珍右翼・黒坂真に突っ込む(2022年9月21日分)

◆黒坂ツイート

黒坂真
 くるみわりさんは、昔の日本共産党、国際共産党日本支部が内乱を起こそうとして武装していた事を御存知ですね。実際に当時の日本共産党員が内乱を起こしていたら、相当な死傷者が出たでしょう。

 日本共産党はそもそもそんな内乱を目指してないし、目指したところで「実行する力もない」のでデマも甚だしい。内乱を起こせるような力があったら三・一五事件 - Wikipedia(1928年)などの弾圧を受ける前に(あるいは弾圧を受けた後に報復として)内乱を起こしてるでしょう。
 有名な大森銀行ギャング事件(1932年)は【1】活動資金の獲得目的で内乱ではないし、【2】しかも「特高のスパイ・松村某による謀略」と言う代物です。
 実際に昭和戦前期において内乱を起こす力を持っていたのはむしろ「226事件(斎藤*1内大臣、高橋*2蔵相、渡辺*3陸軍教育総監を暗殺し、鈴木*4侍従長に重傷を負わせた。戒厳令を発令)」「宮城事件(森近衛第一師団長を殺害)」の陸軍タカ派でした。何せ「戦争すること(殺人の一種)が任務の軍人」ですから暴走したら本当に恐ろしいことになります。結果的には「小規模の死傷者」ですみましたが。
 なお、近代日本での内乱的出来事と言えばそのほかでは

戊辰戦争(1868~1869年)
 明治新政府VS旧幕府
士族反乱(1874~1877年)
 佐賀の乱(1874年、元参議、司法卿の江藤新平が中心人物)、神風連の乱萩の乱秋月の乱(1876年)、西南戦争(1877年、元参議、近衛都督、陸軍大将の西郷隆盛が中心人物)
→この頃の反乱は【1】明治新政府(1868年)が誕生して間もないので政権基盤が弱い、打倒は可能と士族らが認識した、【2】そもそも明治新政府自体、徳川幕府を倒して生まれた代物だ、我々が新政府を倒して何が悪いという考えがあったことが影響してるかと思います。
秩父事件(1894年)
 自由党過激派による事件の一つ(他にも自由党過激派による事件はあるが多くは未遂に留まり内乱とまでは言えない)
◆日比谷焼き討ち事件(1905年)
 戒厳令を発令。第一次桂*5内閣が総辞職し、第一次西園寺*6内閣が誕生
米騒動(1918年)
 寺内*7内閣が総辞職し、原*8内閣が誕生
松江騒擾事件(1945年)
 島根県松江市で極右団体が島根県庁を焼き討ち

といったところですね(戦後の極左過激派テロは内乱とまでは言えないでしょう)。どれ一つとして共産党は関係ない。
 あえて言えば生活苦から民衆が蜂起した「秩父事件」「米騒動」は「左派的な要素」があると言えるかもしれませんが。

黒坂真
 吉岡正史さん。私も統一協会は酷いことをやったと思いますが、反社会的勢力、として暴力団と同じ法的扱いにすることを日本共産党は訴えているのですか。それなら特別法が必要です。
◆吉岡正史
 とても大事なこと。この勢力は「宗教」ではありません。反社会的勢力です。
「詐欺集団の手下のようだった」 元信者が語る勧誘の手口 | 毎日新聞
 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者として2013~15年に自ら勧誘活動にも携わった女性が16日、「戸別訪問で勧誘する場合は、統一教会であることを隠し、(ボーガス注:占いや自己啓発セミナーなどを偽装し)宗教とも分からないような形で声をかけていた。今思えば詐欺集団の手下のようなことをやっていた」と証言した。この日は被害者救済に取り組む「全国霊感商法対策弁護士連絡会」(全国弁連)の集会が東京都内であり、女性はついたてで姿を隠し、弁護士の質問に答える形で自らの体験を語った。

 「暴対法」のような「特別法(反カルト法など)」を制定すべきかどうかはともかく、特別法など制定しなくても「霊感商法は明らかに詐欺」なので現行法でもいくらでも取り締まりはできます。そして吉岡ツイートも吉岡氏が紹介する新聞記事も「統一協会は反社だから取り締まるべきだ」としか言っておらず、黒坂のツイートは言いがかりでしかない。

黒坂真
 吉岡正史さん。日本共産党は、統一教会暴力団と同様の反社会勢力とみなし、暴力団対策法のような法を作って対処すべきと考えていますか。その場合、統一教会の会員はレンタカーやホテルの利用は困難になりますね。子供が信者だったら、修学旅行には行けない事になりませんか*9。宿泊しますから。

 仮に統一協会など「カルト対策」の特別法を作るとして、どんな特別法を作るかが問題なのに勝手に「特別法=差別」と前提するのだから黒坂には呆れます。
 かつこの黒坂の理屈なら「朝鮮総連への特別法」も「総連構成員の子ども」への不当な差別を引き起こす恐れがあるので、作るべきではないでしょうが、この「アンチ北朝鮮」男がそんなことを言わないであろう事は予想がつきます。どこまでデタラメなのか。

*1:第一次西園寺、第二次桂、第二次西園寺、第三次桂、第一次山本内閣海軍大臣朝鮮総督、首相、内大臣を歴任

*2:日銀総裁、第一次山本、原、田中、斎藤、岡田内閣蔵相、首相など歴任

*3:陸軍大学校長、陸軍航空本部長、台湾軍司令官、陸軍教育総監など歴任

*4:海軍次官連合艦隊司令長官、海軍軍令部長侍従長、枢密院議長、首相など歴任

*5:第三次伊藤、第一次大隈、第二次山県、第四次伊藤内閣陸軍大臣、首相、内大臣など歴任

*6:第二次伊藤、第三次伊藤内閣文相、首相など歴任。元老の一人

*7:第一次桂、第一次西園寺、第二次桂内閣陸軍大臣朝鮮総督、首相など歴任

*8:第四次伊藤内閣逓信相、第一次西園寺、第二次西園寺、第一次山本内閣内務相等を経て首相

*9:「はあ?」ですね。いかにアンチ統一協会でも「統一協会員なら家族旅行も不可」なんて特別法を誰も作ろうとは思わないでしょうが、「修学旅行=学校の行事」なのだから「統一協会員なら家族旅行も不可」なんて特別法を作ったところで「修学旅行には参加できる」でしょう。