「珍右翼が巣くう会」に突っ込む(2019年5/30分:荒木和博の巻)

富川久子さん【調査会NEWS2994】(R01.5.30): 荒木和博BLOG
 いつもながら馬鹿馬鹿しいですね。仮に富川さんの失踪を犯罪に巻き込まれたと前提するにしても、それを「北朝鮮拉致」と見なすまともな根拠を荒木は何一つ提出できていません。


石垣市長に要請【調査会NEWS2995】(R01.5.31): 荒木和博BLOG

 先日は宮古駐屯地の弾薬庫問題で騒がれてアホな防衛大臣が弾薬を撤去するとか言ってしまう(実際にそうしたようです)という情けない話もありました。政府の姿勢が逃げ腰なのは「本当に国を守る気があるのか」と思わざるを得ません。

 「お前、それ、拉致問題と関係ねえだろ」「宮古駐屯地に弾薬庫置くと拉致が解決するのか」「お前の右翼的主張と拉致問題とごちゃごちゃにするな」つう話ですね。

 平成6年2月に海上で船ごと失踪した仲桝忠吉さん

 普通に考えて一番可能性が高いのは「船の沈没による事故死」でしょう。なんで北朝鮮拉致なんか妄想するのか。
 これがまだ、西村京太郎『消えた乗組員』のような怪事件ならまだしも。

参考

■消えた乗組員(クルー)(ウィキペディア参照)
 1976年に発表された西村京太郎のミステリ小説。
■あらすじ
 5月13日、タヒチ行きの外洋ヨット「シャークI世号」の乗組員たちは、小笠原諸島の母島近くで、漂流している大型クルーザー「アベンジャーII世号」を発見した。アベンジャーII世号は、海洋研究家の細見がバミューダトライアングルのような「魔の海」の実在について、実在否定派の吉村との論争に決着をつけるために、「魔の海」と恐れられる小笠原沖を調査する目的で5月7日に油壷を出発し、5月10日の海上保安庁への無線連絡以来、消息を絶っていた。シャークI世号の乗組員、永田と岡部、野村がアベンジャーII世号に乗り込むと、用意された人数分の朝食が手つかずのままで、9人の乗組員はすべて消えていた。それはまるで、1872年に起きたイギリスの帆船マリー・セレスト号の乗組員消失事件を思わせるものであった。
 アベンジャーII世号の乗組員消失事件の真相を解明するため、海難審判が開かれることになり、理事官(通常の裁判における検事に相当する)の日高が調査に着手した矢先の6月3日、永田が油壷に停泊しているシャークI世号内で青酸カリ入りのビールを飲んで死んでいるのが発見された。さらに翌日、岡部も深大寺近くの自宅で両手首を切って死んでいるのが発見された。ここに至って、十津川警部が連続殺人事件の捜査に乗り出した。

 まあ、最近はトラベルミステリばかりの西村ですが昔はもっと多様だったわけです。

■西村京太郎*1(1930年生まれ、ウィキペディア参照)
■経歴
1963年
 『歪んだ朝』で第2回オール讀物推理小説新人賞受賞。
1964年
  初の長編『四つの終止符』を刊行。
1965年
  『天使の傷痕』で第11回江戸川乱歩賞受賞。西村といえば今日ではトラベルミステリーの第一人者として知られているが、初期の『四つの終止符』や本作は社会派推理小説に分類されるジャンルの作品である。
1969年
 初の新聞連載『悪の座標』(後に『悪への招待』と改題)を徳島新聞に連載。
1978年
 鉄道ミステリー第1作となる『寝台特急殺人事件』を刊行。
1981年
 『終着駅(ターミナル)殺人事件』で第34回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞。
1982年
 唯一の時代長編小説『無明剣、走る』を刊行。
2019年
 『十津川警部シリーズ』で第4回吉川英治文庫賞受賞。
■エピソード
 初期は『四つの終止符』(1964年)、『天使の傷痕』(1965年)など、社会派推理小説を書いていた。 その後、スパイ小説『D機関情報』(1966年)、クローズド・サークル作品『殺しの双曲線』(1971年)、『七人の証人』(1977年)、パロディ小説『名探偵なんか怖くない』(1971年)、『名探偵が多すぎる』(1972年)、『名探偵も楽じゃない』(1973年)、『名探偵に乾杯』(1976年)など多彩な作品群を発表する。中でも『消えたタンカー』(1975年)、『消えた乗組員(クルー)』(1976年)などの海難事故もの(西村本人が海が好きだったため。また、十津川警部は大学ヨット部出身という設定。)、『消えた巨人軍(ジャイアンツ)』(1976年)、『消えたエース』、『ミステリー列車が消えた』(以上、1982年)などの誘拐もの(あらゆる犯罪の中で最も知能を要するので推理小説にふさわしいと考えたため)が多かった。鉄道ミステリーの十津川警部シリーズが大ヒットしたことで、出版社から鉄道ミステリーの依頼ばかりが舞い込むようになり、他のジャンルの作品を書く余裕がなくなったと語っている。

■マリー・セレスト号(ウィキペディア参照)
■後世における脚色・都市伝説
 この事件は後世、様々な脚色や事実と異なる創作が盛り込まれ、半ば都市伝説と化している。
 中でも有名な俗伝は、「発見時、船内には直前まで人が生活していたような形跡があった」とするものである。具体的には、食卓に手付かず(または食べかけ)の食事やまだ温かいコーヒー(または紅茶)が残されていた、火にかけたままの鍋があった、洗面所に髭を剃ったあとがあった、などというものだが、これらはすべて事実ではなく、後世の脚色である。
■乗組員が船を放棄した実例
 マリー・セレスト号の謎は乗員全てが船から消え失せていた点に尽きるが、船長以下すべての船員が自船を放棄して脱出するケースは極めて稀ではあるものの史上に幾つか実例がある。

*1:著書『女流作家』、『華の棺』(以上、朝日文庫)、『イヴが死んだ夜』、『怖ろしい夜』、『消えたドライバー』、『恐怖の金曜日』、『現金強奪計画:ダービーを狙え』、『原子力船むつ消失事件』、『殺しのバンカーショット』、『殺意の設計』、『殺人偏差値70』、『失踪計画』、『死への招待状』、『21世紀のブルース』、『真夜中の構図』、『目撃者を消せ』、『歪んだ朝』、『夜ごと死の匂いが』(以上、角川文庫)、『悪への招待』、『ある朝海に』、『おれたちはブルースしか歌わない』、『華麗なる誘拐』、『午後の脅迫者』、『殺しの双曲線』、『七人の証人』、『太陽と砂』、『脱出』、『D機関情報』、『天使の傷痕』、『日本シリーズ殺人事件』、『変身願望』、『炎の墓標』、『南神威島』、『名探偵が多すぎる』、『名探偵なんか怖くない』、『名探偵に乾杯』、『名探偵も楽じゃない』、『四つの終止符』(以上、講談社文庫)、『赤い帆船(クルーザー)』、『仮装の時代』、『消えた乗組員(クルー)』、『消えたタンカー』、『聖夜(クリスマスイブ)に死を』、『終着駅(ターミナル)殺人事件』、『ナイター殺人事件』、『発信人は死者』、『マウンドの死』(以上、光文社文庫)、『十五歳の戦争:陸軍幼年学校「最後の生徒」』(集英社新書)、『けものたちの祝宴』、『日本ダービー殺人事件』、『夜の探偵』(以上、集英社文庫)、『冬休みの誘拐、夏休みの殺人』(小学館文庫)、『完全殺人』、『無明剣、走る』、『夜の脅迫者』(以上、祥伝社文庫)、『ミステリー列車が消えた』、『黙示録殺人事件』(以上、新潮文庫)、『消えた巨人軍:左文字進探偵事務所』、『盗まれた都市:左文字進探偵事務所』(以上、中公文庫)、『一億二千万の殺意』、『麗しき疑惑』、『汚染海域』、『空白の時刻表』、『刑事の肖像:西村京太郎警察小説傑作選』、『黄金番組(ゴールデンアワー)殺人事件:左文字進探偵事務所』、『ゼロ計画(プラン)を阻止せよ』、『血ぞめの試走車』、『隣り合わせの殺意』、『狙われた男:秋葉京介探偵事務所』、『華やかな殺意』、『行先のない切符』(以上、徳間文庫)、『海辺の悲劇』、『危険な遊び』、『秘めたる殺人』、『誘拐の季節』、『歪んだ顔』(以上、双葉文庫)、『浅草偏奇館の殺人』(文春文庫)など