今日の産経ニュース(12/27分)(追記・訂正あり)

■【フィギュア】浅田真央、世界選手権代表に 男子は羽生と宇野、女子は全日本連覇の宮原、浅田、本郷
http://www.sankei.com/sports/news/151227/spo1512270024-n1.html
 まあ、男子の羽生、宇野、女子の宮原、本郷といった「他の面子はともかく*1」、よほど成績が酷くない限り、「人気者」浅田の代表入りは「試合前から」ほぼ決まっていたのでしょうが、スケート連盟にとっては「全日本は浅田が3位で良かった、万々歳」でしょう。
 これでベテラン村上が浅田の成績より良かったりすると悩ましいところですが「幸いにも(?)」6位*2だったと。2位の樋口は「まだ14歳で若く経験不足だから不安。しばらく様子を見たい」と言う口実で外せば*3「1位宮原、3位浅田、4位本郷」で今回の代表とぴったり合うわけです。


■【フィギュア】宮原2連覇、浅田は3位 全日本選手権最終日
http://www.sankei.com/sports/news/151227/spo1512270023-n1.html
 前日の首位を宮原がキープして予想通りの二連覇です。前日5位を3位まで巻き返したところは、さすがベテラン浅田ですが、「1位宮原」「2位樋口*4(前日3位)」、そして「4位本郷(前日2位)」と浅田の点差は「浅田193・75」「本郷193・28」ですから「僅差」といっていいのではないか。浅田も「長期休養がたたってる」んでしょうが昔ほどの絶対的存在じゃないわけです。
 エース羽生がいる男子フィギュア界は勿論ですが、もはや女子フィギュア界も「浅田人気に過剰に頼る必要はない*5」気もしますし、今後の動向によっては「五輪出場」どころか、その前の浅田引退発表も充分あり得るでしょう。
 そして村上佳菜子も今回6位ですからね。後輩たち(宮原、樋口、本郷)の活躍を見て「引退」の二文字が頭に出てきてもおかしくないでしょう。


■【メディア裏通信簿】テロを「暴力の連鎖」にすり替える朝日新聞&TBSの重度サヨク病 BPOってお手盛りだろ?
http://www.sankei.com/premium/news/151227/prm1512270010-n1.html

女史
 11月15日のTBS系サンデーモーニングとか「(ボーガス注:IS誕生の)原因はイラク戦争とシリア空爆」「安保法制のせいで日本も危ない」ってトーンで、悪いのは誰なのって感じ。ジャーナリストの安田菜津紀さんなんて「この責任はイスラム国を生み出した国々にある。例えばアメリカ。日本も例外ではない」だって。

 こうした指摘は「ISのテロが悪だ」という前提の上での米国批判、日本批判なのですがそういう理解は勿論産経にはできません。

教授
 BPOというのは「放送倫理・番組向上機構」の略称で客観的なイメージですが、実はその委員会は左翼の牙城になっているのです。放送倫理検証委員会の委員にも、有名なところでは精神科医香山リカさん*6がいます。BPOはこれまでも、総理になる前の安倍晋三氏や故中川昭一*7NHKの番組に介入したように朝日新聞が報道した時など左翼的観点からしつこく取り上げました。全員が左翼ではないでしょうが、少なくとも雑誌正論の執筆者のような人は委員にいないんですね。

 やれやれですね。BPOが政府、自民党批判したことがよほど気にくわないようですが「左翼の牙城」と放言しながら具体名は「香山リカ*8」しか上げられず、あげくのはては「委員全員が左翼ではないでしょうが、少なくとも雑誌正論の執筆者のような人(つまり自民党べったりの極右)は委員にいない」だそうです。全然「左翼の牙城」じゃないじゃないですか。結局「安倍政権を批判する奴は左翼」レベルの与太でしかないわけです。

先生
 BPOは自ら「NHKと民放連によって設置された第三者機関です」とうたっているが、NHKと民放が自分たちで作ったお手盛り組織が第三者かよ? 

 やれやれですね。自主的に自浄能力を発揮する機関を作って何が悪いのか。それがお手盛りならフジテレビの番組審議会(http://www.fujitv.co.jp/company/action/shingikai/meibo.html参照*9)や産経新聞の新聞報道検証委員会*10お手盛りでしょう(まあ、「デマ記事常習」産経の新聞報道検証委員会は明らかにお手盛りだと思いますが*11)。産経は自社やフジテレビも含めて「番組審議会や新聞報道検証委員会なんてお手盛りだ」と非難するのか?。
 産経はBPOではなく政府機関をお望みのようですが、政府機関ではかえって「不当な政治介入」を招きかねません。BPOに問題があれば各方面からの批判もあれば、場合によっては「BPOの判断には納得がいかない」と言うことで民事訴訟もあり得ます。産経が言うほどお手盛りの判断などできやしないわけです。

先生
 何より悪いのは「報道は事実をまげないですること」と定めた放送法4条などを、「倫理規範」「番組内容を制限する法規範だとすると…表現の自由を制限するものとして、憲法第21条違反のそしりを免れない」といって、法規範ではないと勝手に決めつけたことだよ。いつからBPOは勝手に憲法解釈をできる機関になったんだ。

 こうしたBPOの見解は「従来の政府見解(ただし今回NHK総務省が「指導」するに当たって、安倍政権が解釈を変更)」「学会の多数説」ですし、憲法について見解を述べることが「勝手に憲法解釈をするな」として非難の対象になるのなら産経だって「外国人地方参政権違憲」などと述べることはできなくなるのですが。

教授
 刑罰という意味の罰則はなくとも、ペナルティーを課すことはできます。放送法を守らなければ、国は放送局に対して停波措置がとれるのです。

 『「あるある大事典」のやらせ問題の時に関西テレビ(フジ系列)が総務省から停波食らっても*12、同じ事が言えるのか?』『今後、「あるある」並みの不祥事がフジテレビ系列で起こったとしてそれでも停波とか言えるのか?』と聞きたくなりますね。まあ、産経だと「関西テレビなんて、たとえフジサンケイグループでも新聞屋の俺達に関係ない」とばかりに「別にあるある不祥事当時、関西テレビを停波してもよかったと思う」「今後あの種の不祥事がフジ系列で起こったら停波でいいと思う」とか抜かして関西テレビやフジテレビを「フジから経済支援受けてる分際で、産経は何様だ!」「上層部が黙認してる産経のデマ記事のほうこそ出版停止物だろ!。ウチは少なくとも上層部は産経と違ってやらせの事実を知らなかったんだ!。現行法制度に出版停止規定がない*13からって産経は頭に乗るな!」と激怒させかねませんが。

教授
 電波は公共のものだから、放送局は新聞や雑誌と違って、自分たちの勝手な見方だけ放送することは許されない。

 やれやれですね。産経は「新聞や雑誌は私物だから自分たちの勝手な見方だけ垂れ流していい」と言いたいようです。その一方で「新聞や雑誌には公共性があるから軽減税率を」などとほざくんですから心底呆れます。

先生
 BPOをテレビ各局は支持するのか。心あるテレビ局ならBPOから脱退すべきだろ。フジテレビにもよく考えてほしいよ。
教授
 少なくとも、ウソの「南京大虐殺*14を「世界記憶遺産」に登録したユネスコのように、拠出金を引き揚げるべきですね。
女史
 日本はまだ、ユネスコの拠出金を止めてないけどね。米英は脱退したこともある*15んだよ。

 さすがのフジテレビも「産経がBPOを非難しているから」なんて馬鹿げた理由で脱退はできないでしょう。
 つうか「よほど寛大な人間でない限り」フジテレビ社員なら「フジから経営支援受けてる癖に何様だ、フジに手前ら説教できる立場か」と産経のこの物言いに激怒でしょう。

先生 
 10月31日の週刊ニュースで国連70周年を特集したときも、視聴者から来た「安保法制で自衛隊の国連の活動がどう変わるか」という質問に、解説委員も含めて出演者が誰も答えられなかった。笑ったよ。今回の集団的自衛権であれだけ騒いでいたけど、自衛官が国連に派遣されるようになることも、PKOで駆けつけ警護できるようになることも知らないんだな。

 実に産経らしい「とんちんかん」ですね。「知らない」のではなく「うかつ(?)な回答をして『NHKのせいで安保法批判が増えたじゃないか』と自民党に逆ギレされるのを恐れて回答を逃げただけ」じゃないんですかね。なにせ「長谷部・早大教授なんか呼ぶから安保法反対派が増えたじゃないか!」という無茶苦茶な因縁で船田元を自民党憲法改正推進本部長から更迭するような政党が自民党です。

先生
 番組では元防衛相、森本敏が「移設先を見直す考えは日米ともない*16」ときっぱり言ったんだけど、司会の解説委員、島田敏男は「それを国民が許すかという議論はこれからも続くと思います」と締めくくった。それじゃあ、番組として反対派の肩を持っているも同然じゃないか。

 やれやれですね。NHK解説委員・島田氏の発言はただの事実の指摘に過ぎませんが、その程度でも「反対派の肩を持っている」と言い出すんだから産経の馬鹿さには際限がないようです。島田氏に「私も森本さんの言うとおりだと思います」とでも言って欲しかったんでしょう。

先生
 この日は、サンモニに遠藤*17と同じ成蹊大学から武田真一*18という教授も出演したんだけど、やはり辺野古住民の支援を「地域を分断させる方法」と言って政府批判した。
 左翼が結託して、安倍総理の出身大学にはろくな奴がいないと、国民に印象づけようとしているのかと思ったぜ。

 実際、地域分断以外何物でもないでしょうに。
 まあ、それはともかく、こういう発言は「遠藤教授、武田教授、成蹊大学」に失礼なのは当然ですが「成蹊大学卒」安倍に対しても失礼です。産経が本心では「安倍なんか、たかが成蹊大学卒」と小馬鹿にしてる疑いがありますね。

先生 
「戦後日本にとっての憲法と安全保障、つまり民主主義と平和主義は建国理念の問題なのです」と訳の分からないことも言っている。日本建国は戦争の遙か前だぜ。

 「建国理念」と言う表現の是非はともかくここでの小熊氏の主張が「戦後日本の国家理念(=日本国憲法)は民主主義と平和主義だ」と言う意味であることは容易に理解できることです(そうした小熊氏の考えに賛同するかどうかはともかく)。産経の言う建国が「神武建国を意味してるのか」何を意味してるのか知りませんが、「1945年以前から建国してた」なんてのはくだらない揚げ足取り、言いがかりでしかありません。

教授
 日米同盟について「価値観の共有というなら、靖国神社参拝をやめるべきでしょう」と発言しているのも、間違いですね。「首相の靖国参拝戦没者慰霊なのだ」と言えば、米国も理解するのです。

 やれやれですね。明らかに戦没者でないA級戦犯を合祀しておいて何が「戦没者慰霊の施設が靖国」なんでしょうか。「戦没者慰霊施設なら戦没者でないA級戦犯の合祀なんてやめればいい、そうすれば中韓も参拝を批判しないんじゃないのか?」などと米国に言われるのがオチでしょう。大体戦没者追悼施設なら「千鳥ヶ淵」があるし、『千鳥ヶ淵なら左派(社民党共産党など)も国際社会(欧米諸国、中韓など)も批判しないのに何言ってるんだ、お前は訪日したケリー国務長官ヘーゲル国防長官が靖国に行かないで千鳥ヶ淵に行ったのを何だと思ってるんだ?』『千鳥ヶ淵があるのに靖国にこだわること、靖国千鳥ヶ淵と違って組織としてあの戦争を未だに美化してることであんたらウヨの本心が戦没者追悼じゃなくてあの戦争正当化だってのはモロバレだろ?』て話です。

先生
 小熊*19は「要人の靖国参拝が続く限り、アメリカから見た日米関係は、価値観が違うけれど戦略的に同盟しておく、戦略次第ではいつでも解消する、という関係以上にならない*20」と続けているが、じゃあ、靖国参拝をやめれば日米同盟が盤石なのか*21。違うだろ。外交はそんな甘くない。

 やれやれですね。さんざん「日米は価値観が同じ」と強弁してた癖に「靖国での価値観が違うのはいかがな物か」と言われると「ああでもないこうでもない」言い出す産経のデタラメさには呆れます。

先生
 ここのところ左傾化が著しい月刊誌文藝春秋

 保守雑誌「文藝春秋」を左傾なんて言っちゃうんだからいかに産経が異常かと言うことです。

先生
 総理も文藝春秋なんかに出なきゃいい。とにかく正論だけ、出ればいいんだよ。

 やれやれですね。安倍と癒着してることを隠す気すらないわけです。

教授
 先月号で、SEALDsが日本共産党の影響下にあるのではないかという話をしましたが、本当に共産党系といわれている大月書店から本*22を出しましたね。本人達も共産党との関係を隠さなくなっているようです。

 やれやれですね。大月書店から本を出した著者は全て共産党支持者だとでも強弁する気でしょうか。もちろんそんなことはないので、シールズに限らず大月から本を出した著者が怒り出すでしょうね。単に「自分の本を出版してくれる出版社」なら「その出版社の日頃の論調に賛同できない」とか「その出版社の条件(初版部数、定価設定など)が自分の希望に合わない」とか、「出したくない理由」がない限り、大月であれ、どこであれ普通にウエルカムでしょう。単に「大月が早い段階でシールズに接触して本の出版契約にこぎ着けただけ」でしょうね。

編集者
 ただ、編集部としては、証拠もなしに大月書店=共産党と決めつけはできませんよ。

 とってつけたような言い訳ですが、さすがの産経も「シールズが本を出した大月書店=共産党」「だからシールズは共産系」という印象操作はできても断言はできないようです。まあ、「仮にシールズが共産党と密接な関わりがあったとして何だ?。もしそうならシールズの主張が間違ってるのか?。違うだろ?」って話ではありますが。結局「反共主義」というくだらない話でしかないわけです。

先生
 でも、大月書店は『レーニン全集』とか、『マルクスエンゲルス全集』とか、そっち系の本ばかり出しているしなあ

 やれやれですね。レーニン全集とかは「左派系」とは言えても、とても「共産党系」とは言えないでしょう。共産党以外はレーニン全集とか出さないとでも思ってるのか?

先生 
 左翼インテリに共産党は根を張っているからな。東京大学のキャンパスには、いまだに共産党のポスターが貼ってあるしね。

 吹き出してしまいました。極端な話、党支持者の教職員や学生が一人いるだけでも大学構内にポスターは貼れるわけで、その程度で「左翼インテリに共産党は根を張っている」とは産経はバカとしか言いようがないですね。本気でそう言う事言ってるのか、故意に「日本のインテリは共産党だらけだ」と反共デマ流してるのか知りませんけど「俺達ウヨはインテリに支持されてない」と産経が自覚してるらしいことはよく分かりました。

女史
 毎日新聞は11月6日付の朝刊で登録に反対する日本政府提出の意見書は、雑誌正論でもおなじみ明星大学高橋史朗教授が作成*23したといって、「かえって日本の印象を悪くして逆効果になった恐れがある」と批判してたね。ネットのハーバー・ビジネス・オンライン*24がこの記事を取り上げて、高橋さんを「日本会議と親しい」「右翼団体の幹部」と叩いたら、同じくネットメディアのLITERAが、今度はハーバーによく似た記事*25を書いて広めてたよ。
 ハーバーってさ、フジサンケイグループの扶桑社関係じゃなかったっけ?

 まあ、どういうことで「扶桑社関係のサイトが高橋を批判する」という、そういうねじれ現象が発生してるのか知りたいところではあります。いずれにせよ高橋が「日本会議と親しい」「右翼団体の幹部」というのは事実であり、さすがの産経も「親しくない!」「幹部ではない!」とは言えないわけです。

先生 
 11月5日のBSフジのプライムニュースで、ド左翼の朝日新聞主筆若宮啓文*26が虐殺について「少なくとも数万はあった」と言ったのは仕方ないとして、岡本行夫も「若宮さんと同じ意見、相当数の虐殺が行われた」と同調してた。

 若宮氏は「穏健保守にすぎず」左翼ではありません。元外務官僚で橋本、小泉内閣首相補佐官など政府の役職を歴任した岡本氏も勿論左翼ではない。
 「慰安婦問題で産経が重用している河野談話否定派・秦郁彦*27」も南京事件については若宮氏同様「少なくとも数万はあった」という見解なんですが。つうか笠原十九司*28の説や、東京裁判判決の認定、中国政府の主張では「少なくとも10万以上」なんですから、それに比べたら若宮氏の「少なくとも数万」なんてまだまだ生ぬるい代物です。

先生 
 「虐殺はなかった」と言うと、すぐ「保守はバカだから、事実を無視して『日本軍が殺害していない』なんて言い張る」と批判されるが、そうじゃない。そもそも「殺してない」なんて言っていない。軍規、軍令に反した将兵が殺害した例はあるが、それは組織的「大虐殺」ではないし、軍服を脱いで民間人に化けていた兵を、ゲリラ兵として処刑したのも「虐殺」ではないということなんだ。

 嘘八百の文章ですね。先ず第一にウヨには未だに「日本軍は軍の規律が徹底しており、南京で誰一人違法に殺してない」つうバカもいます。そう言うバカは産経が言うようにかなり減りはしましたがそれは「笠原十九司氏ら研究者の批判」で「殺害ゼロ説」がとても維持できなくなったからです。当初の否定論とは文字通り「殺害ゼロ説」だったわけですがそれが維持できなくなると、ここで産経が言う「組織的殺害ゼロ説(違法殺害は全て軍規違反の私的殺害説)」や「組織的殺害合法説(便衣兵狩りでの殺害について)」に移行してきたわけです(もちろんこれらの説もデマですが)。
 第二に「組織的犯行じゃなきゃ虐殺じゃない」てのも酷いですね。そんなん産経の勝手な「オレオレ定義」じゃないですか。
 第三に「軍命令による捕虜の組織的虐殺があったこと」は否定できない事実です。「一部の兵が私的に殺したのしかない*29」なんてことは残念ながらない。
 第四に「軍服を脱いで民間人に化けること」それ自体は違法行為じゃありません。そういう人間がゲリラ行為を働いたときは「南京事件当時の国際法では」違法になり処罰の対象にもなりますが、そういうゲリラ戦の事実はありません(なお、民間人に化けたのは「日本軍は捕虜を取らず、軍人は残らず抹殺する、軍服を着てたら確実に殺される」と中国側が認識していたからです。ゲリラ戦目的では全くない。そういう認識の人間が軍服を脱ぐのは全く当然でしょう)。
 実際に日本軍がやったことは「ゲリラ戦の恐怖」から「疑わしきは抹殺」という判断から「民間人の服をきているが兵士の疑いがある」と認定した人間を「適正な法手続も取らずに」大量に殺害したことです。当然、巻き添えで民間人も殺されたと見ていいでしょう。こうした行為は虐殺以外の何物でもないでしょう。
 またこの産経の理論だと「民間人の服を着て軍事行動をしたら勝手放題に殺していい」わけですからあの戦争末期に「一億本土総決戦」なんてマジでやったら「米軍は問答無用で民間日本人殺していいことになる」わけですが、その辺りどう考えてるのか。またチベット人ゲリラ(米中国交正常化でCIA支援が打ち切られるまではやってた)なんかも「問答無用で中国人民解放軍がそういうゲリラを抹殺していいことになる」わけですがその辺りそう考えてるのか。
 なお、小生も国際法に詳しいわけでは全くないですがそう言う「ゲリラを一概に非難出来るのか」「それは軍事大国を有利にする問題がありはしないか」という観点から今では「ゲリラについて違法扱いする見方」は昔と違って一定の修正がかかっていたかと思います。
 なお、以上については以下の記事を参考に紹介しておきます。

■『東中野修道*30「再現 南京戦」*31を読む(8): 「敗残兵狩り」は「合法」か?:「国際法」をめぐる吉田*32東中野論争1』
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/saigen8.html
■『東中野修道氏「再現 南京戦」を読む(9): 「敗残兵狩り」は「合法」か?:「国際法」をめぐる吉田・東中野論争2』
http://www.geocities.jp/yu77799/nankin/saigen9.html

先生
 反安保法案デモで「安倍首相を叩き斬ってやる」と叫んだ*33法政大学教授の山口二郎*34が10月21日のプライムニュースに登場した
(中略)
教授
 前も言いましたが、この番組も出演者が左派だけ並ぶことがあっても、右だけということはない。必ず左も同席させるんです。結局、左翼が有利になります。
先生
 本国の意見ばかり代弁する中国人や韓国人を、分かっていて出演させる*35しさ*36保守系の人はむかついてるんじゃないか。
 10月27日の放送で、日本で中国製品ボイコット運動が起きないか話題になったとき、産経新聞の客員特派員、古森義久が「反町さんなんて、真っ先に反対するんじゃないの?*37」と言っていたけど、あれ、明らかに皮肉だろ。フジサンケイグループ、大丈夫か?
 編集者
 大丈夫です。ほとんどのフジテレビの現場の記者は(ボーガス注:プライムニュース司会の反町氏と違い)まともで、優秀です*38

 「右派だけと言う事はない」と言うのは大嘘で実際には右派だけのこともあることは「プライムニュース」のサイトを見るだけですぐに分かります。
 たとえば
平成27年12月10日の番組『石原慎太郎 堺屋太一 渡部昇一2015年を斬る』
http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/day/d151210_0.html
はその一例でしょう。まさか産経は「石原(維新の党共同代表、次世代の党最高顧問など歴任)、堺屋(小渕、森内閣経済企画庁長官、大阪府・市特別顧問、内閣官房参与(第二次安倍内閣)など歴任)、渡部*39のうち一人は左翼だ」とでも強弁する気でしょうか。しかしこうも見事にトンデモ右翼しか並べない12/10のラインナップには呆れますね。
 またたとえば
平成27年11月9日の番組『 政府・沖縄対立深まる 仲井眞前知事が口開く』
http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt151109.html
では出演者は小野寺五典(元防衛相)、仲井眞弘多(前沖縄県知事)、前泊博盛*40沖縄国際大学教授)の三氏でこのうち政府批判派は前泊氏だけです。「政府支持2人、批判1人」なのだから人数だけで考えれば明らかに政府批判派が不利に扱われています。
平成27年11月26日の番組『1億総活躍へ緊急対策 加藤担当相に秘策は?』
http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt151126.html
では出演者は加藤勝信(1億総活躍担当大臣)、樋口美雄*41慶應義塾大学商学部教授、1億総活躍国民会議有識者メンバー)で、野党・民主党議員など1億総活躍に批判的な人は呼ばれず、「政府の1億総活躍を基本的に支持する人」しか出演していません。
 産経記事が紹介する古森が出演した
平成27年10月27日の番組『米国防総省顧問が暴く 中国『百年戦略』全貌』
http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt151027.html
は出演者は「中国に対してかなり右寄り*42」のマイケル・ピルズベリー*43米・国防総省顧問なる人物と、ピルズベリー氏に同調するこれまた反中国右翼・古森だけなんですから右翼しか出演していません。
 「ピルズベリー、古森氏の中国非難には賛同できない」なんて出演者はどこにもいないわけです。
 これで、プライムニュースのどこが左翼よりなんでしょうか。
 産経が「被害妄想からプライムニュースは左寄りという事実に反することを言ってる(つまり主観的には真実)」のか、はたまた「デマを故意に流してる」のか知りませんがお粗末な新聞です。しかもプライムニュースはBSフジで、司会の反町理氏もフジテレビ社員です。どう考えても左翼よりになるわけがないのですが、それでも「左翼よりの番組だ」と言ってしまう産経がいかに狂ってるかは言うまでもないでしょう。反町氏などプライムニュース関係者も「何言ってんだ?」と呆れてるでしょう。

女史 
 この間、編集者がベロベロに酔っ払って「正論の売り上げが伸びないんですよ」って愚痴ってたじゃん。大丈夫じゃないでしょ?
編集者
 安心して下さい、吐いてますから*44
女史
 安心できんわ!

 おちゃらけてる産経ですが「正論記事を産経サイトに転載して宣伝している」ということは本当に売れてないのでしょう。これが「あまりにも極右性が酷すぎて読者が離れてる」のか、「ウィルやボイスなど同類ウヨ雑誌との競争に負けてる」のかはともかく。


■【朝鮮半島ウオッチ】韓国朴槿恵政権にとって「韓日国交正常化50年」は一体何だったのか?
http://www.sankei.com/premium/news/151226/prm1512260026-n1.html
 むしろ韓国の方こそ「靖国参拝だの、『慰安婦問題での河野談話攻撃』だの、安倍や自民党は日韓国交正常化50周年を何だと思ってるのか?」と呆れ怒ってることでしょう。

今年、両国政府は443件の日韓50年記念行事を承認*45したが、両政府主催の祝賀行事はついに開けなかった。

 もちろん「両政府主催の祝賀行事はついに開けなかった」という異常事態は「安倍のせい」ですが、産経はそう言う理解は勿論しません。「韓国が悪い」ととんでもない事言い出すのが産経です。

「国交正常化は政治的妥協の産物だったが、真の日韓和解はまだ実現していないのだ。当時、確かに韓国は日本の経済協力資金で国土の開発資金を得た。しかし、日本も国交正常化で韓国という市場を得たではないのか。両国間にはわだかまる感情と歴史認識問題が残っている」(韓国の研究者) 

まあ、韓国側の評価と言うより、これが一般的な評価じゃないんですかね。安倍みたいな「河野談話否定派」が首相になるようでは「真の和解」なんて言える状況じゃないでしょう。日本人として恥ずかしい話ですが。

韓国側の発想には根本的に日本側と相容れない認識がある。それは日本統治に対する評価で、日本は帝国主義時代の国際法で合法だったとするが、韓国は非合法の侵略としている点だ。

「日本側」つうのやめてほしいですね。「日本政府公式見解」ならそれで正しいですが「日本の研究者」には「韓国併合違法論者」はもちろんいます。
 しかし
1)「帝国主義時代の国際法では合法だ」と居直るのなら「大東亜戦争大義*46」アジアの解放が成り立たなくなる、なぜなら欧米の植民地統治が合法になるから
2)合法だから併合して何が悪い、当時の国際社会は日本の行為を容認したと居直るのなら、国際社会が認めている「中国のチベット解放」を侵略と非難出来なくなる、チベット独立論なんか主張できなくなる
とは思わない辺りさすが「ご都合主義」産経です。

韓国は米国の懸念をよそに中国のアジアインフラ投資銀行の創立メンバーに入った

 英仏独伊も「米国の反対を無視して」AIIBに参加していますので、「AIIB参加」を理由に「韓国の中国傾斜」などというのは為にする言いがかりでしかありません。

*1:とはいえ本郷はともかく「羽生、宇野、宮原(特に羽生)」について言えば他の選手とは別格で、よほど彼らが調子を崩さない限り1位または、2位は確実だったのでしょうが

*2:村上にも頑張って欲しいところです。

*3:追記:コメ欄のご指摘があるまで愚かにも気付きませんがそもそも年齢制限で樋口は出られなかったようです。て気付かない俺もバカだけど記事もその辺り書いてくれればいいのに。

*4:14歳で2位とは「浅田並みに人気が出てもおかしくない」気がしますが、今、そこまでの人気は多分ないですよね。まあ結局「日本人にとってのスター性」が浅田に劣るんでしょうね(つうか浅田だけが何故か突出して人気があるわけですが)。どういうキャラなら人気が出るのかよく分かりませんが。

*5:いやそうでもないんでしょうか?。「よほど酷い成績でない限り」成績とかファン的にはあまり関係ないんですかね。

*6:最近の著書に『うつで困ったときに開く本』(2009年、朝日新書)、『新型出生前診断と「命の選択」』(2013年、祥伝社新書)、『堕ちられない「私」:精神科医のノートから』(2014年、文春新書)、『ソーシャルメディアの何が気持ち悪いのか』(2014年、朝日新書)、『がちナショナリズム:「愛国者」たちの不安の正体』(2015年、ちくま新書)、『半知性主義でいこう:戦争ができる国の新しい生き方』(2015年、朝日新書)など

*7:小渕内閣農水相小泉内閣経産相麻生内閣財務相を歴任

*8:まあ香山氏だって極右でないのは当然として左派と言えるかは疑問ですが。

*9:ただし他の委員はともかく、石井英夫委員(元・産経抄筆者)、八木秀次委員なんてのはフジでなければありえない異常人事ですが。

*10:一般には紙面審議会(朝日)または紙面審査審議会(毎日)ですが産経はこう呼びます。ちなみに朝日はある程度紙面審議会の情報をサイトに公開(http://www.asahi.com/shimbun/shimenshingi/)していますが、産経は全く公開していないようです。

*11:追記:https://twitter.com/hayakawa2600/status/676544059150753793によれば委員がJR東海会長の葛西敬之(安倍シンパ財界人)や、日本会議会長(国基研副理事長)の田久保忠衛だというのだからお手盛り以外の何物でもないでしょう。

*12:もちろんそんなことはありませんでしたが。なお関西テレビはペナルティとして民放連から「除名処分」を受けました(後に再加盟が認められたが)。

*13:戦前だと無論あるんですけどね。

*14:もちろんウソではないです

*15:むしろ脱退した米英が非難されたと言う事は産経にとってはどうでもいいようです。

*16:まあ確かにそうでしょうけど、建前的には政府を代表する人間でもない森本がそう言うことを言うのは越権行為でしかないでしょう。

*17:著書『普天間基地問題から何が見えてきたか』(共編、2010年、岩波書店)など

*18:著書『吉野川住民投票:市民参加のレシピ』(2013年、東信堂

*19:著書『単一民族神話の起源』(1995年、新曜社)、『<日本人>の境界:沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮:植民地支配から復帰運動まで』(1998年、新曜社)、『<民主>と<愛国>:戦後日本のナショナリズムと公共性』(2002年、新曜社)、『清水幾太郎』(2003年、御茶の水書房)、『市民と武装アメリカ合衆国における戦争と銃規制』(2004年、慶應義塾大学出版会)、『生きて帰ってきた男:ある日本兵の戦争と戦後』(2015年、岩波新書)など

*20:まあその通りでしょうね。A級戦犯を英霊として合祀する神社なんか米国にとっても不快な存在でしかないでしょう。日本に利用価値があるから我慢しているに過ぎません。

*21:誰もそんな事は言っていませんが。「日米同盟を破綻させかねない暴挙(靖国参拝)は日米同盟堅持のウヨの立場から見てもおかしいだろう」と言ってるだけですが。「タバコや酒は健康に悪い」という主張に「タバコや酒を止めれば病気にならないのか」と居直るレベルの詭弁がここでの産経です。

*22:『SEALDs 民主主義ってこれだ!』のこと

*23:「犠牲者4万人前後説」の秦郁彦ならまだしも、南京事件否定論者・高橋に政府意見書を作らせるなど全く正気の沙汰じゃありません。「つまり日本政府は南京事件否定論に見解を変更したんですか?。いつ変更したんですか?」と国際社会に呆れられるだけです。

*24:ハーバー・ビジネス・オンライン『南京事件記憶遺産登録反対意見書の起草者・高橋史朗の正体』(http://hbol.jp/67157)のこと。

*25:LITERA『外務省が生長の家系トンデモ極右学者のいいなりに! 南京大虐殺否定に続き東京裁判見直しを世界に発信?』(http://lite-ra.com/2015/11/post-1663.html)のこと。

*26:著書『ルポ現代の被差別部落』(1988年、朝日文庫)、『忘れられない国会論戦:再軍備から公害問題まで』(1994年、中公新書)、『和解とナショナリズム:新版・戦後保守のアジア観』(2006年、朝日選書)、『戦後70年・保守のアジア観』(2014年、朝日選書)など

*27:著書『南京事件:「虐殺」の構造(増補版)』(2007年、中公新書

*28:著書『南京事件』(1997年、岩波新書)、『南京難民区の百日:虐殺を見た外国人』(2005年、岩波現代文庫)、『南京事件論争史:日本人は史実をどう認識してきたか』(2007年、平凡社新書)など

*29:まあ、仮に「私的殺害」しかなくてもその数が「一定量越えれば」日本の軍規が崩壊してたという事であって軍中央の政治的、道義的責任は免れないと思いますが。

*30:著書『「南京虐殺」の徹底検証』(1998年、展転社)、『南京事件:国民党極秘文書から読み解く』(2006年、草思社)、『南京「百人斬り競争」の真実』(2007年、ワック)など

*31:2007年、草思社

*32:著書『徴兵制』(1981年、学習の友社)、『天皇の軍隊と南京事件:もうひとつの日中戦争史』(1986年、青木書店)、『昭和天皇終戦史』(1992年、岩波新書)、『現代歴史学と戦争責任』(1997年、青木書店)、『日本の軍隊:兵士たちの近代史』(2002年、岩波新書)、『日本人の戦争観:戦後史のなかの変容』(2005年、岩波現代文庫)、『アジア・太平洋戦争』(2007年、岩波新書)、『現代歴史学軍事史研究:その新たな可能性』(2012年、校倉書房)など

*33:叫んだわけではなく「『破れ傘刀舟悪人狩り』というテレビ時代劇で萬屋錦之介演じる主人公が『手前ら人間じゃねえ、叩き切ってやる』と悪人相手に決めセリフを吐くがそのくらいの怒りを私も安倍総理に感じてる」と言っただけです。もちろん「それでも山口発言は問題」と感じるのは自由ですが産経のように「叫んだ」と事実に反することを書くのは明らかなデマです。

*34:個人サイト(http://yamaguchijiro.com/)。著書『政治改革』(1993年、岩波新書)、『日本政治の課題:新・政治改革論』(1997年、岩波新書)、『イギリスの政治・日本の政治』(1998年、ちくま新書)、『日本政治・再生の条件』(2001年、岩波新書)、『戦後政治の崩壊:デモクラシーはどこへゆくか』(2004年、岩波新書)、『ブレア時代のイギリス』(2005年、岩波新書)、『政権交代論』(2009年、岩波新書)、『政権交代とは何だったのか』(2012年、岩波新書)、『いまを生きるための政治学』(2013年、岩波現代全書)など

*35:具体的には■『日中韓3記者が熱論!歴史・領土・安倍談話』(http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt150417.html)、■『70年談話と『おわび』アジア論客の本音とは』(http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt150810.html)、■『日中韓3記者が熱論!中韓蜜月の本音と建前』(http://www.bsfuji.tv/primenews/text/txt150911.html)、■『日中韓3記者が熱論! 総決算…慰安婦靖国』(http://www.bsfuji.tv/primenews/movie/day/d151211_0.html)など。なお、日本記者が産経・古森というのは勘弁して欲しいですね。

*36:つうか慰安婦問題などで日本ウヨだけ出演させたらそれこそ異常ですが。

*37:まともな人間なら反対するでしょう。反対しないのは非常識な産経のような反中国ウヨだけです。

*38:フジテレビワシントン特派員、首相官邸キャップ、政治部デスク、政治部長編集委員兼解説委員を歴任したフジテレビ幹部・反町氏に向かって良くも非常識なことが言えるもんです。

*39:『中国・韓国に二度と謝らないための近現代史:「敗戦利得者史観」を排す!』(2007年、徳間書店)、『「東京裁判」を裁判する』(2007年、致知出版社)、『パル判決書の真実:いまこそ東京裁判史観を断つ』(2008年、PHP研究所)、『新たな反日包囲網を撃破する日本』(2014年、徳間書店)、『朝日新聞と私の40年戦争』(2015年、PHP研究所)など右翼著書多数

*40:著書『もっと知りたい! 本当の沖縄』(2008年、岩波ブックレット)、『沖縄と米軍基地』(2011年、角川ワンテーマ21)、『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(2013年、創元社

*41:著書『日本経済と就業行動』(1991年、東洋経済新報社)、『大学に行くということ、働くということ』(1999年、岩波書店)、『雇用と失業の経済学』(2001年、日本経済新聞社)など

*42:ただしそのピルズベリー氏にしても「古森に比べたらずっとまとも」ですが。氏は中国を「脅威である」「今までの米国の対中国外交は中国に甘すぎた」としながらも古森のような中国打倒論は唱えませんので。

*43:著書『China 2049:秘密裏に遂行される「世界覇権100年戦略」』(2015年、日経BP社)

*44:小生も無知なんで知りませんでしたがこれは「安心してください、穿いてますから」なるお笑い芸人「とにかく明るい安村」のネタとかけてるようです。

*45:承認といっても「開催それ自体」ではなく「政府公認50周年記念イベントとして宣伝すること」の承認でしょう。443件以外にも日韓交流イベントはあるのでしょうし、日韓文化交流自体はそれなりにされてるようで幸いです。

*46:もちろんウソですが