珍右翼・三浦小太郎に突っ込む(2023年7月21日分)

ラグタイムララバイ(三浦小太郎*1)のアマゾン書評

梶原一騎*2原作、荘司としお*3絵『熱血モーレツ記者(上)』
 飛行機事故(乗客も海外で買春ツアーをしてきたような男性が露骨に出てくるのですが)のあと、飛行機会社の社長に厳しく迫りまくる記者たちに対し、主人公がふと漏らすセリフはなかなかいいです。
「遺族はやけに居丈高になり、その尻馬に乗るように、直接には関係ない新聞記者がまるで親の仇もどきの剣幕。日頃れっきとした紳士である航空会社の社長が、小突かれようが土下座させられようが、異常でないような、歪んだ正当、情緒過剰な正当。肉親の死という絶対の神聖のもとに
「しかし、これは、母国のためなら、狂乱の『正当』のもとに戦争が推進され、少しでも冷静たらんとするものは非国民呼ばわりされるのと共通する気がしてならん」

 ここで梶原が批判する

肉親の死という絶対の神聖のもとに居丈高な遺族*4
◆遺族の尻馬に乗る新聞記者*5
◆罵倒される航空会社社長

肉親の拉致という絶対の神聖のもとに居丈高な拉致被害者家族会*6
拉致被害者家族の尻馬に乗る救う会など拉致右翼
◆罵倒される外務省

そっくりだとは「拉致右翼(荒木が代表を務める特定失踪者問題調査会役員)の一人」三浦が全く思ってないらしいところが実に醜悪で滑稽です。おそらくそのように指摘すれば「ふざけるな」等とマジギレするのが三浦でしょう。
 多分三浦的には

◆居丈高な元慰安婦
◆元慰安婦の尻馬に乗る左翼マスコミ(朝日新聞岩波書店など?)
◆罵倒される外務省

みたいな理解で「左翼非難」してる気なのでしょうが。
 しかし『巨人の星』(画:川崎のぼる)、『夕やけ番長』(画:荘司としお)、『あしたのジョー』(画:ちばてつや*7)、『タイガーマスク』(画:辻なおき)、『空手バカ一代』(画:つのだじろう影丸穣也)、『侍ジャイアンツ』(画:井上コオ)等に比べ、梶原原作マンガとしてはかなりマイナーなこのマンガを紹介する三浦にはある種のスノビズムがある気がします。
 とはいえ三浦がマンガオタクと評価されてる事実は「右翼仲間限定」ですらないでしょうが。

三浦小太郎編著『よそのくに』(2023年、晩聲社
 傑作戯曲*8。ぜひご一読いただきたい

 自分の編著を「ラグタイムララバイ」なる名義*9を使って「第三者の書評」のように偽装するのだから詐欺行為にも程があります(呆)。

*1:維新政党・新風副代表、「新しい歴史教科書をつくる会」理事、アジア自由民主連帯協議会事務局長という右翼活動家。著書『嘘の人権 偽の平和』(2010年、高木書房)、『収容所での覚醒 民主主義の堕落』(2012年、高木書房)、『渡辺京二』(2016年、言視舎)、『なぜ秀吉はバテレンを追放したのか:世界遺産潜伏キリシタン」の真実』(2019年、ハート出版)、『ドストエフスキー戦争論:「作家の日記」を読む』(2019年、萬書房)、『漢民族に支配された中国の本質:なぜ人口侵略・ジェノサイドが起きるのか』(2021年、ハート出版)等

*2:1936~1987年。マンガ原作者

*3:1941年生まれ。代表作『サイクル野郎』(1971年~1979年まで少年画報社少年キング』(1982年に休刊)で長期連載)。現在は引退状態

*4:俺的には『この典型』は例えば名古屋闇サイト事件における被害者の母親の主張を批判する(2) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が批判する母親や拙記事土師守の主張に全く賛同できない - bogus-simotukareのブログで批判した土師守ですね

*5:俺的には『この典型』は例えば裁判官が判例に固執することを批判して、なにがどうなってほしいんだか - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が批判する毎日新聞ですね。

*6:これについては例えば拉致被害者家族たちは態度が悪い - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照

*7:1939年生まれ。2014年、文化功労者。個人サイトちばてつやホームページ

*8:三浦の文の紹介は大幅に省略しましたが、拉致被害者の田中実さんと特定失踪者の金田龍光さんをモデルにした戯曲「よそのくに」(作・野村勇)だそうです。

*9:既に三浦は自己のブログを辞めていますが「過去に三浦がやっていたブログに、三浦が掲載した三浦の書評」「ラグタイムララバイの書評」が酷似しているのでどう見ても「ラグタイムララバイ=三浦」です。