリソン首相(豪州自由党党首)」が相当酷いのか。
 安倍ですら「裏で圧力(高世が以前NHKのスクープ記者に何が起きたのか3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記などで記事にした森友疑惑をスクープしたNHK記者の左遷)」はやっても公然と報道に対し犯罪行為扱いして「マスコミの家宅捜索(まだ実行されていないが、将来的には記者の逮捕起訴が前提)」なんかやりはしないでしょう。
 過去の自民党政権下においても、記者の報道に対し「犯罪行為(国家公務員法違反の機密漏洩)」として公然と捜査を強行したのは「佐藤*2政権での西山記者事件沖縄密約事件)」くらいじゃないか。
 今回、豪州で問題になっているという「政府の市民監視」云々と言えば赤旗内部告発を元に、「自衛隊の市民活動監視疑惑」を報じたことがありましたが、それについて「内部の締め付け」はあったかもしれませんが、赤旗への捜査などされなかったわけです。今の豪州の政権は相当に酷いんじゃないか。

参考

オーストラリアの新聞社が一斉に「黒塗り」で政府に抗議 「報道の自由」を訴える | ハフポスト
 きっかけは6月。オーストラリアの連邦警察が、政府に不都合な報道をめぐってニューズ・コープ所属の記者宅と公共放送「ABC」本社を捜査したことに激しい反発と批判が起きた。
 前者は2018年に同記者が書いた、政府がオーストラリア国民に対してスパイ活動をしているという記事に関連して、後者はABCが2017年に公開した「ザ・アフガン・ファイルズ」というシリーズの報道番組に関連するものだとみられている。警察はこの2件は「機密情報を公表した疑い」による調査だとしている。
 こうした当局の動きに対して、政府はその妥当性を擁護する姿勢をとり続けている。
 BBCが報じたところによればスコット・モリソン*3首相は20日報道の自由はオーストラリアの民主主義にとって重要だとした上で、「法の支配」が守られるべきだと強調。
 オーストラリアでは日本をはじめとする多くの民主主義国家と違って、憲法で明示的に「表現の自由」が保障されていない。

*1:勿論言うまでもなく野党支持者や「自民党員でも総裁選での石破支持者」は安倍に批判的ですが。

*2:吉田内閣建設相、郵政相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*3:1968年生まれ。オーストラリア自由党党首。アボット政権移民大臣、社会福祉大臣、ターンブル政権社会福祉大臣、財務大臣などを経て主将