常岡浩介&黒井文太郎に突っ込む(2022年4月9日分)

常岡浩介
 内容くだらないと知ってるのに資料のため仕方なく東郷氏*1の著書を自費(当然)購入したぼくの憤懣をご理解いただきたい

 「で購入してどうするの?」ですね。「仕事に使うので東郷著書を購入」し、どんな使い方をするのかはともかく「実際に東郷著書を活用してジャーナリストらしい成果を出す」のならともかくそうでないのなら「最初から購入しなければ良かったじゃん(苦笑)」で終わる話です。
 まあ、「事実上廃業状態」常岡のことだから「東郷著書を活用した仕事」どころか、今後、「何ら仕事はなされない」でしょうが。
 そもそも「どういう目的で、何という東郷著書を購入したか」書いてないのも怪しい。これでは「そもそも購入すらしてない(常岡が嘘をついてる)」可能性も否定できない。 
 なお、東郷氏の著書には

◆『歴史と外交 : 靖国・アジア・東京裁判』(2008年、講談社現代新書
◆『戦後日本が失ったもの : 風景・人間・国家』(2010年、角川oneテーマ21
◆『歴史認識を問い直す:靖国慰安婦、領土問題』(2013年、角川oneテーマ21
◆『危機の外交:首相談話、歴史認識、領土問題』(2015年、角川新書)
◆『返還交渉:沖縄・北方領土の「光と影」』(2017年、PHP新書

などがあります。

常岡浩介がリツイート
◆rusbureau
 ベルルスコーニ、とうとうプーチンを批判

 ということはベルルスコーニプーチンに融和的だったのでしょうが、元首相とはいえ、「不祥事で首相辞任に追い込まれた人間」に「未だに政治力があるのか?」つうのが驚きです。
 政治的影響力がなければ彼のことなど皆が無視でしょうから。

常岡浩介
 911事件後の米アフガニスタン侵攻のとき、「米国がタリバンを作った」と堂々と雑誌に書いてた邦人の左派記者もいた。作ってません。それは陰謀論です。

 雑誌や筆者について具体的名前を書かない上にわざわざ「左派」と書いて「左派全体へのネガキャン」をする辺り、「ウヨの常岡」らしいゲスさです。
 そりゃ「左派の知人、友人もいるであろう高世仁」は常岡を見捨てるでしょう。
 なお、常岡は「作ってません」としていますが

ターリバーン - Wikipedia
 タリバンは当初、資金面でパキスタン軍の諜報機関であるISI(軍統合情報局)を通してCIAの支援を受けていた。

タリバンとは何者か、なぜ恐れられるのか
 米CIAとパキスタンの情報機関である軍情報統合局(ISI)が、同組織を密かに支援していた。

アメリカと一緒にアフガンを引っ掻き回したのは、パキスタンの「最凶のスパイ組織」だった | 【Eye Spy】米軍撤退後もタリバンを支援してアフガンを支配するか | クーリエ・ジャポン
 アメリカは軍事的な支援や戦闘資金などをISIに提供し、ISIはそれを元にアフガニスタンソ連軍と戦うムジャヒディン(イスラム戦士)を支援。戦闘訓練も施した。ムジャヒディンはその後、イスラム原理主義勢力、タリバンとなった。

という「CIAがパキスタンを通じて当初タリバンを支援していた」という記載はネット上に多数あります。
 勿論、だからといってこれだけでは「作ってません」という常岡発言が間違いとは言い切れませんが、こうした状況下で「具体的根拠なし」での「作ってません」では全く何の意味もありません。

常岡浩介がリツイート
◆Sanshiro Hosaka
 ロシアのdisinformationには①敵の世論や意思決定に影響を与える、②本題から関心を逸らせ敵のリソースを無駄遣いさせる、の2つの目的がある。最近のアゾフはネオナチ*2、ブチャの死体が動いた*3云々はもう②の次元。ガン無視でいい(相手にしてトピックをpromoteするのは思うつぼ)

黒井文太郎
 ロシアのプロパガンダの正誤とかもうわかりきった話より、プーチンの次の手を予測する作業が大事*4だと思うのですよね。

 勿論ウクライナ問題に限らず「チンギスハン=源義経」「ホロコースト否定論」「張作霖殺害はソ連の犯行」「南京事件否定論」「CO2温暖化原因否定論」「コロナワクチン有害論」など何であれ「どんなにくだらないデマ」でも「原則として反論すること」は大事です(勿論反論する能力があるプロがやるべきであって素人が無理にやる必要はありませんが)。
 そもそもデマなら「信用性を高めるために、手の込んだデマを作り上げた場合(長編本格ミステリの『手の込んだアリバイトリック』のような代物)」で「反論が難しいもっともらしいデマ」でも「手間がかかる」とはいえ、反論自体は可能ですし、「手の込んでないデマ(ミステリにおける交換殺人レベルの単純なトリック)」なら反論に時間も大してかからない。もし「反論に手間がかかる」レベルではなく、「本当に反論それ自体が難しいデマ」なら「本当にデマなのか?(真実では?:ミステリにおける本物アリバイのようなもの)」という問題にもなる。
 黒井や常岡の主張とは異なり、「ガン無視」はむしろ状況を悪くすることがほとんどでしょう。
 誰かが反論しないと「都合が悪いから反論しないのだ」というさらなるデマを招くし、「虚心坦懐に物を見ようとする」真面目な、ただし「知識不足」の人間ほど「デマだと思うが、反論が見当たらないのでもやもやする。どう思うか聞かれても、素人なので『デマだと思うが反論が見当たらないのでわからない』としか言い様がない」という苦しい立場になるからです。

*1:外務省条約局長、欧亜局長、オランダ大使などを歴任した東郷和彦氏のこと

*2:ただし「アゾフ部隊がネオナチだから侵攻した」はデマ(アゾフ部隊はロシア軍のウクライナ全面侵攻を正当化するほどの脅威ではない)でしょうが「アゾフ部隊がネオナチと言われても仕方がない極右であること」は事実ではないか。

*3:つまり「死体のふりをした」という反論です。「完全なデマ」か「『風で死体の着ていた服が揺れた』など何らかの理由で動いたように見えただけ」のかどっちかでしょうがこれについては俺も無知なので反論はしません。

*4:もちろん「どちらも大事」ですし、「次の手の予測」も最初から様々な人間がしていると思います。