「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年6/28分:荒木和博の巻)

◆荒木のツイート

荒木和博がリツイート
◆レブラくん(RBRA)予備役ブルーリボンの会
 戦後米国のWGIPにより「戦うことは悪」と植え付けられた日本。北朝鮮による拉致被害者は「他国と摩擦を起こすくらいなら…」と事なかれ主義になった結果の犠牲者であるとも考えられます。
拉致問題解決の方法!国民の意識と自衛隊 ~救いますか?見捨てますか?~ 葛城奈海・佐波優子・sayaが三姉妹として『意外と知らない耳より話』を女子トーク!! 三姉妹燦DAY!! 三姉妹サンデー!!

 「自衛隊拉致被害者救出」という「右翼三姉妹(?)の放言動画」を見た荒木らの感想が「九条改憲できないのはWGIPガー」だそうです。呆れて二の句が継げませんね。「WGIPガー」などと抜かせばまともな人間は救う会から離れていくという常識も荒木らにはないようです。安倍ですら「櫻井よしこの対談など」はともかく「国会答弁」ではさすがに「WGIPによる呪縛から逃れるためにも改憲を」なんて言わないのに(とはいえ安倍のいう「戦後レジームの脱却」とはWGIP云々と同じでしょうが)。なお、WGIPについては拙記事新刊紹介:「歴史評論」2021年5月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログを参照ください(WGIP以外についても触れた記事ですが)。
 なお、新刊紹介:「歴史評論」2021年5月号(追記あり) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが
1)WGIPなんてことがいえるのはせいぜい「1955年の朝鮮戦争発生前*1」まで。朝鮮戦争発生を契機にいわゆる逆コースが始まり、戦犯である賀屋興宣 - Wikipedia(戦前、第一次近衛、東条内閣蔵相。戦後、終身刑判決を受けるが1955年に仮釈放され政界復帰。池田内閣法相、自民党政調会長(池田総裁時代)など歴任)すら政界に復帰した(米国がそれを容認した)
2)WGIPというか「GHQによる日本軍の蛮行(南京事件バターン死の行進など)暴露」について、仮に誇張があるにしても「明らかな虚偽宣伝」など存在しない(むしろこれらの蛮行を捏造と主張するウヨの方がデマの垂れ流し)
ことを指摘しておきます。

荒木和博がリツイート
葛城奈海
 拉致問題解決の方法!国民の意識と自衛隊 ~救いますか?見捨てますか?~ 葛城奈海*2佐波優子*3sayaが三姉妹として『意外と知らない耳より話』を女子トーク!! 三姉妹燦DAY!! 三姉妹サンデー!!
https://www.youtube.com/watch?v=4Za9g4IeXQ8

 16分程度の動画です。「自衛隊」云々という動画タイトルでわかるように「自衛隊特殊部隊で救出」という「いつもの与太」です。
 はっきり言って、見る価値は全くありません。
 憲法国際法上の問題以前に、拉致被害者の居場所がわからないのに「どこに自衛隊を送るのか」。いや、「後で触れます」が、人質の居場所がわかっていたイランアメリカ大使館人質事件 - Wikipediaが「結局外交交渉で解決」であることを考えれば「居場所がわかっていても軍事作戦など、うかつにできない」のですが「居場所がわからない」のだからそれ以前の話です。
 というと「居場所がわからないのは自衛隊にやる気がないからだ。やる気があればわかるはずだ」「『無理』というのは嘘吐きの言葉なんです」と

◆「食糧がなければ現地で調達しろ(要するに略奪)。やる気があれば作戦は実行できるはずだ」と無茶苦茶なことを言って、兵站の問題から反対する『部下(師団長)の反対』を無視してインパール作戦を強行したといわれる牟田口(もちろん当初の懸念通り、食糧不足から餓死者が続出し、作戦は失敗しました)

https://anond.hatelabo.jp/20160914153425
ワタミ創業者
『「無理」というのはですね、嘘吐きの言葉なんです。途中で止めてしまうから無理になるんですよ』
『止めさせないんです。鼻血を出そうがブッ倒れようが、とにかく一週間全力でやらせる』
テレビ東京『日経スペシャカンブリア宮殿』より)

のようなことを救う会連中は言い出すから呆れますが(実際、この動画でもそういう趣旨のことを平然と言っている)。インパール作戦が「実行前から敗戦が危惧された」ように、救う会自衛隊奪還論だって成功する代物ではない。
 それはともかく「現在もアフガンやイラクで軍を展開する」世界最強の軍事大国・米国だって北朝鮮に身柄拘束されたワームビア君の救出は「米軍特殊部隊」ではなく、外交交渉だった。
 あるいはイランアメリカ大使館人質事件 - Wikipedia(1979年に発生し、1981年に解決)の解決は結局、外交交渉でした。
 あるいは、プエブロ号事件 - Wikipedia(1968年)は結局、北朝鮮との外交交渉で米軍人が解放された。
 「憲法九条の制約ガー、九条改憲ガー」という話ではない。そもそも九条改憲などしなくても日本は

◆金丸訪朝で第18富士山丸船長、機関長
◆小泉訪朝で5人の拉致被害者

を取り戻してるわけです。
 つうか拉致をウヨが九条改憲に悪用しようとしてるだけの話です。「荒木ら拉致右翼はどこまでくずで恥知らずなのか」と心底呆れます。蓮池透氏が「救う会は九条改憲に拉致を利用しようとしてるだけではないのか」と救う会批判を始めたのも当然です。呆れるのは家族会がそんな蓮池氏を「裏切り者」として会から追放し、救う会を擁護したことですが。
 拉致を解決するにはまず家族会が「蓮池氏の除名を撤回し、和解すること」「救う会と縁切りすること」でしょう。ただし俺は家族会にそれができるとは全く思っていませんが。小泉訪朝から今に至るまで18年間も家族会は「救う会の下僕」のように救う会にへいこらし続けました。
 もはや、北朝鮮拉致は今後も「救う会に政治利用」され続け、それに呆れた俺のような人間が「救う会や家族会から距離を起き続け」、拉致被害者家族が「横田滋」のように死去し続け、マスコミも拉致の報道など当然全くせず、拉致が完全に風化するという形でしか「解決しない」と思います(そういう決着は勿論「解決」の名に値しませんが)。つうか既にかなり風化していますが。


【調査会NEWS3460】(R3.6.28)植村さん夫妻国連シンポ登壇/現地ライブのお知らせ: 荒木和博BLOG

1、植村特定失踪者家族会家族会副会長夫妻国連シンポ登壇
 明日開催される「拉致問題に関する国連オンラインシンポジウム」(日本・米国・豪州・EU各政府主催)に植村照光副会長ご夫妻が東京の会場から参加されます。

 もちろん日本政府が「登壇させたい」というからそれを「米・豪・EU」が容認してるのに過ぎませんが、建前は「共催」ですからね。
 荒木が「米・豪・EUも特定失踪者を北朝鮮拉致と認めた」とデマ飛ばすのかと思うとうんざりしますし、日本政府は勿論「米・豪・EU」に対しても怒りを禁じ得ませんね。それにしても、共催するなら「6カ国協議参加国」米国はともかく、北朝鮮と密接な関係があるわけではない「豪・EU」なんか共催相手にすべきじゃないでしょう。むしろ6カ国協議参加国である「中国、韓国、ロシア」あたりを共催国にすべきでしょう。
 なお、植村照光氏の娘・留美氏の失踪は植村 留美 | 特定失踪者問題調査会によれば1997年(つまり、橋本質問のあった1988年より後)であり拉致の可能性はほとんどないでしょう。
 しかし「都議選」などがあるとはいえ、このシンポもまるで話題になりませんね。拉致の風化を改めて実感します。

 2、7月1日山口県長門市で現地ライブ

 言うまでもないですが、こんなことをしても拉致の解決には何ら関係ありません。

 ライブは今から5年前の平成28年(2016)7月16日、長門市青海島に北朝鮮人男性が上陸した事件の現場から行います。

 「はあ?」ですね。この男性が工作員だとでも言うのか?。もちろんそんな根拠はないでしょうし、いずれにせよこんなことは拉致の解決には何ら関係ありません。


工作員も人間だという話(R3.6.28): 荒木和博BLOG

 令和3年6月28日月曜日のショートメッセージ(Vol.451)。工作員も人間で色々失敗もやったりするというお話しです。

 7分30秒の動画です。動画説明文だけで見る気が失せます。実際見る価値はないですが。
 第一に「工作員も人間で色々失敗もやったりする」なんて話が拉致の解決と何の関係があるのか。
 何の関係もない。
 第二に、「北朝鮮の工作」にせよ、「その他の国の工作」にせよ「失敗」が古今東西いくらでもあるなんてことは荒木に言われずとも皆わかっています。
 例えば、北朝鮮が、ラングーン事件や大韓機爆破事件で逮捕者を出してしまったことは「失敗の一例」のわけです。
 あるいは、日本が満州事変を「中国の犯行」と主張したものの、偽装工作が穴だらけで、さすがに国際社会をだますことができず「関東軍の犯行だろ」とモロバレだったことも「失敗の一例」のわけです。

*1:まあそれ以前から「レッドパージ(1950年)」「戦犯である重光葵 - Wikipedia公職追放解除、政界復帰(1952年)」などがありましたが(もちろん1949年の新中国建国、蒋介石の台湾逃亡が大きな転機)。

*2:著書『戦うことは「悪」ですか:サムライが消えた武士道の国で、いま私たちがなすべきこと』(2021年、扶桑社)

*3:著書『女子と愛国』(2013年、祥伝社