珍右翼・高世仁に突っ込む(2022年3/21日分)(副題:今日も高世に悪口する)

ウクライナから降籏英捷さんが帰国 - 高世仁の「諸悪莫作」日記

 私が会員になっている「日本サハリン協会*1」が支援して、ウクライナから一人の日本人が帰国した。朝日新聞の記事を紹介する。
サハリンからウクライナへ 2度の戦争に翻弄された日本人男性が帰国 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
 降籏英捷(ふりはた・ひでかつ)さん(78)。1歳で日本統治下の南樺太(現ロシア・サハリン)で終戦を迎え、ソ連の占領後は帰国できず、20代のころからウクライナで生活してきた。孫やひ孫とともにポーランドに避難し、ようやく故国の土を踏んだ。

 高世には「拉致最優先を唱えて家族会が日本人妻帰国を事実上妨害してることをどう思いますか?。あなたは『降籏さん帰国』のように日本人妻帰国のために動く気はないのですか?」と聞きたくなります。
 多分しどろもどろでしょうが。

 アジアプレスによると、北朝鮮では、国民がウクライナで戦争が起きていること自体を全く知らされていないという。
 今回のロシアのウクライナ侵攻が、北朝鮮当局にとって国民に知らせたくない性格の事件*2なのだろう。
 ロシアでは「戦争」ではなく「特別軍事作戦」だと報じられ、中国でもロシア寄りの報道がほとんどであっても戦闘が起きていること自体はみな知っている。
 これらの国々と比べると、北朝鮮の情報統制が、まったく違うレベルにあること*3があらためて分かる。北朝鮮がどういう国家なのかを考える上で、このことは非常に重要だ。

 で、北朝鮮に悪口しかしないいつもの「アンチ北朝鮮」高世ですが、ここからはいろいろなことがわかるかと思います。
 俺の感想をいくつか書いておきます。
【感想その1】
 ロシア非難の国連総会決議で反対票を投じたのに、国民相手にロシアの侵攻を正当化してない
 「国民の賛同が得られるかわからない」「棄権票(中国など)や賛成票(日米韓など)を投じた国への配慮」とか,いろいろ理由があるのでしょう。どんな理由かは憶測にしかなりませんが。
【感想その2】
 改革開放が大事。そのためにも韓国は太陽政策を推進し、日米は早期に北朝鮮と国交正常化すべき
 「中国やロシアでは情報統制し切れてない」つう高世ですが、その理由の一つは「改革開放での外部とのつながり」でしょう。
 外部とつながりができると情報統制は難しくなる。
 「韓国の太陽政策」「日朝国交正常化」など「対北朝鮮融和」主張が目指す目的の一つも「北朝鮮と外部とのつながり」による「情報統制の困難さ」を生み出すことでしょう。
 情報統制が難しくなれば北朝鮮政府もあまり無茶はできない。
 勿論「外部とのつながり」から北朝鮮政府が「経済的利益だけを得て『情報統制の困難さ』などの不利益は除外しようとする」のは言うまでもないですが、「対北朝鮮融和派」としては「長い目でみてください(小松政夫さん珠玉のギャグ数々「表彰状、あんたはエライ! 以下同文…」、電線音頭:中日スポーツ・東京中日スポーツ参照)」というわけです。長い目で見れば、北朝鮮がどう動こうとも「外部とのつながりによる情報の流れ」は北朝鮮を変えていくだろうと。
 中国も、今と比べれば、鎖国に近いような文革時代は「林彪*4の失脚」とか当初はまるでわからなかったわけです。中国からの情報がなかなかわからない。今はそういうことはあり得ない。
 勿論「太陽政策的な融和路線」は他にも「北朝鮮経済を立て直さないと統一の時の経済負担が酷くなる」「北朝鮮も経済的に豊かになれば暴走しづらくなる」とかいろいろ目的はあるでしょう。太陽政策が参考にしてるという「西ドイツ首相ブラント*5の東方政策」なんかもそういう話でしょう。
 例えばロシア経済制裁で今回「マクドナルドやスターバックスがロシアでの営業を当面中止した」(マクドナルド、ロシア全850店閉鎖 スターバックスも: 日本経済新聞参照)。
 ロシア国民の中には「プーチンのせいで欧米文化が楽しめなくなった」という批判が出るかもしれない。そうした批判にプーチンは「撤兵」や「大統領辞任」に追い込まれるかもしれない。改革開放の成果(?)です。
 北朝鮮だとそういうことがあり得ない。改革開放してないからマック、スタバとか欧米文化なんかない。制裁しても「そもそも元から欧米との経済関係があまりないから」で我慢できてしまう。
 そういう意味では融和路線つうのはアンチ北朝鮮の高世、「高世のダチ・石丸次郎」や巣くう会、家族会なんかが悪口するほど「北朝鮮に甘い」わけではない。
 しかし小生は「西ドイツ国民ってのは賢明だな」と思いますね。日本でギヨーム事件(ブラントの首相辞任)みたいなことが起きたら「首相辞任」だけですまないんじゃないか。政策それ自体が廃棄されたんじゃないか。しかし西ドイツでは東方政策は基本的に継続された。
 何せ「ギヨーム事件」のような不祥事がでたわけでもないのに家族会は小泉元首相に悪口雑言ですからね。

*1:公式サイトNPO法人 日本サハリン協会 | Japan‐Sakhalin Association。現在の会長は斎藤弘美(1956年生まれ。元FM東京アナウンサー。著書『アナウンサー』(1997年、実業之日本社・仕事発見シリーズ)など)

*2:事実自体を知らせたくないと言うよりロシアとの経済的つながりから総会非難決議で反対票は投じたものの、「どう報道すべきか悩ましい」ということでしょう。「価値判断ゼロで報じる」というのも不自然ですしね。

*3:単に「改革開放してないから情報統制しやすいだけ」でしょう。文革期中国みたいなもんです。

*4:1907~1971年。国防相、副首相、党副主席、党中央軍事委員会第一副主席などを歴任(林彪 - Wikipedia参照)

*5:1913~1992年。西ベルリン市長、キージンガー内閣副首相・外相などを経て首相。1971年ノーベル平和賞受賞者(ヴィリー・ブラント - Wikipedia参照)