高世仁に突っ込む(2020年11/16日分)

生命のご先祖はたった1匹の単細胞生物だった - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 11/15付けの高世記事です。
 興味深いのは「11/15は横田めぐみ拉致の日」であり、横田奥さんもマスコミに記者会見し、また新潟では県民集会もあったそうですが、一時は「拉致問題報道を売りにしていたジンネット(現在は倒産)の社長だった高世」がそれについて何一つ触れないことですね。もはや高世にとって拉致は「触れたくない話」なのでしょう。

興味深いことに、日本共産党は『赤旗』の「主張」で習近平の名をあげて激しく中国を非難、「共産党」の名に値しない!とバッサリ切り捨てた。
主張/香港議員資格剥奪/一国二制度の破壊は許されぬ

 いやいや高世も以前政府は日本共産党の中国批判を見習え - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2019.11.15:当時は安倍内閣)と言う記事を書いてることでわかるように「予想の範囲内」であり別に「興味深い話」ではありません。
 あるいは最近小生も

新刊紹介:「経済」12月号 - bogus-simotukareのブログ
特集「『デジタル社会』実像と課題」
◆菅政権のデジタル戦略と「超監視社会」(大門実紀史

スーパーシティ法案/大門議員の反対討論(要旨)/参院本会議
・反対の最大の理由は、日本を中国のような「監視社会」に導き、個人のプライバシーと権利を侵害する重大な危険性があるからです。
・監視社会のトップランナーは中国です。政府・大企業が膨大なデータを分析し、国民への監視や統治に活用して、ウイグル族弾圧や民主化を求める活動家の拘束にも監視カメラや顔認証技術が用いられてきました。政府がスーパーシティ構想のお手本としてきた杭州市は、街全体のIT化が世界で一番進んでいますが、裏を返せば、街中に監視カメラが数千台もあるなど監視社会の最先端です。

ということで中国に批判的な赤旗記事を紹介しました。
 主張/香港議員資格剥奪/一国二制度の破壊は許されぬを「興味深い」というのは「中国も日本も共産党は皆同じ」と言うような反共の人間くらいでしょう(高世がそうだと言ってるわけではなく、高世の想定してる読者層がそう言う反共ウヨなんだろうな、と言う話です)。
 しかし「日本共産党」「共産党」で高世のサイト内検索をかけても、日本共産党を褒める記事って政府よ、尖閣問題で逃げるな - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2010.10.17:当時は菅直人内閣)とか「中国批判して偉い!、日本政府は見習え!」ばっかなんですよねえ(苦笑)。
 後は

千島は全て日本領 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2010.10.07)、やっぱり千島全島返還を - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2010-11-05)での日本共産党の「千島全島返還論」支持
福島原発で何が起きているのか - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2011-03-16)での原発がらみの吉井英勝・共産党衆院議員(当時)の「原発津波対策をきちんとしているのか」という質問への「福島事故が起こる前にそうした質問をしたのは先見の明がある」という高評価
菅政権の「チャーハン論法」を許すな - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2020.10.08)での「学術会議問題」での田村政策委員長の質問高評価

なども一応はありますが。
 まあ、「日本共産党」「共産党」でヒットする「日本共産党関係」の記事自体が少ないですが(共産党でサイト内検索をかけると中国共産党関係の記事ばかりヒットする)。
 むしろ共産主義との決別 - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2009年7月という11年も前の記事ですが)は「いわゆる新日和見主義事件での除名」について、『父・伊藤律〜ある家族の「戦後」』出版さる - 高世仁の「諸悪莫作」日記(2016年7月という4年も前の記事ですが)は「伊藤律除名」について「撤回すべきだ」という非難ですし。
 しかし「話が高世記事生命のご先祖はたった1匹の単細胞生物だった - 高世仁の「諸悪莫作」日記から脱線しますが」いわゆる新日和見主義事件(後述する川上『査問』出版以降は俺のような共産党外部の人間にもある程度知られている)について共産主義との決別 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

【俺の要約】
・新日和見主義事件での除名に納得がいかないので共産党を離れた(高世は元党員だとのこと)
川上徹氏の著書『査問』(ちくま文庫)での「除名は不当だ」という反論について日本共産党は応答すべきだ

なんて書いてた男が、その後、起こった蓮池透家族会除名劇では

蓮池透家族会除名を事実上容認する(救う会、家族会との交遊を以前と変わらず続ける)
・蓮池『拉致被害者たちを見殺しにした安倍晋三と冷血な面々』(講談社)について家族会や救う会はまともに応答しろとは何一つ言わない

わけですからねえ。まあ、高世も全くデタラメな男です。
 高校生、大学生、警察庁に入庁したばかりの中村格が現在の自分を見たら、ああいうクズにだけはなりたくないと思ったろう - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)から思いついた話ですが、「新日和見主義事件での除名に納得がいかないので共産党を離れた」という「純真な学生時代の高世」が今の高世を見たら「蓮池透家族会除名を容認し、家族会、救う会におべっかしか言わない、あんなクズにだけはなりたくない」と思ったんじゃないですかねえ。
 「共産党員」という「内部の人間」なのに「除名劇が納得が行かない」として党を離れた人間「若き日の高世」の目には「外部の人間のはず」なのに「救う会や家族会の無法を黙認する今の高世」は「薄汚いクズ野郎」でしかないでしょう。
 なお、お断りしておきますが、俺は「共産党支持者」ですが、「新日和見主義事件での除名」について、

遠ざかった夢、左翼衰弱の理由 | ちきゅう座(阿部治平)
 平田氏は、「(公式の党史の)『日本共産党の八十年』から(ボーガス注:『日本共産党の70年』など過去の党史にあった)新日和見主義事件に関する記述はすべて消された。共産党はこの事件が『風化』することを待っているのだろうか」と強い不満を明らかにしている。

ということで、「どう見てもあまり日本共産党が触れたがらないこと」から、「除名劇には何の問題も無く、川上氏らの反論も事実に反する」とは思ってはいません。まあ、「どう評価、理解するにせよ」、現在の共産党・志位執行部も「全面的に党を正当化できる事件ではない(党にも一定の非があり、除名された側にも一定の道理があった)」と思ってることは確かでしょう。
 ただしだからといって、俺は阿部治平や平田氏(花伝社創業者)ほど日本共産党に否定的ではありません。

◆ホワイト国除外の嫌韓国極右政党と化し、また、安倍のモリカケ桜を見る会疑惑を擁護するまで道徳的に劣化した自民(まあ他にも問題はありますが)
◆もはや「自民党公明派」といっても問題ない存在の公明
◆自民の二軍でしかない維新、国民民主
◆安倍の『明治150年式典』にためらいなく出席するなど右翼体質濃厚な福山が幹事長で「どこまで自民と違うか」怪しい立憲民主
◆最近の党大会で、立憲民主党入党目当ての大量離党が事実上容認され、党存続の危機にある社民
山本太郎の個人商店も同然なれいわ

よりは「ずっとマシだ」という消去法による選択ですが共産を今後も支持するつもりです。
 まあ、こうした志位氏の新日和見主義事件への態度(積極的には触れたがらない)は「全面的に謝罪すべきではないか」と言う立場に立てば「不満はある」でしょうが「完全に居直らないだけマシ」とはいえるでしょう。
 なお、新日和見主義事件は1970年代の事件ですが、1970年代の件と言えば

https://twitter.com/shiikazuo/status/1218541788719284224
志位和夫
 大会の最終日、綱領改定にかかわる全党討論で出された意見を踏まえ、1970年代に「赤旗」に掲載された論文などで、同性愛について「性的退廃の一形態」とのべたことについて、「当時の党の認識が反映したものであり、間違いであったことを大会の意思として表明したい」と報告いたしました。

という点を俺的に評価したいと思いますね。「1970年代の赤旗記事に志位氏は直接の責任、関係はないので謝罪しやすい点はある」と言う点を割り引いたとしてもです。何せ「直接の責任はない」のに「河野談話を否定したがる」安倍晋三という馬鹿者もいますからね。
 この「LGBTの件」で「日本共産党は決して無謬主義ではない」ということを示したことは意義あることだと思います。
 さて話を元に戻します。

 日本で、右も左も中国の人権侵害について批判しているのは結構*1なのだが(自民党には二階氏のような親中派がいるが)、日本政府は中国に対してはいつも「懸念する」、「憂慮する」どまりで「抗議する」までも言わない。少なくとも日本共産党なみの強い姿勢を示すべきだ。

 いや「ミニ野党の日本共産党」と「政権与党の自民」では立場が違いますからね。果たして日本共産党が「自社さ連立」「自公連立」のような形で仮に政権入りしたとしてこうした発言が果たして出来るかどうか。
 なお、「二階氏*2のような親中派(高世)」て、「田中*3内閣の日中国交正常化以降」はむしろ「親中派」の方が自民党において「長年主流」でしょう。「二階氏が例外」みたいな高世の書き方は問題がありすぎる(gotoトラベル利権にもコミットしているという「観光族議員」二階氏には「中国人の訪日観光客を増やしたい」という個人的思惑があることは確かでしょうが)。
 高世のような「反中国分子」の声を無視して、海部*4内閣は「天安門事件後に停止していた対中国ODAを再開した」し、宮沢*5内閣は「天皇訪中を実施」。
 第一次安倍内閣で安倍が内閣発足直後訪問した国は中国だったし、第二次安倍以降でも安倍は「訪日した李克強首相の北海道訪問に同行する」など異例の歓待をしました。こうした「日中友好」の歴代首相はもちろん海部、宮沢、安倍に限りません。
 また宮沢氏が首相退任後に「小渕、森内閣蔵相」をつとめたことでわかるように「首相として彼の行った天皇訪中」は彼の政治的キャリアにおいて何のマイナスにもならなかった。
 日中友好団体である

日中協会の会長は宇野内閣建設相、宮沢内閣経済企画庁長官、小渕内閣自治相・国家公安委員長を歴任した野田毅
日本国際貿易促進協会の会長は中曽根内閣科学技術庁長官、宮沢内閣官房長官自民党総裁、村山、小渕、森内閣外相、衆院議長などを歴任した河野洋平

自民党幹部だった人物です。
 なお、最近も

「中国主導」をけん制できるのか 日本が「インド抜き」RCEP参加に踏み切った思惑 - 毎日新聞
 最大のメリットは、先行して発効した、米国を除く環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)には参加していない、日本の最大の貿易相手国である中国(2019年の輸出入額全体の21・3%)と3位の韓国(同5・32%)が含まれることだ。中韓ともに9割前後の工業品について、日本から輸出する際の関税を段階的に撤廃する。

ということで「中国を含む経済協定」であるRCEPへの日本政府の参加が報じられました。
 もちろんRCEPは「日中二国間協定ではない」ので中国以外の市場もありますが、最大の魅力はやはり中国でしょうね。 

 近年のDNA研究の進歩はすさまじく、次々に新たな発見がなされているが、最新の研究によると、生命の「共通祖先」、私たち生き物のご先祖は、いろんな場所で多発したのではなく、あるとき、ある特定の場所で生まれた1匹の単細胞生物だったという。
 これを知った時、感動した。
 地球に生きる生き物たちのご先祖がたった1匹で、生き物すべてがそこから進化したとすれば、みんな親戚ということになる。
 ヒトも、そこに咲いてる花も、動物園のパンダも、ゴキブリもみな親戚だ。つまり、生命は一つなのだ。

 俺的には「何で感動するのか」良く意味が分かりません。

*1:いやいや高世の言う「右」が「産経新聞のようなデマ右翼」を含むのならば全然「結構ではない」でしょう。デマ右翼の中国誹謗(中国が沖縄を侵略するなどのデマ)など迷惑なだけです。

*2:小渕、森内閣運輸相、小泉、福田、麻生内閣経産相自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)を経て幹事長(第二次安倍、菅総裁時代)

*3:岸内閣郵政相、池田内閣蔵相、佐藤内閣通産相自民党政調会長(池田総裁時代)、幹事長(佐藤総裁時代)などを経て首相

*4:自民党国対委員長(三木総裁時代)、福田、中曽根内閣文相などを経て首相

*5:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、福田内閣経済企画庁長官、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相