高世仁に突っ込む(2020年11/24日分)

 加速する香港の弾圧 周庭さんも収監 - 高世仁の「諸悪莫作」日記
 今回は拉致はなぜ放置されてきたのか3 - 高世仁の「諸悪莫作」日記の続きではなく、香港関係ですね。

 イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダの外相は18日、中国が香港での批判的な声を封じ込めるために組織的活動を行い、国際的な義務に違反していると非難する共同声明を発表した。
 共同声明では、11日に議員資格を剥奪された民主派4人を復職させるよう中国政府に求めた。
 これに対して、中国外務省の趙立堅報道官は19日、「(5カ国は)気をつけないと、目玉を引き抜かれるだろう」と述べ、中国の内政問題に口出ししないよう警告した。恫喝である。

 高世がこの文章でいわゆる「ファイブ・アイズ(5つの目)」に触れないことには心底呆れますね。多くのマスコミ報道はファイブ・アイズに触れているのに。
 後述しますが恐らく「高世にとって都合が悪いからファイブ・アイズに触れない」のでしょうが。
 中国の「目玉云々」と言う言葉には「ファイブ・アイズだかなんだか知らないが、目玉が5つあろうが、いくつあろうが、気をつけないと(以下略)」という前振りがあって、その前振りが分からないと目玉云々という恫喝(?)の意味も正確には理解できません。まあ「ファイブ・アイズだかなんだか知らないが、目玉が5つあろうが、いくつあろうが、気をつけないと」というのは中国的には「気のきいた皮肉」を言った感があるのでしょうね。俺個人はあまりそうは思いませんが。
 さて「ファイブ・アイズ(正式名称はUKUSA協定)」とは

UKUSA協定 - Wikipedia
 アメリカの国家安全保障局NSA)やイギリスの政府通信本部GCHQ)など5カ国(イギリス、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ)の諜報機関が『世界中に張り巡らせた諜報活動のための設備』や『そうした設備を使って得た情報』を、相互利用・共同利用する為に結んだ協定

の俗称です。
 なんで人権擁護団体・組織でもない「ファイブ・アイズ」として「香港デモ関係の声明を出す」のかよく分かりませんが、それはさておき。
 つまりはファイブ・アイズとは「いわゆるスパイ協定」であり、左派を中心に「監視社会を助長している」「反政府派の抑圧に悪用されないか」などファイブ・アイズへの批判も存在します。
 おそらく、高世はそうしたファイブ・アイズ批判を気にしたのでしょう。
 ところがそこで「私はファイブ・アイズ外相声明を紹介したが、ファイブ・アイズのあり方を全面肯定しているわけではない。あくまでも、中国批判として適切だと思うから紹介した。その限りにおいて、ファイブ・アイズ外相声明を紹介した。左派などによるファイブ・アイズ批判を全否定しているわけではない」と断るのではなく「ファイブ・アイズに触れないで逃げる」「そのためにファイブ・アイズという言葉を一切使わない」あたりが高世らしいせこさ、姑息さです。
 「繰り返しますが」、中国側の「目玉云々」と言う言葉には「ファイブ・アイズだかなんだか知らないが、目玉が5つあろうが、いくつあろうが、気をつけないと(以下略)」という前振りがあって、その前振りが分からないと目玉云々という恫喝(?)の意味も正確には理解できません。
 それなのに「ファイブ・アイズ」に触れない高世は明らかにおかしい。

 4人の民主派の議員剥奪に対しては、13日に日本の超党派の有志議員でつくる「対中政策に関する国会議員連盟」が「香港の高度な自治に対する受け入れがたい攻撃」とする非難声明を決議している。

 この議連メンバーについては対中政策に関する国会議員連盟 - Wikipediaで確認できます。
 「元杉並区長の山田宏」「南京事件否定論長島昭久*1笠浩史」など非常識ウヨ議員ばかりであり「ああ、またか。日本で中国批判を口実にした議連(チベット議連、ウイグル議連など)はいつも右翼の巣窟だな(呆)」ですね。
 自民(第四次安倍内閣農水相斎藤健福田内閣文科相渡海紀三朗、議連共同代表を務める小泉内閣防衛庁長官、第三次安倍内閣防衛相の中谷元、第4次安倍内閣環境相原田義昭など。ただし閣僚経験者の斎藤、渡海、中谷、原田を除きそれほどの大物はいない)と自民応援団「国民民主党(国民民主党代表の玉木、国民民主党広報局長・憲法調査会会長でこの議連共同代表を務める山尾志桜里)」「維新の会(維新幹事長の馬場伸幸など)」「N国党(N国党政調会長の浜田聡)」の議員がほとんどです(つうかせめてN国党の参加希望など断ったらどうなのか?)。
 共産、社民の議員は居ないし、立憲民主の議員はいても「途中入党組(もともとは国民民主党)の笠浩史」です。およそ超党派の議連と呼べる代物ではない。
 まあ、それはともかく。「菅を利するわけにいかない」ので立憲民主と共産の野党共闘について「容認はします」が党内に笠のような非常識極右を入れた立憲民主を俺はそれほど評価もしてないし、信用もしていません。

*1:鳩山、菅内閣防衛大臣政務官、野田内閣防衛副大臣希望の党政調会長地域政党未来日本」代表などを歴任。現在は自民党に所属。