「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2020年5/29分:荒木和博の巻)

ストックホルム合意から6年【調査会NEWS3273】(R02.5.29): 荒木和博BLOG
 結局、「ストックホルム合意」は「日朝平壌宣言」のような扱いになってしまったといっていいでしょう。小泉政権が巣くう会、家族会の悪口に怯えて交渉意欲を失ったことで北朝鮮側も交渉意欲を失ったのと同じ事が「ストックホルム合意の安倍政権」でも起こったわけです。
 家族会が「巣くう会のいいなり」に制裁路線に固執する限り、日朝交渉のしようがないし、そうなれば拉致は解決のしようがない。

 今回(ボーガス注:ズーム会議に)特定失踪者家族会では吉見副会長・竹下事務局長・矢島幹事が参加。増元照明拉致被害者家族連絡会事務局長と合わせて4人のご家族の参加

 さすがに家族会ですら「特定失踪者」などという与太に積極的に関与するのは増元くらいなのでしょう。

 今回の議論では(中略)次第に運動もじり貧になりつつあるのではないかとの危機感を持った意見も出されました。

 「なりつつあるのではないか」とは全く脳天気ですね。既に「じり貧になっている」のに何を言ってるのか。どこが「危機感を持った意見」なのか。

 決まり切った集会に決まった人が来るのではなく、これまで伝わらなかった人に伝えていく努力をしなければ、というのは皆だいたい共通した認識だったと思います。

 当たり前ですが「伝える」ということが「共感してもらう」「賛同してもらう」と言うことを意味するなら「宣伝の量を増やせばいい」と言う話ではないことは明白です。「ズーム会議をすればいい」「YouTubeに動画をアップすればいい」などという宣伝手法の問題でもない(量や手法もそれはそれで重要な問題ではあるでしょうが)。
 相手側に「共感し、賛同してもらう主張」をする必要があります。つまり「宣伝内容の問題」ですが、まあ、それは荒木とつるんでるような連中には無理でしょう。
 何せそう言う連中は「俺たちは正しい。国民が支援して当然だ」という思い上がった態度が見え透いてるからです。誰がそんな図に乗った馬鹿に共感し賛同するのか。少なくとも俺は賛同し共感する気は全くありません。というか今の家族会では賛同する、共感する以前にほとんどの日本人は「興味ないから敬遠する」でしょうが。


「横田めぐみさんの拉致」に気付いていた所轄署長の謝罪|日刊ゲンダイDIGITAL

「めぐみさんがいなくなった時、所轄の新潟中央署の署長は外事畑の人だったということもあり、すぐに拉致されたと分かったらしいですね。」

 荒木のガセでしょう。そんなことが分かるとは思えません。

「この1カ月ほど前にダッカで発生した日航機ハイジャック事件の影響もあったと思います。当時の福田赳夫首相は、『人命は地球より重い』と実行犯に身代金を払った上、勾留・服役中の6人を釈放した。」

 「何かそう言える根拠があるのか」つう話です。
 いずれにせよ「よど号事件でのバーター取引(佐藤*1政権)」「ダッカ事件でのバーター取引(福田*2政権)」を「テロリストに屈した腰抜け」呼ばわりする荒木が「北朝鮮とのバーター取引(小泉*3政権の日朝平壌宣言)」を否定するのはある意味当然でしょう。
 しかし荒木のような理屈でバーター取引を否定していたらよど号事件にせよ、ダッカ事件にせよ、無事に人質が解放されたか分からないわけで全く荒木も無責任です。そしてそんな荒木に紙面をやる日刊ゲンダイも実に愚劣です。

*1:運輸次官から政界入り。吉田内閣郵政相、建設相、岸内閣蔵相、自民党総務会長(岸総裁時代)、池田内閣通産相科学技術庁長官などを経て首相

*2:大蔵省主計局長から政界入り。岸内閣農林相、自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)、佐藤内閣蔵相、外相、田中内閣行政管理庁長官、蔵相、三木内閣副総理・経済企画庁長官などを経て首相

*3:宮沢内閣郵政相、橋本内閣厚生相などを経て首相