今日の産経ニュース(2/16分)(追記・訂正あり)

■駐米中国大使館の住所「劉暁波プラザ1番地」に? 民主活動家「劉暁波*1命名法案、米上院で可決
http://www.sankei.com/world/news/160216/wor1602160062-n1.html
 正直「今の米国は大丈夫なのか」と不安になってきます。こんな「小学生レベルの幼稚な嫌がらせをすること」の何が人権擁護なのか。中国批判するなとは言いませんがレベルというもんがあるでしょう。こういう馬鹿なことをして恥ずかしくないのか。仮に「下院での否決やオバマの拒否権」を見越しての行為だとしても愚行の極みです。


■政府、慰安婦の強制連行は捏造 国連の女子差別撤廃委で説明 「朝日新聞の報道が大きな影響与えた」
http://www.sankei.com/politics/news/160216/plt1602160071-n1.html

ジュネーブ=田北真樹子】
 日本政府は16日午後(日本時間同日夜)、国連欧州本部で開かれた女子差別撤廃委員会の対日審査で慰安婦問題に関する事実関係を説明した。
 政府代表の外務省の杉山晋輔*2外務審議官は強制連行を裏付ける資料がなかったことを説明するとともに、強制連行説は「慰安婦狩り」に関わったとする吉田清治氏(故人)による「捏造(ねつぞう)」で、朝日新聞が吉田氏の本を大きく報じたことが「国際社会にも大きな影響を与えた」と指摘した。また、「慰安婦20万人」についても朝日新聞が女子挺身隊を「混同した*3」と説明した。日本政府が国連の場でこうした事実関係を説明するのは初めて。

 呆れて二の句が継げません。「吉田清治云々」なんて明らかなデマじゃないですか。そんなことを国連の過去の報告書も河野談話も米国の下院決議も吉見義明氏ら歴史学者も問題にしてない。
 そういう悪質なデマを「後に産経文化人になった駐タイ大使・岡崎某」レベルの小物外交官ならまだしも、外務審議官(政務担当)という「将来の外務事務次官有力候補、外務省最高幹部が日本政府代表、日本外務省代表として発言」する。正気の沙汰ではありません。
 拉致問題でもろくに成果が出せないで蓮池兄さんから「外務省は無能で無責任だ」と非難されるし、日中、日露関係も悪いままだし、「安倍のせい」とはいえ、「慰安婦問題にとどまらない」外務省の惨状にはもう何と言ったらいいのやら。外務省も本当に今「存在意義が問われてるやばい状態」でしょう。まともな人間だったら今の外務省には勤務したくないでしょう。
 こんなデマ、「クマラスワミ報告」「マクドガル報告」を出してる国連が納得するわけがないし、日韓合意にも反する行為です。確実に国連からきつい駄目出しが来るでしょう。つうか駄目出しがないと国連的にまずい。「日本のような経済大国ならいくらでもデマ言いたい放題で突っ込みも無しですか、それが国連ですか?」となってはまずすぎる。
 それにしても女性でありながらこんなアホ記事を書いた産経記者・田北某は何考えてるんですかね。本気でこんなデマが正しいと思ってるのか、はたまた産経で飯を食うためにはこんなデマを容認しないといけないのか。どっちにしろ田北はクズですが。きっちりと朝日だの毎日だのに批判してもらいたいところですが最近のメディアの萎縮ぶりを考えるとあまり期待できないところが情けないところです。とはいえこんなデマは世界にもちろん通用しない(日本国内だってまともな人間には通用しませんが)。いずれ日本が大きなつけを払うことになるでしょう。つうか既に支払ってる気もしますが。
 しかし「慰安婦について国連で日本政府の考えを質問される日」が福田康夫政権や民主党政権ならまだしもよりによって安倍政権*4で、あげく「それなりに自重していた第一次政権とは違い」安倍が愚かにもデマを国連の場で垂れ流すとか「日本人に対する何かの罰ゲーム」「日本の国益を破壊する反日勢力の謀略(勿論皮肉、冗談ですが)」なんでしょうか。
 何というか「松岡洋右の国連脱退」を連想させる暴挙ではあります。こんな酷い代物を21世紀に入ってみせられるとは言葉もないですね。公明党には正直、何も期待していませんがよくもまあこんな酷い暴挙を黙認しながら「日蓮の弟子」とかほざけるもんです。日蓮も大迷惑でしょう。


■台湾の宗教会議、ウイグルチベット代表参加できず 馬*5政権が配慮か
http://www.sankei.com/world/news/160216/wor1602160056-n1.html

 台湾の民主進歩党呂秀蓮*6元副総統は16日、立法院(国会に相当)内で記者会見し、18〜20日に開催する信教の自由に関する会議に、中国から逃れた亡命ウイグル人の組織を束ねる「世界ウイグル会議」のラビア・カーディル議長やチベット亡命政府ロブサン・センゲ首相を招待したが、査証(ビザ)が発給されず参加できないと明らかにした。
(中略)
 呂氏は「非常に遺憾だ」と馬政権の対応を批判した。

 民主進歩党政権はこの間の選挙で総統選に勝利したわけですがこういう「反中国路線」をこれからも取る気なんですかね?。非常に気になるところではあります。結局「まだ馬政権で正式に政権についたわけでないから」無責任に国民党を非難し、反中国なだけじゃないのか。政権についたら「今の安倍晋三みたいに」意外(?)と中国とは融和路線かも知れません。

*1:2010年ノーベル平和賞受賞者。著書『現代中国知識人批判』(1992年、徳間書店)、『天安門事件から「08憲章」へ』(2009年、藤原書店)、『「私には敵はいない」の思想』(2011年、藤原書店)、『最後の審判を生き延びて』(2011年、岩波書店

*2:韓国公使、エジプト公使、外務省地球規模課題審議官、アジア大洋州局長などを経て外務審議官(政務担当)。

*3:デタラメも大概にして欲しいですね。何も挺身隊を含まなくても、慰安婦限定だって「20万人」は充分あり得る数字です。

*4:というよりはおそらく安倍が無茶苦茶やるから質問される羽目になったのでしょうが。

*5:連戦内閣法相、台北市長などを経て総統。

*6:陳水扁政権で副総統