今日の中国ニュース(2021年6月8分)(副題:今日も楊海英の馬鹿さに呆れる)

リベラル21 台湾有事をどう考えるべきか(阿部治平)
 「奥歯に物の挟まった物言い」とはいえ、「中国が台湾に侵攻したら、在日米軍が中国相手に戦争すべきだ(そして、それを日本人は容認すべきだ)」と主張してるとしか理解できない阿部の文章です。
 唖然ですね。阿部が「アンチ中国でダライラマ盲従分子」とはいえ、まさか「私たちは護憲・軍縮・共生を掲げてネット上に市民メディア、リベラル21を創った」とスローガンを掲げるサイトに「産経新聞並みの極右主張」とは。
 そもそも「台湾が独立を宣言しない限り」中国が侵攻することはまずあり得ないでしょう。なぜなら仮に「軍事的に勝利できたとしても*1」欧米の経済制裁が確実に予想されるからです。ただし、中国は「台湾の独立宣言」を封じるために「独立宣言したらあらゆる手段を執る」としているので台湾が独立宣言すれば、軍事侵攻の危険性はあります。
 その意味では「台湾有事になったらどうするか(阿部)」と言う問題の立て方がそもそもおかしい。
 「台湾有事を起こさないこと」がまず大事であり、そのために必要なことは、浅井基文氏(元外務官僚。退官後、日大教授、明治学院大教授など歴任。外交評論家)台湾の世界保健総会出席問題、岡田充氏(共同通信各員論説委員海峡両岸論 第127号 2021.06.09発行 - 「竹やり」で中国と戦争するつもりか 「台湾有事」 日本に求める軍事協力 - | ちきゅう座なども指摘していますが、まず第一に「台湾に独立宣言させないこと」であり、第二に「先日の台湾への日本によるワクチン提供*2」「菅の『台湾を国と呼んだ』問題」や「米国の台湾への武器売却」のように「安倍や菅が河野談話堅持を言いながら、慰安婦銅像を敵視する」「大阪維新住民投票を回避する、議会の議決だけの形で事実上の都構想実現を狙ってる」ように、「欧米や日本はなし崩しの形で『一つの中国』を反故にし台湾独立を支持する気ではないか(中国政府)」という疑念を生まない対応です。
 しかし反中国の阿部からはそうした「台湾・蔡英文政権による中国挑発」「蔡の挑発を容認する欧米や日本」への批判は何一つ出てこないのだから呆れます。もしかして阿部やリベラル21は「台湾独立を支持する気なのか」と疑いたくなります。
 浅井基文氏は「日本では自称護憲派が、中国、北朝鮮、ロシアの脅威などと言う有りもしない脅威を叫んで、改憲派を利してるから腹立たしい」と書いていましたが、まさにその「腹立たしい自称護憲派」がこの駄文の書き手である阿部であり、阿部の駄文を掲載したリベラル21です。


WHO総会への台湾参加 認めるよう求める決議可決 参議院 | 新型コロナウイルス | NHKニュース
 こんなふざけた決議に加担した連中(全会一致だそうなので日本共産党を含む)には怒りを禁じ得ないですね。浅井基文氏台湾の世界保健総会出席問題が批判するように台湾政権は明らかに「WHO総会出席」を「台湾独立論」に政治利用している節があり「保健増進のために出席させるのが当然」というのがカマトトでしか有りません。
 全く日中友好を何だと思ってるのか。台湾を国扱いでもする気なのか。こんな決議をWHOは無視するであろう事は救いですが。「他の政党(自民、公明、立民、国民民主、維新など)が酷すぎる」から俺は共産支持ですが、正直、枝野立民への甘さ(例の対談本を一方的に発売延期にされても、勝手に自公と改憲国民投票法案・今国会成立で合意されてもろくに抗議しない)と言い、「異常な反中国」といい、俺も最近の日本共産党については「アホか(日本企業の中国ビジネスを何だと思ってるのか!)」「故・宮本委員長時代なら多分こんなことは無かったのでは無いか(既に枝野にがんがん抗議してると思う)」「志位執行部は宮本氏の墓前で土下座して詫びろ、枝野に媚びるのも大概にしろ」と怒りを禁じ得ませんね。


【河崎真澄の中台両岸特派員】日中正常化50年で綱引き 中国「次の50年」に台湾「100年」 - 産経ニュース
 「反中国、親台湾のウヨ」産経がこんなことを言ったところで「政治的に台湾が圧倒的に負けてること」は今更言うまでも無いでしょう。
 世界の国のほとんどは「中国とのみ国交を結び」台湾は国連加盟も認められていない。


◆楊のツイート

楊海英
 尖閣棚上げ。これは元々存在しないフェイクニュース。しかし、日本の政治家の中にもそれを口にし、あるいは信じてきた人はいた。国民を騙してきたとも言える。
【正論】尖閣問題「棚上げ」合意の虚妄 元内閣官房副長官補、同志社大特別客員教授・兼原信克 - 産経ニュース

 前も別記事で書きましたが、尖閣問題で日中間で棚上げ合意があったなんてことは、国会でも答弁されている - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)だから尖閣問題で中国と棚上げ合意をしたなんてことは、国会でも答弁されているんだってば - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)興味深い報道だ(尖閣諸島棚上げ問題ほかの関係の貴重な記録) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)これも完全な尖閣諸島棚上げじゃん - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)も指摘するように明らかに「尖閣棚上げ合意」は存在します。 
 「元外務官僚(兼原信克 - Wikipediaによれば兼原は元・外務省国際法局長)」ともあろうものが、いくら「安倍政権下で官房副長官補を務めた」とはいえ、「自民党政権が棚上げとは公言せず、曖昧な言葉でごまかしてること」を口実に、詭弁で「尖閣棚上げ合意」を否定して恥ずかしくないんでしょうか?
 外務省OB・兼原*3があまりにも無茶苦茶なことを言えば、外務省のイメージも悪くなるでしょうに。
 そして楊も「学者の端くれ(静岡大学教授)」でありながらよくもまあ恥知らずなデマが飛ばせたもんです。
 それにしても「尖閣問題」ほど中国攻撃に不向きなネタも無いのですがね(苦笑)。というのも台湾だって尖閣の領有権を主張しているからです。

*1:実際には米国の台湾軍事支援により「台湾の軍事力も相当な物」なので勝てる保証はないですが。

*2:提供の是非はひとまず置くとしても蔡英文の「民主主義の勝利」云々というワクチンがらみでの宣伝は「酷い挑発行為」といっていいし、それを容認した日本側も非常に問題があります

*3:著書『戦略外交原論』(2011年、日本経済新聞出版社)、『歴史の教訓:「失敗の本質」と国家戦略』(2020年、新潮新書)など