黒坂真に突っ込む(2019年9月30日分)

■黒坂ツイートにコメント

黒坂真
 辺野古では、あらゆる左翼が一致団結団結して工事の妨害をしているのでしょうね。極左翼や主体思想派と日本共産党がここでは連帯しているらしいです。

 黒坂の言うような「極左翼(革マルや中核?)や主体思想派(主体思想研究会?)と日本共産党の連帯」が沖縄であるのか知りません。「らしいです」と伝聞調*1なので黒坂のデマの疑いもありますが、仮に事実だとしても「基地反対運動にそうした党派の思想を持ち込まない限り」、別に問題もないでしょうよ。
 そもそも「翁長前知事の存在」が一番わかりやすいですが「辺野古移設反対派」には保守派もいるわけです。
 そして、むしろ「拉致がテーマのはずの巣くう会集会」で櫻井よしこが「拉致解決には改憲が必要」と言い出す方がよほど問題でしょう。

黒坂真
‏・朝鮮学校の幼稚園に無償化を適用すべきだ、と叫ぶ左翼人は、金日成社会主義教育テーゼを御存知なのでしょうか。

 やれやれですね。勿論そういう話ではなく「教育内容を理由に差別など許されない」つう話です。
 「教育内容を理由に差別など許されない」というのは「教育内容に何の問題もない」つう話とは違う。

黒坂真
 左翼はアイヌ先住民族*2で、日本人は先住民族を蹂躙した凶悪な民族だ、と宣伝したいのですね。

 宣伝も何も実際そうですからね。つうか「アイヌ新法」を安倍政権がつくったこと(安倍政権が法案提出し、維新など一部の極右政治家を除きほぼ全会一致で成立)でわかるように安倍政権ですら「過去のアイヌ政策への反省が充分かどうか」「アイヌ協会*3や研究者などアイヌ関係者が安倍政権のアイヌ政策をどれほど評価してるか」はともかく「過去のアイヌ政策」について黒坂らウヨほど無反省ではありません。
 まあ、だからこそ黒坂らウヨは「アイヌ新法制定」に反対したわけですが。
 それにしても黒坂に手塚治虫シュマリ」(小学館ビッグコミック」に1974年6月号から1976年4月号まで連載)や週刊少年ジャンプ集英社)に連載中のマンガ「ゴールデンカムイ」(野田サトル)の意見を聞いたらどう回答してくれるんですかね。
 「手塚や野田は反日左翼」「小学館集英社反日左翼」とでもいうのか。まあ、手塚の場合、他にも「戦前日本を批判的に描いた『アドルフに告ぐ』」などウヨが反日認定しそうな作品はありますが。
 しかし「中国の少数民族政策」に悪口しながらこれです。どんだけデタラメなのか。

参考

アイヌ振興へ交付金創設=政府が基本方針:時事ドットコム
 政府は6日の閣議で、今年の通常国会で成立したアイヌ新法に基づき、地域・産業振興に使える新たな交付金制度の詳細などを定めた基本方針を決定した。菅義偉官房長官は記者会見で、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現に向け、政府一体となって取り組んでいく」と強調した。
 菅氏は新たな交付金に関し、計画を作成する市町村に対し「アイヌの人々の要望などを反映してほしい」と要請。アイヌ文化の発信拠点として来年4月に開館する国立施設「民族共生象徴空間」(北海道白老町)については、「年間100万人の来場者を目指す」と述べた。

 ということで安倍政権は日本会議や黒坂ほど「過去のアイヌ政策」について無反省ではありません。

「みんなでアイヌになろう」講演会に抗議 「ヘイトだ」:朝日新聞デジタル
 保守系団体がアイヌ民族をテーマにして21日に札幌市白石区民センターで予定している講演会について、市民団体が「ヘイトスピーチに当たる」として、札幌市や白石区に会場使用承認の取り消しを求めていることが20日、分かった。白石区は「条例上の不承認や取り消しには該当しない」として、予定どおり使用を認めることにしている。
 「あなたもなれる? みんなで“アイヌ”になろう?」と題した講演会で、主催は日本会議北海道本部。「科学的アイヌ先住民族否定論」と題して医師*4的場光昭さん*5が、「これまでのアイヌ政策、これからの『アイヌ新法』」と題して元道議*6の小野寺秀さんが講演する。

 すごいですね。日本会議(日本最大の右翼団体)ならこの位のことは平気でやるでしょうがそれにしても酷い。
 「あなたもアイヌだと行政に言えば補助金がもらえます」「アイヌ特権です」て「もらえねえよ、バカ」「デマも大概にしろよ」「アイヌ協会は名誉毀損で訴えていいんじゃねえの?」ですね。
 こんな酷い講演会を許す行政にも呆れます。朝日が批判記事を書いたことは勿論高く評価します。
 それにしても日本会議もこれでよく「中国がチベットウイグルを差別してる」などといえたもんです。

*1:もちろん「らしい」と書こうが事実無根なら名誉毀損に該当するでしょう。

*2:まさかとは思いますが黒坂は「蹂躙(同化や差別)の事実」だけでなく「アイヌ先住民族性」まで否定する気でしょうか?

*3:当初「ウタリ協会」と書いていましたが「今はアイヌ協会に改称した」ようですので修正しました。

*4:まあ「医師の西岡昌紀さん(ホロコースト否定論を文春マルコポーロに書き廃刊に追いやった方。著書『アウシュウィッツガス室の真実』(日新報道))」みたいなもんでしょう。素人に講演させる神経がすごすぎますね。

*5:著書『「アイヌ先住民族」その真実:疑問だらけの国会決議と歴史の捏造』(2009年、展転社)、『アイヌ民族って本当にいるの?:金子札幌市議、「アイヌ、いない」発言の真実』、『改訂増補版・アイヌ先住民族、その不都合な真実20』(2014年、展転社)、『反日石碑テロとの闘い:「中国人・朝鮮人強制連行」のウソを暴く』(2015年、展転社)、『科学的アイヌ先住民族否定論』(2019年、的場光昭事務所)

*6:落選理由は「アイヌ差別暴言ではない」かもしれませんが、小野寺のようなクズが落選して大変よろしい。