黒坂真に突っ込む(2020年2月2日分)

◆黒坂ツイートやブログ記事にコメント
畑田重夫・川越敬三著「朝鮮問題と日本」(新日本新書、昭和43年)より思う―大韓民国は米国の傀儡なのか―

 私は早大の学生だった頃、畑田重夫先生の日米安保に関する勉強会に参加しました。
 恐らく昭和55年(1980)6月頃でしょう

 黒坂みたいなごろつき右翼が畑田氏が講師の勉強会に参加するとはとても信じられませんね。それが事実なら何故今「レベルの低いデマ極右」に転落したのか聞きたいくらいです。

黒坂真
 Blogを更新しました。畑田重夫*1・川越敬三著「朝鮮問題と日本」(新日本新書昭和43年刊行)は金日成南朝鮮革命理論を支持しています。

 やれやれですね。黒坂の指摘が事実だとしても、
1)昭和43年当時*2においては今ほど「北朝鮮の問題点」は明白ではなかった
2)昭和43年当時の韓国は朴チョンヒ軍事独裁であり、民主主義の観点では評価できる代物ではない
3)畑田氏らも現在において北朝鮮を手放しで礼賛する立場ではない
以上、こんなことを現在持ち出すのは明らかに建設的ではありません。

黒坂真
 吉岡正史さん。森友問題とやらでは、ご両親をそばで見ていた籠池さんの長男が安倍総理とは無縁と断言しています。

 おいおいですね。籠池長男の発言など共産党のような安倍批判派はもちろん、安倍ですら自己正当化に利用などしていないのですが。
 そもそも「安倍と癒着していた」と認めたところで籠池夫婦にも長男にも何のメリットもないし、むしろ「安倍との癒着を否定した方が」安倍から何らかのお土産の提供が期待できるのだから、否定するでしょう。

黒坂真
 日本共産党本部の皆さん。皆さんや左翼知識人が安倍総理の桜の会開催方式が現代日本の最大の問題と宣伝するのは、安倍内閣がアジアで最大の戦争勢力であり、安倍内閣と対立する中朝は本質的に平和勢力とみているから。

 「お前らサヨ*3桜を見る会疑惑を追及するのは安倍の改憲を阻止したいからだろう!。お前らは中朝の侵略を阻止するための安倍改憲を妨害する馬鹿者だ。中朝が平和勢力だと思っているのか!」といいだし「問うに落ちず語るに落ちてる」黒坂です。
 むしろこんなことを言い出す、黒坂ら安倍信者ウヨこそが「安倍の改憲を応援するため」、詭弁で安倍を擁護してるわけです。
 なお、「安倍のような改憲右派であろうが、なかろうが」、まともな人間ならあんな疑惑は批判します。
 そもそも、

宮沢喜一*4リクルート疑惑)
加藤紘一*5(金庫番秘書の脱税)
辻元清美*6社民党政策審議会長時代の秘書給与詐取疑惑)

などハト派の疑惑とて共産党は追及してるので言いがかりも甚だしい。
 もちろん

岸信介*7(ダグラスグラマン疑惑)
中曽根康弘*8安倍晋太郎*9、渡辺ミッチー*10リクルート疑惑)
村上正邦*11KSD疑惑)
安倍晋三*12モリカケ桜を見る会疑惑)

などタカ派の疑惑も追及していますが、それは「タカ派改憲派ウヨ)だから追及している」わけではありません。

黒坂真リツイート
 吉岡正史さん。慰安婦と公娼の主な違いは、顧客が日本軍人か民間人か、です。

 もちろん「デマも甚だしい主張」です。
 「慰安婦と公娼は同じ」というのは「ABC兵器核兵器生物兵器化学兵器)も一般兵器も同じ兵器」「ヤミ金サラ金も同じ金融業」「闇カジノも公営ギャンブル(競馬、競輪、競艇)も同じ博打」というぐらいの暴言です(もちろん、全て前者の方が違法性が強い)。
 そもそも慰安婦は「経営母体が軍(軍直営は勿論、民間企業が行う場合も軍の委託)」です。その点が「政府が営業許可を与えてるだけ」の公娼とは違う。
 従って「慰安婦に問題はない」というなら「今の自衛隊が、自衛官に軍直営(あるいは軍委託)のセックスサービスを提供しても法的、道義的に何の問題もない」ということになりかねませんが、よほどのトンデモ右翼でなければそう居直ることには躊躇するでしょう。

*1:1923年生まれ。政治研究者。労働者教育協会会長、勤労者通信大学学長、全国革新懇代表世話人など歴任。著書『新安保体制論』(1966年、青木書店)、『民族と民族問題』(1967年、新日本出版社)、『PKO法と安保』(1992年、学習の友社)、『戦後50年の原点』(1995年、学習の友社)、『安保問題のすべて:安保大改悪と日米共同宣言』(1996年、学習の友社)、『自動参戦・列島総動員の新「ガイドライン」:安保・有事立法・改憲策動』(1997年、学習の友社)、『どうみる新しい内外情勢』(2010年、学習の友社)、『畑田重夫の卒寿の健康力! 』(2013年、本の泉社)、『わが憲法人生七十年』(2016年、新日本出版社)など(ウィキペディア『畑田重夫』参照)。

*2:青瓦台襲撃事件(朴チョンヒ暗殺未遂)が起こったのがちょうど昭和43年です。それ以前は北朝鮮によるテロ行為などはほとんど存在しなかったといっていいのではないか(ラングーン事件大韓航空機爆破も全斗煥政権時のことでずっと後の話です)。またこの時点ではソ連の支援もあり、今のような経済停滞は起こっていません。

*3:そもそも「改憲右派」石破・元自民党幹事長や週刊文春ですら「桜を見る会疑惑」を批判しているので「疑惑批判者=サヨ」という黒坂の主張自体がデマですが。

*4:池田内閣経済企画庁長官、佐藤内閣通産相、三木内閣外相、鈴木内閣官房長官、中曽根、竹下内閣蔵相などを経て首相。首相退任後も小渕、森内閣で蔵相

*5:中曽根内閣防衛庁長官、宮沢内閣官房長官自民党政調会長(河野総裁時代)、幹事長(橋本総裁時代)を歴任

*6:社民党政策審議会長、国対委員長鳩山内閣国交副大臣民主党政調副会長、幹事長代理、民進党幹事長代行、立憲民主党政調会長国対委員長などを経て立憲民主党幹事長代行

*7:戦前、満州国総務庁次長、商工次官、東条内閣商工相を歴任。戦後、日本民主党幹事長、自民党幹事長(鳩山一郎総裁時代)、石橋内閣外相を経て首相

*8:岸内閣科学技術庁長官、佐藤内閣運輸相、防衛庁長官、田中内閣通産相自民党幹事長(三木総裁時代)、総務会長(福田総裁時代)、鈴木内閣行政管理庁長官を経て首相

*9:三木内閣農林相、福田内閣官房長官自民党政調会長(大平総裁時代)、鈴木内閣通産相、中曽根内閣外相、自民党幹事長(竹下総裁時代)を歴任

*10:福田内閣厚生相、大平内閣農水相、鈴木内閣蔵相、中曽根内閣通産相自民党政調会長(中曽根、竹下総裁時代)、宮沢内閣副総理・外相を歴任

*11:宮沢内閣労働相、自民党参院幹事長、参院議員会長など歴任

*12:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相