今日の産経ニュース(2024年5/19~21日分)

竹島・尖閣・拉致問題に共通する元凶 専門性と持続的対応力に欠ける「議員大臣」の存在 竹島を考える - 産経ニュース
 「素人大臣(議員大臣)」云々で「尖閣竹島、拉致」とは産経らしいとは思います(勿論褒めてない)。
 まあ、過去には

久保田円次 - Wikipedia
 1979年11月9日、第2次大平内閣で防衛庁長官に就任したが防衛政策通ではなかったことから度々「重大な問題でございまするので、防衛局長(政府委員)から答弁をさせます」といった答弁をして問題となった

なんて人間もいるし、法律にあまり強くない人が法相をすることは根本的に無理があると思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)が取り上げた南野法相とか「素人大臣の困った人」はいますが。
 なお、俺個人は以下の通り、南野氏については「比較的に高評価」です(「法相の器では無かった」とは思いますが)。

珍右翼・高世仁に悪口する(2022年11/5日分)(副題:デマ右翼・野村旗守を褒める高世に呆れる)(追記あり) - bogus-simotukareのブログから一部引用

法務省:「女子刑務所のあり方研究委員会」から金田法務大臣へ「要望書」が提出されました(平成28年12月22日(木)) – Gov base
 平成28年12月22日(木),「女子刑務所のあり方研究委員会」から,女子刑務所において新たに改善すべき事項・課題をまとめた「要望書」が金田法務大臣へ提出され,その後,同委員会委員長の堂本暁子氏,同委員の南野知惠子氏,田島良昭氏*1,小畑輝海氏*2及び村木厚子*3から要望書の説明がありました。

 小泉内閣法相当時はあまりにも答弁がとんちんかんすぎたために「素人大臣」と酷評され、実際酷かったと思います(例えば法律にあまり強くない人が法相をすることは根本的に無理があると思う - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)参照)が、この記事を読むに南野氏は「自民党内においては良識派の方」なのだとは思います。「女子刑務所なんて票や利権になるとは思えない話」に関わってると言うだけで俺的に「南野評価」が大幅にアップしました。


<産経抄>上川発言は失言か、メディアの曲解か - 産経ニュース
 勿論失言であり、曲解では無い(産経は自民応援団として曲解と言いたいようですが)。
 というか「静岡県知事選への悪影響(自民候補敗北)→稲田*4防衛相(都知事選失言→都知事選での自民敗北)のような大臣辞任」を恐れてでしょうが「誤解だ」と言い訳しながらも、当事者の上川*5が「曲解だ」とは居直らず「誤解を招いて済まなかった」と詫びて発言を撤回したのに全く何を言っているのか。上川も「ありがた迷惑」でしょう。

 「産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」。
 平成19年1月、当時の柳沢伯夫*6厚生労働相の発言が総すかんを食った。確かに少子化問題を解説するのに女性を機械にたとえたとあっては弁護のしようもなかった。

 「上川は柳沢とは違う」という前振りとは言え、また、柳沢が今は政界を引退したとは言え「第一次安倍政権の低迷」を招いた柳沢をかばわずに批判するとは意外です(いや低迷の一因となったから「安倍信者」として恨みに思って批判するのか?。とはいえ、柳沢を当初かばって、世論の批判を強めたのは安倍本人ですが)。
 発言当時は

「女性は産む機械」発言の柳沢厚労相、安倍首相が厳重注意 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
 安倍首相は、厚労相発言は不適切であり、誤解を招く発言をしないよう今後注意するよう同相に厳重に注意したと語ったが、柳沢氏の解任などの懲罰措置については言及せずにとどまった。塩崎恭久*7官房長官は同日午前の会見で、「発言は不適切だと思うが、(柳沢氏は現場で)直ちに訂正している」と述べた。

としてすぐには柳沢更迭に動かなかった安倍を守ろうとして、産経は必死に柳沢発言を「問題発言だが辞任するほどでは無い」等と擁護していた記憶がありますが。「柳沢へのこの態度(柳沢発言は問題だが上川発言は問題では無い)」を見るに、何年か経てば、今回の上川擁護は無かったことになり「上川発言は問題だったがホニャララ発言は問題では無い」として上川も産経によって非難されるのかもしれない。

 上川氏といえば今年1月には、自民党麻生太郎副総裁の失言騒動に巻き込まれている。麻生氏は上川氏の外交手腕を称えつつも「おばさん」呼ばわりや容姿への言及が批判を浴びた*8。一方「どのような声もありがたく受け止めている」と大人の対応をとった上川氏の好感度が上がり、首相候補のランキングが急上昇する結果となった。

 「麻生発言への態度」と「首相候補ランキング」はあまり関係ないと思いますね。麻生をかばいたい産経がそういうことにしたいだけでしょう。
 むしろ「麻生批判派」には「あんな無礼な発言でも最高幹部(森内閣経済財政担当相、小泉内閣総務相、第一次安倍内閣外相、自民党幹事長(福田総裁時代)、首相、第二~四次安倍、菅内閣副総理・財務相等、重要ポストを歴任し、現在、自民党副総裁)の麻生相手には何も言えないのか」「上川に限らず、麻生の周囲が失言に甘い態度だから、いつまで経っても麻生の失言が続く」と上川に呆れた人間も多かったでしょう。

【参考:麻生発言】

主張/麻生氏暴言と自民/女性差別ただせない体質深刻2024.2.10
 自民党麻生太郎副総裁は1月28日の講演会で、上川陽子外相について「そんなに美しい方とは言わんけれども、俺たちから見てても、このおばさんやるねえと思った」などと性差別発言をしました。野党や国民の厳しい批判を受け2日、「表現に不適切な点があったことは否めず」として撤回しましたが謝罪はしていません。岸田首相は5日の衆院予算委員会で、発言自体が不適切だと明言するよう求められましたが、言を左右にして応じませんでした。
 麻生発言の根底には、女性は若く美しくあってこそ価値があるという考え方があります。「俺たちから見てても」という言葉には、評価するのは、これまで政治権力を握ってきた男性政治家だという上からの目線があります。女性は能力が劣るという意識も前提になっています。
 麻生氏はこれまでも、「セクハラ罪という罪はない」とか、少子化問題で「子どもを産まなかったほうが問題だ」などの(ボーガス注:女性差別)暴言をしてきました。ころが、これらは“麻生節”などとされ、自民党内でまかり通ってきました。いまも自民党内に隠然たる力を持つといわれる森喜朗*9元首相も、「子どもを一人もつくらない女性の面倒を、税金でみなさいというのはおかしい」「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」などの(ボーガス注:女性差別)暴言にこと欠きません。一政治家の問題ではなく、こうした(ボーガス注:女性差別)発言を許してきた自民党の体質そのものが問題です。
 麻生氏が、講演会で今回のような発言をしたのは、それで笑いがとれると思っていたからでしょう。実際、その場では聴衆から笑いが起きたといいます。自民党内から副総裁辞任を求める声すら出ないのは異常です。上川外相も「どのような声もありがたく受け止めている」としています。なぜ、毅然と抗議しないのでしょうか。
 日本のジェンダーギャップ指数は146カ国中125位(23年)と立ち遅れ、中でも(ボーガス注:女性の政治家が少ない)政治参画分野が足を引っ張っています。
 自民党の根深い女性蔑視観が厳しく問われています。


上川外相「うまずして」撤回、立民議員は「辞任せよ」 過去に「産みの苦しみ」使った例も - 産経ニュース

 平成30年5月、(ボーガス注:国民民主党を吸収する前の)旧立憲民主党辻元清美国対委員長(当時)も加計学園問題を受けて2週間余り欠席した国会審議を巡り、正常化を求める与党と協議に応じる考えを記者団に説明した際、「この間の野党の行動は、立法府を立て直していく産みの苦しみだと思い対応してきました」と発言。

 辻元氏と上川の何処が「似ているのか」と心底呆れます。そもそも上川が非難されてるのは「産みの苦しみ」よりも「出産しない女性は、女性の資格が無い」と主張してると認識されても文句が言えない「生まずして何が女性か」でしょうに。
 仮に「生まずして何が女性か」を「自民知事を生むという意味だ。出産しない、できない女性を揶揄してない」と言い訳したところで「何で自民知事を生まないと女性と言えないのか」全く意味不明ですし。自民候補は女性でもないし、女性政策を強くアピールしてるわけでも無い。


加齢の変化、100項目の顔の特徴…似顔絵第一人者が作成した30歳の吉川友梨さん - 産経ニュース
 そもそも友梨さんが生きてる保証がないので「何ともかんとも」です。


GHQの影響を実証 『憲法一代記』西修著 <書評>評・岩田温(政治学者) - 産経ニュース

 戦後最大の憲法学者

 産経らウヨが「芦部信喜*10東大名誉教授」など「左派やリベラル保守憲法学者」を評価しないのは当然として「右翼学者限定」ですら西*11をそこまで評価できるかどうか。

 著者の誠実さを感じさせるのは、多くの外国人研究者から受けた学恩について深く感謝している点、そして何よりも著者を支え続けた夫人への感謝の念が深く感じられるからだ。講演の際、ネクタイ、ワイシャツ、スーツ一式を見立ててくれた夫人は、病床にあっても、自らの仕事として作業をやめなかった。「行きの電車の中で涙が止まりませんでした」の言葉の通りであったのだろう。

 学問研究とは何一つ関係ないお涙頂戴*12で呆れますし、むしろ俺は「妻が病気なら自分一人で着替えろよ」としか思いませんね。


「ギリヤーク日本一!」投げ銭飛び交う 93歳の大道芸人、横浜で公演 - 産経ニュース

 日本で現役最高齢の大道芸人といわれているギリヤーク尼ケ崎さん(93)が18日夜、横浜市神奈川区六角橋商店街のイベントに登場、55周年記念公演を行った。

 全盛期に比べれば、当然体力は衰えてるでしょうが、「93歳(1930年8月生まれ)で未だ現役」とは仰天ですね。
 ちなみに

1930年 - Wikipedia参照
◆元ドイツ首相のコール(2017年死去)
◆今年死去し、マスコミワイドショーなどでもその死去が報じられた桂由美(ウエディングドレスデザイナー)、小山内美江子(脚本家)、キダ・タロー(作曲家)
◆2015年の「ノーベル生理学・医学賞」受賞者の屠呦呦
◆今年の党大会で、常任幹部会委員(党付属社会科学研究所長兼務)を退任し、名誉役員に就任し、一線を退いた不破哲三氏(共産党書記局長、委員長、議長を歴任)

などが1930年生まれです。「コールや桂、小山内、キダの死去」を考えれば不破氏も何時死去されてもおかしくないですが、共産支持者として、できる限りの長命を望みたい。

*1:社会福祉法人「南高愛隣会」元理事長。著書『施設解体宣言から福祉改革へ』(2004年、ぶどう社)、『一隅を照らす蝋燭に:障がい者が「ふつうに暮らす」を叶えるために』(2018年、中央法規出版

*2:更生保護法人「両全会」理事長

*3:元厚労事務次官。著書『日本型組織の病を考える』(2018年、角川新書)、『公務員という仕事』(2020年、ちくまプリマー新書)など

*4:第二次安倍内閣行革相、自民党政調会長(第二次安倍総裁時代)、第三次安倍内閣防衛相等を歴任

*5:第一次安倍、福田内閣少子化等担当相、第三次、第四次、菅内閣法相等を経て岸田内閣外相

*6:小渕内閣国土庁長官、森、小泉内閣金融等担当相、第一次安倍内閣厚労相等を歴任

*7:第一次安倍内閣官房長官、第三次安倍内閣厚労相等を歴任。現在は政界引退し、息子の塩崎彰久(岸田内閣で厚労大臣政務官)が選挙地盤を継いだ

*8:しかも失礼にも「上村(カミムラ)」と名前を間違えている。

*9:中曽根内閣文相、宮沢内閣通産相、村山内閣建設相、自民党総務会長(橋本総裁時代)、幹事長(小渕総裁時代)等を経て首相

*10:著書『憲法と議会政』(1971年、東京大学出版会)、『憲法訴訟の理論』(1973年、有斐閣)、『現代人権論』(1974年、有斐閣)、『憲法訴訟の現代的展開』(1981年、有斐閣)、『憲法制定権力』、『司法のあり方と人権』(以上、1983年、東京大学出版会)、『憲法判例を読む』(1987年、岩波書店)、『人権と憲法訴訟』(1994年、有斐閣)、『人権と議会政』(1996年、有斐閣)、『宗教・人権・憲法学』(1999年、有斐閣)等

*11:著書『日本国憲法を考える』(1999年、文春新書)、『日本国憲法はこうして生まれた』(2000年、中公文庫)、『憲法改正の論点』(2013年、文春新書)等

*12:岩田(そもそも憲法学者では無い)には西の主張について学問的評価が恐らくできないのでしょう。