今日の産経ニュース(コロナ問題以外:2020年5月10日分)

検察法改正に抗議ツイート 野党や著名人ら3百万以上 - 産経ニュース

 女優の小泉今日子さん*1や、作家のメンタリストDaiGoさん、歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさん本人とみられる投稿

 いわゆる「なりすまし」による虚偽ツイートならいずれ本人なり所属事務所なりが否定するでしょう(おそらく以前から『出演舞台の紹介』などに利用している公式ツイッターでツイートしているのであり、間違いなく本人でしょうが。従って『考えが変わった』として当人がツイート削除することはあり得ても『そんなツイートはしてない、なりすましだ』などという否定はおそらくない。にもかかわらず「みられる」と曖昧に書く産経も実に姑息です)。
 産経が名前を上げてる著名人(芸能人など)は何故か3名だけですが

野原燐がリツイート
◆KBKW
 小泉今日子さん、(ボーガス中:元AKB48メンバーで女優の)秋元才加さん、綾辻行人さん*2、(ボーガス注:歌手の)浜田真理子さん、(ボーガス注:女優の)岡本玲さん、(ボーガス注:漫画家の)吉田戦車*3さん、(ボーガス注:漫画家の)ゆうきまさみさん、(ボーガス注:タレントの)藤岡みなみさん*4、(ボーガス注:演出家の)宮本亜門さん、(ボーガス注:女優の)裕木奈江さん、(ボーガス注:俳優の)星田英利さん、(ボーガス注:俳優の)篠井英介さん、オカモトレイジさんも抗議しています。

◆djkbkw
 『ガラスの仮面』の(ボーガス注:漫画家の)美内すずえ*5先生も追加で

◆柊木 狂四郎(肉球新党党員)
 後、(ボーガス注:漫画家の)けらえいこ*6先生も追加で

◆マリリン
 きゃりーぱみゅぱみゅさん、大久保佳代子さん*7も追加で。

◆腐れかけのradio
 (ボーガス注:歌人の)俵万智さんや(ボーガス注:フリーアナウンサーの)小島慶子さん、京極堂さん*8も。

◆baudog
 AAA*9 Shuta、SKY-HI(AAA日高光啓)、作家 山田正紀*10、ウーマン 村本大輔*11、映画監督 金子修介*12、俳優 宍戸開、俳優 城田優

◆耳触りの良い嘘に惑わされたくない 
 (ボーガス注:俳優の)浅野忠信さま*13、(ボーガス注:タレントの)麻木久仁子さま、(ボーガス注:女優の)池谷のぶえさま*14きゃりーぱみゅぱみゅさまなども参加されていましたね。

ということでかなりの著名人(芸能人など)が抗議してるようですね。過大評価は禁物ですが、ひとまず素直に喜びたい。
 なお、こうした芸能人たちの批判の背景は
1)なかなか支持率が大きく落ちないとは言え、さすがに安倍のコロナ対応は自民支持層すら多くは批判的であり、安倍の支持率は横ばいないし微減傾向で批判しやすくなった
2)コロナ自粛による公演中止などで苦しむ芸能人としては「休業補償して欲しいところ」なのに、それはせずに「自らの不正の事後正当化」のためだけに「コロナ騒動の渦中ならごまかせる」とばかりにこんな「不要不急のこと」を始める安倍自民への激しい怒り
といったところでしょう。まあ、芸能人に限らず「コロナ不況で苦しむ人間」なら安倍には同様の怒りを禁じ得ないでしょう。


政府対応「評価せず」57% 感染拡大で生活に不安84% 共同通信調査 - 産経ニュース

 安倍晋三内閣の支持率は41・7%。40・4%の前回4月調査とほぼ横ばいだった。不支持率は43・0%で支持を上回った。

 「不支持率>支持率」「支持率がほぼ横ばい(さすがに大幅増などしない)」であることはせめてもの救いですが、「コロナでの惨状」を経ても、未だに安倍の支持率が4割もあることには「アホか?」といつもながらげんなりさせられます。何があろうと安倍or(安倍というよりは地元の利権構造やしがらみなどから)自民を支持し続けるトンデモ支持層なんですかね?。
 「旧民主党(立民の枝野代表など)や石破が首相なら多分もっと酷いんだ(勿論根拠レス)」「米国やイタリアよりはマシだ(そりゃ確かにマシでしょうが)」などと日夜自己洗脳にいそしんでるのか。
 はたまたコロナ不況の被害が「自営業者や中小企業社員に比べれば」少ない*15「大企業幹部社員」「正規職の公務員」などが安倍を支持しているのか(ただし、そんな生活強者が4割もいるとも思えませんが)。
 安倍に任せていてはコロナは「感染者や死亡者の増加」「倒産増加」と言う意味で事態がどんどん悪化するだけだと思いますが。いい加減自民支持層も「安倍を支持することと自民を支持することは一応別物」「このままではコロナ被害が深刻な物になる」という理解をして安倍批判に踏み切って欲しいもんです。いや、できればこれを機会に自民支持も辞めて欲しいところですが「所詮、自民党支持者なので」高望みはしません。


【書評】『松岡洋右と日米開戦 大衆政治家の功と罪』服部聡著 - 産経ニュース
 まあ松岡*16と言えば「第二次近衛内閣外相」として「日独伊三国軍事同盟締結」と「北部仏印進駐」(いずれも日米関係悪化を助長した)に加担し、そのため、戦後は戦犯として訴追され、裁判中に病死したため判決は出なかった物の、生きていれば「死刑や無期などの重刑」が出たのではないかと言われる御仁です。当然ながら彼も「戦争責任の一部」を免れませんが、とはいえ、

◆南部仏印進駐(日米関係悪化を助長):第三次近衛内閣の豊田貞次郎*17外相
◆太平洋戦争開戦:東条内閣の東郷茂徳*18外相

などということで「太平洋戦争への道」は何も「松岡一人で敷いた道」ではないわけです。こうした「松岡の評伝」などいろいろを読んだ上でよく考えてみないとなかなか松岡に対する評価も難しいかと思います。


【書評】『陸軍中将 樋口季一郎の遺訓 ユダヤ難民と北海道を救った将軍』 - 産経ニュース
 ウィキペディア樋口季一郎」を見るだけでも分かりますが、樋口の「ユダヤ人救出」とやらがほとんど忘れられたのは、「樋口が陸軍軍人であり、戦後の反陸軍感情*19のために忘れられた(産経らウヨの強弁)」わけではまったくありません。
 そうではなく有名な杉原千畝については「彼の行ったユダヤ人救出について確実な資料があり」、杉原が何をして、どれだけのユダヤ人の命が救われたかについて確実なことがある程度言えるのに対し、樋口の場合はそうした資料がほとんどなく、実際問題、「樋口が何をしてどれだけのユダヤ人の命が救われたか」や「樋口の行為が杉原のように、樋口個人のイニシアチブによる物か、単に樋口が上司の命令に従った物か」などについてよくわからないからです。
 資料が少なくて、よくわからないことについては研究も進まないし、議論もなされない。調べたくても、調べようがないからです。一方、ウヨ連中は「杉原以外にも偉大な人間がいたんだ!」と言うために怪しげな資料でも平気で使い、このように樋口を美化するわけですがそうした樋口美化は「根拠が怪しい」と言う意味で学問的信頼性は全くありません。


台南で八田與一慰霊祭 ゆかりの地にマスク100万枚などを寄付 - 産経ニュース
 もちろんこうした八田美化を台湾側の本心と考えるのはナイーブすぎます。
 そこには「日本ウヨと連携することが中国と政治的に対抗する上で政治的に有効」「そのためには八田など台湾植民地時代の日本人を美化することが有効」という政治的判断があるわけです。
 当然、「韓国においてここまで植民地美化する風潮はない」のは当たり前です。
 韓国にとって「台湾にとっての中国」にあたる北朝鮮はもはや「経済的に格下」であり何ら恐れるものではない。
 一方、台湾にとっては「韓国にとっての北朝鮮」にあたる中国は「経済的に格上」であり、「植民地時代を美化し、日本ウヨにへいこらしてでも中国と対決してくれる日本人が欲しい(それだけ政治的に追い詰められてる)」となってしまうわけです。日本ウヨが強弁するような「韓国が反日で、台湾が親日なのは民族性」なんて話では全くない。
 「台湾が中国より格上」なら台湾は今ほど日本ウヨにへいこらしないでしょう。一方「北朝鮮が韓国より格上」なら韓国側は「今の台湾自主独立派(蔡英文民進党など)のように」日本ウヨにへいこらしたでしょう。
 蔡英文の対立姿勢に激怒した習近平政権がいわゆる「断交ドミノ」を仕掛け、「経済的に劣る台湾」の蔡英文がそれになすすべがなかったのは記憶に新しいところです。
【参考:いわゆる断交ドミノ】
中国がガンビアと国交回復--人民網日本語版--人民日報
外交部、サントメ・プリンシペが台湾と断交について--人民網日本語版--人民日報
中国とサントメ・プリンシペが国交回復--人民網日本語版--人民日報
中国とドミニカが国交樹立--人民網日本語版--人民日報
中国ドミニカ国交樹立の計り知れない意義--人民網日本語版--人民日報
外交部、台湾地区との「断交」声明発表のブルキナファソ政府を評価--人民網日本語版--人民日報
中国とブルキナファソが国交回復--人民網日本語版--人民日報
台湾地区と「断交」したソロモン諸島を中国側が高く称賛--人民網日本語版--人民日報
中華人民共和国とソロモン諸島が国交樹立--人民網日本語版--人民日報
中国とソロモンの国交樹立 歴史の潮流に沿った正しい決断--人民網日本語版--人民日報
外交部、キリバスとの復交を期待--人民網日本語版--人民日報
習近平国家主席「キリバスとの国交回復は両国民の共通利益」--人民網日本語版--人民日報
【参考終わり】
 きついことを言えば台湾自主独立派の「日本ウヨへのへいこら」は「貧すれば鈍する」つう奴です。これは台湾だけでなく「中国より経済的に格下」であるが故に日本ウヨとの野合に走ってるチベットダライラマ一味やウイグル「自称民族活動家」一味もそうですが(ウイグルのそうした野合については既にM谷N子・明治大学教授や、ライターの安田峰俊が批判しているところです)。俺は「アンチ日本右翼」の立場なのでそんな野合を「台湾や、ウイグルチベットは中国より経済的に格下で追い詰められてるから日本ウヨと野合しても仕方がない」と思うほど寛大ではありません。id:Mukkeはその点「良く言えば寛大」、「悪く言えば大甘で身びいき」のわけですが。


【昭和天皇の87年】皇太子のもう一つの使命 「邦人のみならず外国人も感激」 - 産経ニュース

 昭和28年の皇太子(当時。現・上皇さま)外遊には、3つの目的があったとされる。第一は英女王の戴冠式昭和天皇の名代として出席されること、第二は日本の国際社会復帰の先導役を担われること、第三は皇太子自身の見聞を広められることだ。

 何故昭和天皇が行かなかったのかといえば、おそらく「戦争の最高責任者・昭和天皇」の訪英で「反発する英国民の投石」など不測の事態を恐れたからでしょう(産経はその事実を認めたくないでしょうが)。
 実際、後に昭和天皇がオランダ訪問した際には

【昭和天皇実録を読む】国際親善 投げつけられた魔法瓶 昭和46年オランダ・ハーグ(1/2ページ) - 産経ニュース
《お召自動車が(オランダ)ハーグ市内に入った午後四時三十分頃、車体に液体入り魔法瓶が投げつけられるという事件が起きる。魔法瓶はフロントガラスに当たるが、防弾ガラス付きのものであったため外側に亀裂を生じさせたにとどまり負傷者はなかった。》(昭和46年10月8日)

ということで魔法瓶が投げつけられると言う事件が起こっています。
 あるいは「珍右翼が巣くう会」に突っ込む・番外編(3/13分:ミスター卓球・荻村伊智朗の巻)(追記・訂正あり) - bogus-simotukareのブログで紹介しましたが

http://zip2000.server-shared.com/ogimura.html
<世界選手権ユトレヒト大会1955年>
 オランダでのこの大会でも日本チームへのブーイングは続いていました。インドネシアなど南太平洋の植民地をオランダは日本軍に奪われ、多くの兵士が殺されただけにオランダ人の反日感情は激しいものがありました。ただし、この大会でひとつの事件が起き、それがその後の荻村の人生に大きな影響を与えることになりました。
 ハンガリー対日本の試合で、右手に障害をもつセペシという選手がボールを追って、日本チームのベンチに突っ込んでしまいます。その時、日本の選手たちは身をよけるのではなく、あえてセペシ選手の下敷きになり彼が怪我をしないように対応したのです。
 この場面でオランダ人の観客は日本チームの行為に大きな拍手を送り、翌日の新聞も大きく取り上げて、大きな話題となりました。この後、大会期間中の日本チームへのブーイングは明らかに減っていったといいます。帰国後にその事実を知った荻村は、後にこう記しています。
「”スポーツ外交”というか、”民間外交”の果たす役割が大きなものであること、自分たちもその役割をになっているのだということを、心にしみて感じたのはこのときです。卓球を続けることに、またもう一つの生きがいをおぼえたのでした」

という話もあるわけです。

*1:1966年生まれ。1988年に映画『快盗ルビイ』で毎日映画コンクール女優主演賞受賞、2005年に映画『空中庭園』でキネマ旬報主演女優賞受賞、2008年に『グーグーだって猫である』、『トウキョウソナタ』でキネマ旬報ベスト・テン主演女優賞、2011年に『毎日かあさん』で毎日映画コンクール女優主演賞受賞など受賞歴多数(ウィキペディア小泉今日子』参照)

*2:1960年生まれ。ミステリ作家。1992年、『時計館の殺人』で日本推理作家協会賞(長編部門)受賞(ウィキペディア綾辻行人』参照)。

*3:1963年生まれ。本名は吉田聡だが、既存の漫画家『吉田聡(1960年生まれ)』と名前が被るため、ペンネームを吉田戦車としている。1991年、『伝染るんです。』で第37回文藝春秋漫画賞を受賞(ウィキペディア吉田戦車』参照)。

*4:1988年生まれ。2009~2012年までのおよそ3年間、音楽ユニット『PANDA 1/2』のボーカルとして活動。現在、『藤岡みなみのおささらナイト』(STVラジオ)MC、スリーピースバンド『藤岡みなみ&ザ・モローンズ』ボーカル等として活動(ウィキペディア藤岡みなみ』参照)。

*5:1951年生まれ。1995年(平成7年)に代表作『ガラスの仮面』で日本漫画家協会賞優秀賞を受賞(ウィキペディア美内すずえ』参照)

*6:1962年生まれ。1994年、代表作である『あたしンち』の連載が読売新聞日曜版で連載開始。1996年、『あたしンち』で第42回文藝春秋漫画賞を受賞。なお、ペンネームの「けら」は、けら(本名:上田栄子)の旧姓「蝼川内(けらかわうち)」にちなむ。「蝼川内」は大分県下毛郡本耶馬渓町(現中津市)東屋形を発祥とする稀少姓である(ウィキペディアけらえいこ』参照)。

*7:1971年生まれ。光浦靖子(1971年生まれ)とともにお笑いコンビ「オアシズ」を結成し活動(ウィキペディア大久保佳代子」参照)

*8:1963年生まれ。ミステリ作家。1996年、『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞(長編部門)受賞、2003年、『後巷説百物語』で直木賞受賞など受賞歴多数(ウィキペディア京極夏彦』参照)。

*9:西島隆弘宇野実彩子日高光啓與真司郎末吉秀太をメンバーとする音楽ユニット(ウィキペディア『AAA』参照)

*10:1950年生まれ。推理作家、SF作家。2002年、『ミステリ・オペラ』で本格ミステリ大賞日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞(ウィキペディア山田正紀」参照)。

*11:中川パラダイス(1981年生まれ、本名・中川和宗)とともにお笑いコンビ『ウーマンラッシュアワー』を結成し活動(ウィキペディア村本大輔」参照)。

*12:1995年生まれ。195年に『ガメラ 大怪獣空中決戦』でブルーリボン賞監督賞受賞(ウィキペディア金子修介」参照)

*13:1973年生まれ。2001年、映画『地雷を踏んだらサヨウナラ』で、2005年、映画『誰がために』、『乱歩地獄』で毎日映画コンクール男優主演賞を、2014年、映画『私の男』ブルーリボン賞主演男優賞を受賞(ウィキペディア浅野忠信」参照)

*14:1971年生まれ。1994年、ブルースカイ、小村裕次郎らとともに東洋大学演劇研究会のメンバーを中心に劇団・演劇弁当猫ニャー(2004年解散)を旗揚げ(ウィキペディア池谷のぶえ」参照)。

*15:もちろんゼロと言うことはあり得ませんが

*16:満鉄総裁、第二次近衛内閣外相など歴任

*17:海軍省軍務局長、海軍航空本部長、海軍次官、第二次近衛内閣商工相、第三次近衛内閣外相、鈴木内閣軍需相など歴任。

*18:駐ドイツ大使、駐ソ連大使、東条、鈴木内閣外相など歴任。戦後、20年の禁固刑で服役中に病死。後に靖国に合祀。

*19:東京裁判において、板垣征四郎陸軍大臣東条英機陸軍大臣ら陸軍幹部が多数訴追され、死刑などの重罪になった背景にはそうした日本人の「反陸軍感情」がもちろんあったわけです。