今日の産経ニュースほか(2021年5月31日分)(副題:今日も菅自民と枝野立民に悪口する)

立民・枝野氏、共産とは「日米安保や天皇制で決定的に違う」 - 産経ニュース
 世論調査で自民の支持率が約20%のところ、毎回、立民は9%程度。今の状況では「共産支持層」や「無党派層」の支持なしでは到底、「立民の政権交代」など無理な状況でこれです。どれほど枝野には政治センスが無いのか。


立民・枝野代表、内閣不信任案めぐり発言迷走 - 産経ニュース
 まあ、「まっとうな政治」を自称しながら全然まっとうではない「世間受け」ばかり狙う「枝野」らしい「くだらない話」です。
 当初「コロナが終息しない状況で不信任案を提出した場合、菅首相が早期に辞任し、早期に新首相を選べば問題ないが、そうでない場合(特に菅が解散した場合)、政治空白になってよろしくない」云々と言っていたのだから「緊急事態宣言が解除されるまでは出さない」というのが「一貫性のある態度」でしょう。
 ところが「会期中に不信任案を出さないのでは見せ場がない!」「緊急事態宣言解除(現状では6/20が期限)まで出せないのでは、期限が早まらない限り、6/20をすぎて国会が終わってしまう」と党内から突き上げられるや、『提出もあり得る』とぐらつくのだから「何やねん?」「世間受けしか考えてないのか?」ですね。「政治空白」云々も本心だったというよりは「世間はそういう否定的認識をするだろう」という世間受けの話でしか無かったのでしょう。しかし最近は「むしろ会期中に一回も出さない方が世間受けが悪いのでは無いか」と考えがぐらついてきたと。


【正論】文化の日を誇りある「明治の日」に 文芸批評家・新保祐司 - 産経ニュース
 「士族反乱西南戦争など)」「自由民権運動弾圧(秩父事件など)」「左翼運動弾圧(大逆事件)」「対外侵略(日清戦争日露戦争及びその後の韓国併合)」などといった「負の歴史」を無視して「明治万歳」も大概にして欲しい。それにしても「明治万歳」「昭和万歳」のウヨ連中が「大正万歳」しないことが実にわかりやすい。ウヨにとって「普選運動」「米騒動」などの大正デモクラシーは評価に値しないし、そうなると「明治や昭和に比べて評価しづらい」ということでしょう。
 「日清戦争での台湾」「日露戦争での韓国、南樺太」「日中戦争での満州国」「太平洋戦争での東南アジア(一時的占領にすぎませんが)」等に比べて「第一次大戦でのパラオ」では領土獲得として「しょぼい」ということでしょう。


三重の事前キャンプ中止、スペインのトライアスロン - 産経ニュース
 こんなんで五輪が出来るのかという話です。


米駐豪大使にキャロライン・ケネディ氏か バイデン氏検討と報道 - 産経ニュース
 駐日米国大使がここまでするのはちょっと痛い気がする、あと自民党はたがが外れている(いまさらの話) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)なんて人間は大使の器じゃ無いでしょう(呆)。
 「政治献金の見返りかよ(呆)」ですね。


リトグリ芹奈さん、双極性障害を公表「隠すことなく恥じることなく」 - 産経ニュース
 先日の深田恭子適応障害)もそうですが、芸能人(今回はADHD双極性障害)がこうして「病気を明らかにして休養できる」ということは大変良いことだと思います。そして復帰すれば更に良い。


民族の虐殺者とのパイプ役を誇る「日本ミャンマー協会 渡邉秀央会長」の驚くべき論考―日本の支配者階級の底なしの劣化を示す鉄面皮な言説 | ちきゅう座
 個人的には「大臣経験者(宮沢内閣郵政相)」とはいえそれほどの大物政治家とも思えない渡邉秀央(既に議員を引退)が「ミャンマー利権を仕切ってるらしい」と言うのが驚きですね。なお、過去においては「アパルトヘイト南ア」とすら付き合っていた日本政財官界なので「ミャンマー軍事政権との付き合い」などそういう意味では俺には「怒りや悲しみ、失望」はともかく「驚き」はないですね。


【産経抄】5月31日 - 産経ニュース

▼先週終わった「今ここにある危機とぼくの好感度について」という人を食ったタイトルの連続ドラマは、近年にない傑作だった。
▼ぜひ再放送してもらいたいが、コロナ禍以前に企画されたにもかかわらず、驚くほど日本の「今ここにある危機」を描いている。不祥事の隠蔽を図ろうとする理事たちに、大学総長役*1松重豊が事実の公表を決断するシーンは圧巻だ。
 大学が「このまま生き残っていけるとは思えない」とつぶやき、「なぜなら我々は腐っているからだ」と告白する。
 「信頼も敬意も枯れ果てた組織に熾烈な競争を生き残っていく力はない」と。
 脚本を書いた渡辺あや*2は、島根県に住んでいるとか。遠くからの方が「腐った東京」をより鮮明に見えるのかもしれぬ。

 今ここにある危機とぼくの好感度について - Wikipediaによれば「松重演じる総長が改革派(良識派)」、松重に敵対する「守旧派の中心人物」が國村隼演じる大学理事のようですがそれはさておき。
 「モリカケ」「桜を見る会」などの安倍の不祥事を擁護し、産経自体もデマ記事常習の分際でよくもふざけたことがいえたもんです。大体「加計疑惑」の加計学園獣医学部新設が認可された岡山理科大学)なんか、このドラマに出てきたという「政財界と癒着し腐りきっている大学」の「モデルの一つ」だと言われてもおかしくない腐敗ぶりでしょうに。
 それともこれは「加計学園批判もしなかった新聞がふざけんな!」つう突っ込み待ちの文章なのか。「俺たちだって加計批判したいけど上層部に潰されたくないからしない。デマ記事書いても、自民党万歳すれば出世するのがウチの会社だ(典型例が阿比留)。あのドラマで大学上層部批判が出来ない腰抜けな教職員たちと俺たち産経社員は一緒だ」と自嘲してるのか?


共産党は不変 公安調査庁次長が佐藤優氏と雑誌対談 - 産経ニュース

 月刊正論7月号(6月1日発売)の特集「日本共産党に騙されるな」で、公安調査庁の横尾洋一次長と作家の佐藤優氏が「革命路線に変わりなし」と題して対談をしている。

 佐藤優も落ちぶれたもんだと呆れますね。右寄りとは言え、過去には

佐藤優 (作家) - Wikipedia
1)岩波書店から著書『獄中記』(2009年、岩波現代文庫) を出す
2)『沖縄・久米島から日本国家を読み解く』(2009年、小学館)、『佐藤優の沖縄評論』(2014年、光文社知恵の森文庫)、『沖縄と差別』(2016年、金曜日*3)と言った著書で『沖縄の基地反対運動』への好意を示す

等、一時はリベラル保守ぶっていた男が何とも醜悪なもんです。結局、この男は「外務官僚時代のこの男」を重用していたという「鈴木宗男(当時は影の外相の異名があった)」の子分でしかないのでしょう。だから、一時は「民主党と連携するかのような態度(その時は勿論、鈴木は民主党の共闘相手である共産党への批判も自重)」を「自民を離党した鈴木」が見せれば、鈴木に調子を合わせて、民主党にすり寄るし、共産党批判も自重する。一方鈴木が「自民の二軍」維新入りし、娘・鈴木貴子(第四次安倍内閣防衛大臣政務官)は自民党から衆院議員に当選させて、民主から離れ自民に近づき「共産党は暴力革命方針を捨ててない」などと無茶苦茶な共産誹謗を始めれば、こういうことをやり出すわけです。もはや「鈴木と佐藤の腐れ縁」はお互い切り離せないんでしょう。まあ「佐藤はノンキャリア」だそうですからね。「そんな佐藤を引きあげてくれた鈴木」には死ぬまで頭が上がらないんでしょう。そういえば後で紹介する方(浅井基文氏など)は佐藤と違って皆キャリア上がりでしたね。
 彼らは良かれ悪しかれ「俺はキャリアだ」と言うプライドがあって「鈴木の愛玩犬(?)佐藤ほど恥知らずにはなれない」のかもしれない。
 それはともかく、岩波も「抗議意思の表明」として、佐藤『獄中記』(2009年、岩波現代文庫) を絶版にしてはどうか。
 しかし、「佐藤と同じ元官僚」でも、その態度(外交や教育についての主張など)を肯定的に評価するにせよ、否定的に評価するにせよ、どう評価するにせよ*4

【あいうえお順:ウィキペディア参照】
◆浅井基文氏
 元外務省中国課長。早期退職し、日本大学教授、明治学院大学教授、広島市立大学広島平和研究所長、大阪経済法科大学客員教授を歴任。最近の著書に『すっきり!わかる 集団的自衛権Q&A』(2014年、大月書店)、『日本政治の病理:丸山眞男の「執拗低音」と「開国」に読む』(2020年、三一書房)(21世紀の日本と国際社会|浅井基文のWebサイト参照)
田中均
 外務省アジア大洋州局長として小泉訪朝を実現。早期退職し、日本総合研究所国際戦略研究所理事長。最近の著書に『見えない戦争』(2019年、中公新書ラクレ)
寺脇研
 文科省大臣官房審議官(生涯学習政策担当)としていわゆる「ゆとり教育」に従事。早期退職し、京都芸術大学教授。著書『文部科学省:「三流官庁」の知られざる素顔』(2014年、中公新書ラクレ)、『危ない「道徳教科書」』(2018年、宝島社)など。また、東大在学中から映画評論を行っており、文化庁文化部長時代には韓国で開催されたイベント「日本映画・愛と青春:1965~1998年」(日韓国交正常化の1965年から第1次日本大衆文化開放のあった1998年までの間に発表された日本映画46本を上映したもの)を企画。1)上映作品にポルノ作品『新宿乱れ街 いくまで待って』(1977年)、『学生妻 しのび泣き』(1972年)『桃尻娘<ピンク・ヒップ・ガール>』(1978年)、『集団痴漢 人妻覗き』(1991年)、『愛の新世界』(1994年)を入れる、2)『赤ひげ』(1965年)、『どですかでん』(1970年)、『影武者』(1980年)、『乱』(1985年)といった「1965~1988年に発表された黒澤作品」を一作も入れないというラインナップが物議を醸した。また、『韓国映画ベスト100:「JSA」から「グエムル」まで』(2007年、朝日新書)、『新編・ロマンポルノの時代』(2019年、光文社知恵の森文庫)、『昭和アイドル映画の時代』(2020年、光文社知恵の森文庫) と言った映画関係の著書もある。
前川喜平
 元文科事務次官。退官後の加計告発で一躍注目を浴びる。著書『これからの日本、これからの教育』(寺脇研氏との共著、2017年、ちくま新書)、『前川喜平「官」を語る』(2018年、宝島社)、『面従腹背』(2018年、毎日新聞出版)など。

などと言った方々は現時点では佐藤みたいな「全く筋の通らない醜態(どう見てもその場の損得勘定だけで動いてる)」をさらしてないですからねえ(「願望込みで」今後もさらさないのではないかと思うが)。やはり人間「誇りも良心もない」「目先の損得勘定しかない」「所詮、特定人物、組織(佐藤の場合は、鈴木宗男)の飼い犬」だと佐藤みたいなクズになるわけです。まあ、長期的には「佐藤のようなことをやると信頼を失ってまともな人間が寄ってこない」という不利益が生まれますが。


【政界徒然草】「これではリベラル政党」 自民保守派の油断と憂鬱 - 産経ニュース
 「あの稲田(自民党LGBT問題特命委員会委員長)」が提案する程度の「穏やか(?)な法案」ですら「リベラル色が強い」んだそうです。呆れて二の句が継げません。しかし、稲田って「第二次安倍内閣行革相」「第三次安倍内閣防衛相」「自民等政調会長、幹事長代行」として「極右」安倍に重用されたことで成り上がったとはいえ、結局「商売右翼」だったんでしょうね。だからこそ「女性議員だと野田聖子*5は『夫婦別姓支持』で極右じゃない*6けど、『女性初の自民党総裁の有力候補』としてそれなりに注目されてる。いつまでも右翼イメージではかえって出世できない」ということでこういう動きになるわけです。


【主張】改正少年法 玉虫色の決着に反省促す - 産経ニュース

 少年法61条により禁じられていた実名報道は、起訴段階で可能となる*7。顔や名前が報じられない前提で犯行に及ぶ、または勧誘するといった犯罪の抑止力*8に期待がある。

 考えが下劣としか言い様がありませんね。
 「少年犯罪ではありません」が「足利事件(再審無罪)」などのように逮捕、起訴段階では「無実の可能性」もあり、浅野健一『犯罪報道の犯罪』(講談社文庫)が指摘するような「無実の人間をさらしものにする」というリスクが否定できません。
 また、犯罪者だからと言って名前をさらし者にされるいわれはない。
 特に「加害者家族の人権」を産経はどう考えてるのか。
 阿部恭子『息子が人を殺しました:加害者家族の真実』(2017年、幻冬舎新書)、『家族という呪い:加害者と暮らし続けるということ』(2019年、幻冬舎新書)、『加害者家族を支援する:支援の網の目からこぼれる人々』(2021年、岩波ブックレット)のような認識が欠落しているにも程があります。

*1:つまりは改革派の総長の訳ですが、今の「現実の日本」ではそういう総長が生まれにくい大学が多いですからねえ(特に創立者一族の意向が未だに強い一部の私学は)。

*2:過去の脚本として映画『ジョゼと虎と魚たち』(2003年、田辺聖子原作)、NHK連続テレビ小説カーネーション』(2011年下半期、小篠綾子をモデルとした人物が主人公)、NHKドラマ『ロング・グッドバイ』(2014年、レイモンド・チャンドラーフィリップ・マーロウ作品の翻案)など(渡辺あや - Wikipedia参照)

*3:週刊金曜日の版元

*4:俺個人は肯定的評価ですが

*5:小渕内閣郵政相、福田、麻生内閣消費者問題等担当相、自民党総務会長(第二次安倍総裁時代)、第四次安倍内閣総務相など歴任

*6:まあリベラルでもないですが

*7:お断りしておけば「可能になる」からといって「やる必要がある」わけではありません(今後も自主規制して何ら問題ない)。また過去の禁止規定も「報道の自由との兼ね合い」から罰則規定は無く、無視して実名報道する週刊文春週刊新潮のようなメディアもありました。過去の禁止規定は「国が禁止している」という「倫理的抑止力」と「民事賠償請求の根拠として使える(ただし裁判所が賠償請求を認めるかどうかはなんとも言えない)」程度の効果しか無かったわけです。

*8:そもそもまともな人間は「実名報道されないから犯行に及ぶ」なんてことは考えません。実名報道されずとも、逮捕されれば「家族、親族、知人友人」といった範囲には当然、犯行が知れ渡るし、それだけでも「普通の人間」にとっては「十分な抑止力」です。そもそも「普通に実名報道されてる成人」の犯行だって実名報道にどれほどの抑止力があることやら。結局の所、犯罪者の多くは、1)逮捕されても構わないと自暴自棄、2)根拠もないのに「証拠が無ければ逮捕されない、俺は証拠なんか残してない」と甘く考えてるかどっちかでしょうから、実名報道にそれほどの抑止力があるとは俺は思いません。