今日の産経ニュース(2022年10/27、28分)(追記あり)

王将社長射殺事件 暴力団関係者の男に逮捕状、きょう逮捕 京都府警 - 産経ニュース
 正式に逮捕令状を取り、またマスコミに正式に記者発表する以上、警察もそれなりに裏は取っているでしょうし、工藤会と言えば「北九州元漁協組合長射殺事件 - Wikipedia(1998年)などで最高幹部に死刑判決(トップの野村悟総裁)や無期判決(ナンバー2の田上不美夫会長)が下る」ほど悪名高い暴力団ですが、現時点ではあくまでも容疑に過ぎず「推定無罪」と言うことは指摘しておきます。


王将社長射殺 断てなかった特定企業グループとの「不適切関係」 解消に腐心も道半ば - 産経ニュース
 特定企業グループとやらの具体的な名前を出さないのは「うちが工藤会に命令して暗殺をやらせたというのか、名誉毀損だ!、民事提訴する!」という反撃を恐れてるのか?。まあ現時点では、はっきりしてることは「どう見ても背任にすら当たる可能性の高い異常な取引(王将が多額の債務を負って経営危機に直面)」で「暗殺された社長がこの不正取引の是正に努めてた(当然、警察や王将経営陣はこの不正取引と暗殺との関連性を疑ってる)」ということだけのようですからね。
 この企業グループと工藤会につながりがあるとはっきりしてるわけではない。
 なお、小生が持ってる一ノ宮美成&グループK21『大阪に蠢く懲りない面々:水面下の黒い攻防』(2004年、講談社+α文庫)には

大阪に蠢く懲りない面々 / 一ノ宮 美成/グループ・K21【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア|オンライン書店|本、雑誌の通販、電子書籍ストア
第1章 食肉王・浅田満氏*1らが狙った町政支配―大阪・田尻町収賄事件
第2章 石橋産業手形詐欺の大舞台装置―許永中*2の正体
第3章 黒幕・故山段芳春*3の虚像と実像
第4章 大証不正事件の真相―「北浜の風雲児」は四面楚歌
第5章 あの「日栄」のバックに政治家と暴力団
第6章 「餃子の王将」脱税で明るみに出た「解同」人脈
第7章 自治労大阪府職保険金詐欺事件の深層―弱みを握る右翼=闇勢力
第8章 農協を破綻させた「泉州の政商」とそのタカリ人脈
第9章 旧阪和銀行暴力団融資の全貌
第10章 創価学会「巨大墓地」計画に踊ったゼネコンと銀行

として「王将」と「京都通信機建設工業」が不適切な取引をしていたと書かれていますが、産経の言う「特定企業グループ」=「京都通信機建設工業」なんですかね?
 ちなみに一ノ宮美成&グループK21『大阪に蠢く懲りない面々:水面下の黒い攻防』が京都通信機建設工業を「解同人脈」と書くのはこの会社の創業者・上杉昌也部落解放同盟委員長だった上杉佐一郎実弟だからです。なお、単なる偶然か必然(つまりは上杉佐一郎が工藤会に汚れ仕事を頼んでいたと言うことですが)かはともかく、上杉佐一郎は福岡県出身で、今回名前が出た工藤会も福岡県の暴力団です。
 上杉佐一郎 - Wikipediaによれば

 一ノ宮美成&グループK21*4『京都の裏社会:山口組と王将社長射殺事件の聖域』(2015年、宝島SUGOI文庫)によれば京都の闇社会に詳しい不動産ブローカーは「『王将』のバックは、なんといっても上杉佐一郎さんでしたよ。『王将』が餃子の店の全国展開に乗り出す際、数百億円ともいわれる原資をメガバンクから上杉さんが引っ張ってきたそうです。京都在住の上杉さんの身内から直接聞いた話です。もちろん、メガバンクからといっても、地元京都の金融機関を通じて迂回融資をしていたと思いますよ」と述べている。

だそうです。


【深奥-王将社長射殺】㊦背景に200億の「代償」? 事件つなぐキーマンX - 産経ニュース

 直接の接点がなかった田中容疑者と大東さんをつなぐ点と線。それを考えるとき、この企業グループを率いるキーマンの男性の存在を避けて通ることはできない。
 平成5年6月に死去した王将の創業者、加藤朝雄氏の社葬に、友人代表として参列するの姿があった。福岡県を中心にゴルフ場経営や不動産業を手掛けていたは、王将の取引先で作る親睦団体「王将友の会」の設立にも尽力。王将が全国に店舗を拡大していく際、トラブルの解決に暗躍していた。
 Xの兄ある同和団体の「ドン*5」と呼ばれ、自身も「政*6財界や芸能界*7に顔が広かった」(知人)という。
 王将は全国チェーンへと急成長を遂げたが、各方面に影響力を持つの水面下での動きが支えになったことは否定できない。各地の出店を支援し、平成元年に大阪・ミナミの店舗で起きた失火では、建物の所有者が死亡した問題の解決*8も仲介したとされる。
 しかし、王将側が支払った代償は小さくなかった。第三者委の報告書では、王将が元年以降、企業グループとの間で続けた不適切取引の実態を明かす。王将は企業グループ側から福岡県内の不動産を中心に億単位で次々に購入。
 王将はこの間、経営を悪化させていく*9
 との関係にメスを入れたのが、姉が朝雄氏の妻で(ボーガス注:平成)12年に創業家から経営を引き継いだ大東さんだった。大東さんの主導で一連の不適切取引を指摘する報告書がまとまったのは、(ボーガス注:平成)25年11月13日。射殺事件のわずか1カ月前だった。府警幹部は「事件と取引が関係ないと考える方が不自然だ」とみる。しかも、の知人によれば、暴力団とのつながりを指摘する黒い噂も絶えないという。
 合同捜査本部は、田中容疑者が所属する工藤会の組織的関与を調べるとともに、一連の不適切取引が動機につながった可能性があるとみて捜査する方針を示している。ただ、事件の背景にの存在があったかどうかを判断できるほど、「確たる証拠が何かあるわけではない」(捜査関係者)のが現状だ。

 どうみても

企業グループ京都通信機建設工業
上杉昌也
Xの兄上杉佐一郎
ある同和団体部落解放同盟

ですね。
 確かに解放同盟や上杉佐一郎の名前を出して、うかつなことを書けば解放同盟に名誉毀損で訴えられかねませんが、立憲民主党日本共産党などに平気でデマ記事を書く産経なら、そんなことは恐れない物かと思ってました。いわゆる「解放同盟タブー」でしょうか?。ちなみに「今は違う」でしょうが昔は「メディアの三大タブー」というのがあってそれが「皇室(菊タブー - Wikipedia)」「解放同盟」「創価学会言論出版妨害事件 - Wikipedia参照)」です。

【追記】

「餃子の王将」事件 不適切取り引き指摘企業G元代表 関与否定 | NHK | 事件
 この企業グループを経営していた上杉昌也・元代表(78)がNHKの取材に応じ、「取り引きは会社側から持ちかけられたもので、金額が水増しされている」と話しました。
 そのうえで、大東さんがこうした状況を改善しようとしていたことについて、「大東前社長との交渉はスムーズに行われ、会社の債務を解決しようと理解し合ったうえで対応し、トラブルもなかった」と話しました。
この事件で、特定危険指定暴力団工藤会系の暴力団幹部、田中幸雄容疑者(56)が逮捕されたあと、上杉元代表は、関係先として警察から家宅捜索や任意の事情聴取を受けたことを明らかにしたうえで、容疑者については「面識はなく接点は全くありません」と述べました。
 そして、「私は事件には全く関与していない」と話しました。
 一方で、工藤会との関係については「経営していたゴルフ場に関係者がきたことは認識しているので、接点が全くないわけではないが深い関係はなく、工藤会が事件にどのように関わったかはわからない」と述べました。

 ということでついにマスコミでも上杉昌也の名前が報じられました。
【追記終わり】


維新と共闘、立民の地方組織は困惑 - 産経ニュース
 そりゃ困惑するでしょう。今まで築き上げてきた共産との共闘をぶっ壊しても「維新との共闘」がすぐに成り立つわけではないからです。


立民・泉氏、維新と「差がない」 憲法改正論議めぐり - 産経ニュース
 維新にすり寄る泉のバカさには心底呆れます。リベラル層が立民支持を辞め、一方で「維新から立民に移る右派層」はほとんどないという自滅にしかならないでしょう。それにしても市民連合も少しは泉を批判したらどうなのか。


立民・泉氏、打越氏問題視せず「質問は議員の責任」 - 産経ニュース
 「質問には何ら問題はない」というならともかく「議員の個人責任」と言い出すのだから呆れて二の句が継げません。それなら「統一協会自民党の議員の癒着」も「党には責任はない」で居直って問題ないでしょう。どれほどバカなのか。


「立共『決別』の考え不変」連合・芳野会長インタビュー - 産経ニュース
 どんだけ右翼なのかと芳野には呆れます。しかもこうした芳野の右翼路線は「連合の力不足」もあって、明らかに成功していない。


<独自>万博・大阪館 屋根の工事費、事業者提案は府市想定の5倍 見積もり甘さ露呈 - 産経ニュース
 維新なら予想の範囲内ですが、維新らしいデタラメぶりです。恐らく「見積もりの甘さ」ではなく、最初から「デタラメな見積もり」だったのでしょう。


「土俵外でモノ申すのは…」 維新代表、志位氏を批判 - 産経ニュース
 言ってることが「はあ?」ですね。維新にとっての「土俵」とは一体何なのか。

中国共産党毛沢東主席が『日本共産党は、マルクス・レーニン主義思想によって武装した突撃隊だ』と称賛する祝辞を贈った」とも語った。

 毛沢東の死去は約46年前の「1976年(ただし、日本共産党文革(1966~1976年)を批判したことにより、文革期には既に険悪な関係。例えば、1967年(今から約55年前)には紺野純一『赤旗』北京特派員、砂間一良・日本共産党中央委員が紅衛兵から集団暴行を受けた悪名高い北京空港事件*10が起きてる)」であり「何年前の話だ」ですね。どこまで非常識なのか。
 ちなみに1976年死去の著名人としては他に「周恩来首相」「アガサ・クリスティ(ミステリ作家)」「武者小路実篤(作家)」「ハイデガー(哲学者)」などがいます。


立民、改憲議論で孤立回避 維新配慮で日程闘争せず - 産経ニュース
 維新へのすり寄りを強め、野党共闘破壊の方向に動く泉立民には怒りを禁じ得ません。そもそもそれが「立民の党勢拡大」と言う面に限ってすら「利益になる」とはとても思えません。「野党共闘を支持する立民支持層」が泉に失望し立民から離れる一方で、維新から立民に移る右派層はほとんどなく「立民はもはや最大野党の名に値しない」「立民は我々にへいこらしてる」という維新の宣伝により、このままでは「維新が最大野党*11」「立民は『自民入党組』『維新入党組』『国民民主入党組』などに四分五裂に分裂し、残った立民は共産や公明を下回る泡沫政党」になっても何らおかしくないでしょう。


<独自>政府、米「トマホーク」購入検討 反撃能力の保有念頭 - 産経ニュース
 軍拡に異常なまでに傾斜する国民生活無視の岸田政権と、それを後押しする米国には怒りを禁じ得ません。


防衛費財源「法人税は選択肢」 公明・北側氏 - 産経ニュース
 自称「平和の党」「庶民の党」が軍拡で国民生活破壊とは随分と落ちぶれたもんです。


山際氏辞任で「自信」深める野党 副大臣らにも矛先 - 産経ニュース
 自民応援団・産経らしい記事タイトルで心底呆れます。問題は「統一協会とズブズブの人間が政務三役についていいのか」と言う話であって「野党が勢いに乗る」とかそういう話ではない。

*1:ハンナン元会長。ハンナン事件 - Wikipediaで2015年に最高裁で懲役6年8月の実刑判決が確定

*2:日本レース株買い占め事件、イトマン事件、石橋産業事件に関与し「闇の紳士」と呼ばれた。最高裁で2005年に懲役7年6か月・罰金5億円(イトマン事件)、2008年に懲役6年(石橋産業事件)の実刑判決が確定。2012年12月、母国韓国での服役を希望し、国際条約に基づき移送されていることが判明。2013年9月30日にソウルの刑務所から仮釈放された。(許永中 - Wikipedia参照)

*3:1930~1999年。京都自治経済協議会理事長、キョウト・ファンド会長、京都信用金庫職員会議常任顧問を務め、京都の政財界に絶大な影響力を持ち、「京都のフィクサー」と呼ばれた(山段芳春 - Wikipedia参照)

*4:著書『闇人脈:西本願寺スキャンダルと同和利権』(2007年、講談社+α文庫)、『橋下「大阪改革」の正体』(2009年、講談社)、『京都と闇社会』、『黒い都知事石原慎太郎』、『同和と暴力団』(以上、2012年、宝島SUGOI文庫)、『大阪と闇社会』、『橋下「日本維新の会」の深い闇』(以上、2013年、宝島SUGOI文庫)、『2020年東京五輪の黒いカネ』(2014年、宝島社)

*5:同和団体」で「ドン」と呼ばれるほどの大物と言えば、最近では上杉佐一郎(1919~1996年)ぐらいしかいないので、名前を隠してもモロバレの気もしますが

*6:部落解放同盟社会党(後に民主党)の有力支援団体でしたからね。松本治一郎(1887~1966年:部落解放同盟初代委員長、元社会党参院議員)、松本英一(1921~1994年:松本治一郎の甥で後に養子。元社会党参院議員)、上田卓三(1938~2005年:元部落解放同盟委員長、元社会党衆院議員)、松本龍(1951~2018年:松本英一の息子、元民社党衆院議員、菅直人内閣で環境相(防災相兼務))など解放同盟出身の政治家も何人かいます。

*7:上杉佐一郎 - Wikipediaによれば上杉兄弟は美空ひばりと親交があったとのこと。

*8:要するに賠償金を支払ったのでしょうが、そこで弁護士ではなくが出てくる理由が意味不明です。「建物所有者がヤクザで、賠償金の額でごねた→失火自体は王将に非があり、要求を一方的に蹴れないので、京都のフィクサーと呼ばれる登場」とかいう話だったのか。「合法的に処理しろよ」と思いますが。

*9:正直、背任に当たるのではないか。今からでも企業グループに対して、刑事責任や民事賠償責任は追及できないのか?

*10:この事件については例えば北京空港事件 - Wikipedia参照

*11:とはいえ衆院選での四倍増ほどの躍進が、参院選でなかったことから考えるにもはや維新の伸びしろはそれほど大きくはないでしょう。つまり「維新の躍進」というよりは「立民の自滅」による「維新の最大野党化」です。