今日の産経ニュースほか(2022年9/27分)(副題:安倍国葬その他いろいろ)

◆安倍国葬について
 小生は「現役のサラリーマン」であり、【1】(ほとんどの日本人はそうですが)安倍国葬出席の招待状が届くような「政財官界、芸能界、スポーツ界等の要人」ではない凡人の上に、【2】「幸い」にも「警護の警察官」「テレビ局のレポーター」等のような「仕事として安倍国葬に関わる立場」でもない。
 つまりは「今日はお仕事(安倍国葬と全く関係ない)」であり、「安倍礼賛は勿論*1、安倍批判の立場でも」有給休暇を取って安倍国葬を見に行くほどの「安倍への興味もない」。
 職場も「午後2時にテレビをつけて安倍国葬をリアルで見よう」というほど「右翼的(?)な職場(産経新聞がそうか?)」でもないので普通にいつも通り仕事ですね。
 要するに「安倍国葬」を見るとしたら仕事終了後の夕方6時か、夜10時のニュースに「録画放送」になります。とはいえ安倍国葬についてわざわざニュースで見たいとも思いませんが。
 おそらく「安倍国葬」への国民的興味をかき立てるには「昭和天皇葬儀」のように「臨時の休日にすべきだった(あるいは平日ではなく、土日祝日に葬儀を設定すべきだった)」でしょうが、世論の批判を恐れてそれができなかったこと(そのためよほどの安倍シンパか、政府の動員以外はほとんどの国民は安倍国葬になど行かず、いつも通り学校や職場に出かけたこと*2)自体がある種の「岸田の政治的敗北」といっていいでしょう。


【安倍元首相国葬】静謐と喧噪の中での追悼 識者はどう見たか - 産経ニュース
 有料記事なので全く読めませんがこういう場合「賛成派1人、反対派1人」にするところ「二人(與那覇*3と岩田温)とも国葬賛成派」だから心底呆れます。産経は「形式的」にすら「公正中立ぶる気」がないらしい。
 特に岩田など一応、「元大学教員(元大和大学准教授、岩田温 (政治学者) - Wikipedia
によれば待遇面の不満で退職)とはいえ、

岩田温 (政治学者) - Wikipedia
【受賞歴】
アパグループ主催・第1回『「真の近現代史観」懸賞論文』佳作(2008年)
【著書】
◆『日本人の歴史哲学:なぜ彼らは立ち上がったのか』(2005年、展転社
◆『政治学者が実践する流されない読書』(2018年、育鵬社
◆ 『なぜ彼らは北朝鮮の「チュチェ思想」に従うのか』(篠原常一郎との共著、2019年、育鵬社

ですから完全なプロ右翼活動家です。普通の人間はアパ賞に応募しないし、まともな学者は展転社育鵬社のような極右出版社から本は出さない。


【安倍元首相国葬】野党、臨時国会で旧統一教会問題追及 首相に続く試練 - 産経ニュース
 「統一協会問題の徹底追及を期待する」とは書けない辺りが「自民応援団」産経らしい酷さです。


【安倍元首相国葬】サッチャー元英首相の葬送と共通点 儒教研究者の大場一央氏と歩く - 産経ニュース
 有料記事なので全く読めませんが産経文化人なので「安倍礼賛」でしょう。
 安倍の数々の不祥事は「儒教精神」に明らかに反する*4でしょうに、「自称儒教研究者」が安倍礼賛とは心底呆れます。


【安倍元首相国葬】菅義偉前首相「真のリーダーでした」 友人代表の追悼の辞全文 - 産経ニュース

 総理、あなたの判断はいつも正しかった。

 安倍が
【1】「統一教会との癒着」という「間違った行為(間違った判断)」で山上に恨まれ、また
【2】後方の警備の手薄さを放置するという「間違った行為(間違った判断)」で後方から山上に狙撃されて死亡したのに良くもこんなことが言えたもんです。勿論安倍の「間違った行為(間違った判断)」は「モリカケ桜疑惑」「レイプもみ消し疑惑」「統計捏造疑惑」等、「不祥事」中心に山ほどありますが。そしてそれらの「不祥事のかなりの部分」は菅が共犯でした。
 まあ、菅が演説で「正しかった」とするのはさすがに不祥事ではなく、野党の批判を受けた「安保関連法」「特定秘密保護法」「入管法改定」「消費税増税」などの施策ですがよくも平然と居直れるもんです。これは安倍追悼を口実にした自民党政治の正当化でしかありません。安倍に対しても失礼ではないか。

 衆議院第1会館1212号室の、あなたの机には読みかけの本が1冊、ありました。岡義武*5著『山県有朋*6』です。
 しるしをつけた箇所にあったのは、いみじくも山県有朋*7が長年の盟友、伊藤博文*8に先立たれ*9、故人をしのんで詠んだ歌でありました。

 本当に「アホの安倍」がそんな本を読んでいたかは疑問で「菅の捏造、でっち上げ」を疑いますが、それはともかく。
 この文で、菅が「山県=自分、伊藤=安倍」に模してるのは明らかでしょう。山県や伊藤に失礼すぎないか。
 伊藤の暗殺は「韓国植民地支配への反発」が勿論理由です。で「日本の韓国植民地支配」は「現在の視点では悪」ですが、当時の国際社会では「欧米列強(米国のフィリピン支配、英国のインド支配、フランスのベトナム支配、オランダのインドネシア支配など)の後追い」であり日本だけがやっていたわけではない。
 「安倍の暗殺理由」である「統一協会との癒着(統一教会被害者の山上が安倍を憎悪)」と言う「異常な行為」とは全然違う。そして「予想通り」ですがこの弔辞で見事に「モリカケ桜疑惑」「統一協会との癒着」等といった負の側面は完全無視です。まあ疑惑のかなりの部分は菅も共犯ですからね。


【安倍元首相国葬】安倍氏の〝肉声〟再現 東大生ら 追悼の思い込め - 産経ニュース
 ネット上では「統一教会信者の集まりでは?」と言う指摘もありますが正体不明である以上、そう疑われても仕方がないでしょう。
 どっちにしろ「人工音声で安倍の声を復元して何の意味があるのか?」でしょう。


【安倍元首相国葬】豪首相「多大な尊敬集めた」 元首相3人も加わる - 産経ニュース
 元首相3人とは安倍に立場が近いウヨである「森(安倍の親分)」「麻生(第一次安倍内閣外相、第二~四次安倍内閣副総理・財務相)」「菅義偉(第二~四次安倍内閣官房長官)」であろう(自民系「小泉」「福田」、国葬出席を表明した「野田」の可能性もあるが)、少なくとも「細川」「村山」「鳩山」「菅直人」ではないだろうと予想をつけた上で確認してみます。
 と思ったら逆で「豪州の元首相3人」でした。「豪州保守政界」が「安倍派や岸田に媚びること」で国益になると考えてるらしいこと(何でそんなに媚びるのかとびっくり!&失望)は分かりましたが「それだけの話」です。


辻元氏に旧統一教会接点 関連団体の勉強会参加 - 産経ニュース
 「夫婦別姓支持」など彼女の政治的立場を考えればにわかには信じがたい話です。
 まさか統一教会系「世界平和女性連合」の集会で「リベラルな主張」がされたとも思えない。
 共産・志位氏が辻元氏に苦言 旧統一教会と接点判明で - 産経ニュースでの志位氏の批判の通り、一体「どういう経緯なのか」辻元氏は詳しく説明すべきでしょう。


【安倍元首相国葬】松野氏「外交遺産受け継ぐ」 海外要人との会談通じ - 産経ニュース
 そもそも安倍に何の外交遺産があるのか?


【安倍元首相国葬】戸倉三郎最高裁長官 弔辞全文 - 産経ニュース
 最高裁長官という立場を考えれば「違法の疑いがある国葬(既に行政訴訟が起こされてる)」には出席すべきではなかった。「行政訴訟で国ばかりを勝たせること」で「自民党の飼い犬」扱いされ「以前から低い」最高裁の権威を改めて低めたと言っていいでしょう。


【安倍元首相国葬】自衛隊が手厚い弔意、安保法制の功績 - 産経ニュース
 自衛隊員が「公務員」である以上「首相や防衛相による職務命令には従わざるをえない(拒否したら懲戒処分になりかねない)だけの話」をこう描き出すとはいつもながら産経のあほさに呆れます。


礼節ある日本の姿を示したい 論説委員長 榊原智 - 産経ニュース
【1】「モリカケ桜疑惑」「レイプもみ消し疑惑」「統計捏造疑惑」「河井夫妻の公選法違反関与疑惑」「統一協会との癒着」など不祥事まみれの男を
【2】「閣議決定だけで実行*10」という法的根拠の怪しいかたちで
【3】(【1】で触れた不祥事や疑惑、【2】で触れた法的根拠の怪しさもその理由の一つですが)過半数にも及ぶ国民の反対を無視して行う国葬の実施のどこが「礼節ある日本」なのか。

 「状況対応型」が多かった戦後日本の首相*11とは異なり、安倍氏の国際社会における存在感は際立ち、日本の地位向上にもつながった。だからこそ訃報を聞いたバイデン米大統領は「世界の損失だ」と悼み、極めて多数の国・地域の首脳、政府が弔意を示してくれた。国葬には約700人の海外要人が訪れる。

 勿論海外要人の訪問は「経済大国日本に対する社交辞令」にすぎませんし、過去の「元首相葬儀(吉田茂を除き勿論全て国葬ではない)の海外からの弔問」に比べて安倍の弔問が「要人の質や量」で圧倒的に上回ってる事実もない(そうした事実があれば産経も報じてるでしょう)。
 「国際社会における存在感」云々といえる成果が「安倍の外交」のどこにあるのか。戦後で言えば

◆日ソ国交正常化、国連加盟(日ソ国交正常化により日本国連加盟に対するソ連の拒否権発動がなくなった)の鳩山首相
◆日韓国交正常化、沖縄返還の佐藤首相
日中国交正常化田中首相
天皇訪中の宮沢首相
拉致被害者帰国を実現した小泉首相

の方がよほど外交成果でしょう。勿論これらの成果は「状況対応型」では実現できなかったでしょう。
 あるいは海外首脳で言えば

◆南北首脳会談でノーベル平和賞を受賞した金大中韓国大統領
◆AIIB設立、一帯一路の習近中国平国家主席中国共産党総書記兼務)

の方がよほど安倍より外交成果でしょう。
 そもそも「多数の人間が参加したから評価されてる」というなら、例えば

中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利70周年記念式典 - Wikipedia
国家元首(大統領、首相、国王)】
ベラルーシ大統領アレクサンドル・ルカシェンコ
カンボジア国ノロドム・シハモニ
チェコ大統領ミロシュ・ゼマン*12
コンゴ民主共和国大統領ジョゼフ・カビラ
◆エジプト大統領アブドルファッターフ・アッ=シーシー*13
カザフスタン大統領ヌルスルタン・ナザルバエフ*14
キルギス大統領アルマズベク・アタンバエフ*15
ラオス国家主席チュンマリー・サイニャソーン*16
◆モンゴル大統領ツァヒアギーン・エルベグドルジ*17
ミャンマー大統領テイン・セイン*18
パキスタン大統領マムヌーン・フセイン*19
◆韓国大統領朴槿恵
◆ロシア大統領ウラジーミル・プーチン*20
セルビア大統領トミスラヴ・ニコリッチ*21
南アフリカ大統領ジェイコブ・ズマ*22
スーダン大統領オマル・アル=バシール*23
タジキスタン大統領エモマリ・ラフモン
東ティモール大統領タウル・マタン・ルアク*24
ウズベキスタン大統領イスラム・カリモフ*25
ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロ*26
ベトナム国家主席チュオン・タン・サン*27
【政府高官(大臣や『大統領が国家元首の場合の首相』など)】
エチオピア首相ハイレマリアム・デサレン*28
◆バヌアツ首相サトー・キルマン
◆アルゼンチン副大統領兼上院議長アマド・ブドゥー
キューバ国家評議会第一副議長(副大統領)、閣僚評議会第一副議長(副首相)ミゲル・ディアス=カネル*29
アルジェリア上院議長アブデルカデル・ベンサラー*30
ポーランド下院議長マウゴルザタ・キダヴァ=ブオニスカ
朝鮮労働党中央委員会政治局員、書記局書記崔竜海*31
◆タイ副首相兼国防相プラウィット・ウォンスワン
◆ブラジル国防相ジャック・ワグナー
◆フランス外相ローラン・ファビウス*32
ハンガリー外相シーヤールトー・ペーテル
◆インド内務相ラジナット・シン
インドネシア人間開発・文化担当調整相プアン・マハラニ
◆イタリア外相パオロ・ジェンティローニ*33
リビア外相ムハンマド・ダーイリー
チュニジア防相ファルハット・ホルシャニ
【元政府高官(政府特使として出席)】
ニュージーランド元副首相ドン・マキノン
◆イギリス元法相ケネス・クラーク
【元政府高官(個人として出席)】
◆イギリス元首相トニー・ブレア
◆ドイツ元首相ゲアハルト・シュレーダー*34
◆フィリピン元大統領、元マニラ市長ジョセフ・エストラーダ
東ティモール元大統領ジョゼ・ラモス=ホルタ*35

などもそう評価できますがこちらについては「中国のカネに転んだ」などと悪口して恥じないのだから産経には呆れます。

 旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)問題や北方領土政策など安倍氏にも不十分な点はあった。だが国際的、歴史的視野に立てば国葬で送ることこそ、最もふさわしい。

 北方領土政策は「不正行為や不祥事」ではないので「不十分」といってもいいでしょう。「統一協会との癒着」という「不正行為、不祥事」のどこが「不十分」なのか(とはいえ、産経ですら統一協会疑惑について完全には居直れないわけですが)。
 そして統一協会以外の不祥事「モリカケ桜」などについては具体的には書かず「など」で片付ける産経です。さすがに「モリカケ桜疑惑」などを産経自ら堂々と「全て濡れ衣」という度胸はないらしい。
 なお、マスコミ報道に寄れば「米国大統領は国葬を受ける権利がある」ものの「ニクソン訪中」のあのニクソンですら「ウォーターゲート事件による大統領辞任」を理由に遺族が国葬を辞退したそうです(勿論こうした報道は「ニクソンですら辞退した」「安倍など在任期間はニクソンより長いが、ニクソンを下回る政治業績しかなく、疑惑はニクソン以上だ。国葬実弟岸信夫、妻・安倍昭恵など遺族が辞退すべきではないのか」という意味合いの報道です)。

 ジョージアのティムラズ・レジャバ駐日大使はツイッター国葬をめぐり「故人に対する目に余る言動*36に心を締め付けられております」「今は政治ではなく日本全体の姿が試される局面です」と投稿した。

 重要なことは「産経が持ち出す安倍礼賛の駐日大使発言」は恐らくこの御仁しかいないと言うことです。
 それは当然でしょう。ここまで国葬反対派に悪口するのは「安倍や岸田政権に対する社交辞令(国葬出席)」の範囲を超えてるので、まともな大使ならこんなことはしません。彼の個人的発言なのか、ジョージア政府の公的見解なのかはともかく唖然ですね。


阪神の次期監督に岡田彰布氏 2005年にリーグ優勝 - 産経ニュース
 阪神において過去に

吉田義男
 1975~1977年(1975年に3位、1976年に2位)
 1985~1987年(1985年にセリーグ優勝及び日本一、1986年に3位。但し1987年は最下位)
 1997~1998年(1997年に5位、1998年に6位)

のように「実績を上げた監督」で「選手時代も絶大な人気があったスター選手(吉田の場合、引退後、永久欠番)」が再度登板したことがあるので「予想の範囲内」ですが果たしてどうなるか。


【学芸万華鏡】現代作家にのしかかる「清張以降」の重み 没後30年で脚光 - 産経ニュース
 「清張ファン」を自負する俺ですら、「故人」清張がそれほどのプレッシャーを現役作家に今、与えてるとも思いませんがそれはさておき。
 清張作品の魅力としては「点と線」のような例外はある*37にしても本格ミステリのような「トリックの複雑性がないこと」もあるかと思います。清張はそうしたことよりも「人間の心理描写」等、別の面を重視した。
 この点、小生的に興味深いのは「捜査圏外の条件」という清張作品です。犯人はここで「複雑なアリバイトリックなど自分のような常人には思いつかないし、やたら手間のかかるトリックは時間の無駄だ。そもそも逮捕を免れるだけなら捜査圏外にいればいいのだ。本格ミステリは不自然だ」と言う趣旨のことを言っています(この種の主張は他の清張作品でもされていたかと思いますが)。
 実際の所、この犯人の「捜査圏外になる」ために「殺したい相手(会社の同僚)との人間関係を、会社*38を辞めて郷里に帰ることで故意に断って6年程度経過してから殺害する」ことで「動機が分からないようにする」というトリック(勿論、ある失敗から捜査圏内に入って自滅*39といういつもの清張パターンですが)もあまり現実的とは言えない*40気もしますが、とはいえ「ひねりまくったアリバイトリック」よりは「実行が容易で現実的」ではあります。
 「捜査圏外の条件」のあらすじ(ネタバレありを含む)については以下を紹介しておきます。
第7481回「新潮文庫松本清張傑作短編集 その54、捜査圏外の条件 ストーリー、ネタバレ」 | 新稀少堂日記2014.4.2
松本清張「捜査圏外の条件」と流行歌「上海帰りのリル」 - KJ's Books and Music2018.3.30
たった一つの歌で計画が綻びた話 松本清張『捜査圏外の条件』 | 令和日本blog2019.10.26
 それにしても

松本清張「捜査圏外の条件」と流行歌「上海帰りのリル」 - KJ's Books and Music
「捜査圏外の条件」(この小説の最大の欠点はタイトルが悪いことだ。なかなか覚えられない)

ねえ。「俺がid:kojitakenが大嫌いで悪口ばかり言ってることは事実」ですが今回は「無理矢理悪口してる」わけではない。
 むしろ清張作品の中では覚えやすい方でしょう。
 「捜査圏外の条件」が小説のメインテーマだし、日本語としても意味が分かる。
 俺的には「小説のメインテーマである(最後まで読んでメインテーマと分かることもありますが)とともに「日本語としても意味が分かり」、かつ「そんなに長くないタイトル」、例えば

松本清張の作品一覧 - Wikipedia
◆或る「小倉日記」伝
西郷札
◆一年半待て
◆地方紙を買う女

などは覚えやすいですね(さすがに『なぜ「星図」が開いていたか』は「小説のメインテーマ」とはいえ、長いので覚えづらい)。
 それともkojitakenは俺とは違い『ゼロの焦点(最後まで読んでも俺には題名は意味不明でした)』『状況曲線』『聖獣配列』(全て未読)など「一読しただけでは意味不明な方」が「平凡ではなく」インパクトがあって覚えやすいんでしょうか?
 あえて言えばこの小説の最大の欠点は
1)動機を隠すために6年間も殺害を我慢するというのが不自然
→普通の人間は「強い殺意」を6年間も我慢しませんし、我慢できるようなら殺人に至らないでしょう。これが「ずっと我慢していた殺意」が「被害者の心ない発言」によって何と6年後に大爆発(殺害に至る)、結果として動機が分からなくなるというならともかくこの小説はそういう設定ではありません。
2)被害者に誘われたとはいえ「被害者が泥酔してからの方が殺しやすい」との判断で飲み屋に行ってから殺害し、かえって自滅のネタを作る
→「飲み屋に行って目撃者を作る」という点は「砂の器」もそうですが、但し「砂の器」(小説や映画)の場合、和賀がいつ殺意を生じたかは不明なので、「飲み屋に行って、飲んでる内に殺意を生じた」可能性があるがこの小説はそうではなく最初から殺意がある
ですね。


キューバが同性婚を合法化 改正家族法に大統領署名 - 産経ニュース
 「同性婚容認の国が増えた」大変嬉しいニュースとして紹介しておきます。「共産党一党独裁とは言え」、少なくとも「同性婚」に対する態度は「キューバの方が日本より進歩的*41」になったわけですが反共ウヨはそう言うと怒り出すんでしょうか?
 それにしても、これが「カストロ*42が2016年に死去、弟*43は存命である物の2018年に公職を全て退任し、世代交代したこと」と関係あるのかどうか?。
 つまりカストロ兄弟が強い「反同性愛だった」のに対してより若い世代の政権幹部はそうでもない(兄の死去、弟との公職引退で重しがとれた)と言うことなのか?。

*1:勿論小生は安倍批判の立場です

*2:岸田が休日にしない以上、企業も「社長がよほどの安倍シンパの企業」はともかく自主休日になどしなかったわけです。自治体だっていかに「自民党系首長」でも「首長自身が国葬出席」はしても「県庁や市役所を休みにする」なんてしないわけです。

*3:元・愛知県立大学准教授。2017年、双極性障害を理由に大学を退職。著書『中国化する日本:日中「文明の衝突」一千年史』(2014年、文春文庫)、『日本人はなぜ存在するか』(2018年、集英社文庫)、『知性は死なない:平成の鬱をこえて』(2021年、文春文庫)、『歴史なき時代に:私たちが失ったもの 取り戻すもの』(2021年、朝日新書)、『過剰可視化社会:「見えすぎる」時代をどう生きるか』(2022年、PHP新書)など(與那覇潤 - Wikipedia参照)

*4:まあ儒教以前の話ですが。

*5:1902~1990年。東大名誉教授。著書『国際政治史』(岩波現代文庫)、『近衛文麿』(岩波新書)、『近代日本の政治家』、『転換期の大正』、『明治政治史』(以上、岩波文庫)、『独逸デモクラシーの悲劇』(文春学藝ライブラリー)など

*6:岩波文庫

*7:陸軍卿、内務卿、第一次伊藤内閣内務相、首相、第二次伊藤内閣司法相、枢密院議長など歴任。元老の一人

*8:工部卿、内務卿、宮内卿宮内大臣、首相、貴族院議長、枢密院議長、韓国統監など歴任。元老の一人

*9:「先立たれ」と「病死や事故死にも使われる言葉」を使い「暗殺され」と表現しない点が興味深い。

*10:閣議決定で済ませるのではなく、国会で根拠法を作るべきだ」という批判派の主張に対し、あえて言えば「国会の多数派を占めてるのでやろうと思えば、野党の反対を無視して強行採決で可決できた(勿論、反対派の反対理由はそれだけではないですが、少なくとも反対理由の一つはなくせた)」のに国民の反発が怖くて、岸田にはできなかったという時点で「安倍国葬賛成論」は崩壊しています。

*11:具体的に誰のことなのか?

*12:首相、下院議長などを経て現在、大統領

*13:エジプト国防相、軍最高司令官などを経て2013年のクーデターで大統領に就任

*14:カザフスタン共産党第一書記、首相を経て大統領。2022年の反政府デモで失脚

*15:貿易相、副首相、首相、大統領を歴任

*16:防相、国家副主席、ラオス人民革命党主席、国家主席を歴任

*17:首相、大統領を歴任

*18:軍政において首相、大統領を歴任

*19:1940~2021年。シンド州知事、大統領を歴任

*20:エリツィン政権大統領府第一副長官、連邦保安庁長官、第一副首相、首相などを経て、現在、大統領

*21:副首相、国会議長、大統領を歴任

*22:副大統領、大統領を歴任

*23:2019年にクーデターで失脚

*24:国軍最高司令官、大統領、首相など歴任

*25:1938~2016年。財務相、副首相などを経て、現在、大統領

*26:国会議長、チャベス政権外相、副大統領などを経て、現在、大統領

*27:ホーチミン市長、ホーチミン市党委員会書記、国家主席など歴任

*28:副首相兼外相、首相など歴任

*29:ビジャ・クララ州党委員会第一書記、オルギン州党委員会第一書記、高等教育大臣、国家評議会第一副議長(副大統領)、閣僚評議会第一副議長(副首相)等を経て現在、大統領(キューバ共産党第一書記兼務)

*30:1941~2021年。サウジアラビア大使、下院議長、上院議長など歴任

*31:朝鮮人民軍総政治局長、朝鮮労働党組織指導部部長等を経て現在、国務委員会第1副委員長(最高人民会議常任委員長兼務)

*32:ミッテラン政権首相、国会議長、社会党第一書記、シラク政権財務相、オランド政権外相など歴任

*33:通信相、外相、首相など歴任

*34:ニーダーザクセン州首相、ドイツ首相など歴任

*35:1996年にノーベル平和賞を受賞。外相、首相などを経て、現在、大統領

*36:国葬反対派による安倍批判のこと

*37:但し「点と線」にしても、ひねりまくった本格ミステリに比べればずっと単純でわかりやすいですが

*38:同僚を激しく憎んでいる(会社に在籍していると顔を見ざるを得ないので我慢できない)上に、会社に対して愛着もなかったので辞めることに未練はなかったように小説では描かれています。

*39:ネタバレしますが、飲み屋での被害者と犯人の会話に「長い間会ってなかった。久しぶりだ」「あの頃は『上海帰りのリル』が流行していた」という趣旨の発言があることを飲み屋の店員が『犯人にとっては不幸なことに』覚えていたことで「『あの頃=1951年』に関係がある人間で最近は疎遠な人間が犯人だろう」ということでトリックが崩壊するという設定です。すぐに気づくことですが、シチュエーションは『砂の器』の「カメダは今も相変わらずでしょうね?(和賀英良のバーでの発言)」と全く同じですね。それにしても、自滅のネタが「上海帰りのリル(1951年の流行歌、小説の発表は1957年)」と言う辺りが時代を感じさせます。1989年のドラマ化においてはあまりに古すぎるので「神田川(1973年の流行歌)」に変更されたとのこと(松本清張・捜査圏外の条件(守り抜く女から待っていた女へ): ミーハーライフ参照))

*40:「6年も殺意を我慢できるようなら殺害しないだろ」「そんなに簡単に会社を辞められないだろ」「(殺害がばれて妻子に迷惑をかける事を恐れて)妻子を作らないために6年間、故意に独身を通すとか普通やるか」とかいうことです。

*41:ちなみに「旧ソ連時代からのしがらみで今も経済的つながりの深いロシアが明らかに反同性愛であること」との「整合性」というか「関係性」はどうなってるのか、気になるところです。ロシア、キューバともに「そこには触れないで逃げる」んですかね?

*42:キューバ共産党中央委員会第一書記、国家評議会議長(大統領)、閣僚評議会議長(首相)

*43:防相キューバ国家評議会第一副議長(副大統領)兼閣僚評議会第一副議長(副首相)兼キューバ共産党中央委員会第二書記、国家評議会議長(大統領)兼閣僚評議会議長(首相)兼キューバ共産党第一書記など歴任