今日のロシアニュース(2022年6月23日分)

スポーツでのロシア選手除外「プーチン氏に好都合」 国際関係研究者:朝日新聞デジタル

 ロシアのウクライナ侵攻を受け、スポーツ界でもロシアとベラルーシ除外の動きが続いています。戦争の責任と代償。選手個人にそれを負わせてもいいのでしょうか。フランス国際関係戦略研究所(IRIS)のパスカル・ボニファス所長(66)に話を聞きました。
◆ボニファス氏
 (ボーガス注:仮に内心ではプーチン反対でも)ロシアやベラルーシに家族や親族がいれば(ボーガス注:意見表明は)難しい。ロシアやベラルーシの選手全員がプーチン氏を支持しているという仮定に基づいて、集団的な罰を与えるのは不公平でしょう。

 全く同感なので紹介しておきます。


「セベロドネツク取り戻す」ゼレンスキー大統領が反発 ロシアが完全制圧発表(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース

 ゼレンスキー大統領
「セベロドネツクを含め、ドネツク、ルハンシクすべてを取り戻す」

 この発言が事実ならば、2月末の全面侵攻後にロシア支配となった「セベロドネツク」はともかく「それ以前から長くロシア支配にあったドネツク、ルハンシク」を取り戻すことなど可能なのか、認識が甘すぎないか?と首をひねります。
 ロシアの無法を非難するのは当然としてウクライナ側に「問題はないのか」という疑問は感じます(例えば現代に蘇った「転進」論: 白頭の革命精神な日記参照)。TBSやid:kojitakenにはそうした疑問はないのでしょうが。
 それにしても「ロシアの目的は何なのか?」とは思います。もはやゼレンスキー打倒は諦めてるのでしょうが「できる限りロシア支配地域を広げること」なのか?


【政治デスクノート】ウクライナに学ぶ国守る気概 憲法に「国防義務」を - 産経ニュース
 「国防の義務」と書けばそれが一人歩きして「国防とは言えない戦争」すら「国防」と強弁の上「反戦運動弾圧」の危険性を考えれば全く馬鹿げた話です。
 なお、「ウクライナの愛国精神」云々いう産経ですが

(ウクライナ侵攻)出国禁止に異議、2.7万人署名 「前線、男性すべて役立つわけでは」:朝日新聞デジタル2022.6.9
 ロシア軍の侵攻後に総動員令が出され、18~60歳の男性の出国が原則禁じられているウクライナ。疑問を感じた南部オデーサの弁護士アレクサンデル・グミロフさん(42)は5月下旬、男性の出国を認めるよう求める請願書を、ゼレンスキー大統領あてに提出した。

「祖国防衛は義務」 ゼレンスキー氏、出国求める請願に否定的な見解 [ウクライナ情勢]:朝日新聞デジタル2022.6.11
 ロシアの軍事侵攻を受けたウクライナで18~60歳の男性の出国が原則禁じられていることを巡り、ゼレンスキー大統領は10日、出国禁止の解除を求める請願に対し、否定的な回答を示した。

消耗戦、双方で士気低下 ウクライナにも脱走兵:時事ドットコム2022.6.21
 英紙インディペンデントは(中略)ドンバス地方での戦況悪化がウクライナ軍に深刻な士気の低下を招き、「兵士の任務放棄、脱走が週を追って増えている」と報じていた。疲弊はとりわけ、ウクライナ正規軍と異なり戦闘経験に乏しい抵抗組織の「領土防衛隊」に目立つとされる。

疲弊、武器不足で脱走兵 ウクライナ負傷者が証言(共同通信) - Yahoo!ニュース2022.6.22
 ウクライナ軍の兵士2人が22日までに、ドニプロ市の病院で共同通信のインタビューに応じ、最前線で「脱走兵が出ている」と証言した。ロシア軍の戦車に自動小銃のみで攻撃を仕掛けるような「自殺行為に近い作戦」を命じられた兵士らが、逃亡するケースが出ているという。

という記事(脱走兵や出国禁止令の存在)を考えればそれは「ある程度割り引くべき」でしょう。


ウクライナ侵攻報道がメンタルヘルスに影響 大人も子供も対策必要 | 毎日新聞

 一般社団法人「社会調査支援機構チキラボ」(荻上チキ*1所長)は5月にウェブアンケートを実施し、ウクライナ侵攻の報道を視聴する時間が長い人ほど「抑うつ度」「不安感」などが強くなり、メンタルヘルスを悪化させる恐れがあるとの結果をまとめた。
 荻上所長は「惨事報道によって精神面に影響を受ける『惨事報道ストレス』が存在することをメディアが広く解説すればセルフケアが進み、メンタルヘルス悪化の緩和や予防につながるだろう。惨事報道をする際には、メンタルヘルスの相談窓口を紹介するなど注意喚起も課題だ」と話している。

 非常に重要な指摘だと思うのでメモしておきます。

*1:著書『ウェブ炎上』(2007年、ちくま新書)、『ネットいじめ』(2008年、PHP新書)、『社会的な身体』(2009年、講談社現代新書)、『セックスメディア30年史』(2011年、ちくま新書)、『検証東日本大震災の流言・デマ』(2011年、光文社新書)、『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』(2012年、幻冬舎新書)、『ディズニープリンセスと幸せの法則』(2014年、星海社新書)、『いじめを生む教室』(2018年、PHP新書)など