今日の産経ニュース(2019年2月19日分)ほか

夏の参院選「自公で過半数がよい」49% 本社世論調査 (写真=共同) :日本経済新聞
 ブクマでも嘆く方が多いですが俺みたいな安倍批判派からすれば「訳が分からない」ですね(とはいえ幸いにも過半数は割っていますが)。
 まあ一方で

 一方、野党が「統一候補を立てるべきだ」は57%と「立てるべきではない」の25%を大きく上回った。

というのも訳が分かりませんが。「統一候補をたててほしい=野党にのびてほしい」ではないのか。自民党支持層でも「野党統一候補希望」というのは訳が分かりません。自民党支持層にとってむしろそれは嫌なことではないのか。
 ただ

 与党が過半数を維持する方がよいと答えた人は内閣支持層の76%、不支持層の20%だった。「維持しない方がよい」は内閣支持層では17%、不支持層では71%だった。支持政党がない無党派層では「維持する方がよい」が28%で「維持しない方がよい」は50%だった。

という点は一つの希望ではあるでしょう。まだまだ「無党派層の自民批判」が弱いとは言え、今や「過半数希望」は自民党支持層しかいないわけです。それでも「過半数支持49%」とは裏返せば「自民支持が国民にかなり多い」ということであり、俺みたいな自民批判者にはげんなりすることではありますが。


【ここから産経です】
連続在職で安倍首相が歴代2位に 第2次内閣から2248日 - 産経ニュース
 こんなんが歴代二位とは本当に勘弁してほしいですね。「韓国との関係悪化」「統計不祥事やモリカケに代表される不正」など、日本の国益が明らかに害されています。


【浪速風】失言大臣の「がっかり発言」。どうもフェイクのにおいがする - 産経ニュース
 フェイクだと断言できず「におい」と言い出すあたり産経らしい滑稽さです。大体「辞任は否定した」ものの、当の大臣自体が発言を撤回し、謝罪した話でかばうとは常識外れです。


民主「本命」のバーニー・サンダース上院議員が出馬表明 急進左派 米大統領選 - 産経ニュース
 前回善戦したとは言えサンダースは「異端児」であって本命じゃないでしょう。前回支持が集まったのも「ヒラリーのようなエリートには庶民の気持ちは分からない」ということによる支持で、「サンダース個人への支持」というより民主党主流への「反発によるもんが大きい」ですし。

国民皆保険」などの急進左派的主張

 米国政界的には「国民皆保険=急進左派」なのかもしれませんが「自民党政権が長く続く保守国家」日本は「国民皆保険」の国ですからね。
 また、オバマケアも「国民皆保険がすぐに導入できなくてもそれに代わるものを」つう話ですから「国民皆保険=急進左派」つう記載はやめてほしいですね。まさかとは思いますが産経って「国民皆保険を敵視してる」んでしょうか。


【矢板明夫の中国点描】自国民を守らない外務省 - 産経ニュース
 「自国民を守らない安倍政権」というタイトルでないあたりが産経らしい滑稽さです。


【京大熊野寮捜索】機動隊員なだれ込み 「またガサ入れか」「京大のイメージが…」 - 産経WEST
 野原燐氏のツイートにコメント(2019年2月20日分): bogus-simotukareのブログでも触れましたがこっちにも書いておくことにします。

京都市左京区の京都大キャンパスで昨年10月、中核派全学連の学生らが校舎をバリケード封鎖し、授業を妨害した疑いが強まったとして、京都府警など29日、威力業務妨害容疑で、活動拠点の1つとされる京都大学生寮「熊野寮」などに対する強制捜査に踏み切った。
・京大を訪れていた文学部3年の女子学生(21)は「京大に悪いイメージが付くのではないか。自分たちの主義主張をするのは構わないが、他の学生に迷惑をかけないでほしい」、京都大大学院1年の男子学生も「またやってるんですか。活動をしているのは一部の学生で、ほとんどの学生は興味はないのに」などと、あきれた様子で話していた。
 また、短文投稿サイト「ツイッター」上でも、「熊野寮またガサ入れか…」「まあどう見ても業務妨害だったしね。仕方ないね」などと、京大生とみられる投稿が相次いだ*1

 「多分入寮者に革マルだの中核派だの何か問題があるんだろうな」と薄々気づいてはしましたが「具体的根拠があるわけでもない」ので今までは指摘しませんでした。しかしやはり「新築を機に、大学当局が熊野寮の入寮者に一時退寮を求めた」のも、それに入寮者が反発したのもこういう事情があったわけです。それにしても例の野原さんも「中核派にシンパシーを感じてる」んですかね。過去には「ウイグル関係」で安倍を絶賛したこともあるし、北朝鮮関係の言説も明らかに右翼なのにねえ。
 中核派は「極めて独裁的な上意下達の組織」だと俺は認識していますが、それは「北朝鮮の独裁を批判する」野原さん的にはどうでもいいのか。また左派である中核派は野原さんほどの反北朝鮮でもなく朝鮮学校無償化除外にも批判的だったかと思いますが、それは野原さん的にはどうでもいいのか。まさかとは思いますが「今はともかく昔はor今も中核派に知人友人がいる」のか。

【参考:産経の過去の熊野寮中核派関係記事】
 俺が知らないだけで以前にも似たような記事があるのに気づきましたので紹介しておきます。

【衝撃事件の核心】「変なところ触らないでよー」撮影すると突然キレて記者に突進…中核派系全学連の拠点「京大熊野寮」捜索で唖然の挑発行為(1/5ページ) - 産経WEST
・法廷警備員の足を蹴り、業務を妨害したとして東北大医学部5年の男(25)が公務執行妨害容疑で逮捕された事件を受け、京都府警は今年1月31日、関連先*2として京都大の熊野寮京都市左京区)を家宅捜索した。中核派全学連の活動拠点として知られる同寮への捜索は、最近では昨年に続き2回目。
 今回も関係者らは「なんの権利があってここにいるんだ!」と家宅捜索に抗議し、報道陣ともトラブルに発展した。だが当時、京大は学期末の試験期間の真っ最中。
「主義主張を繰り広げるのは構わないが、幼稚すぎる…」。
 どこまでも〝時代錯誤〟な抗議活動は周囲の一般学生たちの心には響かず、冷ややかな視線が注がれた。
 今回の家宅捜索の発端は、平成27年10月に反戦ストライキ名目で京大吉田キャンパスの授業を妨害したとして活動家6人が逮捕された事件にさかのぼる。
 この事件で逮捕された6人の勾留理由開示の法廷が昨年3月、京都簡裁で開かれたのだが、これを傍聴していた東北大医学部5年の男が関係者らとともに、大声で釈放を求める訴えや拍手を続けるなどし、裁判官に退廷を命じられた。
 男はこの際、法廷警備員の右膝を蹴ったとして今年1月29日、公務執行妨害容疑で逮捕されたのだ。男が逮捕された直後には、(ボーガス注:中核派系の)全学連*3は「でっち上げ逮捕許すな!」との見出しのビラを作成。警察との対決姿勢をあらわにしていた。
 この公務執行妨害事件の関係先の一つとして、熊野寮が家宅捜索されたのだ。
 熊野寮は昭和40年に設立され、約400人の学生が暮らす。
 捜査関係者によると、50年代後半に中核派系の活動家らが根城にし始め、ピーク時には40人もの活動家が4階の2室を拠点としていたといい、いまも中核派全学連の活動拠点の一つとされる。こうした寮は、かつては他大学にもあったが、中核派全学連の学生が拠点とするのは、現在は熊野寮のみという。
 こうした熊野寮の実態は寮外の学生にとってもベールに包まれたままらしい。
 家宅捜索の日はちょうど京大の期末試験が行われていた。
「主義主張を繰り広げるのはいいが、今の彼らのやり方は幼稚すぎて、賛同を得られないのではないか」。
法学部3年の男子学生(22)はこう語った上で、断言した。
 「一般の学生と彼らの間には確実に温度差がある」


ライザップ、本社人員を半減へ 瀬戸社長 筋肉質の企業体質目指す - 産経ニュース
 「好調のフィットネス事業」に注力し不採算事業は切り捨てるそうです。
 ウィキペディアRIZAPグループ」によればCMで有名になったフィットネス以外にも

健康コーポレーション:健康食品やダイエット食品の販売
イデアインターナショナル:インテリア雑貨の小売り
・夢展望:女性用衣料の通販
ジーンズメイトジーンズ販売
サンケイリビング新聞社:フリーペーパー(フジサンケイグループから買収)
日本文芸社週刊漫画ゴラクなどを出版する出版社

などがありこれらのうちの「不採算事業を切り捨てる(つまりどこぞに売却?)」のだそうです。何が不採算なのかは記事を読んでも分かりませんが。


安倍晋三首相「この人どこの党だっけ?」野党再編やゆ - 産経ニュース
 さすが「ニッキョーソヤジ」の安倍らしい。よくもまあこんなげすな物言いが出来るもんです。


女子中学生の「スラックス制服」23区で広がる 中野、世田谷は今春から全校(1/2ページ) - 産経ニュース(吉沢智美)

・東京都中野区と世田谷区の全ての区立中学校で、この春から女子生徒がスカート以外にスラックスの制服を選べるようになる。23区では両区以外でも同様の動きが広がっており、性的少数者(LGBT)だけでなく、防寒や動きやすさといった面を考慮してスラックスを希望する女子生徒もいるという。
・中野区では平成30年12月、小学6年の女子児童が「ズボンをはいて中学に通いたい」と酒井直人区長に要望書を提出。この児童がクラス内で行ったアンケートでは14人中「ズボンがはきたい」が6人、「どちらもはきたい」5人、「スカートがいい」3人-という結果になったという。
・23区内では、文京区、荒川区、目黒区などの区立中の一部でも、女子生徒がスラックス制服を選択できる。

 記事も書いていますがメインの理由はやはり「防寒(スカートじゃ寒い)」&「痴漢防止」つうことでしょうね。大変いいことだと思います。なお記事には

 文部科学省は27年、都道府県教委に対し、性同一性障害の児童・生徒にきめ細かい対応を取るよう通知を出していた。

と書いてあり「LGBT対応、性同一性障害対応(女性の体だが自己認識は男性)」つう要素も「わずかながらある」そうです(すでに書いたようにメインの理由はもちろん、そういうことではないでしょうが)。
いまどきこういう服の子どもはいない(と思う) - ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)で「スカート関係記事」を書かれていたid:Bill_McCrearyさんにもお知らせしておきます。しかし産経もこういうことで「女はスカートをはくべきだ」とのたまうウヨばかりじゃないわけです。


首相、日韓議連会長に「パイプつなぎ協議を」 - 産経ニュース
 散々、自らの手で日韓関係を悪化させながら何を言っているのか。いやもちろん、額賀会長相手に韓国への悪口を言ってほしいわけではありませんが、「額賀氏*4相手に悪口も出来ず、心にもないことをほざいてるだけ」ではないのか。本気で安倍*5が関係改善したいなら安倍自身が嫌韓行為をやめるべきでしょうに。
 心底呆れます。


「世界の記憶」見直し要請 自民幹部、ユネスコに - 産経ニュース
 南京事件資料が登録された事にくだらない因縁をつけるのだから心底呆れます。


弁護士らが首相官邸の申し入れ文書撤回要求の緊急声明 - 産経ニュース
 こうした安倍批判には大いに共感します。問題は安倍におびえてるマスコミがろくに報道しないことですが。


【正論】米キリスト教保守は中国を敵視 名古屋市立大学教授・松本佐保 - 産経ニュース
 コラム筆者の松本氏には『バチカン近現代史』(2013年、中公新書)、『熱狂する「神の国アメリカ:大統領とキリスト教』(2016年、文春新書)、『バチカンと国際政治』(2019年4月刊行予定、千倉書房)などの著書があります。
 なお、トランプがそうした反中国路線をとり続けられるかは疑問符がつくでしょう。
 「中国からの安い商品を希望する消費者」と「中国へ商品を販売することを希望するビジネスマン」も米国の選挙民だからです。彼らにとってトランプの反中国は自らの利益に反する迷惑行為です。「商売を軽視してでも反中国」なんて極右は決して多くはないでしょう。
 安倍が結局、「訪日した李克強首相を歓迎した」のも、一帯一路について支持表明したのもそういうことです。

参考

「大豆農家」がトランプ政権の命運を左右する | アメリカ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
・米国の2017年の対中輸出額は1300億ドル余り。「航空機・部品」が162億ドルで最大だが、大豆が大半を占める「穀類」は137億ドルで2位に付ける。この年に航空機輸出が増えたのは、ボーイング社が202機の対中輸出に成功したからで、2016年には「穀類」が第1位だった。
・大豆輸出の恩恵を受ける農家の数は、中西部を中心にして30万人に及ぶ。米国にとって大豆は、最も重要な対中輸出商品だ。
・中国政府は4月4日、米国が対中制裁の品目案を公表したことへの報復として、米国産大豆に25%の関税を上乗せすると発表した。
 米パデュー大学の研究チームが3月末、米中貿易戦争による米国産大豆輸出への影響を試算した。「中国が関税を30%上乗せした場合、対中輸出は70%減る可能性がある」というものだ。実際には25%上乗せが発表されたが、同大学のワリー・タイナー教授は筆者の質問に「25%の場合も30%とほぼ同様の大幅な打撃が見込まれる」と答えている。
 仮に同大学の試算通りだと、100億ドル近い中国向け大豆輸出が吹き飛ぶことになる。現状では米国が輸出する大豆の3分の2が中国に向かう。市況に敏感な国際商品として、価格競争力が低下すれば市場を失うことは当然だ。実際に関税が上乗せされたら、シカゴ大豆相場の大幅な下落は避けられないだろう。
・米中のガチンコ勝負は、どうやら米国側に旗色が悪いように見える。その最大の被害者は大豆農家になりそうだ。
・怒れる大豆農家が米国の国内政治の行方まで左右する可能性が出てきた。

破産相次ぎトランプ憎しに転じ始めた米大豆農家 一度壊れたサプライチェーン再構築は困難、来年の大統領選に逆風強し(1/6) | JBpress(日本ビジネスプレス)
 今月初旬、「自由貿易を求める農家の会」に所属する農家や関係者が首都ワシントンで、連邦議員とトランプに対して早急に米中貿易摩擦を終わらせるように訴えている。
 同会はもともとトランプと共和党を支持してきたが、破産農家が出る状況で、いま反トランプの声が出始めている。
 同会のメンバーで、テネシー州の生産者ロッチェルさんは言う。
 トランプを支えてきた農業州の関係者は、少しずつトランプに愛想を尽かし始めているという。
 トランプは中間選挙で彼らの票を得るために中国に制裁関税を課したが、結果として逆の作用が働いてしまった。
 共和党は連邦下院で過半数割れを起こし、さらには大豆農家の破産を引き起こしたのだ。
 コロンビア大学グレゴリー・ウォウロ教授は米メディアに農業経済と来年の大統領選の関連について述べている。
 「米農業の経済状況がいまのまま続けば、これまで共和党に投票してきた中西部の有権者がトランプに背を向けることもあり得ます。そうなっても私は驚きません」
 よかれと思って課した制裁関税によって農業州に多大な被害が出てしまったことで、いまは何としても米中貿易交渉をまとめたいとの心境に至っているのが今のトランプである。

 こうした報道から分かるように米中貿易戦争をどう評価するにせよ「米国が一方的に有利、中国が一方的に不利」であるかのように描き出す産経や福島香織のようなウヨは明らかにデマを飛ばしてるわけです。

*1:産経がウヨとして中核派を敵視してることは言うまでもないですが、今時中核派にシンパシーを感じる学生も少ないでしょう。こうした「また中核派は迷惑行為やってるのか」つう冷たい味方がおそらく多数派でしょう。

*2:いやいや俺も中核派は大嫌いですが、現行犯逮捕された事件で、京大学生寮をガサ入れするのはおかしいと思いますね。なんで裁判所はこんな礼状を出すのか。まともに令状審査しないで検察、警察の言いなりではないのか。

*3:全学連としか書かないのは明らかに不適切ですね。中核派ではない「共産党系」「革マル系」なども確かありますし、彼らは中核派に対して好意的ではないでしょう。

*4:小渕内閣防衛庁長官森内閣経済企画庁長官、自民党政調会長(小泉総裁時代)、小泉内閣防衛庁長官、第一次安倍、福田内閣財務相など歴任。

*5:自民党幹事長(小泉総裁時代)、小泉内閣官房長官を経て首相