今日の産経ニュースほか(2021年2月27日分)

生活保護の親族照会「10年音信不通なら不要」 厚労省、自治体に通知 - 産経ニュース

 厚生労働省は、生活保護の申請時に福祉事務所が本人の親族に援助できないかどうかを確認する「扶養照会」について、弾力的に運用するよう求める通知を自治体に出した。これまでは目安として20年間音信不通の親族には照会不要としていたが、「10年程度」に改めた。
 厚労省はこれまで、(1)親族が高齢や未成年(2)家庭内暴力(DV)があった-などの事情がある場合は照会しないと例示。今回、新たに(1)本人が親族に借金をしている(2)相続をめぐり対立している(3)縁が切られていて関係が著しく悪い-などの場合も照会不要と例示し、対応を明確化した。

 そもそも、

命と健康守る政治責任果たせ/参院本会議 小池書記局長の代表質問
 親族への扶養照会が生活保護の申請の大きな障害になっているとして「有害な扶養照会はやめるべきだ」と迫りましたが、菅首相は「扶養照会は必要な手続き」と開き直りました。

生活保護 扶養照会「義務でない」/小池氏の追及に厚労相答弁/最後の安全網 申請の壁撤廃こそ
 小池氏*1の追及に対し、田村*2厚労相は、扶養照会は法律事項ではなく「義務ではない」と答え、菅首相は「生活保護は国民の権利だ」と改めて認めました。そう言うなら、「申請をためらわせるような扶養照会はやめるべきです」(小池氏)。

生活立て直すための制度/ネット番組で田村政策委員長/生活保護“ハードル”打開へ議論
 田村氏*3は“貧困状態を知られたくない”人に申請をためらわせるのが扶養照会だとして、野党が政府に廃止を迫っていると紹介しました。

など、「扶養照会自体をすべきでない」という立場に立てば手放しでは喜べませんが一歩前進とは言えるでしょう。もちろん、これは「小池書記局長(参院議員)など野党」や市民団体、マスコミ報道などによる政府批判の成果でしょう。


玉城ティナさんがスケジュールの都合で辞退 沖縄で走る聖火ランナーは? | 沖縄タイムス+プラス ニュース | 沖縄タイムス+プラス
常盤貴子が石川県の聖火走者辞退、若村麻由美が代役 - 東京オリンピック2020 : 日刊スポーツ
聖火リレー 福井県 五木ひろしさんが辞退 スケジュールの都合 | 聖火リレー オリンピック | NHKニュース
俳優・斎藤工さん、日程合わず「辞退」 聖火リレー、福島県予定:福島を走る:福島民友新聞社 みんゆうNet
藤井二冠 聖火ランナー辞退意向「さらに将棋に向き合うため」 | オリンピック・パラリンピック | NHKニュース
 歌手の五木ひろし、俳優の斎藤工玉城ティナ*4常盤貴子、将棋の藤井聡太が辞退だそうです。もちろん辞退しない芸能人もいるわけですが、「島根県知事のような聖火リレー批判に共感」ないし「そうした批判を気にする」芸能人も少なくないのでしょう(スケジュール云々は普通に考えて言い訳でしょう)。


【近ごろ都に流行るもの】「アイヌ文化への共感」(下)音楽、料理、工芸…若者が発信(1/2ページ) - 産経ニュース
 ウポポイ(国立アイヌ博物館)や、アニメ化もされたマンガ「ゴールデンカムイ集英社週刊ヤングジャンプに連載中)」などをきっかけにアイヌ文化に注目が集まることは悪いことではありません。
 しかし

「(歴史的経緯から)腫れ物にさわるように接してくる方も見受けられますが、私たちのすてきな文化を先入観なしに知ってほしい。普通の若者の私が、入り口になれればいいな」
 慶応大総合政策学部3年の関根摩耶さん(21)は2年前、ゆるく発信したいとユーチューブ「しとちゃんねる」を始めた。「しと」はアイヌ語で「団子」のことだ。
 友人たちと伝統食のオハウ(汁物)を作り、ウポポ(座り歌)を歌い、アイヌ語の日常会話を伝える。
 等身大の姿が共感を呼んでいる。チャンネル登録者数は9000人に迫り、海外からのコメントも目立つ。
 彼女がアイヌ語の監修をした「つなぐ・つながる 二風谷アイヌ展」が、東京・渋谷の新名所「ミヤシタパーク」サウス棟3階のイコーランドシブヤで3月20日まで開かれている。

というのには引っかかりを感じますね。やはり我々日本人は「明治からのアイヌ差別、アイヌ同化」という「負の歴史」を直視する必要があるだろうと思います。


五輪組織委「女性理事4割」達成へ - 産経ニュース
 以前からIOCに要望されていたのに「時間がかかる、待ってくれ」で放置プレーだったところ、森発言による「怪我の功名」とでも言うべきでしょうか。


【産経抄】2月27日 - 産経ニュース

 スーパーで比較的安く手に入る魚である「カラフトシシャモ」が、実は本来の北海道産「シシャモ」とは別物で、大西洋産の英名「カペリン」という魚だと知ったのも成人してからだった。

 まあ、こういうのは色々ありますね。
 特に酷かったのがいわゆる「食品偽装」で「ロコ貝→アワビ(歯ごたえや見た目がアワビに似ているため)」「アカニシ貝→サザエ(歯ごたえや見た目がサザエに似ているため)」「バナメイエビ→芝エビ」とか無茶苦茶やっていたわけですが。
 マンガ「美味しんぼ」でも

◆わらび餅は現在、本わらび粉(蕨の根からつくる)でつくる店は少なく、大抵、葛粉や片栗粉でつくるが、この場合も「本葛粉(葛の根からつくる)」「本片栗粉(片栗の根からつくる)」のことは少なく大抵、ジャガイモデンプンが原料の「葛粉」「片栗粉」(その方が値段が安いので)
◆「香り松茸、味シメジ」という場合のシメジはホンシメジ(未だ栽培に成功していない)。一般に流通しているシメジはブナシメジ(栽培可能)でホンシメジとは別だが、混同されてる

などこの種の問題をネタにしたことがあります。

 立憲民主党は、新型コロナウイルス対策の独自の基本方針として「zero(ゼロ)コロナ」戦略を打ち出している。

 これに対して「台湾などコロナ対策優等生とされる国だって感染者ゼロではないのに」「感染者ゼロなんてできるわけがない」と言いだし、それに対して当然ながら立民が「感染者ゼロという意味では無く、ゼロに限りなく近づけるという意味」と説明すると「ゼロじゃないじゃ無いか!」「誇大表現だ、嘘つきだ」「カペリンをカラフトシシャモと言うのと同じだ!。食品偽装みたいなもんだ!」とさらに因縁を付ける。
 いわゆる「言葉の綾」を無視して無茶苦茶な因縁を付けるいつもの産経です。
 そんなくだらない因縁を付けるくらいなら「立民のコロナ戦略」について個別具体的にまともな批判でもしろという話です。

*1:参院議員。日本共産党政策委員長、副委員長などを経て書記局長

*2:小泉内閣厚労大臣政務官、第2次安倍内閣厚労相衆院厚生労働委員長などを経て菅内閣厚労相田村憲久 - Wikipedia参照)

*3:参院議員。日本共産党政策委員長(副委員長兼務)

*4:2019年に映画『Diner ダイナー』『惡の華』で報知映画賞新人賞受賞(玉城ティナ - Wikipedia参照)