高世仁に突っ込む(2022年7/27日分)(副題:下村と統一教会の癒着に呆れる)

宗教法人を所轄する文科省は大丈夫か - 高世仁のジャーナルな日々 
 高世仁に突っ込む(2022年7/23日分)(副題:前川告発に「人間万事塞翁が馬」と思う) - bogus-simotukareのブログで取り上げた統一教会と近い政治家が安倍政権で出世した - 高世仁のジャーナルな日々の続きです。
 なお、公明党統一教会をさすがに同一視はしませんが「政権与党・公明党の存在」は文科省文化庁)、警察、法務省(検察)、財務省国税庁)にとって脅威でしょう。「公明党のバックにある創価学会」で何か問題が起こったとして文化庁、警察、検察、国税庁に追及ができるとはとても思えません。
 そういえば創価学会にも「言論出版妨害事件 - Wikipedia」という黒歴史があり、「協力者の田中角栄幹事長(当時)」が厳しい批判を浴びました。

 統一教会については「空白の30年」などと言われ、報道も非常に少なかったので、とくに若い人にはなじみがないという。

 若くない小生(団塊ジュニア)からすれば「統一教会桜田淳子*1(事実上、芸能界引退)」なんですが、彼女が騒がれたのも1992年のことですからねえ。最近の若者は桜田も知らないのでしょう。

 先週15日のテレ朝「モーニングショー」に、かつて東大生で11年間統一教会の信者だったという仲本昌樹氏(金沢大学教授)が登場

 「話の本筋ではない」ですが「モーニングショー」の「仲正昌樹*2」という『テロップの入った画像』を貼り付けながら「仲本昌樹」と誤記してるのだから吹き出しました。

 (ボーガス注:献金を受けるなど統一教会とのつながりは)「清和会(安倍派)が一番飛びぬけて多かった」という。

 清和会創始者岸信介元首相(安倍の祖父)の時代から

岸信介 - Wikipedia
 1974年(昭和49年)5月7日、東京の帝国ホテルで開催された文鮮明の講演会「希望の日晩餐会」では、岸が名誉実行委員長となっている。1984年(昭和59年)には米国で脱税被疑により投獄されていた文鮮明の釈放を求める意見書をレーガン大統領に連名で送った。

徹底追及 統一協会/自民重鎮に食い込む/岸元首相が「飛躍のきっかけ」
 1973年には同協会の開祖*3である文鮮明が岸氏と会見し、一緒に写真撮影もしています。

ということでズブズブだったわけですが、「安倍が首相、派閥ボスになってより深刻化」したのか気になるところです。
 ちなみに岸は以下の通り「創価学会」とも親密な仲でした。

岸信介 - Wikipedia
 創価学会第2代会長である戸田城聖とは個人的な付き合いがあり、1958年3月16日に大石寺大講堂で行われた広宣流布の記念式典に出席することになっていた。しかし、「現役首相が特定宗教団体(創価学会)の行事に出席するのは政教分離の観点から問題がある」との批判を無視できず、出席を断念。代理として、安倍晋太郎・洋子夫妻(洋子は岸の長女、安倍晋三の母)を出席させた。

 旧統一教会が、知れ渡った悪名からイメチェンするために画策して2015年に「世界平和統一家庭連合」と改名を実現するが、その時の文科相下村博文氏はその前年2014年に『世界日報』の月刊誌に記事を掲載していた。

 「李下に冠を正さず」という言葉は下村にはないわけです。
 あげく安倍も「ビデオメッセージ」ですからね。安倍らの「モリカケ桜疑惑」「レイプもみ消し疑惑」などを考えれば「安倍と下村は、改名許可について真っ黒」でしょう。安部晋三の死に「ある種の喜び」と「ある種の屈辱」を感じた、ほか - bogus-simotukareのブログでも書きましたが、改めて「安倍が死んで本当に良かった(死もまた社会奉仕)」と思います。「情けない話」ですが、安倍が生きていて、果たしてここまで統一教会をメディアが批判したのか。

 文科省(ボーガス注:政務三役に、献金、秘書の提供などで)に統一教会が食い込んでいる「日刊ゲンダイ」が報じている。

 まあ、文科省もそうですが「統一教会との関係」で名前が出た中には

【法相:ウィキペディア参照】
高村正彦*4森内閣
 1989年の政治資金収支報告書によれば、霊感商法の元締め的会社とされる「ハッピーワールド」から時価380万円の高級車(日産・セドリック)を提供されている。
長勢甚遠(第一次安倍内閣:清和会所属)
 2006年に、世界基督教統一神霊協会による集団結婚式に祝電を送っていた
国家公安委員長ウィキペディア参照】
山谷えり子(第二次安倍内閣:清和会所属)
 2001年11月25日、26日付の「世界日報」に山谷は夫婦別姓に反対する国会議員の連続インタビューで登場。
 参院選間近の2010年5月、 山谷への支援ならびに有田芳生への落選運動を通達する教団の内部文書が流出した。
武田良太*5(第四次安倍内閣
 「やや日刊カルト新聞」主筆の鈴木エイトの記事によると、2017年2月、武田は山本朋広(第三次安倍内閣で文科大臣政務官とともに韓国で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)総裁の韓鶴子から直接「国家復帰指令(統一教会を日本の国教にするという指令)」を受けたという。
 2017年に旧統一教会系団体がワシントンで開いた日米韓の国会議員会議やニューヨークで教団が開催した大規模フェスティバルに参加した。
二之湯智(岸田内閣)
 2018年に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体が開催した京都府のイベント「ピースロード」で実行委員長を務めていたこと、イベント当日に挨拶もしたことを、2022年7月26日の閣議後会見で認めた。
 2021年4月、国立京都国際会館統一教会系イベント『新型コロナ終息を願う京都1万人祈りの集い』が開催予定であった(但し、コロナの蔓延で中止)。実行委員長は統一教会の京都教区長で、『天の父母様聖会・世界平和統一家庭連合』や教団系列組織『京都府平和大使協議会』などが共催している。その『呼びかけ人』に京都選出の自民党国会議員である田中英之(現在、岸田内閣文科副大臣、二之湯が名を連ねた。

など「警察、検察関係」もあるのでそっちにも注目すべきでしょう(文科関係についても赤字にしてみました)。
 ちなみに文科相も以下の通り、統一教会汚染が過去にあったわけです。

文科相ウィキペディア参照】
中山成彬*6小泉内閣:清和会所属)
 中山が支部長を務める自民党宮崎1区支部が、2003年11月に世界基督教統一神霊協会関連団体の世界平和連合から100万円の政治献金を受け取っていた。
下村博文*7(第二次、第三次安倍内閣:清和会所属)
 2012年3月5日、下村が支部長を務める「自由民主党東京都第11選挙区支部」は、統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の関連団体「世界平和女性連合」に会費15,000円を支払った。
 世界日報社の月刊誌「ビューポイント」の2013年3月号、2014年2月号、2014年12月号に下村のインタビューが掲載された。
 2013年秋、下村の政治団体「博友会」が開いた政治資金パーティー国際勝共連合の会計責任者が出席し、会費2万円を支払った。
 2014年9月17日、世界日報社政治部長は「博友会」の政治資金パーティーに出席し、会費2万円を支払った。
 2016年3月16日、下村が支部長を務める「自由民主党東京都第11選挙区支部」は、統一教会の関連企業「世界日報社」から6万円の献金を受け取った。
 こうした統一教会との親密な関係から、統一教会が1997年以降申請し続けていた(しかし拒否され続けていた)名称変更の申請が、第二次安倍政権下の2015年に認められた件をめぐり、当時文科相だった下村に注目が集まった。
 前川喜平・元文科事務次官は「文化庁の部長レベルでは方針変更を決定できない。政治的圧力があった可能性が高いと思う」と指摘。
 2022年7月21日、日本共産党は、統一教会問題追及チームを立ち上げ、名称変更が行われた経緯について、国会で追及することを確認した(徹底追及 統一協会/文化庁「事前に説明」/旧統一協会の名称変更 下村文科相(当時)下の認証参照)。7月22日、共産党衆院議員の宮本徹が文化庁宗務課に確認すると、文化庁は下村文科相(当時)に事前説明をしたことを認めた。7月26日、宮本は

https://twitter.com/miyamototooru/status/1551826886929526784
 「統一協会」の名称変更の決裁文書、文化庁から資料として提出がありましたが、なぜか、名称変更理由(規則変更理由〉は、墨塗り。ここは、墨塗りしてはならないと思います。隠さなければならない事情が書かれているのでしょうか。開示を求めます

ツイッターに投稿した。
 「世界基督教統一神霊教会(通称:統一教会)」から「世界平和統一家庭連合」への名称変更が認証された当時の下村の「支援者名簿」に、統一教会の関連団体幹部5名が記載されていたことを、7月27日に文藝春秋《“支援者名簿”入手》統一教会“名称変更”時の文科大臣・下村博文氏を関連団体幹部5名が支援 | 文春オンラインで報じた。名簿に記載されていたのは、統一教会系団体である世界戦略総合研究所の会長と事務局次長、統一教会機関紙である世界日報社の社長と編集局次長、統一教会系団体である世界平和女性連合の東京第六連合会事務局長だった。
 旧統一教会に詳しいジャーナリストの鈴木エイトは名称を変更した理由について、「霊感商法で悪名高くなった統一教会の名称を変えることで、勧誘や伝道活動をしやすくなるからだ。名称変更の1年後には、街頭で勧誘活動をする信者たちが『もう統一教会と言わなくていい』と喜んでいた」と語った。
 全国霊感商法対策弁護士連絡会の山口広代表世話人も「名称変更後に、統一教会とは知らずに深みにはまった被害者もいる」と問題視した。
萩生田光一*8(第四次安倍、菅内閣:清和会所属)
 2014年10月11日、統一協会が主催するイベント「祝福原理大復興会」に来賓として出席し、挨拶した。
 2014年、萩生田の後援会が統一教会系団体の世界平和女性連合に会費1万5000円を支払った。
 2017年、萩生田が支部長を務める自民党東京都第二十四選挙支部統一教会系団体の世界平和女性連合に会費1万5000円を支払った。
◆末松信介(岸田内閣:清和会所属)
旧統一教会側がパー券購入 末松文科相「常識の範囲内」 - 産経ニュース
 末松信介文部科学相は22日の閣議後記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や関連団体との関係について「パーティー券購入の事実がある」と明らかにした。教団側に便宜を図ったことはなく、選挙の支援も受けていないとしている。
 末松氏の事務所によると2020~21年、教団側の関係者2人が政治資金パーティー券を1枚ずつ、計4万円分購入した。また、教団側からイベントへの祝電を求められて応じたことがあった。
 末松氏は「常識の範囲内であり、やましいことは一切ない」と述べた。
末松信介文部科学大臣記者会見録(令和4年7月22日):文部科学省
記者)
統一教会の関連で1点お伺いしたいです。日本テレビの取材の中で、大臣と統一教会との関係を示唆する内容の情報が出てきまして、その中で、統一教会から大臣は便宜を図ってもらったことはあるのか、また、関係の有無を伺わせてください。
大臣)
統一教会と直接関係するという話は、私自身、統一教会とですね、関係団体と特別なお付き合いというのは、そういう認識は全くございません。選挙に際しまして、政策協定のようなものを送ってこられたようですけれども、お答えもしていないと、そのように認識をいたしております。従って、選挙活動に関連する支援も受けていないということであります。ただ、数ある各団体、いろんな団体がございますから、そういうお付き合いの中で、政治家がメッセージを送ってしまうということはやっぱりあります、これは。ですから、メッセージを送ったという事実もあろうかと思います。また、パーティー券等につきましても、購入した事実があると聞いてございますので、それも極めて常識の範囲内のことであるというふうに認識をいたしておりますので、何らやましいものは一切ないと、私はそのように思っております。

 もはや下村は「改名許可疑惑について真っ黒」といっていいのではないか。今日の産経ニュース(2022年7/27日分)(副題:安倍暗殺続報ほか) - bogus-simotukareのブログでも書きましたが、【政界徒然草】「元気の素」安倍氏を失った共産党 闘争心の持って行き場に苦慮か - 産経ニュースどころか、共産党は「下村追及」に全力投球でしょう。
 下村も「山上が余計なことをしたせいで俺の悪事が表に出た上に、安倍派が衰退の危機にある」と怒り心頭でしょう。

*1:1958年生まれ。1973年に歌手デビュー。日本テレビの人気オーディション番組『スター誕生!』出身で、同世代の森昌子(1958年生まれ)、山口百恵(1959年生まれ)と共に「花の中三トリオ(当時)」と呼ばれる。1973年に3枚目のシングル「わたしの青い鳥」のヒットで、第15回日本レコード大賞新人賞、第4回日本歌謡大賞放送音楽新人賞、第15回日本レコード大賞最優秀新人賞に輝いた。女優としても1975年の初主演映画『スプーン一杯の幸せ』、1980年の初主演ミュージカル『アニーよ銃をとれ』などで活躍。1992年に世界基督教統一神霊協会統一教会)の合同結婚式への参加を記者会見。1993年3月に公開された映画『お引越し』への出演を最後に、以降は一切の芸能活動を休止した。2006年11月24日には14年間の沈黙を破り、エッセイ集『アイスルジュンバン』(集英社)を上梓。その良妻賢母ぶりに共感する声もあがる一方で、合同結婚式に参加し、マスコミから広告塔として騒がれたことについて一切触れていないとして、ワイドショーや週刊誌では軒並み批判的な論調が多かった。2007年、歌手時代に発表した全19枚のオリジナルアルバムがCDで復刻された。2013年5月28日、所属事務所だったサンミュージックの会長・相澤秀禎の通夜に参列し、16年半ぶりに公の場に現れた(桜田淳子 - Wikipedia参照)

*2:著書『「不自由」論』(2003年、ちくま新書)『お金に「正しさ」はあるのか』(2004年、ちくま新書)、『日本とドイツ:二つの戦後思想』(2005年、光文社新書)、『集中講義!日本の現代思想ポストモダンとは何だったのか』(2006年、NHKブックス)、『「分かりやすさ」の罠』(2006年、ちくま新書)、『ネット時代の反論術』(2006年、文春新書)、『「プライバシー」の哲学』(2007年、ソフトバンク新書)、『集中講義!アメリ現代思想リベラリズムの冒険』(2008年、NHKブックス)、『〈宗教化〉する現代思想』(2008年、光文社新書)、『今こそアーレントを読み直す』(2009年、講談社現代新書)、『今こそルソーを読み直す』(2010年、NHK生活人新書)、『いまを生きるための思想キーワード』(2011年、講談社現代新書)、『マックス・ウェーバーを読む』(2014年、講談社現代新書)、『精神論ぬきの保守主義』(2014年、新潮選書)、『ハイデガー哲学入門:「存在と時間」を読む』(2015年、講談社現代新書)、『教養としてのゲーテ入門』(2017年、新潮選書)、『現代思想の名著30』(2017年、ちくま新書)、『悪と全体主義ハンナ・アーレントから考える』(2018年、NHK出版新書)、『ヘーゲルを越えるヘーゲル』(2018年、講談社現代新書)、『現代哲学の最前線』(2020年、NHK出版新書)、『統一教会と私』(2020年、論創社)、『現代哲学の論点』(2022年、NHK出版新書)など

*3:教祖と呼ばない点が興味深い。

*4:村山内閣経済企画庁長官、小渕内閣外相、第一次安倍内閣防衛相、福田内閣外相、自民党副総裁(第二次安倍総裁時代)など歴任

*5:菅内閣総務相

*6:麻生内閣国交相

*7:自民党選対委員長(第二次安倍総裁時代)、政調会長(菅総裁時代)を歴任

*8:現在、岸田内閣経産相