今日の産経ニュース(2021年4月19、20日分)

少年法改正案が衆院通過 18、19歳に厳罰化、逆送拡大 - 産経ニュース
 「教育的見地」を無視した安易な厳罰論には怒りを禁じ得ませんね。特に小生が許しがたいと思うのは「実名報道の解禁」ですね。
 浅野健一『犯罪報道の犯罪』(講談社文庫)に共感する小生的にはむしろ「匿名報道の徹底」こそが「あるべき犯罪報道の姿」です。
 しかし日本のマスコミ(特にテレビ局)も「コロナガー」ばかりではなく少しはこうした社会問題、政治問題もまともに取り上げたらどうなのか。「コロナガー」にしても「楽観論を流せ」とは言いませんが単に「感染者が増えた」と危機感を煽る報道ばかりなので正直うんざりします。最近は本当にテレビを見なくなりました。


キューバ新体制、バイデン政権は様子見 - 産経ニュース
 オバマ政権時代の国交正常化路線に回帰して欲しいところです。


【産経抄】4月20日 - 産経ニュース

 コロナ禍によって、100年前に世界中で大流行したスペイン風邪が改めて注目されてきた。日本国内だけで死者が45万人に上った新型肺炎に、当時の日本人がどのように立ち向かったのか。それが読み取れる貴重な資料の一つが、大正11(1922)年に内務省衛生局が発表した『流行性感冒』である。

 これについては以前、スペイン風邪(1918~1920年)での著名人の死去について(追記あり) - bogus-simotukareのブログ
新刊紹介:「歴史評論」2021年3月号 - bogus-simotukareのブログで触れたのでこの機会に紹介しておきます。

 河野太郎ワクチン担当相は、新型コロナウイルスワクチンについて、国内の16歳以上の全員が接種できる数量を9月末までに確保できる、との見通しを明らかにした。先進国のなかで接種の遅れが目立っていただけに、朗報には違いない。

 枝野立民党代表なども批判していますが「現状は、政府が当初、発表した予定から明らかに遅れている。」「そもそも確保できる見通しと言いながら、確保できるワクチンの数量など具体的な部分は曖昧だ。そんな政府の発表を鵜呑みに出来ない」ですね。現状ではとても朗報とは言えません。


【主張】「世界の記憶」改革 新制度で反日虚説許すな - 産経ニュース
 資料がユネスコ世界記憶遺産に登録された南京事件資料も、「登録を目指して韓国が申請していた」慰安婦資料も「虚説=デマ」ではなく、日本政府も「少なくとも建前上は河野談話などで非を認めている話」なので「産経は、誹謗も大概にしろ」と言う話です。もし今回の改革とやらが産経の言うような「思惑」を現実化する物であるならば、それは「改悪」でしかありません。かつこんなことをやれば日本側にも「日本の戦争被害を登録したくとも登録できない」などの悪影響が出る恐れもありますが、そんなことは産経にとってどうでもいいようです。


自民・下村政調会長新著に安倍前首相登場 総裁選に名乗りか - 産経ニュース
 「下村の新著に安倍が対談相手として登場したら」何で「総裁選に名乗りを上げたこと」になるのか、さっぱり分かりません。大体、総裁選など「まだ当分先のこと」であるのに。
 いずれにせよ、この記事で分かるのは「安倍や下村の思惑」はともかく、産経が「菅に不満を感じ」ウヨの下村に「ポスト菅」有力候補になってほしいということです。


【産経・FNN合同世論調査】首相の訪米「評価する」59・9%、内閣支持率横ばい52・3% - 産経ニュース
 菅の訪米を評価しない俺からすれば「一体、何を評価するんだ?」ですね。一時期(70%台)に比べれば下がったとは言え、未だ「高い支持率」といい日本人の馬鹿さには心底反吐が出ます。それにしても「菅政権のコロナ対応を評価しない」が多数*1なのに支持率がなかなか落ちないことは理解に苦しみますね。


【孤高の国母】(72)第一次大戦で大隈内閣が暴走 大正天皇は苦悩した - 産経ニュース
 有料記事なので産経の言う「暴走」が何を意味するのかは不明です。
 第一次大戦への日本参戦のことか。はたまた「中国国内の反日運動」や欧米の「日本への警戒」を助長したとされる対華21カ条要求のことか。いずれにせよ「この程度で暴走」なら「東条内閣の太平洋戦争開戦」などは「産経的にどうなるのか?」と聞きたくなります。


やっと始まったワクチン接種…日本は衰退途上国になったのか 寺﨑明 - 産経ニュース
 有料記事なので途中までしか読めません。なお、寺崎明 - Wikipediaでわかるように寺崎氏は「元・総務省総合通信基盤局長(その後、天下りNTTドコモ副社長、一般財団法人情報通信振興会理事長など通信関係の要職を歴任)」です。そんな人間にコロナ云々で書かせるくらいなら、医療の専門家に書かせろという話です。


細野豪志元環境相インタビュー 処理水の放出「非科学的批判には毅然と反論を」 - 産経ニュース
 汚染水海洋放出については「トリチウムは本当に安全なのか?」「本当にトリチウム以外の核物質は含まれてないのか?」(もちろんこれら二つの論点について反対派は疑念を呈しています)「国内外の反対派の批判を無視して強行すべきか?」という疑問を感じますが、素人なので「疑問提示」にとどめて別の「産経批判」をします(なお、有料記事なので途中までしか読めません)。
 産経らしいですが、「政権幹部(例:菅首相、二階幹事長、山口公明党代表など)や野党幹部(例:立民、共産、社民、国民民主、維新、れいわの党首など)」ならともかく「元民主党幹事長(海江田代表時代)、政調会長岡田代表時代)」とはいえ、今は「無所属*2で無役の一議員」でしかない、もちろん「この問題の専門家とも言いがたい」「静岡選出であって、福島選出ではない」細野に話を聞いて何の意味があるのかという話です。
 結局
1)野党幹部には細野ほど手放しで汚染水海洋放出を擁護する奴はおそらくいない
2)一方、与党幹部には一応そう言う奴はいるが「世間の批判」を恐れてこんなインタビューに応じたがる奴がいない
3)その点、昔は民主党幹部としてメディア露出も多かったが今や「落ちぶれてメディア露出も減った細野」なら喜んで、産経紙面で自民擁護してくれる。「二階派のオブザーバー(将来の自民入党前提)」で、また「衆院自民党会派に所属」とはいえ「自民党所属」ではないので、細野が世間の批判を浴びて、都合が悪くなったら、いつでも切って捨てられる
つう話でしょう。
 勿論、細野もそんなことは気づいてる。内心では「俺は鉄砲玉か!」と不快でしょうが、今の細野はそれでも「メディア露出」を選ぶほどに落ちぶれてるわけです。そしてそんなことをしても昔に比べれば細野などろくに注目されないわけです。何せ「鉄砲玉」にすぎませんので。

*1:まあ、ワクチン接種の遅れや「第四波の発生」を考えれば当然の話ですが

*2:「将来の自民党入党前提」で「二階派のオブザーバー」で、また「衆院自民党会派に所属」ですが「細野の自民入党に反対する人間が党内にいること」もあって、未だ細野は公式には自民党所属ではありません。