珍右翼・高世仁にコメントする(2024年5/30日分)(副題:北朝鮮が提出した『横田めぐみの遺骨』は本物だった?、ほか)

横田めぐみさんの「歯」をめぐる怪奇 - 高世仁のジャーナルな日々

 5月15日の毎日新聞夕刊の「特集ワイド」で、「取材22年 日テレ記者の悔恨と「極秘情報」/「拉致3原則」見直しを/政府方針にメディア迎合」の見出しの記事。これは本ブログ拉致問題の膠着を破る鍵について1 - 高世仁のジャーナルな日々で紹介した日テレの福澤真由美さんをインタビューした記事だ。
 福澤真由美さんは拉致問題取材の第一人者で数々のスクープを掘り起こしてきた。記事では、拉致問題に関する政府方針が触れてはいけないタブーとなってきたことへの「忸怩たる思い」を吐露し、「拉致3原則」を公然と批判している。記者は内心、政府方針を疑問に思っていても政府や家族会への忖度、会社や上司の意向もあって記事にはできない。だからこのインタビューはある意味勇気ある「カミングアウト」だ。
 拉致3原則とは「安倍3原則」とも呼ばれ、①拉致問題は我が国の最重要課題、②拉致問題の解決なくして国交正常化はない、③被害者は全員生存しており、即時一括帰国を求める、である。
 福澤さんは「メディアも『政治』と一体になって、国民に向けて3原則を『定説化』するような報道をしてきたのではないか(ボーガス注:高世も勿論そうした救う会や家族会に迎合し『安倍三原則』を定説化する報道をしてきました)」、「たとえ『政治』にとって不都合な情報でも、きちんと目を向けるべきではないか」、さらに「3原則を掲げたままでは(ボーガス注:拉致被害者の帰国どころか北朝鮮との外交)交渉にすら至らないことは、この(小泉訪朝から)22年という時間が証明して」いると語る。
 また記事には、福澤さんが「覚悟を決めて」明かした複数の衝撃的な「極秘情報」が紹介されている。
 「2004年に北朝鮮を訪れた藪中三十二・外務省アジア大洋州局長(当時、後に事務次官)率いる調査団が持ち帰った横田めぐみさんのものとされる焼かれた『遺骨』の骨つぼには、本人のものとみられる歯があった、という情報です。調査団のあるメンバーが2006年7月に証言しました」
 「この時、『遺骨』とともに、北朝鮮当局からめぐみさんのものとされる分厚いカルテも渡されていたんです。証言したメンバーはカルテの翻訳も担当した人ですが、『歯はカルテのデータとも符合する。めぐみさん本人の歯のようだ』『警察はなぜかこの情報を極秘にしている』とも話しています」(福澤さんのコメント)

 福澤証言が事実なら驚くべき指摘です。北朝鮮が提出した「めぐみ氏の遺骨」は偽物では無く本物であり、偽者扱いした「当時のDNA鑑定」が間違ってる可能性が出てきます。焼かれていたのも「鑑定阻止」ではなく「日本の火葬」のような「自然な行為だった可能性」も出てくる。
 もし「遺骨が本物」であるならば「めぐみ氏は生きてる、北朝鮮は嘘をついている」と言う前提での横田夫妻の言動は最初から間違っていました。間違った鑑定をした政府の罪も重い。
 しかし高世も「今もジンネットが倒産せずに存続していた」としてこんな文章が果たして書けたかどうか。家族会や救う会に忖度して、福澤証言を無視するか、「虚偽発言」「北朝鮮を利するのか」などと福澤氏を攻撃したのでは無いのか?
 そしてこうした発言を福澤氏がしたことも、毎日新聞が記事にしたことも「マスコミの変化」の一例でしょう。それにしても「2006年7月(当時は小泉内閣末期)に証言」ならそのときに、あるいはそのときが無理だとしても「もっと早く」福澤氏には証言してほしかった。「今も証言しない」よりはマシですが「2006年から18年も経ってから証言か?」という脱力感はあります。


学ぶべき台湾の先住民族政策 - 高世仁のジャーナルな日々
 詳しい紹介は省略しますが勿論「先住民族アイヌに対する政策を考える上で日本が学ぶべき」と言う話です。
 まあ「ネイティブアメリカンイヌイット(米国やカナダ)」等、「学ぶべき海外の先住民族政策」台湾に限定する必要は無いでしょうが。
 まあ、日本も「ゴールデンカムイ」「ウポポイ」「アイヌ新法」で分かるように「昔よりはアイヌを巡る環境も改善された」とはいえ一方で「杉田水脈アイヌ差別暴言」がありますからね。