今日のロシアニュース(2023年6月26分)(副題:プリゴジンの反逆)

プリゴジン氏を止めたのは ロシア当局、指導部家族を脅迫か 英報道 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル
 当然ながら「家族が人質に取られる可能性」は容易に認識できるので1)家族が人質にされないよう手段を講じる、2)家族が人質にされても見捨てる、を想定するだろうに「本当か?」ですね。事実なら随分とお粗末な反乱です。


「政権狙い、第二の反乱も」 元KGB工作員セルゲイ・ジルノフ氏 - 産経ニュース
 プリゴジンが失敗した以上、その可能性は低いでしょう。
 プーチン側も警戒してるし、「プリゴジンの二の舞」は誰しも味わいたくはないでしょう。

 今回の勝者はプリゴジン氏だ。プーチン氏は彼を『裏切り者』と批判しながら、刑事責任を不問にした。

 「ベラルーシ亡命」表明に追い込まれた以上「敗者はプリゴジン」でしょう。
 しかも現在「所在不明」で
1)ベラルーシ亡命を表明しプーチンを油断させた上で、姿をくらませて巻き返し(おそらくそうではないでしょうし、それを画策したとしても成功するとも思えませんが)
ならともかく
2)プーチンに謀殺され、遺体はどこぞに廃棄
3)プーチンの謀殺を恐れ完全に雲隠れ
であるならそれこそ「敗者以外の何物でもない」。まずはプリゴジンの所在を知りたいところです。

 プリゴジン氏がベラルーシに移れば、そこからウクライナに進撃する可能性がある。

 そんなことをルカシェンコやプーチンが許すわけがない。プリゴジンの「ワグネルへの影響力」を完全に排除しようとするに決まっています。


ワグネル代表のプリゴジン氏消息わからず “部隊撤収”投稿後 | NHK | ウクライナ情勢
プリゴジン氏のSNS、更新途絶える…ベラルーシへの出国はいまだ不明のまま : 読売新聞
ワグネル創設者プリゴジン氏、所在不明に 発信途絶える - 日本経済新聞
 当然ながら
1)「プーチンによる謀殺」説
2)(プーチンによる謀殺を恐れての)「完全な雲隠れ」説
→1)、2)なら当然いつまでたっても所在不明の可能性あり
3)(いずれ姿を現す予定だが、何らかの理由で姿を隠した)一時的な所在不明説
などいろいろ説はあるわけですが、それにしてもこうも見事に所在が不明というのは空恐ろしい。


ワグネルのプリゴジン氏 SNSで新たなメッセージ 居場所は不明 | NHK | ロシア
 本物のプリゴジンの声であるならば「プーチンの謀殺」「プーチンの謀殺を恐れ雲隠れ」ではなかったわけですが、素直にベラルーシに行かない理由は何なのか?。さすがに「反乱継続」ではないでしょうし、「何とかワグネルとの関係を残したい」「できればベラルーシ亡命をチャラにしたい」ということでごねてるのか。今後の展開が注目です。


プーチン大統領の演説放送 “武装反乱はいかなる場合も鎮圧” | NHK | ウクライナ情勢
 「君側の奸物(ショイグ国防相、ゲラシモフ参謀総長等)を排除したかっただけでプーチンへの反逆ではない」というプリゴジンの言い訳に対するダメ出しでしょう。


【産経抄】6月26日 - 産経ニュース

 (ボーガス注:プリゴジンの反乱は彼のベラルーシ逃亡で決着したが)米国につぐ世界第2の核兵器大国のロシアで本格的な内戦が勃発したら、と思うと背筋がゾッとする。
 ロシアと地続きの欧州各国や米国の首脳が、土曜日から頻々と電話で連絡をとりあっていたのは当然のこと。80歳を超えて得意の失言が増えた*1バイデン米大統領も英仏独首脳と電話で意見交換した。 
 そんな中、我らが岸田文雄首相は一人、泰然自若としていた。小紙の「岸田日誌」を見ると、土曜の午前中は散髪に出かけ、午後は新宿でコロナワクチンを接種した*2。すぐに事態が沈静化すると読んでのことだろう。読者の皆さん、もうすぐ一周忌を迎える安倍晋三元首相が存命なら、とはくれぐれも思わないでくださいね。

 産経読者ですらほとんどはそんなことは思わないのではないか。


中国、ワグネル反乱の終結に安堵か…外務省HPに「露が国家の安定維持することを支持」 : 読売新聞

 習近平政権はロシアのウクライナ侵略で、ロシア寄りの姿勢を取り続けてきた。今回の反乱がプーチン政権の弱体化につながりかねないと注視し、反乱終結の見通しに安堵しているとみられる。

 反中国「読売」らしいですが「ワグネルの反乱」が「プーチン政権弱体化等でウクライナに有利になる」とは限らず、「反乱のどさくさで核ミサイルがウクライナにぶち込まれる」等の不測の事態も考えられるので「NATO諸国や日本」も安堵してるのではないか。

*1:書く必要のないバイデンへの悪口を書く辺りが産経らしい。

*2:さすがにG7諸国首脳と電話での意見交換ぐらいはしているでしょう。揚げ足取り、因縁にも程がある。