今日の産経ニュース(2020年6月28日分)

【自由が消える-香港】(3)窮地の独立派 「今を生き抜くのみ」(1/2ページ) - 産経ニュース
 「民主派」「中国批判派」ならまだしも、「独立派」なんか「中国の動向」に関係なく最初から少数派でしょうに(苦笑)。

 香港の独立を掲げ、2018年に非合法化された「香港民族党」の元代表、陳浩天氏(29)に初めて会ったのは1月中旬だった。
 100万人以上(主催者発表)が参加した元日の反政府デモでは、香港独立の旗やスローガンが急増していた。独立派リーダーの見解を聞こうと考えたのだ。
 「今の状況をみると、成功しないとは言い切れないように思う」と陳氏は話した。香港独立について、である。

 ハッタリで言ってるにせよ、本気にせよ「ばかばかしい」としか言いようが無い。香港民主化ならまだしも独立なんか中国政府が認めるわけが無いでしょう。一方で「民主派、中国批判派イコール独立派では無い」。

 昨年6月以降、平和的なデモによっても、勇武(武闘)派の過激な行動によっても、区議会選によっても、警察の暴力の徹底調査や普通選挙の導入などを、香港・中国政府に認めさせることはできなかった。
 「だからデモ参加者、特に中高校生たちは気づき始めたのだ。香港独立が唯一の道であると-」

 「沖縄県知事選、県議選で基地反対派が勝利しても本土の自民党政権が無視するなら沖縄独立しか無い」レベルの与太です。

 「中国がこんなに早く動いてくるとは」「変化が速すぎる」。
 今月中旬に再会した陳氏は、「早い」と「速い」を連発した。
 5カ月前には「やっと自分の考えを理解する人が増えてきた」と喜んでいた陳氏は今、「政治活動に参加するつもりはない」と語った。他の独立派メンバーとも交流していないという。
 「実は、知人に助けてもらって、内装工事の仕事を始めたんだ。最近、忙しくて忙しくて休日もない」
 陳氏はこの日、香港の独立について話をすることなく、仕事に戻っていった。別れ際、独り言のようにつぶやいた。
 「(ボーガス注:過去の活動が問題にされて?)刑務所に入らなくて済めばいいな…」

 おいおいですね。そもそも「中国の動向」に関係なく「独立派」なんか最初から少数派ですが(苦笑)。
 しかし「一兵卒」ならまだしも仮にも「泡沫政党とはいえ党首を名乗っていた人間」が、立場が悪くなるやいなや「政治活動に参加するつもりはない」「内装工事の仕事が今忙しい」「刑務所に入らなくて済めばいいな」とはあまりにも無責任すぎでしょう。産経の思惑が何でアレ、この記事は「事実であるならば」、「陳浩天の無責任さ、馬鹿さの告発記事」にしかなっていません。これを読んで陳浩天に怒りや不快感と言った負の感情を覚えない人はまずいないでしょう。親中国派より、むしろ「民主派」の方が「こんな無能で無責任な奴が香港独立を叫んでいたのか!」「こいつのせいで俺たち民主派のイメージまで悪くなりかねない!」と怒りを禁じ得ないんじゃ無いか。


IWC脱退・商業捕鯨再開から1年 国際理解浸透か - 産経ニュース
 「捕鯨問題だけを理由に日本に経済制裁などをすること」は各国政府、国民も考えてない、つまりさすがにそこまで「捕鯨問題での日本批判」を重視してない(捕鯨を理由に対日ビジネスを犠牲にする気は無い)だけの話であり、もちろん「捕鯨に否定的な欧米諸国」は日本の行為など理解も評価も支持もしていません。
 この話は「チベット問題で中国を批判しても欧米は中国ビジネスに配慮して対中国経済制裁まではしない」と言う話と大同小異です。
 「捕鯨して何が悪い、IWCも脱退した」と居直られると、捕鯨を辞めさせるうまい手をも打ちづらいというだけの話にすぎません。当然、捕鯨反対国の日本への評価は最悪でしょう。しかも、そこまでして捕鯨にこだわる利益もありません。何せ鯨肉は日本でだぶついています。捕鯨は産業としては全く成り立っていない。


【書評】『薬物依存症』清原和博著 - 産経ニュース

 本書は、執行猶予明け当日の6月15日に出版された

 「野球界のスーパースター」清原の本を出せば確実に売れるが「執行猶予期間中に出版→執行猶予期間中に薬物使用が発覚して猶予取り消し、入獄」などとなったら、本の中で「反省の弁」を述べても説得力皆無で、「本が売れずに在庫の山」になってしまう。
 で、「4年の猶予期間終了直後」に待ってましたとばかりに出版のわけです。まあ、「4年の猶予期間中を無事に過ごせた」のなら、今後も「何とかやっていける」と思いたいところではあります。


米名門大、元大統領名変更 人種差別主義者と判断 - 産経ニュース

 米名門プリンストン大は27日、国際連盟創設に尽力したことなどで知られるウッドロー・ウィルソン元大統領の名前が付けられた学部や建物の名称を変更すると発表した。同大総長を務めた政治学者でもあったが「人種差別的な考えや政策は教育機関として不適切と結論付けた」と説明した。
 1913~21年に大統領を務めたウィルソンは世界平和に尽力し国際連盟創設も主導した功績によりノーベル平和賞を受賞。一方、19世紀の奴隷解放宣言後も白人と黒人を隔離し続けた南部諸州の政策を支持するなど人種差別主義者だったとの批判もある。

 面白いニュースだと思うのでひとまず紹介だけしておきます。


【昭和天皇の87年】天皇スピーチに拍手鳴りやまず…「米国民はパールハーバー忘れた」 - 産経ニュース
 有料記事なので一部しか読めませんが記事タイトルには「やれやれ」ですね。
 国賓として天皇を招いた以上「天皇訪米反対派の米国民」はともかく「招いた米国政府」は拍手もするでしょう。
 いずれにせよ、それは「米国政府の建前の世界」において「真珠湾攻撃を忘れた」と言う話では無い。
 東京裁判で「太平洋戦争開戦時の首相(陸軍大臣兼務)」東条英機*1、「開戦時の陸軍次官」木村兵太郎*2、「開戦時の陸軍省軍務局長」武藤章*3、「開戦時の外相」東郷茂徳*4、「開戦時の海軍大臣嶋田繁太郎*5、「開戦時の軍令部総長永野修身*6A級戦犯を「太平洋戦争開戦の責任者」として処罰したし、天皇や日本政府は戦後、過去の真珠湾攻撃に反省の意を示したし、今の日本は「安保条約の同盟国にして重要な貿易相手国」なので、「日本政府や天皇真珠湾攻撃を平然と居直る」などの無法をしない限り「水に流す(必要以上に追及しない)」つうだけの話です。


【主張】軍艦島 韓国は歴史歪曲をやめよ - 産経ニュース
 「軍艦島端島炭鉱)の韓国人徴用工には法的、政治的、道義的に何の問題も無かった。韓国は不当な言いがかりは辞めろ」とは良くもふざけたデマが言えたもんです。ユネスコはもはや世界遺産登録について最低限「軍艦島は除外すべき」ではないか。
 そしてこうしたデマを助長してるのが「歴史修正主義右翼・安倍」です。安倍政権の下野が急務だと改めて実感します。


【主張】欧州議会の決議 国際司法裁へ中国提訴を - 産経ニュース

 欧州議会が19日、「香港国家安全維持法」導入を図る中国政府に関する決議を行った。欧州連合(EU)と加盟国に対して、中国政府を国際司法裁判所に提訴する検討や対中制裁を求めた。
 一国二制度による香港返還を定めた中英共同宣言や市民的・政治的権利に関する国際規約に違反していると判断したためだ。
 欧州議会の決議は間違っていない。

 「中国との経済関係を考えれば、EU諸国(英仏独イタリアなど)にそんなことができるわけねえだろ、バカ。無責任なこと言うな」で終わる馬鹿話です。
 産経が非常識な反中国であることは、驚きはありません。理解できないのは今回の欧州議会の非常識な決議ですね。本気でやる気があるのか。今の欧州議会は「その種の非常識なアンチ中国右翼」によって議席が支配されてるのか。
 「別に俺たち欧州議会が制裁とかやるわけじゃないし。加盟国政府(英仏独イタリアなど)に『やってほしい』と求めただけだから。加盟国政府が何もしなければそれで終わり。だから気楽に決議できた」「中国叩きすると支持者に受ける」などという無責任な考えであるならば「恥を知れ」と言う話です。
 大体「できもしないこと」を無責任に決議するようでは「欧州議会って必要なの?」「そもそもEUって必要なの?」つう話にもなりかねません。
 ちなみに「欧州議会決議」でググったらこんなのもヒットしました。

子の連れ去り禁止を日本に要請 EU議会委、決議を採択:東京新聞 TOKYO Web
 欧州連合(EU)欧州議会の請願委員会は16日、日本人とEU加盟国の国籍者との国際結婚が破綻した場合などに、日本人の親が日本国内で子を一方的に連れ去ることを禁じるよう、日本政府に求める決議案を全会一致で採択した。決議案はこうしたケースが「かなりの数に上り、驚くべき状況だ」と指摘。欧州委員会やEU加盟国政府にも、対日協議でこの問題を取り上げるよう求めた。
 決議案は7月、欧州議会本会議で採決予定。日本は国境を越えて連れ去られた子どもの取り扱いを定めた「ハーグ条約」締約国だが、国内の連れ去りには適用されない。

 おそらくこれについては産経は「反日呼ばわり」でしょうね。

*1:関東憲兵隊司令官、関東軍参謀長、陸軍次官、陸軍航空総監、第二次、第三次近衛内閣陸軍大臣、首相など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀(東條英機 - Wikipedia参照)

*2:関東軍参謀長、陸軍次官、ビルマ方面軍司令官など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀( 木村兵太郎 - Wikipedia参照)

*3:参謀本部作戦課長、中支那方面軍参謀副長、北支那方面軍参謀副長、陸軍省軍務局長、近衛師団長、第14方面軍(フィリピン)参謀長など歴任。戦後、死刑判決。後に靖国に合祀(武藤章 - Wikipedia参照)

*4:駐ドイツ大使、駐ソ連大使、東条、鈴木内閣外相など歴任。戦後、禁固20年の判決で服役中に病死。後に靖国に合祀(東郷茂徳 - Wikipedia参照)

*5:東条内閣海軍大臣軍令部総長など歴任。戦後、終身刑判決を受けるが後に仮釈放(嶋田繁太郎 - Wikipedia参照)

*6:広田内閣海軍大臣連合艦隊司令長官軍令部総長など歴任。戦後、戦犯裁判中に病死。後に靖国に合祀(永野修身 - Wikipedia参照)