今日の産経ニュース(2022年2/20日分)

佐渡金山「推薦適切」甲信越で94% 共同通信調査 - 産経ニュース

 政党別でみると、自民党支持層の78・5%、日本維新の会支持層の84・6%、国民民主党支持層の75・9%が適切と回答。共産党支持層は28・0%で最も低かった。

 共産支持層でも28%いることは「驚き」ですが、「一番低い」のは当然でしょう。維新支持層が「自民以上に極右であるらしいこと」が改めて伺えます。
 俺もそうですが、共産支持層にとっては「日韓友好」「戦前日本の侵略、植民地支配への批判」は重要なポイントですので。昨今の共産支持層は「俺もそう」ですが「共産主義」という面で支持してるわけではありません。
 いずれにせよ「批判派」としては1)文化財としての価値は否定していないこと(批判してるのはあくまでも朝鮮人強制連行問題であること)、2)朝鮮人強制連行を否定することは歴史修正主義で許されず、韓国の岸田政権批判には道理があること(勿論、佐渡金山だけでなく、軍艦島端島炭鉱)も同じです)、3)今のような岸田政権の態度ではユネスコ世界遺産登録の可能性は低く、また日韓関係がさらに悪化することを地道に訴えるだけですが。


佐渡金山の世界遺産推薦「適切」73% 共同世論調査 - 産経ニュース
 韓国の抗議理由をまともに理解してるのかとげんなりします。俺も「共産党と同様に」岸田政権が韓国の抗議理由に真摯に対応するなら推薦に反対はしません。
 韓国にしても「佐渡金山の文化財的価値」はさすがに否定していない。
 しかし、現状では反対せざるを得ません。というか、ユネスコが「岸田政権に忖度せずに正しい立場に立てば」登録はあり得ないのですが、今の日本では「登録されなかった場合」、韓国やユネスコへの悪口がまかり通るのだろうかと思い暗澹とします。

 夏の参院選比例代表の投票先は自民党42・7%、日本維新の会13・5%、立憲民主党9・2%、公明党4・2%、国民民主党3・1%、れいわ新選組2・4%、共産党2・0%など。
 政党支持率は自民48・4%、維新12・6%、立民8・0%、公明4・0%、国民2・4%、共産2・4%、れいわ1・8%、社民0・9%、NHK受信料を支払わない国民を守る党0・7%。「支持する政党はない」とした無党派層は15・3%だった。

 おいおいですね。
 俺的には「自民が高すぎ、共産が低すぎ」ですね。
 また、コロナ禍によってか、維新の支持率が若干下がったので安心したところがまた維新が「支持率2位」です。「大阪のコロナ禍をまともに理解していないのか、なぜ維新など支持するのか、日本人はあほか」と「俺にとっては理解不能」であり、日本人であることに絶望感を禁じ得ません。

 さすがに「維新の極右性」を積極支持しているわけではない(維新の『改革ポーズ』支持)とは思いますが、とはいえ「消極支持(まさか維新の極右性を知らないということもないでしょう)」はしているわけでげんなりします。
 地道に戦うほかありませんが、もはや「参院選での維新躍進、立民没落、維新の最大野党化→九条改憲の衆参両院可決」も「場合によっては覚悟する必要があるのか」と暗澹とします(いずれにせよ俺は共産支持の立場ですが)。
 「立憲民主党が今戦うべき相手は、岸田政権以上に日本維新の会だ」(尾中香尚里氏; President Online, 2022/2/5) - kojitakenの日記という指摘には全く同感します。「維新に対する態度があやふやな泉立民」はともかく、維新の方はそうした理解(維新の最大の敵は立民)から「菅直人元首相への攻撃」を仕掛けたのでしょうし(菅氏が毅然とした態度をとり、また泉執行部も維新の攻撃に同調はさすがにしなかったことで、今回は維新の企みは失敗したかと思いますが)。 
 「立憲民主党が今戦うべき相手は、岸田政権以上に日本維新の会だ」(尾中香尚里氏; President Online, 2022/2/5) - kojitakenの日記も指摘していますが「比例票は立民>維新」「小選挙区は維新は大阪以外ではほとんど獲得できなかったところ、立民は全国的に獲得(つまり維新の躍進は、立民にとってそれほど過大評価すべきでない)」であるにもかかわらず「立民議席減、維新躍進」で浮き足立ち、かえって立民が支持を失ってるようには思います。むしろ「共産、社民、れいわとの野党共闘」を継続し、「維新、国民民主」を「自民の補完勢力」と批判する方が「支持の増加」にもつながるのではないか(勿論、政策とはそういうことで決めるべき話ではありませんが)。
 なお、共産にとって社民はもはやライバルではありません*1が、れいわが「ライバルに成り上がった」感は感じます。ただし、れいわは「代表・山本太郎の個人商店的な性格が強い」という面を除けば、「デマ右翼政党・維新」「自民の二軍・国民民主」と違い「共闘相手」である上に「わかりやすい目立った欠点がない」ので共産にとって批判しづらいところではあります。


3回目接種「遅い」73% 内閣支持率横ばい、共同通信調査 - 産経ニュース
 コロナ対応を批判しながら「支持率が高止まり」というのは本当に理解に苦しみます。

 政府が検討している「敵基地攻撃能力」の保有について賛成は49・1%、反対は45・1%だった。

 賛否が拮抗しているとはいえ、賛成が多いのにはげんなりします。まともな理解をした上での賛成とはとても思えないので、「その危険性」をどう広報していくかが今後の課題かと思います。


【書評】『ナチ・ドイツの終焉 1944―45』 敗北必至でも続けた原因 - 産経ニュース

 集団が協議し、結論に至るのではなく、ヒトラーの命令によって全てが決定される。ナチス高官も所詮はヒトラー代理人に過ぎず、ヒトラーの意思に全面的服従が求められた。
 一度成立した全体主義体制を国内で転覆することは困難だ。自由民主義体制を死守すべき理由はここにある。本書を読み、そう思わずにはいられなかった。

 「敗北必至の戦争」でありながら戦争を継続し犠牲をいたずらに増やしたという意味では「我が国の昭和天皇」も「ヒトラーと変わりありません」がおそらくそういえば怒り出すのが産経でしょう。この感想の筆者も「戦前礼賛ウヨの岩田温*2です。正直、戦前日本を「ファシズム独裁」と認めず、美化する岩田らウヨが「日本の同盟国ナチドイツ」をこのように悪口するのは理解に苦しみます。


共産・志位氏、立民との参院選協議「一刻も早く」 - 産経ニュース
 共産党の呼びかけにまともに応答しないというあたりが「最低最悪」ですね。心底呆れます。これでは共産党としても「個々の選挙区」での「立民との野党共闘」はあり得ても、「立民全体」とでは「野党共闘の打ち切り」も考えざるを得ないでしょう。


【正論3月号】特集「左翼政策の浸透」 武蔵野市の自治基本条例制定過程を疑え 産経新聞社会部記者 大森貴弘 - 産経ニュース
 タイトルだけでげんなりします。
 まず第一に「外国人に地方参政権を認める」という考えのどこが「左翼」なのか。そうした考えは別に「保守」から出てきても何らおかしくない(産経のような排外主義極右からは出てこないでしょうが)。
 第二に「左翼=間違い」であるかのような決めつけにうんざりです。

*1:最大野党がそこまで没落したことには複雑な思いを感じますが

*2:大和大学准教授。著書『逆説の政治哲学』(2011年、ベスト新書)、『だから、日本人は「戦争」を選んだ』(2012年、オークラNEXT新書)、『だから、改憲するべきである』(2013年、彩図社)、『平和の敵・偽りの立憲主義』(2015年、並木書房)、『人種差別から読み解く大東亜戦争』(2015年、彩図社)、『「リベラル」という病」」(2018年、彩図社)、『偽善者の見破り方:リベラル・メディアの「おかしな議論」を斬る」(2019年、イースト・プレス)など