八王子スーパー強盗殺人事件(1995年7/30に発生)について(2025年8/1分)

<主張>八王子射殺事件 未解決30年の無念を思う 社説 - 産経ニュース
 「強盗殺人の時効(20年)成立前に、時効が廃止された」ので、現在も建前では捜査中とはいえ、残念ながら、よほどの僥倖が無い限り、もはや解決しないでしょう。そしてそうした僥倖は考えがたい。

 なんと理不尽で、残虐な所業か。こんな許し難き凶悪犯がいまだに捕まらないとは。
 東京都八王子市のスーパー「ナンペイ」(現在は閉店)の事務所で女性従業員やアルバイトの女子高生ら3人が射殺された事件は、(ボーガス注:1995年7月30日の)発生から(ボーガス注:昨日(2025年7月30日)で)30年が経った。
 怒りを禁じ得ない。犯人が逃げのびていること、警察が犯人を検挙できないでいる現状に対してだ。犯人逮捕を待ち続けている遺族の胸中を思うと、言葉もない。
 この事件が衝撃的なのは、それまでは暴力団や右翼といった勢力が抗争、テロの凶器にしていた銃が、(ボーガス注:スーパーのバイト店員だった)女子高生ら無辜の一般市民に向けられたことだ。だからこそ警察は犯人を絶対に検挙しなければいけない。
 あきらめてはいけない。科学技術の発展で、今は意味がないと思われる資料が証拠価値を持ち、犯人を指し示す可能性がある。
 何年かかろうが犯人を逮捕せねばならない。本紙も(ボーガス注:殺されたバイトの女子高生2人、パート女性1人といった)彼女たちの無念を決して忘れない。

といっても残念ながらどうしようもない。恐らく「犯人が誰か」を特定することすら不可能でしょうが、仮に犯人が特定できたとしても、犯人の年齢(例えば犯行当時50代)と健康状態によっては「2025年現在で既に死亡してる可能性」すらあるわけです。
 なお、この事件が衝撃的なのは、それまでは暴力団や右翼といった勢力が抗争、テロの凶器にしていた銃が、(ボーガス注:スーパーのバイト店員だった)女子高生ら無辜の一般市民に向けられたことだ。ですが「やや揚げ足取り」になりますが、八王子スーパー強盗殺人事件(1995年)の後「一般人を対象にした銃器犯罪が増加した」のかもしれませんが

日本における銃犯罪一覧 - Wikipedia参照
◆1970年:瀬戸内シージャック事件
 川藤展久(事件当時20歳)が広島港に停泊中の旅客船「ぷりんす号」にライフル銃をもって押し入り、乗客と乗員を人質に立て籠もった。川藤は松山港で乗客を解放して広島港に引き返した後、最期は警察の狙撃手により射殺された。
◆1979年:三菱銀行人質事件
 梅川昭美(当時30歳)が警察官2名、銀行員2名の4名を猟銃で射殺。客と行員30人以上を人質に立て籠もったため、警察特殊部隊が突入して梅川を射殺。
◆1993年:阪和銀行副頭取射殺事件
 阪和銀行から山口組暴力団への不正融資(殺害された副頭取が関与)が後に発覚。事件と関係があるのではないかと騒がれたが結局、犯人は逮捕されないまま、2008年に時効(当時は15年)が成立。阪和銀行は1996年に経営破綻。
◆1994年:住友銀行名古屋支店長射殺事件
 2009年に時効(当時は15年)が成立。

ということで、八王子スーパー強盗殺人事件(1995年)以前にも「一般人相手に銃器を使った犯罪」は存在します。


東京 八王子スーパー強盗殺人事件 たばこの吸い殻から捜査 | NHK | 事件

 警視庁が現場や周辺から70本余りのたばこの吸い殻を証拠として回収し、DNA型鑑定などによって2本を除き、吸った人物を特定していたことが捜査関係者への取材でわかりました。
 特定された人物はいずれも事件と無関係とみられ、特別捜査本部が長年、情報を求めていた『事務所の灰皿にあった口紅の付いた吸い殻』についても、当時店を退職していた女性の元従業員が吸ったものとみられることがわかったということです。

 その2本が「犯人の捨てたものかどうか」はわかりません。一時「犯人では?」とされた口紅の付いた吸い殻は無関係なことが結局分かりました。
 仮に「犯人が捨てたもの」だとしても30年の間に「誰だか特定できなかった」のだから今後特定できる可能性は低いでしょう。


スーパーナンペイ強殺事件から30年 八王子署が情報提供呼びかけ 東京・八王子 - 産経ニュース
「ささいなことでも連絡を」…八王子スーパー強盗殺人事件30年、八王子署員が市内で情報提供を呼びかけ:東京新聞デジタル
 この事件以外でもある「未解決事件での儀式」で、警察も有益な情報が来るとは思ってないでしょう。


◆捜査員の発言

「犯人の顔、見るまで死にきれない」八王子スーパー強殺 現場臨場した元捜査員の思い - 産経ニュース
 発生当時、現場に臨場した元捜査員の男性(66)。
「必ず捕まえると言ったのに、30年も経過してしまった。被害者に申し訳ない」と悔やむ。
 それでも「女性の眉間に銃口を突きつけ引き金を引けるのは、どんな精神なのか。そいつの顔を見るまでは、死ぬに死にきれない」。

「どこまでも犯人追いかける」 八王子スーパー強盗殺人30年 | 毎日新聞
 30年前に起きた未解決の強盗殺人事件を捜査する警視庁捜査1課の係長、荒川秀樹警部(55)。
 解明のハードルは高く、くじけそうになることもある。でも決して諦めない。情報提供は近年も年間数十件あり「多くの人が解決を願っている。事件は決して風化していない」と実感する。証拠鑑定の高度化など最新の科学技術にも期待し、「(犯人を)どこまでも追いかけて、ご遺族に解決の報告をする」と前を見る。

 遺族の気持ちを考え、建前ではこう言うでしょうが、本音では犯人逮捕は諦めてるでしょう。