「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年12/1日分:荒木和博の巻)

拉致問題 記憶をつなぐ話(R3.12.1): 荒木和博BLOG
 5分44秒の動画です。
 拉致と全く関係ない

「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/28日分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログでコメントした一式双発高等練習機を見に行って思ったこと(R3.11.29): 荒木和博BLOG
「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年11/30日分:荒木和博の巻) - bogus-simotukareのブログでコメントした女性の話(R3.11.30): 荒木和博BLOG

に比べれば「拉致が関係あるだけ」まだ「マシ」ではあります。

 今月は10日から16日まで北朝鮮人権週間で、その前後も含め様々な行事が行われます。今週末は北朝鮮人権映画祭、12月10日は予備役ブルーリボンの会のシンポジウム

という説明文からわかりますが内容的には

【1】「4日(土曜)、5日(日曜)」に荒木が新潟でやるという映画祭
【2】「10日(金曜)」に行われる予備役ブルーリボンの集会

の宣伝です。
 この映画祭については、例えば新潟で、北朝鮮・拉致問題・北朝鮮への帰国(帰還)問題に関する映画の上映会がある(都合をつけて、行ってみようかと思う)(追記あり) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)や拙記事「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2021年10/22日:荒木和博の巻)(追記あり) - bogus-simotukareのブログを参照してください。
 とはいえ「いつも通り」見る価値は全くありません。馬鹿馬鹿しい。
 何が「俺的に」馬鹿馬鹿しいか。

 消えていく記憶をつないでいく努力が必要だと思います。

と書く荒木ですが「拉致問題の解決(拉致被害者帰国)」というのは「日朝の外交交渉」でしか解決があり得ないのに「啓発(消えていく記憶をつないでいく努力)」云々というのが馬鹿馬鹿しい。
 「戦争体験を語り継いで、反戦の思いを伝える*1」というような話とは「外交問題である拉致」は全く違う。
 「拉致について、語り継いで解決(拉致被害者が帰国)する」のか。勿論、解決(帰国)しないわけです。
 これは、他の外交問題、例えば「領土問題(竹島北方領土)」も同じです。
 「島の歴史を語り継げば、島が帰ってくる」のか。帰ってこないわけです。「日韓、日露の外交交渉」でしか島は帰ってこない。
 なお、「話が脱線しますが」俺個人はもはや島の返還は諦めています。少なくとも俺(現在40代)の存命中(中曽根元首相のように100歳まで生きたとしても今から50~60年後)には「帰ってこないだろう」と諦観しています。
 終戦(1945年)から70年以上たった今(2021年)、戻ってこないわけですから、「後50~60年後のうちに帰ってくる」と思うほど俺も楽観的ではない。
 特に無人島の竹島はともかく有人島北方領土は「現在、居住するロシア人をどうするのか」「全員ロシア本土に移住してもらうのか、それともロシア系日本人として日本国籍を与えて日本が受け入れるのか?」という難問がある。「全員、ロシア本土に移住などと言ったら現地住民が反発するが、日本国籍を与えて日本国民として受け入れると言ったら日本国民(特に元島民や北海道民、反ロシア右翼など)が反発するかも」と思って怯えてるのか、この難問について、どう考えてるのか、「千島全島返還論の日本共産党」にせよ「四島返還論の与党」にせよろくに語らないのだから島が帰るわけがない。
 「日本に返還されたときの自分たちの扱い」がどうなるかわからないのでは「今の北方領土住民」は当然返還に反対するし、その反対を押し切ってまで「日本に返還する動機」はロシア政府にはないでしょう。
 首相「次世代に先送りしない」 北方領土問題 - 産経ニュースなど抜かすのなら、岸田は「島が帰ってきたら、北方領土に住むロシア人をどうするつもりなのか言ってみろ」という話です。
 それはともかく「外交交渉でしか解決しない問題」を「啓発」云々というのは全く馬鹿げています。
 しかも荒木ら救う会の場合、「拉致の語り継ぎ」においては「小泉訪朝の小泉元首相、田中均氏」「元家族会事務局長の蓮池透氏」など「救う会に都合の悪い存在」は無視して救う会に都合のいい「特定の方向でしか語らない」のだからお話になりません。

【参考:北朝鮮人権問題啓発週間】

12月に政府主催の拉致問題国際シンポ開催 東京で - 産経ニュース2021.11.12
 松野博一官房長官は12日の記者会見で、北朝鮮による日本人拉致問題に関する政府主催の国際シンポジウムを12月11日に東京都内で開催すると発表した。問題解決に向けた国際連携をテーマとし、拉致問題担当相を兼ねる松野氏や、拉致被害者家族、国内外の北朝鮮専門家らが参加する。
 北朝鮮人権侵害問題啓発週間(12月10~16日)に合わせた。政府の拉致問題対策本部ユーチューブ公式チャンネルでライブ配信する。

 ちなみにこのシンポジウムのメンバーとやらは

法務省:北朝鮮当局による人権侵害問題に対する認識を深めましょう
星野俊也氏(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
・西野純也氏*2慶應義塾大学教授)
・チェ・ガン氏(アサン政策研究院副院長)
・グレッグ・スカラトー氏(北朝鮮人権委員会(HRNK)事務総長)

だそうです。

*1:まあ、これだってそうした「啓発」とは別途「軍備縮小」「近隣諸国との友好関係構築」など「平和構築」のためにやるべきことはありますが。「啓発だけやればいい」なんて問題はどこにも無いでしょう。

*2:著書『転換期の東アジアと北朝鮮問題』(編著、2012年、慶應義塾大学出版会)、『朝鮮半島の秩序再編』(編著、2013年、慶應義塾大学出版会)