今日の産経ニュースほか(2019年12月21、22日分)

【書評】『天皇と法王の架け橋 軍服の修道士 山本信次郎』皿木喜久著 - 産経ニュース

 昭和16年の日米開戦にあたり、昭和天皇東条英機首相にバチカンを通じた和平工作について発言されてもいる。

 もちろん日本は無条件降伏に追い込まれ「バチカンを仲介役にした和平工作」どころの話ではありませんでした。大体、日米の国力差を考えれば「捕らぬ狸の皮算用も大概にしろ」つう話です。
 それにしても「バチカンにまで目配りするなんて昭和天皇切れ者だ」と言いたいらしい「昭和天皇大好きっ子」産経ですが、それ、昭和天皇が「お飾りではなく実質的にも国家元首大元帥(軍最高司令官)」で「戦争責任がある」ということを事実上認めてるんですが。
 そしてこういうのは「当事者は自分では利口なつもりだが、馬鹿」の好例じゃないか。確かに「バチカンを使った和平工作」に現実的可能性があれば、そうした指摘を東条にした昭和天皇切れ者ですが、「日米の国力差」を考えればその可能性はないのだからはっきり言ってバカです。

 カトリックのパトリック・バーン司教やブルーノ・ビッテル神父は、GHQの対日方針に影響を与え、靖国神社を破却から守っている。

 ウィキペディア「ブルーノ・ビッテル」によれば

靖国神社解体計画に反対する意見書をビッテルがGHQに送ったとの説が『「靖国神社への呪縛」を解く』(大原康男編著、2003年、小学館)、『靖国神社』(神社本庁編、2012年、PHP研究所)などいくつかの書籍に掲載されている。他方、日本放送協会NHK)取材班著『靖国』(2007年、NHK出版)は、この逸話に関連する膨大な資料を検索したがビッテルがそうした意見書をGHQに送ったことを裏付ける一次資料は見つけられなかった、と記載している。 

だそうです。つまりは、「ブルーノ・ビッテル」云々という産経の主張は都市伝説、デマだと言うことですね。バーンについてはぐぐっても分かりませんでしたがおそらく話は同じでこちらもデマでしょう。


【昭和天皇の87年】非情な無条件降伏要求 アメリカの狙いは、究極兵器の開発だった - 産経ニュース

 「ドイツと日本の戦力を完全に除去しないかぎり、世界に平和が訪れることはない」「戦力の除去というのは、無条件降伏を意味する」
 1943(昭和18)年1月24日、モロッコカサブランカで行われた米英首脳会談後の記者会見で、ルーズベルトが発した声明である。ルーズベルトは記者団に、こうも言った。
 「カサブランカ会談を無条件降伏会談と呼んでほしい」

 つまりはこの時点で「戦争の勝敗は既に決した」わけです。ルーズベルトがここまで明言してるわけですから。
 昭和天皇が保身など考えず、真に「国民の犠牲を避ける終戦の聖断」をしたいのならこの時点ですべきでした。しかしもちろん昭和天皇は保身のため降伏しませんでした。

 会見に同席したチャーチルは仰天した。そこまで発表するとは思わなかったからだ。日独に公然と「無条件降伏」を突きつければ、死に物狂いで抵抗され、膨大な犠牲と破壊を伴う戦争がますます長引くに違いない。随員の回想によれば、チャーチルは内心、怒り心頭に発していたという。

 俺は無知なのでこの件について知識はありませんが、常識で考えてチャーチルがそんなことを言うとは思えません。
 産経のデマじゃないか。「随員の回想」云々と書きながら、その随員の役職も名前も書かないのは怪しすぎます。
 あるいはチャーチルが仮に後日そう言ったとしても「無条件降伏方針で終戦が遅れた」という批判への言い訳でしょう。普通に考えてチャーチルの事前了承なしでそんなことを勝手にルーズベルトが記者会見で発言するわけがない。そもそもチャーチルが同席してるわけですから、そんなことをすれば、「そんな合意はしてない」とその場でチャーチルがダメ出しするでしょう。

 そもそも当時の戦況は、米英が優位とはいえ、無条件降伏を要求できるほどではなかった。

 いやいや充分「要求できるほど」だったでしょうね。戦争が長引くにせよ、日独の勝利はもはやあり得ませんので。もちろん「条件つき降伏の方が終戦が早くていい」という価値観にたてば話は別ですが、「敗戦はもはや無いのだから条件など認める必要は無い(終戦が遅くなってもかまわない)」という価値観にたてばルーズベルトの主張は何らおかしくない。

 無条件降伏は、単なる軍事上の敗北ではなく、国家そのものの否定を意味する。
 ルーズベルト声明により、日本もドイツも、戦争を続けるしか道はなくなったといえよう。

 勿論無条件降伏は「単なる軍事上の敗北」にすぎず「国家そのものの否定を意味しません」。
 ただし「条件降伏」ではないのだから「降伏後、戦勝国が敗戦国の言い分をどこまで認めるか」は降伏前には全く分かりません。
 したがって「降伏にあたって、これだけは譲れない条件がある」と思えば無条件降伏しないだけの話です。そして日本にとって「天皇制維持」が譲れない条件だったわけです(そして産経にとっては「天皇制=国家」なのでしょうが)。ただしソ連参戦によって条件降伏が無理であることが明白になり、日本は無条件降伏します。
 その結果「天皇制維持」は戦後の交渉によって決まりました。米国が「もはや天皇主権など時代錯誤だが天皇制には利用価値がある」と理解したことによって「天皇主権否定」と言う意味では天皇制は維持されませんでしたが、「昭和天皇が処罰どころか退位すらしなかった」「象徴になったものの、天皇制自体は残った」と言う意味では天皇制は維持されました。

 背景のひとつに、「マンハッタン計画」があったとされる。究極の破壊兵器、原子爆弾の開発だ。
 アメリカが同計画に着手したのは42年8月。同年12月にはシカゴ大学核分裂の連鎖反応に成功し、ルーズベルトは開発に確信を持った。無条件降伏要求は、この究極の兵器を使う大義名分にもなるだろう(※1)。

 完全な陰謀論ですね。

 この無条件降伏要求を覆すには、戦線を収縮して態勢を立て直し、ルーズベルト冷や水を浴びせるしかない。

 いわゆる「一撃講和論」ですね。これによって日本は降伏を遅らせ犠牲をいたずらに増やすことになります。

 海軍はなおも勢力圏の外側で決戦を挑もうとし、その後もいたずらに損害を重ねた。陸軍も無謀なインパール作戦を強行。主力3個師団の損耗率がいずれも75%を超える空前の死傷病者を出し、自ら絶対国防圏を弱める結果を招いた。

 これらの作戦は当然「軍最高司令官」昭和天皇の決裁を得ていますので、昭和天皇も同罪です。産経は絶対に昭和天皇だけは批判しませんが。

 当時の東条英機内閣に、起死回生の求心力はなかった。むしろ東条の弾圧的な政治手法に怨嗟(えんさ)の声*1が上がり、倒閣に向けた動きが、皇族の間にも広がっていたのだ

 東条を首相に任命したのは昭和天皇ですが、産経は絶対に昭和天皇だけは批判しません。
 いずれにせよこの頃になると「日本の敗北は不可避」「早く終戦工作する必要がある」「そのためには主戦派、タカ派の東条が首相では不都合だ」と東条内閣打倒工作が開始されます。その工作によって、1944年7月に東条は首相を辞任し、小磯國昭*2が首相に就任しますが、それは次回の産経記事となります。


【昭和天皇の87年】「義は君臣、情は父子」…天皇の心は、戦地の将兵と共にあった - 産経ニュース
 「戦前かよ?」といいたくなる気持ち悪い、かつ事実に反する記事タイトルですね。
 どこの国でも「独裁国家ですら」政治家は、建前では「国民のために働いてる」ポーズをとります。それは当たり前であって「俺は自分と家族さえよければいいんだ」では「独裁国家ですら」国民の反発で、政治がやっていけない。
 だからといってそうした政治家のポーズが本心とは限らない。昭和天皇について言えば、「1945年8月に降伏する前」に既に「遅くとも5月にドイツが降伏した段階で」日本の敗戦は確定しています。しかし昭和天皇は降伏せず、沖縄戦(1945年6月)、原爆投下(8月)などの悲劇を招いた。そこには「自分と天皇一族の身の安全が保証されなければ降伏できない」という保身がありました。
 そんな「自分と天皇一族の身の安全」が最優先の人間のどこが

「義は君臣、情は父子」…天皇の心は、戦地の将兵と共にあった

なのか。

 「この前線で敵と対峙して三カ月になるが、何一つ補給されない。三本あったパパイヤの木を切り倒し、根も幹も全部食いつくした。上等の食べものである。しかし、鬼ゼンマイや芭蕉の根っこは糸を引き、蜘蛛の巣と共に食う感じの上に、あくが強く、口はもとより食道まで痺(しび)れ、下痢を覚悟して食べる。草・昆虫・爬虫類も少なくなり、兵隊の元帥といわれる古参准尉も、ミミズを食っている…」
 日本から5000キロ離れた南太平洋のブーゲンビル島で、終戦まで戦い抜いた日本兵の手記だ。
 その張本人の一人、連合艦隊司令長官山本五十六*3

 おいおいですね。「連合艦隊司令長官」山本の上には「昭和天皇」「東条英機*4首相」「嶋田繁太郎*5海軍大臣」などといった上司がいるのにそういった連中の責任は問わないのが産経なのか。

 戦局が下り坂となった昭和18~19年、国民生活も悪化の一途をたどっていた。
 兵力不足を補うため、20歳以上の文科系学生も出征させることになり、18年10月、明治神宮外苑で出陣学徒壮行会が行われた。
 文化、スポーツ、娯楽施設なども次々と姿を消す。18年4月に東京大学野球連盟が解散して六大学野球などが中止に。19年3月には宝塚歌劇団が休演、松竹少女歌劇団も解散した。
 昭和19年2月、政府は(1)中学生以上の学徒全員を工場に配置(2)14~25歳の未婚女性を女子挺身隊として軍需工場に動員-することを決定。空襲の恐れが強まった同年7月以降は学童集団疎開も始まり、都市部の親子は離れて暮らすことになる。

 つまりは戦場の兵隊はともかく、「国内の一般国民」は「敗色濃厚となり、シーレーンが米軍に攻撃され、モノが国外から入ってこないことで生活が苦しくなる」「制空権が奪われ毎日のように空爆の恐怖を感じる」までは「生活苦」「敗戦の恐怖」など何一つ感じてなかったわけです。当初、「真珠湾攻撃の勝利」に「米国よ、思い知ったか!」と歓喜した国民は、この頃になって「生活苦」「空襲の恐怖」から、その愚かさをやっと実感しますが、それでは遅すぎました。

 戦前には週1回、生物学御研究所に通うのを楽しみにしていたが、18年4月以降はまれにしか行かなくなり、趣味も自粛するようになる。

 そりゃ敗色濃厚になってもそんな趣味に没頭していたら「非常識だ」という非難は避けられませんからね。

 だが、戦争をやめるわけにはいかなかった。米大統領ルーズベルトが、非情な要求を突きつけていたからである

 敗色濃厚になっても昭和天皇が降伏しなかったことを免罪する産経です。「非情な要求」とは要するに「国体(天皇制)護持の保証がない無条件降伏」のことでしょう。アメリカの方が「圧倒的に有利なこと(アメリカの敗戦はもはや無い)」を考えれば「無条件降伏要求」はある意味当然ですが。米国民から「条件付き降伏(天皇制維持を明確な形で認める)なら日本が早期降伏して米兵の犠牲がもっと少なくてすんだのではないか」つうルーズベルト批判が出るならまだわかりますが、日本側が「無条件降伏なんて非情だ」というのは甘えでしかないでしょう。


野党合流、越年の可能性 立憲・枝野代表「1、2週間で結論は…」 - 産経ニュース
 枝野*6って本当にバカでクズなんだなと実感しますね(誤解されたくないので断っておけば、さすがに安倍よりはマシですが。ただし「いわゆる自民党リベラルよりマシか」と聞かれると「うーん(返事に困る)」レベルの評価しか俺は枝野に対してはしていません)。こんなんが最大野党党首かと思うと怒りを禁じ得ません。
 「政党の合同」とは「少なくとも建前においては」、政策の一致によってされるべきものであって、「国会開会直後に冒頭解散があるかもしれないから、その前に三党を統合したい、その方が選挙に有利だと思う(枝野の主張の要約)」などという党利党略でされるべきではない。
 そんなことを公言すれば立憲民主、国民民主、社民への失望を招き、安倍を利する程度の事も分からないのか。
 というか、どうみても「冒頭解散で不利になってもいいのか、今、三党合同しないと選挙に不利だ」という脅しで無理矢理「立民の方向性での三党合同を飲め」と国民民主、社民を脅してるだけの話でしょう。どれほどゲスなのか。繰り返しますがそんな行為は到底選挙民に評価されるもんではないでしょう。そして枝野では「新党が出来たから過去の共産や市民団体との野党共闘合意はいったん白紙に戻す」といいかねないと俺は警戒しています。
 正直、俺的には「共産、この道しかない」ですね。


【THE INTERVIEW】礼節・勤勉の教えが日本人支えた 志の共有で今こそワンチームを 明治大教授・齋藤孝さん『大人のための道徳教科書』(1/2ページ) - 産経ニュース
 商売右翼か、ガチ右翼か知りませんが、斎藤孝*7てのはこういう人間なんですね。心底呆れます。

 戦後70年以上、あいまいな道徳教育を続け、共有できる精神の柱を失った弊害は随所に現れている。そのひとつが「公共心」の欠如だろう。例えば難関大を出て政治家や官僚、企業人となったエリートが「自分さえよければいい」と私利私欲に走り、事件やスキャンダルを引き起こす。

 やれやれですね。「モリカケ疑惑」「桜を見る会疑惑」という「公共心の欠如した男」安倍を擁護する産経が良くも言ったもんです。
 かつ「戦前は道徳教育ガー」なんてデマも甚だしい。戦前だって「第一次山本内閣が総辞職に追い込まれたジーメンス事件」など汚職事件は勿論あるし、「俺も後から特攻する」といって特攻隊員を送り出しながら、戦後、特攻などしなかった冨永恭次のような無責任な人間にも事欠きません。
 また、

・「犬養法相(吉田内閣)の指揮権発動」で有名な「造船疑獄」で名前が挙がった大物政治家「池田勇人*8自由党*9政調会長(後に首相)」「佐藤栄作*10自由党幹事長(後に首相)*11
ロッキード事件で有罪判決が下った田中角栄*12元首相、橋本登美三郎*13元運輸相、佐藤孝行*14元運輸政務次官
リクルート事件で疑惑の政治家として名前が挙がった竹下*15首相、宮沢*16蔵相、安倍*17自民党幹事長、渡辺ミッチー*18自民党政調会長

はもちろん「戦前の道徳教育」を受けた世代です。
 大体、戦前の修身道徳なんて「部下は上司に従え」つうただの奴隷道徳でしょうよ。
 そこには「上司の命令が間違っていれば正すべきだ」という自主性もなければ、「どうすれば皆の権利が充分保障されるのか」という人権の観点もありません。

参考

ジーメンス事件(ウィキペディア参照)
 捜査中にヴィッカース社の贈賄も判明したためジーメンス・ヴィッカース事件とも言う。
 この事件は、ジーメンス社が入札情報を事前に入手するために、海軍将校に渡していた賄賂についての秘密書類をジーメンス社員のカール・リヒテルが会社から盗み出し、買い取るよう1913年10月17日に東京支店長宛に恐喝文書を送ったことから始まる。この恐喝は拒否され失敗、リヒテルはドイツへ帰国した。ところがドイツの秘密機関がこの経過を全て把握しており、ドイツ官憲はシベリア鉄道で帰国するリヒテルがドイツへ入国した瞬間に彼を逮捕、恐喝未遂罪で起訴した。
 ドイツ側は日本政財官界にダメージを与えるためか、この事件について、賄賂を受け取っていた日本海軍将校の実名を進んでメディアに公表した。
 1914年(大正3年)1月21日、ベルリン発のロイター外電が、リヒテルに対する判決文の中で、彼の盗んだ書類中に発注者の日本海軍将校(艦政本部第四部長・藤井光五郎海軍少将と艦政本部部員・沢崎寛猛海軍大佐)に会社側が賄賂を贈ったとの記載があると伝えたことから、1月23日、第31議会衆議院予算委員会立憲同志会の島田三郎がこの件について厳しく追及した。新聞は連日海軍の腐敗を報道し、太田三次郎、片桐酉次郎ら海軍内部からの内部告発もあり世論は沸騰した。
 2月7日、藤井少将と沢崎大佐が検挙され、海軍軍法会議に付された。2月10日、野党*19立憲同志会*20立憲国民党*21中正会*22衆議院に内閣弾劾決議案を上程した(ただし、164対205で否決)。
 取調べが進むとこの汚職事件はいっそう広がり、3月12日イギリスのヴィッカース社の「日本代理店・三井物産」の常務・岩原謙三*23が、巡洋戦艦「金剛」をヴィッカースに注文させるため海軍高官に贈賄した容疑で拘禁され、ついで飯田義一*24専務、山本条太郎*25常務ら三井物産の関係者が起訴された。その結果、「金剛」発注当時の艦政本部長で元呉鎮守府司令長官松本和中将が「金剛」の建造に際し、三井物産の手を経てヴィッカースから約40万円の賄賂を受けていたことが判明した。3月24日、ついに第一次山本内閣は総辞職した。
 後継の第2次大隈内閣は、5月11日に山本*26前首相及び斎藤実*27海相を予備役に編入した。5月19日、軍法会議は、松本和*28前艦政本部長に対し三井物産からの収賄の容疑で懲役3年、追徴金40万9800円を、また沢崎寛猛大佐に対しジーメンスから収賄した容疑で懲役1年、追徴金1万1500円の判決を下した。東京地方裁判所は7月18日山本条太郎ら三井物産重役全員に有罪判決を下し(控訴審では全員執行猶予)、9月3日の軍法会議では藤井光五郎少将に対し、ヴィッカース他数社から収賄したとして、懲役4年6ヶ月、追徴金36万8000余円の判決を下し、司法処分は完了した。三井高弘も三井物産社長を引責辞任した。


【産経の本】次は「香港人改造」か 『中国人の少数民族根絶計画』楊海英著 - 産経ニュース

 日本が内モンゴルと同じ轍(てつ)を踏まないためには、どうすればよいのか。

 吹き出しました。中国の領土でもない日本がどうして「内モンゴルと同じ轍を踏むこと(楊によれば内モンゴル人の民族性否定、同化政策だそうですが)」などがありうるのか。楊*29もどこまでデマ屋として落ちぶれれば気が済むんでしょうか?

 「日本・モンゴル*30・トルコ*31三国同盟構想」の提言は一読に値する。

 日本、モンゴル、トルコの政治家のどこにそんな三国同盟を希望する人間がいるのか。安倍首相やエルドアン*32大統領がそんなものを希望しているというのか。


【産経抄】12月21日 - 産経ニュース

 平成20年6月、日中が東シナ海のガス田共同開発で合意した際のことである。合意は後に有名無実化するものの当初は、先行開発していた中国から譲歩を勝ち取った対中外交では珍しい成果だと評価された。ところが、安倍晋三*33首相の盟友、故中川昭一*34財務相は手厳しかった。
▼「日本のものを向こうにあげて資本参加するのでは互恵にならない」「中国側に有利なばかり」。
 タカ派で鳴らしていただけに、話にならないと批判したのだが、実は作戦だった。裏では交渉担当の外務官僚らの慰労会を開いてねぎらっていた。
 「よくぞここまで譲歩を引き出した」。
▼強硬派とされる自分が喜ぶと、中国側に「日本はもっと譲るべきだ」と思わせ、対中外交の足を引っ張りかねない。逆に渋い顔を見せることで、外交当局は中国側に「日本の世論はこんなに厳しい」と訴えることができるからである。

 本当かどうか知りませんが要するに「ウヨ政治家」としてウヨ支持層に対し「反中国のポーズ」はしないわけにはいかない。
 しかし、本心では中国相手にそんなことが出来るとは思ってないからこそ、事務方には裏で「よくやった」「俺もウヨ支持層の手前、ああいうしかないが、君らのことは評価してる」というわけです。産経の言うような「高度な計算」なんかどこにもないでしょう。
 まあ、ぶっちゃけ卑怯ですよね。ウヨ支持層に対し「この成果を上げた外務官僚を称えたい」というのがあるべき態度でしょうに。
 外務官僚も「裏でねぎらわれたって、表じゃウヨ支持層相手に外務省に悪口してるのがあの人なんだぜ」「いつ裏でのねぎらいもなくなるかわかったもんじゃない」と内心は不快でしょう。

自民党の有志議員グループ「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」は10日、安倍首相に対し、来春の中国の習近平*35国家主席来日に関する2度目の緊急アピールを渡した。尖閣諸島沖縄県石垣市)付近への連日の公船侵入や、香港やウイグルでの人権侵害などに改善がない場合は、国賓での招聘(しょうへい)に反対するとの内容である。
▼「(習氏らに)主張すべきはしっかりと主張し、前向きな対応を強く求めていく」。
 安倍首相は9日の記者会見で強調した。安倍首相にとって、足元の党内からも国賓待遇への反対論が高まっている事実は、中国に対応を改めるよう求める交渉カードとなる。

 いやそんなもんは安倍は屁とも思ってないでしょう。「日中友好を妨害するんじゃねえよ!」位にしか多分思ってない。

▼安倍首相は23日、北京で習氏と会談する。対米関係が行き詰まると中国は、日本との友好ムードを演出する。そんな時機だからこそ、中国の諸懸案を徹底的に論じてもらいたい。

 むしろ「昨年5月の安倍による李克強首相・訪日大歓迎」を考えればすり寄ってるのは日本の方ではないのか。
 そして「桜を見る会疑惑」「菅原経産相、河井法相の公選法違反疑惑」など不祥事が噴出した今「訪日したロウハニ・イラン大統領と安倍の会談」「習・中国主席と訪中する安倍の会談」「茂木外相の訪ロ」によって「外交の安倍」でごまかそうとしてるのが安倍ではないのか。むしろ中国の方が「桜を見る会疑惑をこの訪中でごまかしたいんですよね?」と安倍の足下を見て外交するんじゃないのか。


【主張】プーチン氏の発言 日本への愚弄は許されぬ - 産経ニュース

プーチン*36大統領が19日の記者会見で、日本との平和条約交渉について「引き分けを目指す」と語った。
プーチン氏が2012年にこの言葉を初めて使って以来、北方領土交渉は何ら進展していない。日本をなめるにも程がある。

 「引き分け」といいながら、彼の考える「引き分け」が具体的に何か、まるで説明しないため「日本を丸め込むために適当に放言してるだけじゃねえのか」つう疑念を感じざるを得ないプーチンです。
 とはいえ一方で
1)引き分け以外に解決策はない(日本の言い分だけ通ることなどあり得ない、中露国境紛争の解決もある種の「引き分け」だった)
2)国内の返還反対派のことを考えれば「仮にプーチンが返還を考えていても*37」、うかつにものが言えない
のも確かです。


リベラル21 〈賄賂〉のある暮らしについて(阿部治平)

 岡奈津子氏*38の著書『賄賂のある暮らし――市場経済後のカザフスタン』(白水社、2019)

 「お前カザフスタンの専門家でも何でもないやろ?」
 「『いい本だった』てそんな感想は自ブログにでも書けよ。『私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民のメディア、リベラル21を創った』つうリベラル21の設立趣旨と何の関係があるんだ?」
 「リベラル21もこんな文章掲載するなよ。阿部みたいなお友達の文章なら何でも掲載か?。安倍のモリカケ桜を見る会並のお手盛りだな」つう話です。
 さすがに阿部も「カザフスタン素人」がこんな「リベラル21の設立趣旨と関係ないこと」を書くのは気がとがめるのか「昔の中国みたい!(阿部曰く、『巨悪の隠れた不正』はともかく、『世論の批判』『それを受けた習政権の汚職撲滅運動』などによって、『警官が公然と人前で、賄賂で交通違反もみ消し』のような露骨な汚職行為はなくなったとのこと)」などとこじつけてますが「みっともねえ爺だな」つう感想しかないですね。

 ソ連体制崩壊後、バルト諸国や中東欧のいくつかの国家は、曲がりなりにも議会制民主主義に移行したが、カザフスタンも含めて中央アジアコーカサスの国々は、おしなべてそうはならなかった。この理由について岡氏は、宇山智彦氏*39の見解を肯定的に引いてこういう。
「これらの国々で大統領への権力集中が進んだ主な要因は、ソ連時代に共産党が担った個別利益の公式・非公式な調整機能が、国会ではなく大統領に引き継がれたことにある」と。

 いやいやカザフスタンなども議会はあるし、建前では「議会制民主主義」なんですよね。実体がそうとは言いがたいと言うだけで。
 いずれにせよ、ここからは「独裁国家民主化したところ*40」で「その国でのいわゆるエリート層はほとんどが独裁体制下でのエリート官僚→民主化したところでそのエリート官僚たちが政治の実権を握り続ける(反体制派の力が弱いので)」つうことになり、民主化がスムーズに進むとは限らないとは言えるでしょう。
 これは何も「旧ソ連、東欧(過去に一党独裁)」「中国、ベトナム(現在、一党独裁)」などの独裁国家に限らない。我が日本だって同じです。
 「吉田茂*41」「鳩山一郎*42」「岸信介*43」「重光葵*44」「賀屋興宣*45」「奥野誠亮*46」だの「戦前からのエリート層(戦前日本の侵略や植民地支配について批判意識がない層)」が戦後も政治の中枢に位置し、その結果「戦前の負の側面」は完全には払拭できず、そのあげくが今の「戦前美化の極右」安倍政権です。
 アメリカですらたとえば「ブッシュ親*47からブッシュ子(テキサス州知事を経て大統領の兄、フロリダ州知事の弟)の世襲」などという形で「エリート支配がある」。


【外交安保取材】ねつ造史観に揺れる軍艦島 元島民の証言動画で反証(1/4ページ) - 産経ニュース
 小生もこの件については全くの無知なのでうまく批判できなくて恐縮ですが、普通に考えて「軍艦島での徴用工の労働には何の問題も無かった」なんて産経らの主張の方がデマでしょう。
 あまりデタラメなことばかり言ってれば「日本は登録の時に、軍艦島の負の面についても、展示などで説明していくと約束したはず。嘘をついて登録したのなら、登録を取り消すべきだ」という韓国側の批判は避けられないでしょう。
 というか「昔はこういう問題がありました、でも今は違います」ですむことでなぜこうも嘘をつきたがるのか。
 他にも「関東大震災朝鮮人虐殺は無かった」「張作霖暗殺は関東軍ではなくソ連の犯行」「南京事件はなかった」「慰安婦は違法ではない」「バターン死の行進には何の問題も無い」「アイヌ先住民族ではない」「太平洋戦争はアジア民族解放の聖戦」などと産経らのウソは山ほどありますが。人として恥ずかしくないのか。

*1:東条内閣打倒の動きが出たのはそういうことではなく、主戦派の東条が首相では終戦工作がしづらいからです。

*2:陸軍次官、関東軍参謀長、朝鮮軍司令官、平沼、米内内閣拓務相、朝鮮総督、首相など歴任。戦後、終身刑判決を受け服役中に病死。後に靖国に合祀。

*3:海軍次官、海軍航空本部長、連合艦隊司令長官など歴任

*4:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、首相を歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀。

*5:東条内閣海軍大臣軍令部総長など歴任。戦後終身刑判決を受けるが後に仮釈放。

*6:鳩山内閣行政刷新担当相、菅内閣官房長官、野田内閣経産相民主党幹事長(海江田、岡田代表時代)、民進党代表代行(前原代表時代)を経て立憲民主党代表

*7:著書『アイディアの神が降りてくる「3」の思考法』、『50歳からの孤独入門』、『新聞で学力を伸ばす』、『使える読書』、『年を取るのが楽しくなる教養力』、『ビジネス小説で学ぶ! 仕事コミュニケーションの技術』、『まねる力』(以上、朝日新書)、『友だちいないと不安だ症候群に効く授業』(朝日文庫)、『新しい学力』、『考え方の教室』、『教育力』、『古典力』、『コミュニケーション力』、『読書力』(以上、岩波新書)、『55歳からの時間管理術』(NHK出版新書)、『王貞治に学ぶ日本人の生き方』、『教育欲を取り戻せ!』(以上、NHK生活人新書)、『語彙力こそが教養である』、『呼吸入門:心身を整える日本伝統の知恵』、『文脈力こそが知性である』(以上、角川新書)、『「頭がいい」とは、文脈力である』、『三色ボールペンで読む日本語』、『三色ボールペン読み直し名作塾』、『自然体のつくり方』、『受験のキモは3日で身につく』、『だれでも書ける最高の読書感想文』(以上、角川文庫)、『結果を出す人の「やる気」の技術』、『三色ボールペン情報活用術』、『実践・文豪の日本語』、『上機嫌の作法』、『ナポレオンで仕事上達』、『フロイトで自己管理』(以上、角川oneテーマ21)、『イライラしない本:ネガティブ感情の整理法』、『大人の読解力を鍛える』(以上、幻冬舎新書)、『頭が良くなる議論の技術』、『すごい「会話力」』、『誰も教えてくれない人を動かす文章術』、『地アタマを鍛える知的勉強法』(以上、講談社現代新書)、『「こいつは違う!」と言わせる仕事術』(講談社+α文庫)、『遊ぶ力は生きる力』、『「意識の量」を増やせ!』、『座右のゲーテ』、『座右のニーチェ』、『座右の諭吉』、『35歳のチェックリスト』、『人生後半の幸福論:50のチェックリストで自分を見直す』、『「対面力」をつけろ!』(以上、光文社新書)、『親子で伸ばす「言葉の力」』、『数学力は国語力』、『文系のための理系読書術』(以上、集英社文庫)、『5分で「やる気」が出る賢者の言葉』、『人間関係力:困った時の33のヒント』(以上、小学館101新書)、『「言葉にできる人」の話し方:15秒で伝えきる知的会話術』(小学館新書)、『齋藤孝のざっくり!世界史』、『齋藤孝のざっくり!日本史』(以上、祥伝社黄金文庫)、『最強の家訓』、『最強の人生時間術』、『最強の世渡り指南書:井原西鶴に学ぶ「金」と「色」』(以上、祥伝社新書)、『余計な一言』(新潮新書)、『天才がどんどん生まれてくる組織』(新潮選書)、『「一流」をつくる法則』、『孤独のチカラ』、『読書入門』、『ドストエフスキー人間力』(以上、新潮文庫)、『齋藤孝の相手を伸ばす!教え力』、『齋藤孝の実践! 日本語ドリル』、『齋藤孝の読むチカラ』、『勉強ギライが治る本』(宝島社文庫)、『アイディアを10倍生む考える力』、『原稿用紙10枚を書く力』、『50歳からの音読入門』、『齋藤孝の聞く力』、『誰からも「わかりやすい」と言われる大人の伝え方』、『読書のチカラ』、『人を10分ひきつける話す力』(以上、だいわ文庫)、『子どもたちはなぜキレるのか』、『思考を鍛えるメモ力』、『質問力:話し上手はここがちがう』、『代表的日本人』、『超速読力』、『「できる人」はどこがちがうのか』、『日本を教育した人々』、『恥をかかないスピーチ力』、『論語力』(以上、ちくま新書)、『自伝を読む』(筑摩選書)、『新聞力:できる人はこう読んでいる』、『からだ上手こころ上手』、『はじめての坂本龍馬』、『話し上手聞き上手』、『読み上手書き上手』、『若いうちに読みたい太宰治』(以上、ちくまプリマー新書)、『コメント力』、『齋藤孝の企画塾』、『齋藤孝の速読塾』、『仕事力』、『段取り力』、『「日本人」力 九つの型』、『ほめる力』、『前向き力』、『やる気も成績も必ず上がる家庭勉強法』、『恋愛力:「モテる人」はここがちがう』(以上、ちくま文庫)、『本をサクサク読む技術』(中公新書ラクレ)、『齋藤孝の仏教入門』、『35歳からの勉強法』、『すぐれたリーダーに学ぶ言葉の力』(以上、日経ビジネス人文庫)、『幕末維新 志士たちの名言』(日経文芸文庫)、『1分で大切なことを伝える技術』、『必ず覚える!1分間アウトプット勉強法』、『この三つの言葉で、勉強好きな子どもが育つ』、『すぐに使える! 頭がいい人の話し方』、『筋を通せば道は開ける』、『ストレス知らずの対話術:マッピング・コミュニケーション入門』、『使える! 「孫子の兵法」』、『使える!『徒然草』』、『凡人が一流になるルール』、『若者の取扱説明書』(以上、PHP新書)、『不毛な会議・打ち合わせをなくす技術』(PHPビジネス新書)、『会議革命』、『こんなに面白かった! 「ニッポンの伝統芸能」』、『プレッシャーに強くなる技術』(以上、PHP文庫)、『大人の道徳』(扶桑社新書)、『スポーツマンガの身体』、『坐る力』、『退屈力』(文春新書)、『グッとくる「はげまし」言葉』、『子どもの日本語力をきたえる』、『スラムダンクな友情論』、『発想力』(文春文庫)、『大人の精神力』、『使う哲学』(以上、ベスト新書)、『夜型人間のための知的生産術』(ポプラ新書)など

*8:大蔵次官から政界入り。吉田内閣蔵相、通産相、石橋内閣蔵相、岸内閣蔵相、通産相自由党政調会長(吉田総裁時代)などを経て首相

*9:自民党の前身政党の一つ(総裁は吉田茂

*10:吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、池田内閣通産相科学技術庁長官、自由党幹事長(吉田総裁時代)、自民党総務会長(岸総裁時代)などを経て首相

*11:もちろん、犬養の指揮権発動が守りたかった政治家の中心は「吉田首相の側近である池田と佐藤」です。この時、指揮権が発動されず、池田や佐藤が訴追されていれば、自民党の歴史も大きく変わったでしょう。池田や佐藤のライバルである河野一郎鳩山内閣農林相、岸内閣経済企画庁長官、池田内閣農林相、建設相など歴任)など他の自民党政治家が池田や佐藤を抑えて首相になったかもしれません。

*12:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*13:池田内閣建設相、佐藤内閣官房長官、建設相、運輸相、自民党総務会長(佐藤総裁時代)、幹事長(田中総裁時代)など歴任

*14:佐藤内閣運輸政務次官自民党総務会長(宮沢総裁時代)、橋本内閣総務庁長官など歴任

*15:佐藤、田中内閣官房長官、三木内閣建設相、大平、中曽根内閣蔵相、自民党幹事長(中曽根総裁時代)を経て首相

*16:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*17:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)など歴任

*18:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根、竹下総裁時代)、宮沢内閣副総理・外相など歴任

*19:立憲政友会総裁の原敬が内務大臣として入閣しており、政友会が与党の立場にあった。

*20:第一次山本内閣崩壊後の第二次大隈内閣では総裁の加藤高明が外相として入閣し、一転して与党となった。後に憲政会を経て立憲民政党

*21:犬養毅が総裁。後に革新倶楽部を経て立憲政友会

*22:第一次山本内閣崩壊後の第二次大隈内閣では尾崎行雄が司法相として入閣し、一転して与党となった。後に憲政会を経て立憲民政党

*23:1914年にジーメンス事件での贈賄で執行猶予付きの有罪判決が下るが、その後も芝浦製作所(現在の東芝)社長、NHK会長など要職を歴任(ウィキペディア「岩原謙三」参照)

*24:1914年ジーメンス事件で起訴され有罪判決を受けたが恩赦となり、後に大正海上火災保険(現・三井住友海上火災保険)初代会長に就任(ウィキペディア「飯田義一」参照)

*25:1914年(大正3年)、シーメンス事件で有罪判決を受け退社。1920年大正9年)の第14回衆議院議員総選挙で、福井県第1区に立憲政友会から立候補して当選、以後4選される。1927年(昭和2年)から1929年(昭和4年)まで南満洲鉄道社長を務めた(ウィキペディア「山本条太郎」参照)。

*26:第2次山県、第4次伊藤、第1次桂内閣海軍大臣、首相を歴任

*27:第一次西園寺、第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相、内大臣を歴任。内大臣在任中に226事件で暗殺される。

*28:大正3年(1914年)5月15日、松本は懲役3年・追徴金40万9800円の実刑判決を下された。軍人としての栄典も没収され、海軍将校の親睦団体「水交社」の名簿からも抹消された。刑期を終えてから亡くなるまでの松本の後半生はよくわかっていない(ウィキペディア「松本和」参照)。

*29:静岡大学教授。著書『草原と馬とモンゴル人』(2001年、NHKブックス)、『モンゴル草原の文人たち:手写本が語る民族誌』(2005年、平凡社)、『ユーラシア草原からのメッセージ:遊牧研究の最前線』(共著、2005年、平凡社)、『チンギス・ハーン祭祀』(2005年、風響社)『墓標なき草原(上)(下):内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2009年、岩波書店→後に2018年、岩波現代文庫)、『続・墓標なき草原:内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録』(2011年、岩波書店)、『中国とモンゴルのはざまで:ウラーンフーの実らなかった民族自決の夢』(2013年、岩波現代全書)、『植民地としてのモンゴル:中国の官制ナショナリズムと革命思想』(2013年、勉誠出版)、『ジェノサイドと文化大革命内モンゴルの民族問題』(2014年、勉誠出版)、『モンゴルとイスラーム的中国』(2014年、文春学藝ライブラリー)、『チベットに舞う日本刀:モンゴル騎兵の現代史』(2014年、文藝春秋)、『狂暴国家中国の正体』(2014年、扶桑社新書)、『日本陸軍とモンゴル:興安軍官学校の知られざる戦い』(2015年、中公新書)、『モンゴル人の民族自決と「対日協力」:いまなお続く中国文化大革命』(2016年、集広舎)、『フロンティアと国際社会の中国文化大革命: いまなお中国と世界を呪縛する50年前の歴史』(共著、2016年、集広舎)、『「中国」という神話:習近平「偉大なる中華民族」のウソ』(2018年、文春新書)、『「知識青年」の1968年:中国の辺境と文化大革命』(2018年、岩波書店)、『最後の馬賊:「帝国」の将軍・李守信』(2018年、講談社)、『モンゴル人の中国革命』(2018年、ちくま新書)、『モンゴル最後の王女:文化大革命を生き抜いたチンギス・ハーンの末裔』(共著、2019年、草思社文庫)、『独裁の中国現代史:毛沢東から習近平まで』(2019年、文春新書)、『逆転の大中国史』(2019年、文春文庫) 、『中国が世界を動かした「1968」』(共著、2019年、藤原書店)、『中国人の少数民族根絶計画』(2020年1月刊行予定、産経NF文庫)など。

*30:内モンゴル支援つう事ですかね?

*31:ウイグル支援つう事ですかね?(ウイグル族はトルコ系だと言われる)

*32:イスタンブル市長、首相を経て大統領

*33:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相

*34:小渕内閣農水相小泉内閣経産相麻生内閣財務相など歴任

*35:福州市党委員会書記、福建省長、浙江省党委員会書記、上海市党委員会書記、国家副主席、党中央軍事委員会副主席、国家中央軍事委員会副主席などを経て党総書記、国家主席党中央軍事委員会主席、国家中央軍事委員会主席

*36:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相を経て大統領

*37:勿論そこが怪しいのも事実ですが。

*38:ジェトロ・アジア経済研究所研究員。著書『中央アジア朝鮮人』(2006年、東洋書店ユーラシア・ブックレット)など

*39:1967年生まれ。北海道大学スラブ・ユーラシア研究センター教授。著書『中央アジアの歴史と現在』(2000年、東洋書店)など

*40:勿論民主化の価値は否定しませんが

*41:戦前は天津総領事、奉天総領事、駐スウェーデン公使、外務次官、駐伊大使、駐英大使など歴任。戦後は東久邇宮、幣原内閣外相を経て首相

*42:戦前は田中内閣書記官長、犬養、斎藤内閣文相を歴任。戦後は日本民主党総裁、首相、自民党総裁を歴任

*43:戦前は満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相など歴任。戦後は日本民主党幹事長、自民党幹事長(いずれも総裁は鳩山一郎)、石橋内閣外相を経て首相

*44:戦前は東条、小磯内閣で外相。戦後、戦犯として7年の禁固刑。出所後、公職追放が解除され政界に復帰。改進党総裁、日本民主党副総裁(総裁は鳩山一郎)、鳩山内閣外相など歴任

*45:戦前は第一次近衛、東条内閣蔵相。戦後は戦犯として終身刑判決を受けるが後に仮釈放。公職追放解除によって政界に復帰し、自民党政調会長(池田総裁時代)、池田内閣法相など歴任

*46:戦前は鹿児島県警特高課長として新興俳句弾圧事件の一つであるきりしま事件を指揮。戦後、自治事務次官から政界入り。田中内閣文相、鈴木内閣法相、竹下内閣国土庁長官など歴任。『1988年(昭和63年)5月9日に衆議院決算委員会で日中戦争について「あの当時日本に侵略の意図は無かった」と発言して批判を浴び、5月13日に国土庁長官を辞任する』など右翼放言で知られる。

*47:CIA長官、レーガン政権副大統領などを経て大統領