「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2022年8/18日分:荒木和博の巻)

◆荒木ツイート

荒木和博 on Twitter: "令和4年8月18日木曜日「荒木和博のショートメッセージ」第856号。よく「経済制裁は効いているのですか」という質問を受けます。「効いています」というお話しです。https://t.co/wquY61bOFJ @YouTubeより" / Twitter
経済制裁は効いているのか(R4.8.18) - YouTube

 7分26秒の動画です。勿論「拉致問題の解決(拉致被害者の日本帰国)」という意味では2002年の小泉訪朝から20年制裁を続けて、拉致被害者が誰一人帰国しないのだから、荒木ら救う会一味は「効いている」と強弁しますが「経済制裁は何ら効いていません」。勿論「制裁で北朝鮮は困ってるのかどうか?」と言う意味ならともかく、そりゃ困ってるでしょう。「制裁は拉致解決という意味では効いてない」という主張は「制裁で北朝鮮は何ら困ってない」と言ってるわけではない。
 しかし建前上は「拉致が解決しなくても、北朝鮮が制裁を何とか乗り切っても、とにかく北朝鮮が少しでも苦しめばいい*1」なんて理由で制裁していたわけではない。建前上は「制裁を辞めて欲しいなら日本の言うことを聞け」と日本の要求(拉致被害者帰国)を飲ませるための「制裁」だった。しかしその建前「北朝鮮に日本の要求を呑ませるための制裁」は「小泉訪朝から20年も経過して何ら拉致被害者帰国の成果がないこと」で完全に崩壊しています。
 そもそも「効いている」と荒木が言うのなら重大な疑問が荒木一味に生じます。
 それは何故荒木は「自衛隊での拉致被害者救出」を主張し、そうした主張に「拉致被害者の居場所が分からないから無理」と批判する人間に対して「拉致被害者を救出する気がないのか?」「何故居場所を突き止めようとしない!」などと悪口するのか?、ということです。
 制裁が「拉致解決」と言う意味で効いてるのなら「自衛隊救出論を唱える必要が全くない」。
 一方で「自衛隊救出論」とは事実上「拉致問題の解決」という意味では「経済制裁は何ら効いていない」と認めてるのも同然の主張です。
 荒木と類友連中も論理整合性など全く考えてないのでしょう。
 「自衛隊北朝鮮に突っ込みたい(そして自衛隊北朝鮮軍を叩きたい?)」「経済制裁北朝鮮を痛めつけてやりたい」という「ウヨとしての感情論」だけで話を進めるからそういう矛盾が生じる。「バカの荒木がでかい面をしてるから拉致は解決しないのだ」と改めてうんざりします。そして「バカの荒木が党本部職員だった」から民社党は消滅したのでしょう。
 それはともかく、何故「拉致解決」と言う意味で制裁は効かないのか。これも簡単に答えが出ます。

【中国】
中国、水面下の北朝鮮支援を強化 米へのメッセージ?:朝日新聞デジタル2020.11.3
米中覇権競争下で強まる中朝関係ー経済が悪化する北朝鮮を中国は支援か|日本総研2021.11.15
中国が北朝鮮にコロナ支援 瀋陽から空路で医薬品運ぶ - 産経ニュース2022.5.17
【ロシア】
ロシアが北朝鮮追加支援 WFP通じ食糧1億円分 - イザ!2020.12.29
ロシアが北朝鮮との関係拡大を約束、「双方の国益に合致」と=北朝鮮メディア - BBCニュース2022.8.15

などでわかるように「朝鮮戦争の時から長い付き合いがある中露が北朝鮮を経済支援するから」です(そもそも中国に至っては未だに軍事同盟中朝友好協力相互援助条約 - Wikipedia北朝鮮と結んでいます)。中国共産党体制の中国は勿論、「ソ連共産党体制が崩壊した後のロシア」においても「ソ連崩壊後」も国益判断から北朝鮮支援が続いた。
 そこから出てくる「北朝鮮経済制裁」についての評価は

【1】経済制裁北朝鮮を支援するなら中露を制裁する)など鞭を使うか、経済支援(北朝鮮の支援を辞めれば中露を支援する)など飴を使うかはともかく、日本政府が政治的圧力で「中露の北朝鮮支援」を断たないと、日本の行っている北朝鮮制裁は効かない→何とかして中露の北朝鮮支援を断つ
【2】中露の北朝鮮支援を断つことは無理だという判断から北朝鮮経済制裁を辞める(北朝鮮への経済支援と拉致問題をバーター取引する)か

どっちかしかないでしょう(俺個人は【2】ですが)。
 ところが救う会はどちらも言いません。
 アンチ北朝鮮の彼らには絶対に「【2】経済制裁を辞める(経済支援とバーター取引する)」とはいえない。
 ならば「【1】中露の北朝鮮支援を断つ」と言えばいいのですが、まあ「現実的じゃない」。
 何せ相手は

◆「ウクライナへのNATO軍事支援」「NATO諸国による対ロシア経済制裁」など、NATO諸国(特に米国)を完全に敵に回してもウクライナに侵攻して今も撤退しないプーチンロシア(安保理常任理事国
◆英国から「リトビネンコ暗殺の容疑者(ロシア連邦保安庁職員)を引き渡せ」と要請されても無視して引き渡さないプーチンロシア
◆シリア内戦で親ロシアの「アサド政権」支援の軍事介入をして、今のところアサド政権崩壊を阻止したプーチンロシア(一方、反アサド派はトルコなどの支援を受けていたと言われる)

◆一帯一路、AIIBなどを実行して、世界に冠たる経済大国になった中国(安保理常任理事国
◆欧米の非難を無視し、香港国家安全維持法で香港デモを今のところ完全に封じ込めた中国

です。相当に手強い相手です。
 「中露にとって支援することに意味があると思ってる北朝鮮」を簡単に見捨てるわけがない。「北朝鮮を支援して何が悪い」と突っぱねるだけの大国としての「一定の政治力や経済力」も保有している。
 それが分かってるからこそ、荒木ら救う会は「【1】中露の北朝鮮支援を断つ」と言えない。「【1】中露の北朝鮮支援を断つ」とも「【2】経済制裁を辞める(経済支援とバーター取引する)」とも言えない結果「中露の北朝鮮支援」を完全に無視して「日本の経済制裁は効いている」と言い出すわけですがそれは端的に言って嘘でしかありません。
 それにしても荒木が動画内で

拓殖大の学生から「金正恩を暗殺する人間は北朝鮮国内にいないのか」と言われたので「君が訪朝して暗殺をやったらどうか」と返した

と言いだしたのには心底呆れます。

【1】そういうやりとりはそもそもなく全てが冗談か
【2】そういうやりとりは実際にあったが勿論「君が暗殺をやったら(荒木)」は冗談か

どっちにしろ、さすがに冗談でしょうが非常識極まりない。「暗殺の是非(明らかな違法行為)や現実性(どう見ても非現実的)」はひとまず置くとしても、暗殺して「拉致被害者帰国」と言う意味で何がどうなるというのか。
 「荒木の真の目的」が拉致被害者帰国ではなく「北朝鮮体制打倒」や「とにかく北朝鮮体制を痛めつけたい」という代物でしかないことが窺えます。
 拓殖大もよくこんなバカを教員にしたもんです。そして家族会もよくこんなバカと交遊できるもんです。

*1:もはや荒木、島田、西岡ら救う会の本心はこちらとしか思えません。家族会すらそうかもしれない。