「珍右翼が巣くう会」メンバー・島田洋一に突っ込む(2020年11月15日分)

島田洋一
「学術会議は完全に民間の活動としてやられた方がいい」。安全保障分野の研究に否定的な同会議に「税金を入れるべきなのか」。私も安倍前首相と同じ考えである。こうした常識的な主張が他の自民党議員からももっと出るべきだろう 。
国民投票法、今国会成立を 学術会議「完全民間に」―安倍前首相インタビュー:時事ドットコム

 ネット上で既に批判がありますが「学術会議民営化」など主張内容も酷いですが、それ以前に「首相の任に堪えない」として「病気辞任したはずの男」が全く何様なのか。仮病の自白でしかない。奴の病気辞任が「戦前の浜口雄幸*1首相(右翼テロで重傷を負い首相退任後の翌年に死去)」のようなマジの病気辞任でないことがよく分かります。何せ「首相臨時代理(幣原*2外相が就任)」を置いた濱口氏とは違い、安倍は最後まで首相臨時代理を置こうとはしませんでした。
 そして、菅首相ならまだしも、「もはや首相でない、無責任な立場の安倍」に好き勝手言わせる独演会をやらせたあげく「モリカケ」「桜を見る会」などの追及、批判を全くしないとは共同通信は何を考えてるのか。そういえば菅政権で「官房参与」になった柿崎明二は「共同通信論説副委員長」でしたね。
 柿崎の件とセットで「共同通信が安倍御用マスコミであることの自白か?」と聞きたくなります。

島田洋一
 トランプ氏は拉致問題で真摯に対応してくれた。

 ただのリップサービスを随分高評価するもんです。実際はそう言う話ではなく「トランプの排外主義(移民差別)やLGBT差別」などに同じ極右として共感してるだけでしょうが、島田ですら、さすがにそうは言えず「拉致問題ガー」のわけです。大体トランプレベルのリップサービスならブッシュ子やオバマも家族会相手にやってるし、恐らくバイデンもやるのではないか。
 家族会と面会して、舌先三寸で「拉致被害者家族に同情しています」というだけで高評価されるのならバイデンだってそのくらいのことはするでしょう。面会を断って恨まれても迷惑ですし。

島田洋一
 発売中の週刊新潮11月19日号の特集「トランプ大逆転がまだある最終シナリオ」でわたしのコメントが3,4か所引かれています。

 菅ですらもはや「バイデンと電話会談」、イスラエルのネタニヤフ(トランプはイスラエルロビーの票ほしさにエルサレムを首都認定すると表明しネタニヤフともズブズブの関係だった)ですら「バイデンに祝意表明」なのに何でしょうか、この非常識さ。
 なお、マスコミ報道に寄れば「トランプが敗北宣言をしてないこと」などを理由にバイデン勝利に明確に祝意を表明してない国*3祝意表明を見合わせてる国)としては「ロシア」「北朝鮮」があり、「祝意表明はした」ものの「欧米や日本に比べれば表明時期が遅い国」として「中国」があります。
 「トランプ勝利」が島田の言うように「島田ら日本ウヨにとってメリットがあるか」は甚だ疑問です。島田が言うほどバイデンが「中国に弱腰」なら「欧米や日本に遅れる」どころか、とっくの昔に中国も祝意表明でしょう。
 そして島田は「アンチ中国」「アンチ北朝鮮」「アンチロシア」のはずなんですがねえ。
 それとも落語「饅頭怖い(次はお茶が怖い)」のような中国の「バイデン怖い(次はハリスが怖い?)」作戦だとでも強弁するのか。

参考

ロシア、バイデン氏祝福は「公式結果待つ」 (写真=ロイター) :日本経済新聞
 米大統領選でバイデン前副大統領の当選が確実になったことを巡り、ロシアのペスコフ大統領報道官は9日、プーチン大統領が祝辞を送るには「公式な選挙結果を待つのが正しい」と述べた。世界各国の首脳が祝意を表明するなか、早期の判断に慎重な姿勢を示した。
 ペスコフ氏は(ボーガス注:トランプ氏の言動から)今回の選挙で法廷闘争が続く可能性があると指摘し(中略)た。

中国外務省、バイデン氏に祝意を表明 (写真=共同) :日本経済新聞2020/11/13
 中国外務省の汪文斌副報道局長は13日、米大統領選で勝利を確実にした民主党のバイデン前副大統領に祝意を表明した。「バイデン氏と(副大統領候補の)ハリス氏に祝意を示す」と述べた。中国側が祝意を示したのは初めてだ。

*1:逓信次官、大蔵次官、加藤高明、第1次若槻内閣蔵相、第1次若槻内閣内務相などを経て首相

*2:戦前、加藤高明、第一次若槻、濱口、第二次若槻内閣で外相。戦後、首相、吉田内閣副総理、衆院議長など歴任。

*3:とはいえさすがにそうした国でも島田のように「トランプの勝利を希望する」と公言したりはしません。まあ、これらの国も「島田とは違い」さすがに「バイデン勝利」は動かないとみた上で「すぐに祝意表明するよりは、祝意表明を先延ばしにした方がいい(これらの国にとっての祝意表明のベストタイミングで表明する)」か「祝意表明するより最後まで黙りの方がいい」と考えてるだけでしょうが。